オーストラリアで学ぶプログラミング

2020年から日本の小学校でも必修化となった、プログラミング

多くの方も、「プログラムは覚えておくほうがいいんだろうな」と漠然と思いつつも、何をどうすればよいのかまったくわからず、なかなか踏み出せない方は多いと思います。

日本ではなぜか、未だに「パソコンに詳しくないと無理」「プログラミングってハードル高そう」「ITって理系だよね」と言われていますが、実際はそんなことありません。

まず、オーストラリアを含め、海外ではIT関連職は「理系、文系」というような括りにはされていません。文系の方でプログラマーの方もたくさんいますし、理系であってもプログラミングを適度に利用するビジネスマンも多くいます。

また、プログラミングは、英語と同じ「言語」です。英語は英語圏の方と話すための言葉であり、プログラミング言語は、「モノ」と話す言語です。

つまり、プログラミングは、英語と同じく、学べば学んだだけ身につきますし、英語と同じく勉強を続けていけば、モノ(パソコンや、スマホ、自動車、飛行機、ドローン、自動改札などなど、すべてのモノです)と会話できるようになると考えてもらっていいと思います。

なんか、ワクワクしてきますよね。

また、小学校の必修化科目となった理由にも重なりますが、物事を順序立てて組み立て考えていく「論理的思考力」が自然と身につくというのは、プログラミングを学ぶ大きな利点だと言えます。

どのレベルまで覚えるのか



ただ、英語を「日常会話レベル」まで学ぶのか「国際的な通訳翻訳レベル」まで目指すかによって、その就学年数や、勉強の質が変わるのと同じで、プログラミングも「概念を学ぶのか」「プログラマーを目指す」のかによって、学ぶ内容や期間な大きく変わります。

今は、日本もオンラインのプログラミングコースは年々増えていて、気軽にスタートできる環境になりました。興味がある方は、まずそのようなコースに参加するのもいいと思います。

ただ、実際プログラミングを学び始めると、独学だけで実務レベルまでの技術を習得するのは非常に難しいということに気が付きます。

「なんとなく基本だけで大丈夫」や「実務で使えるレベルを身につけたい!」など、目的は様々だと思いますが、今回は「オーストラリアでプログラマーとして活躍できるレベル」まで学べるコースを紹介します。オンラインエンジニアやフリーランスを目指す方から、教養としてプログラミングを習得したい方まで、オススメのコースです。

最新のプログラミング言語は?

と、その前に。2020年現在、企業で必要とされているプログラミング言語をみてみましょう。IT業界でも指標とされている、下記が参考になります。

TIOBE Index

TIOBE Programming Community インデックスは、プログラミング言語の人気度を示す指標で、毎月一度更新されます。評価基準は、各言語に精通している世界中のエンジニアの数、コース、サードパーティのベンダーの数に基づいていますが、Google、Bing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon、YouTube、Baiduなどの検索エンジンをもとに、評価計算がされています。

上記を見ていただくとわかりますが、Java,C言語、Python、C++、C#、Visual Basic、Java scritpt、PHPなどです。

https://www.tiobe.com/tiobe-index/



PYPL PopularitY of Programming Language

PYPL PopularitY of Programming Language Indexは、言語チュートリアルがGoogleにて、どれくらいの頻度で検索されているかを分析している表です。

こちらも、Pythorn、Java、Javascript、C#、PHP、C、C++、Rなどですね。
https://pypl.github.io/PYPL.html

IEEE Spectrum

IEEE Spectrumはアメリカの電気工学技術の学会誌ですが、毎年人気プログラミング言語を発表しています。

Python、Java、C、C++、R、Javascript、C#などが人気ですね。
https://spectrum.ieee.org/static/interactive-the-top-programming-languages-2019

ちなみに、2015年の段階で、1位:Java、2位:C、3位:C++、4位:Python、5位:C#だったことを考えても、主要人気言語が大きく入れ替わることはなく、WEBサイト向けのプログラミング言語はPythorn、Java、Javascript、C#などが人気です。モバイル系のアプリであれば、Java、C、C++、C#。デスクトップアプリであれば、Javascriptを除く殆どが必要とされています。

オススメはCoder Academy


その中でオススメなのは、シドニー、メルボルン、ブリスベンにキャンパスを持つ、Coder AcademyのDiploma of Information Technology (Higher Education)です。

同校はオーストラリアの政府認定校で唯一の、Fast track BootCamp(25週間の短期集中コース)を開講しており、コース内ではコンピュータサイエンスの基礎と、Ruby on RailsとJavaScript MERNスタック(Mongo.db、Express、React、Node.js)などを学びます

