オーストラリアで助産師(Midwifery)
オーストラリアの助産師について(2020年 6月30日更新)
助産師とは英語で 「Midwife(ミッドワイフ)」と呼ばれおり、オーストラリアでも そのように呼ばれています。
オーストラリアの助産師の仕事内容は、出産前の妊婦の 食事・運動の指導、健康管理はもちろんのこと、出産後の妊婦の体調管理、母乳指導、乳児指導など、妊娠から出産、育児に至るまで、母子ともに健康を守るための管理・指導の全般を請け負うのが仕事となります。
助産師の仕事は出産に立ち会い、無事に赤ちゃんを取り上げることだけが仕事ではない、と言うことですね。
この助産師を目指すための留学を希望するお問合せが増えてきています。
オーストラリアの正看護師資格取得を目指す日本人留学生は現在も多くいらっしゃいますが、特に、その中でも、日本で助産師資格まで保有する看護師さんからオーストラリアの助産師へ挑戦したいというご希望をいただく機会が増えています。
本項では、オーストラリアで助産師になるための進学ステップをご案内します。
オーストラリアで助産師になるためには?

オーストラリアで助産師になるには、オーストラリアの正看護師・助産師協会の認める大学の認可コースを終えることが条件となります。また、オーストラリアの大学では
、「助産師資格のみ取得する方法」 または
「正看護師資格にプラスして取得する方法」 があります。
日本でのステップは、正看護師資格を取得後に助産専門学校や大学・大学院で助産を学ぶ、または助産学が学べる大学のコース終了で助産師の国家試験の受験資格を付与されると言う流れになるかと思いますが、オーストラリアでは、助産師は確固たる職業地位やあり、看護師でなくても、
直接、助産師を目指すことが可能です。
日本で取得した助産師資格を利用してオーストラリアの助産師登録を目指したいと言うご希望を頂きますが、オーストラリアで日本の助産師資格が認められるには、まずは
日本で助産過程を修了した学位がオーストラリアの大学・大学院学位と同等である証明、そして看護師と同様に、
高い英語力証明(IELTS Academic All 7 以上)、国家資格証明および経歴などが全て英文での書類が必要となります。
そのため、日本の看護専門学校を終了後、継続教育で助産師専門学校などを卒業の人には、ダイレクトで助産師協会への査定を受けることはできず、また仮に日本の大学にて助産学を卒業されていたとしても、その他の必要書類からオーストラリアの助産師認定へ合格することは非常に難しいことが推測できますので、弊社では オーストラリアの大学にて助産学を目指す方法をオススメさせていただきます。
助産学士コース:英語力基準の引き上げについて
2020年7月1日以降、助産学(Bachelor of Midwifery / AHPRAの認可コース)への入学英語力基準が IELTS Academic 7.0(各セクション 7.0)以上に引きあげ予定とされています。
各大学付属英語学校とのパッケージですが、大学により下記の2つのパターンに別れる予定です。
(1)大学付属英語学校とのパッケージ不可。IELTS 7.0 提出が必須。
(2)大学付属英語学校とパッケージ可能。ただし、大学開始前にIELTS 7.0 提出が必須。
2020年9月現在、(1)または(2)のいずれかの基準となっておりますので、IELTS Academic 7.0(各セクション 7.0)以上 は必須条件になる、とお考えください。
オーストラリアで助産学だけを学べる大学

