【新型コロナウイルス関連情報】オーストラリアの状況について

オーストラリアでアシスタント・ナース

オーストラリアの看護職種の分担

オーストラリアは世界でも有数の医療福祉先進国といわれており、看護教育の中で、患者の権利、プライバシーについて、道徳的・人道的観点にもとづく非常に徹底した訓練がされます。また、オーストラリアでは看護職としての幅広い業務内容を責任もって実践するように下記「3つの職種」に分担しています。

(1)RN(Registerd Nurse):正看護師
(2)EN(Enrolled Nurse):准看護師
(3)AIN(Assistant in Nursing):アシスタント・ナース

本ページでは、AIN(Assistant in Nursing):アシスタント・ナース について解説します。

AIN/アシスタント・ナースの役割

AIN を日本語では職業名として アシスタント・ナース と説明しているサイトが多く見られますが、正確には アシスタント・イン・ナーシングとなり、正看護師でも准看護師でもありません。まさしく言葉通り、正(準)看護師のサポート役になります。
(*本ページでも便宜上「AIN」を「アシスタント・ナース」として使わせて頂きます。)

AINの看護業務の中での役割は、バイタルサイン測定(血圧・体温・脈拍・呼吸数)、血糖値測定、胸腔ドレーンの時間ごとの廃液チェック、簡単な創傷処置などが主な業務範囲になります。また、老人介護施設 での役割も大きく、日常生活動作(ADL)の補助全般(食事・更衣・移動・排泄・シャワーなど)も、AIN の業務範囲となります。

Acute care と Individual Support(Ageing) の違い

アシスタントナースと聞いて、多くの方が正看護師などと一緒に「病院勤務ができるの?」とお考えになるかと思いますが、実際に病院勤務は多くはなく、老人介護施設などが主な職場になることが多いです。 それは、アシスタント・ナースと呼ばれる職業に Aged Care(老人介護)も含まれる、と考えてもらうとわかりやすいかと思います。

アシスタントナースの職業には介護士としての役割を含む、または介護士自体を指すことも多く、Aged Care Worker(エイジドケアワーカー)と同じく、老人介護施設がメインの職場になる場合があります。 これは、エイジドケア施設(老人介護施設)で働く Certificate 3 in Individual Support(Ageing) と呼ばれるコースで取得できる介護士資格となり、アシスタントナースのコースや、プログラムとして Individual Support のコースが案内されることが多いためです。

大きく アシスタントナースのコースやプログラムと言っても、これが「混同される原因」でもあるかと思います。つまり、Individual Support(Ageing) では老人介護施設が主な勤務先となり、病院での勤務は基本ありません。

病院で正看護師のサポート役で勤務できる可能性は? コースの選択で変わってきます。
もし病院などでの勤務もできるアシスタントナースとして考える場合、急性期AIN(Acute care) のコースを目指すことになります。

こちらは、Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care) と呼ばれるコースです。こちらの資格であれば病院勤務の可能性があります。(注:あくまでも可能性であり、就職を約束するものではありません)

Certificate 3 in Individual Support と、Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care)コースは学ぶ内容や携われる仕事内容が異なります。

​​Individual Supportコースは、高齢者施設でのケアや、障がい者、パーソナルサポート を必要としている方のための介護について主に学びます。
例えば TAFE NSW のCertificate 3 in Individual Support(Ageing) では、必修 7科目、選択 6科目 の合計 13科目の履修が必要です。実習時間は、120時間が含まれます。
Individual Support 必修7科目
  • Communicate and work in health or community services (保健またはコミュニティサービスでのコミュニケーションと作業)
  • Work with diverse people(多様な人々と共に働くこと)
  • Recognise healthy body systems (健康な身体のシステムを認識する)
  • Provide individualised support (個別支援の提供)
  • Support independence and well being (自立とウェルビーイングの支援)
  • Work legally and ethically (法的・倫理的に働く)
  • Follow safe work practices for direct client care(直接的なクライアントケアのための安全な作業習慣)
Individual Support 選択科目
Individual Support 関連の分野も含め 約60 科目から6科目を選択