また、同コースの目的は、プログラミング全くの素人(経験0)から、フルスタックのジュニアデベロッパー(ソフトウェアの開発が一通りできる開発者)としてのスキルを身につけることです。実際、同校の卒業生は50%以上の生徒が卒業後に就職しており、75%以上の生徒は3ヶ月以内にJunior Developerとして雇用されています。

その為、コース期間中にはプログラミングはもちろん、プログラマーとして働くために必要な、コミュニケーション能力、コンピュータサイエンスの基礎、UXや最新のWEB技術を学ぶことが出来ますが、特にオススメのポイントをいくつかあげてみます。

圧倒的な授業時間


まず、プログラミングを身につけるためには、アウトプット(書くこと)がとにかく大事で、この時間をどれだけ取れるかが一つのポイントになります。

同コースですが、25週間のコース期間中、主な授業時間は、月曜日から金曜日の9:00-17:00まで、週あたりの対面の授業時間は40時間(!)。コース期間を踏まえると25週X週40時間ですから、コース期間全体で1000時間をかけてプログラミング力を身につけることになります。

まさに、プログラミング漬けのタイムテーブルですが、嫌でもプログラミング力がつくのはこのためです。

必要な知識を効率よく身につけられる


また、プログラミングを学ぶ上で重要なことは、「必要な事を効率よく学ぶ」という点があげられます。

例えば、Coder Academyでは、プログラム言語の参考書を1ページ目から学ぶような無駄はしません。プログラミング言語の情報は膨大ですから、もともとすべてを暗記する事自体が無意味です。

その為、プログロマーとして最低限必要な「基本構文」を先に学び、わからないことを「効率良く調べる方法」を身につけます。

わからないことがすぐに聞ける環境


また、プログラミングを学ぶ上で「集中できる環境」に加えて「わからないことをすぐ聞ける」環境が非常に重要です。

特に初めてプログラミングを学ぶときには、何に集中してどこから学習すればいいのか、範囲を絞るのが難しく感じますが、同コースでは、Webアプリケーションを作るために最低限必要な学習範囲に的を絞り、かつ実際にアプリケーションを作ることで学ぶことができます。

わからないことをすぐに教師に聞くことができ、その場で理解することができることで、より効率よくプログラミング言語を学べます。また、コース期間中は企業見学の他、IT業界のパートナー企業をゲストスピーカーの話等を聞くこともできます。

コース期間中に学ぶ、プログラミング言語

コース期間中には、以下の言語を学ぶことができます。

HTML, CSS, Ruby, Rails, Git, JavaScript, APIs, MongoDB, Node.js, Mongoose, AngularJS, Express.js, React.js, Redux

特に、企業で求められている、Javascript MERNスタック(Mongo.db、Express、React、Node.js)を集中して学べるのは、このコースの特徴とも言えます。

学校名Coder Academy
コースDiploma of Information Technology (Higher Education)
キャンパスシドニー、メルボルン、ブリスベン
期間6ヶ月
入学日2月、8月
費用24,950ドル(1ドル68円計算で約169万円)
英語力基準IELTS5.5(各セクション5.0以上)
※ただし、BootCampコースの性質上、かなりペースの早い英語の説明もあるため、IELTS6程度の英語力を身に着けておくことをオススメします。
成績基準日本の高校卒業資格及び、Skypeによるオンラインインタビュー
年齢基準25歳以上
その他コース受講に必要なパソコンはご自身で用意頂く必要があります(受講に必要なソフトウェアは学校が提供)。

また、主な科目とターム枚の授業内容は下記となります。

TERM 1

INT1012 – Introduction to Web
CMP1041 – Foundation Programming
PRG1002 – Programming I

HTML、CSS、Bootstrapを使ったWebデザインを紹介し、自分のポートフォリオサイトをデザインします。この学期はまた、Rubyを使用したオブジェクト指向プログラミングの基礎を学び、、コンピュータサイエンスの基礎を学ぶこともできます。

TERM 2

CMP1042 – Information Systems
PRG1048 – Database Systems
PRG1010 – Discrete Mathematics
Ruby on Railsを使って、Webアプリケーション開発を行います。。最新のツールを使用して、アプリケーションのデザインプロセスを学び、ポートフォリオに追加するアプリを作成します。データベースデザイン、セッション管理、支払いシステムを学ぶのもこのタームです。

TERM 3

PRG1006 – Programming II
CMP1043 – Introduction to Software Engineering

JavaScript MERNスタック(MongoDB、Express、React、Node.js)を徹底的に学びます。これらのスキルを持った開発者は需要が高く、給与面でも高い評価が得られる分野です。この、MERNと全タームのRubyを学ぶことで、2つの技術スタックを学ぶことになります。

TERM 4

Optional Internship

TERM4では各都市の50社以上のパートナー企業でスタートアップ企業やテック企業の実際の開発環境でのインターンシップに参加することができます。

実際のIT業界で利用されているツールを学びながら、実際の開発チームで働く貴重な経験を積むことができます。また、就職準備のスキル、ネットワーキングの機会、キャリアガイダンスも提供しています。




それよりももっと基礎を学びたい!