前述の通り、オーストラリアで助産師になる場合、看護師になる必要はありませんが、留学生でも出願できる
「助産学のみ」を開講している大学は非常に少ない、且つ、
競争率がとても高い(少数の留学生枠しかない)、狭き門なのが現状です。
下記は留学生でも助産学のみを学べる大学の一覧となります。
いずれもコース期間は3年間となり、希望する学生の過去の学業成績次第では、大学コース開始前に Foundationコース または Diploma コース履修後、1年次への進学となります。
University of South Australia (南オーストラリア大学) |
Bachelor of Midwifery(Pre Registration)
【都市】アデレード
【期間】3年間
【学費】年間 34,300ドル(2021年度)
【入学】2月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0 (全てのセクションで7.0以上)の証明
●付属カレッジ SAIBTの Diploma of Health Science コースを終えること、または日本で卒業した教育機関で同等の学力証明ができること
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Flinders University (フリンダース大学) |
Bachelor of Midwifery(Pre Registration)
【都市】アデレード
【期間】3年間
【学費】年間 37,200ドル(2021年度)
【入学】3月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0 (全てのセクションで7.0以上)の証明
●Foundation コースを終えること、または日本で看護専門学校、助産師専門学校以上を卒業していること
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University of Queensland (クイーンズランド大学) |
Bachelor of Midwifery
【都市】ブリスベン
【期間】3年間
【学費】年間 34,736ドル(2021年度)
【入学】2月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0(全てのセクションで7.0以上)の証明
●Foundation コースを終えること、または日本で卒業した教育機関で同等の学力証明(Biology, Chemistry または Physicsの成績が優秀)。
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上記、5大学は全て、助産学のみで履修が可能、且つ、オーストラリア正看護師・助産師協会認定のコースになりますので、コース終了後は、オーストラリアの正助産師資格の認定手続きへ申請する権利を得ます。日本の高校を卒業後、または日本で看護専門学校などを終えた人が、助産師を目指す際に検討するコースになります。
University of Canberra でも 留学生向けに Bachelor of Midwifery を開講しておりますが、弊社では同大学のご案内できませんので、University of Canberra をご希望の場合は、直接大学までご相談ください。
オーストラリアの看護学にプラス助産学を学べる大学
オーストラリアの大学では、Double Degree で、看護学と助産学、2つの学位(ダブルディグリー)のコースもあります。
少数ですが、留学生にも開講している大学は下記になります。
いずれも大学も、オーストラリア正看護師・助産師協会認定のコースとなりますので、コース終了後は、看護師、助産師、と認定への申請が可能になります。
コース期間は4年間となり、希望する学生の過去の学業成績次第では、大学コース開始前に Foundationコース または Diploma コース履修後、1年次への進学となります。
Deakin University (ディーキン大学) |
Bachelor of Nursing / Bachelor of Midwifery
【都市】メルボルン
【期間】4年間
【学費】年間 34,400ドル(2020年度)
【入学】3月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0(全てのセクションで7.0以上)の証明
●学力査定基準については要お問合せ
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Edith Cowan University (エディスコーワン大学) |
Bachelor of Science(Nursing) / Bachelor of Science(Midwifery)
【都市】パース
【期間】4年間
【学費】年間 42,350ドル(2021年度/初年度)
【入学】2月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0(全てのセクションで7.0以上)の証明
●付属のEdith Cowan College の Diploma コースを終えること、日本で卒業した教育機関で同等の学力証明。
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University of Queensland (クイーンズランド大学) |
Bachelor of Science(Nursing) / Bachelor of Science(Midwifery)
【都市】ブリスベン
【期間】4年間
【学費】年間 36,640ドル(2021年度)
【入学】2月のみ
【条件】
●IELTS Academic 7.0(全てのセクションで7.0以上)の証明
●付属IES College ファウンデーションコースを規定の成績で修了すること
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Monash University でも 留学生向けに Bachelor of Nursing / Bachelor of Midwifery(4年間) を開講しておりますが、弊社では同大学のご案内できませんので Monash University をご希望の場合は、直接大学までご相談ください。
日本で大学(4年制)にて看護学士を終えられている方

日本の大学にて、看護学(4年制)を終えられている方(基本、出願される大学入学予定日より遡って10年以内の卒業) については、大学により単位認定を測ることができます。ただし、単位認定については、ご卒業された大学(看護学)の履修教科単位の英語版シラバスを提出した上で、各大学の査定次第となります。単位認定される期間は半年〜1年間が一般的となりますが、大学によっては全く単位認定されないケースもありますので、ご注意ください。
オーストラリアの大学院で助産学
いくつかの大学院にて、Graduate Diploma of Midwifery(1年半)や、Master of Midwifery Practice(2年)のコースを開講しておりますが、残念ながら、留学生でも出願できる大学院はございません。いずれの大学院も、オーストラリア国籍または永住者、オーストラリアの正看護師資格(Registerd Nurse)をお持ちの方が出願資格のあるコースになります。
そのため、オーストラリアの大学にて助産師コースを留学生が学生ビザを取得して進学する場合、上記、Bachelor コース にて目指すことになります。
入学難易度と定員枠について
前述の通り、助産学は、オーストラリア国内でも留学生向けに開講しているコースが少ない点、またコース自体の学生数の定員に限りがあり、少数の留学生枠を設けている大学がほとんどになります。
そのため、非常に「競争率が高い」コースとなりますので、事前の留学プランの組み立てはとても重要になります。
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合は大学付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
- 大学の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- 大学の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
- パスポートコピー
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3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式にQUTへの出願手続きをスタートします。
留学相談&お問い合わせ

当社オーストラリア留学センターはクイーンズランド工科大学を含め
全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願てつづき、更に現地サポートまで
全て無料で提供しております。
※備考※
・本記事は2020年6月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2021年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=75円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。