Health Services Assistance (Acute Care)コースは「急性期医療の正看護師のアシスタント」をするための知識を学ぶコースです。

例えば TAFE NSW のCertificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care) では、Health Services Assistance で共通の必修 7科目、Acute Care専門必修 5科目、その他選択 3科目 の合計 15科目の履修が必要です。実習時間は、80時間が含まれます。
Health Services Assistance 共通必修7科目
  • Communicate and work in health or community services (保健またはコミュニティサービスでのコミュニケーションと作業)
  • Work with diverse people(多様な人々と共に働くこと)
  • Recognise healthy body systems (健康な身体のシステムを認識する)
  • Comply with infection prevention and control policies and procedures (感染予防・管理方針・手順の遵守)
  • Participate in workplace health and safety (職場の安全衛生)
  • Interpret and apply medical terminology appropriately (医療用語の適切な解釈と適用)
  • Organise personal work priorities and development (個人の仕事の優先順位と発展)
Acute Care 必修選択5科目
  • Assist with movement(移動の補助)
  • Respond effectively to behaviours of concern(懸念される行動に効果的な対応)
  • Transport individuals(個人の移動について)
  • Assist with nursing care in an acute care environment(急性期医療環境での看護業務の補助)
  • Provide non-client contact support in an acute care environment(急性期医療環境での非クライアントコンタクトサポートを提供)
選択選択 3科目
Health Services Assistance 共通の選択科目 約40の中から3つを選択
Acute Care で含まれる実習時間
80時間

まず、アシスタント・ナースと言っても、2種類コース(内容が異なる)があると言っても良いですから、この点をしっかり理解した上でコース選びを考えましょう。

コースを受講できる教育機関

Individual Support、 Health Services Assistance を開講している教育機関は 主にTAFE州立専門学校になりますが、Individual Support はいくつか複数のTAFEで開講しており Health Services Assistance はTAFE NSWのみになります。

Certificate 3 in Individual Support(Ageing)

老人介護の介護士資格とも言える Individual Support を開講している教育機関の比重が多いのは、それだけ同業界が人を多く必要としているからの裏返しとも言えます。ただし、たくさんの教育機関があるからこそ、どこの学校で受講するか? は重要な要素になります。 やはりオーストラリア国内ではTAFEが専門学校として名前が通っていること、安定したコースの開講が見込まれることから、まずはTAFEを第1に検討されてみてください。

もし 下記にてご希望の都市のTAFEがなかった場合は、私立カレッジを検討していくことなりますので、ご希望の方はぜひご相談ください。

コースTAFE NSW(シドニー)
コース名Certificate 3 in Individual Support(Ageing)
期間6ヵ月
入学2月、7月
学費年間 8,170ドル(2021年度)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 5.5(全セクション 5.0以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。
コースTAFE WA(South Metropolitan TAFE:パース)
コース名Certificate 3 in Individual Support(Ageing, Home and Community)
期間6ヵ月
入学2月、7月
学費年間 6,530ドル(2021年度)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 5.5(全セクション 5.0以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。
コースCanberra Institute of Technology(キャンベラ)
コース名Certificate 3 in Individual Support
期間6ヵ月
入学2月、7月
学費年間 7,250ドル(2021年度)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 5.5(全セクション 5.0以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。
コースTasTAFE(ホバート、ローンセストン)
コース名Certificate 3 in Individual Support
期間6ヵ月
入学2月、7月
学費年間 9,000ドル(2021年度:コース費用に教材費など全て含む)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 5.5(全セクション 5.0以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。
コースBox Hill Institute(メルボルン)
コース名Certificate 3 in Individual Support
期間6ヵ月
入学1月、7月
学費年間 8,110ドル(2021年度)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 6.0(全セクション 5.5以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。

Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care)


Assisting in Nursing Work in Acute Care の場合、2021年1月現在、留学生も通学できる TAFEは、シドニーのTAFE NSWのみとなります。

コースTAFE NSW(シドニー)
コース名Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care)
期間6ヵ月
入学2月、7月
学費年間 10,190ドル(2021年度)
出願条件・学歴:日本の高校卒業
・英語:Academic IELTS 5.5(全セクション 5.0以上)
*付属語学学校からのダイレクトエントリー可能。英語コースをパッケージできます。
備考同コースの詳細は下記ページもご参考ください
シドニーでアシスタントナースを学ぶ

よくある質問 Q&A


ワーキングホリデーで アシスタントナースの仕事がしたい! などのご質問頂く機会が増えており、日々「ワーキングホリデーでのアシスタントナースプログラムはありますか?」 「もしプログラムがあるなら詳細を教えてください」と お問合せを頂きますが、みなさん同じ疑問があったり、勘違いされる人も多くいらっしゃいます。

下記にてよくある質問(Q)と、回答(A)をご案内しますので、ぜひご参考ください。

Q:アシスタントナースのコースはワーキングホリデーで通学できますか?

A:弊社にてご案内(上記)の Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care) と Certificate 3 in Individual Support(Ageing) の2つコースは、いずれもTAFE州立専門学校の正規認定コースとなり、学生ビザでの就学となります。
残念ながらワーキングホリデーで通学は出来ません。

Q:アシスタントナースの資格がなくても働けますか?

A:ほとんどの老人介護施設や病院ではオーストラリアでの資格保持を必須、または優遇して採用しています。
もちろん、ご自身のスキル、売り込む英語力、現地での出会い、などにも左右はされますが、少なくても弊社ご利用の学生では、無資格で採用される人はほぼいらっしゃいません。
オーストラリアで専門コースを終えた有資格者、または現役の看護学部生(Bachelor of Nursing) がアルバイト先として就労されています。

Q:アシスタントナースの仕事の探し方は?

A:主に3つの方法があります。

(1) 実習先に気に入られる
Acute Care で 80時間、Individual Support で120時間の実習時間がコースに含まれています。この実習先にて気に入られて、就学中、または就学後にアルバイト先として雇ってもらえることもあります。

(2) オンラインの求人を見つける
・老人介護施設やナーシングホームなどのウェブサイトから問い合わせる
・求人サイト(Seek など) に出てる求人へ応募(派遣会社へ登録)する
・FacebookなどSNSでの求人情報から応募する
オンラインでの就活は登録だけ(必要情報の入力など)、比較的応募へのハードルが低い分、求人の倍率は高い傾向にあります。

(3)知人に紹介してもらう
シンプルですが、非常に効果的なのが、同じ学校だったクラスメートが働いている施設でスタッフの空きがあったら教えてもらうことです。
もちろんコース期間中、たくさんの学生と仲良くしておく、好印象であることはとても重要です。

なお基本的に、TAFEなどで専門コースを修了される英語力があれば、ご自身で求人先を探すのはそれほど難しいことではありませんし、ご自身で探すのが一般的です。
もちろん採用されるか?はご本人の英語力やコミュニケーション能力など多方面から見られますが、有料の職業斡旋サービスを利用しても、必要要素がかけている場合は採用には至らないでしょうし、それこそお金の無駄になりかねませんから、ご自身で職探しを挑戦されてから、それらの有料サービスを検討されても遅くはありません。

Q:TAFE、私立専門学校、どちらを選ぶべきか?