とりあえず、プログラマーとしての知識は必要ないけど、プログラミングの概念や基本は知っておきたい。という方もいると思います。その場合は、TAFE等で開講している、CertificateIV in Programmingがオススメです。

CertificateIV in Programmingでは、さらに初級者向けとなる、プログラミングの基礎を学ぶことができ、Diploma of Software Developmentへの準備として参加される方も多いコースです。

学校名Holmesglen institute of TAFE
コースCertificateIV in Programming
キャンパスメルボルン
期間1年間
入学日2月、7月
費用13,800ドル(1ドル68円計算で約169万円)
英語力基準IELTS5.5(各セクション5.0以上)

成績基準日本の高校卒業資格

また、主な科目は下記となります。

オブジェクト指向の入門的な言語スキル
プロセスの自動化
クエリ言語の適用方法
クラウドストレージソリューションの選択
データ駆動型アプリケーションの開発
試験的なアプリケーション作成
入門的なプログラミングスキルを、他のプログラミング言語で書く
モバイルアプリケーションの基礎
ICT環境における著作権・倫理・プライバシーについて
職場環境のコミュニケーションとコンサルテーションのプロセスについて
中間的なオブジェクト指向のプログラミング
オブジェクト指向設計のスキルを適用する
動的Webページ用のサーバーサイドスクリプトの制作
技術文書の作成
ソフトウェア要件の分析
データベースの構築方法
モデルデータプロセス
ユーザーインターフェースの構築方法

ちなみに、Ceritificateコースは、プログラミング力を身につけるというよりも、プログラミングの基礎(概念)を学ぶということを目的としているということもあり、学校によって取扱う言語は違います。

例えば、上記のホルムズグレンTAFEでは、おもにJavaを利用しますが、パースにあるTAFE WAなどであれば、 C#, Java, JavaScript, SQL, and ASPを利用します。

その為、Certificateレベルであれば、取扱う言語の数はさほど問題ではなく、あくまで概念を学ぶまでとなりますので、「使えるレベル」を目指すのであれば、先述したDiplomaレベルをオススメしたいと思います。

プログラム言語は日々進歩

以前に「学校を卒業したら、もうプログラマーとしては安泰ですか?」と質問を受けたことがあります。まずは、こちらの動画をみてみてください。1975年から、過去50年間のプログラミング言語人気の変遷です。



時代によって主力とされているプログラム言語が、ものすごいスピードで入れ替わっているのがわかると思います。

つまり、プログラマーに求められている、プログラミング言語も違うということですから、残念ながら特定のプログラミング言語を学んだからと言って、それだけで一生働けるかと言えば難しいでしょう。

ただ、これから学ぶプログラミング言語が、数年後に無駄になるといえば、決してそのようなことはありません。いくつかのプログラミング言語をしっかり学ぶことで、各プログラミング言語の難易度(コンパイラ言語やスクリプト言語)が理解でき、今後自分が学ぶべきプログラミング言語ががわかるようになります。

なにより、新しい言語を学ぶにせよ、いままでに学んだ知識は十分使えます。すべて0から学ぶわけではありませんから、プログラミング言語の学び方も含め、今までよりも数倍やハイスピードで新しい言語を学ぶことができるようになります。

そのためにも大切なのは、まずひとつ目のプログラム言語をしっかりと覚えることとも言えます。

だからこそ必要とされる、プログラマーという職業


これはすべての職業に言えることですが、日々自分が活躍する分野の知識は重要で、其の中でも、プログラマーは「技術職」という側面が大きい職業です。

プログラマーとして活躍していく為には、現在学んでいるプログラム言語の技術書も引続き読み込む必要はありますし、時代に応じて、その他のプログラミング言語(Python等)も覚える必要があります。

新しい言語ににチャレンジすることはもちろん、この「常に学び続けるのは大好き」「1つ1つ着実に身につけていくタイプ」という方や「プログラミングへの興味が止まらない!」という方は、ぜひ参加して欲しいコース(職業)です。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I008)
2024年現在ブリスベンで生活中。オーストラリア滞在歴は17年ほどで。主に長期留学、専門学校留学、大学留学などの質問を担当させていただいており、留学中のサポートはもちろん、生徒さんのキャリアを考慮し進学プランをお伝えしています。また、社内一のコーヒー好きなため、カフェ情報もお伝えしています。出来るだけ多くの方に有意義な情報が提供できる&ムードメーカー的な立ち位置に滑り込めるよう、日々奮闘中です。 このカウンセラーに質問する

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