A:政府認可コースであれば、どこの学校でコースを終えても同じ資格(学位)が取れます。 
ただし、やはりTAFEは州立専門学校なだけあり、その都市はもちろん他州でも、一定基準の質の担保になります。 私立専門学校を卒業しても、「どこの学校?」と認識されないこともありますし、同じ資格なのにその地域でしか通用しない、と言う学校もあるようです。ゆえ、ネームバリューと雇用側における一定の質が担保されると言う点から、TAFEが1番オススメされる理由になります。

また、Acute Careですと、現時点でTAFE NSWのみが開講しています。
Individual Supportであれば 各都市の TAFEまたは私立専門学校で開講していますから、滞在したい都市とコースで絞られます。

Q:最終的にオーストラリアの正看護師を目指すステップでアシスタントナースは有効ですか?

A:オーストラリアで正看護師を目指すためには、いくつかの方法がありますが、Certificate 3の資格が、看護学部への入学に有利に働くことはありません。
英語力条件、書類上の査定、単位認定、いずれも有利になったり、英語力証明が免除されたりしませんから、もしアシスタントナースの資格(Certificate 3)が、大学進学(Bachelor of Nursing) に有利(単位免除や英語力証明の代わり)になるかも、とお考えなら再検討された方がいいでしょう。

もちろん Certificate 3 のアシスタントナース → Diplomaの准看護師 → Bachelor の正看護師と順番にステップを踏んで行くこともできますが、トータルで期間が短くなることはありません。また、Diploma進学前に IELTS Academic overall 7.0(全セクション 7.0)以上が必要なため、英語力証明、就学期間など総合的に考えれば、まずは大学進学を前提に大学選びをされた方がより留学費用の節約にも繋がります。

また、アシスタント・ナースでの経験を得る、と言うことも考えることができますが、オーストラリアの大学の看護学部では、1年目に必ず老人介護施設などで実習を行います。将来的に正看護師を目指すのであれば、ワーキングホリデーから始めてアシスタント・ナースを目指さなくても、大学の看護学1年目で実習するので、ワーホリでアシスタントナースは時間とお金が無駄になるかもしれません。

フリンダース大学にて看護学を学ぶ学生の体験談にも実習とアルバイトについて書かれていますので、ぜひご参考ください。

【体験談】崎山りなさん
「日本語を話せない患者さんと日本の医療現場を繋ぐ」看護師へ
留学を決めた大きなきっかけになったのは、英語が母国語(日本語は片言程度)の患者さんの長期入院でした。そこで、自分が思っている以上に医療英語が使えない事、・・・


もちろん、日本で経験のある看護師さんが、オーストラリアの現職の看護師の仕事ぶりをみてから、本当にオーストラリアで正看護師を目指すべきか? など、意思決定する要素の一つに、まずは アシスタントナースと言う立場から正看護師の仕事をみてみたい、と言うことであれば意味はあるかと思います。

ただし、学校選びやプログラム、コース選びは充分に注意しましょう。
上記の通り、繰り返しになりますが、病院で働ける資格なら、Certificate 3 in Health Services Assistance (Assisting in Nursing Work in Acute Care)を目指すべきですし、老人介護施設が希望なら Certificate 3 in Individual Support(Ageing) ですから、もし、お悩み中の学校やコース、プログラム等がある場合は、しっかりと確認、調べた上で手続きを進めてください。
(*候補とする学校やプログラムがあれば、そのコース名は必ず確認されることをオススメします)

アシスタント・ナース進学とお問合せ

当社オーストラリア留学センターは全豪27大学と全ての州のTAFE州立専門学校の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。

お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください
※備考※
・本記事は2021年1月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2021年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=75円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。

豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I009)
オーストラリア歴は20年目になりました。QLD州、NSW州、SA州の主要都市で仕事と生活していましたので、都市の違いから皆さまの目的に沿ったベストなアドバイスを心がけています。 このカウンセラーに質問する

サイトのご利用について

当サイト記載の情報の正確性には万全を期しておりますが、当社はそれらの情報内容に関し、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。また、情報は予告なしに変更となる場合がございますので、随時ご確認ください。

お問い合わせはお気軽に! 平日24時間以内にご返信いたします

無料メール相談

平日24時間以内にご返信いたします

お電話での留学相談はこちら