オーストラリアで薬剤師を目指す


薬剤師は、医調剤、医薬品の供給、医薬事衛生の管理、公衆衛生の向上、国民の健康な生活の確保に貢献する重要な役割を担っている薬品の専門家です。
ここオーストラリアでは、たいへん人気の職種で、人気の理由は「安定した仕事(需要)」と「平均よりも高い給与」 などがあげられます。

薬剤師(Pharmacist)になるために

オーストラリアで薬剤師(Pharmacist)としての資格を取得する場合、オーストラリア薬学評議会であるAPC(Australian Pharmacy Council)によって認定された大学のコースを修了する必要があります。

なお、オーストラリアで登録 薬剤師 として認定を受けるための Pharmacy Board Australia(薬剤師資格登録機関)の査定は下記のような形で進みます。

STEP 1
オーストラリアでAustralian Pharmacy Council 認可済みのコース(学士号または修士号)を修了
STEP 2 (以下3つを全て)
Provisional Registration(暫定登録の申請) インターン先の指導薬剤師(プリセプター)と施設の承認申請 Internship Training Program へ申請申込み
STEP 3
指導薬剤師の監督(Supervised)のもとインターンシップ(1,575時間以上)
STEP 4
口頭と筆記による Pharmacy Board of Australia’s registration exam (登録試験)を受験
STEP 5
試験に合格後、オーストラリアの薬剤師登録

永住権やビジネスビザについては弊社でアドバイスすることはできかねるため、必要な方はビザエージェントにご相談ください。

薬学(Pharmacist)コースに進むための英語力(入学資格)

Bachelor(学士)で、IELTS Academic Overall 6.5(各6.0)以上、Master(修士)で IELTS Academic Overall 7.0ポイントが必要となります。
大学/大学院へ進学するための英語力はもちろんですが、Pharmacy Board of Australia の査定合格条件としてIELTS Overall 7.0 (W 6.5 SLR 7.0)以上が必要なため、英語力はあればあるだけ良いということになります。

指導薬剤師の監督下の インターンシップ/実務研修(1,575時間以上)


コース終了後は、指導薬剤師の監督下でインターンシップの実務研修が必要です。本来のPharmacy Board of Australia(薬剤師資格登録機関)の公式規定では「1,824時間」ですが、2020年4月30日以降、パンデミック等の影響に対応するための臨時緩和措置として要件が 「1,575時間」に削減されました。この特例規定は、大臣承認による改訂版登録基準が新たに施行されるまでの間、現在も引き続き継続維持されています。

後述する インターンシップ/実務研修と ITP がコース期間に含まれる大学(アデレード大学、シドニー大学)以外の学生は、コース終了後は まずは自分で インターン先を探すことから始まります。

大学のキャリアセンターで相談するのが一般的ですが、各求人サイト(Pharmacy Internship Jobなどで検索)から応募など様々です。Australasian College of Pharmacy(オーストラリア・ニュージーランド薬学会)のウェブサイトには 各州の Intern Positions なども検索できます。

ただし インターンシップ先の受け入れは競争率が高いため、早めに動いて インターン先(指導薬剤師と施設の承認)を探すのも重要ですが、在学中のネットワーク作りも大事な要素です。インターン先は どこでも良いわけではありません。プリセプターと呼ばれる指導薬剤師と施設の承認をAPCから得る必要があります。

インターンシップ/実務研修(1,575時間以上)と 同時に後述する Internship Training Program(ITP)と呼ばれる実務講義&最終試験対策プログラムの受講も必要になります。

Intern Training Program(ITP)

コース終了後は、指導薬剤師の監督下でインターンシップの実務研修が必要ですが、それとは別に Intern Training Program(ITP)を受ける必要があります。

この Internship Training Program (ITP) とは、オーストラリアで大学(薬学部)を卒業した人が、正式な登録薬剤師(Registered Pharmacist)になるために受講が義務付けられている「実務講義&最終試験対策プログラム」のことです。

大学で学ぶ「学問・理論」と、現場で必要とされる「実践的スキル・法的責任」の間を埋めるためのブリッジ(架け橋)プログラムとして位置づけられています。
現在、APCが認可している Intern Training Program(ITP)を受講できる機関は下記の「6つ」と限定的になります。

・Adelaide University(アデレード大学)
・The University of Sydney(シドニー大学)
・The University of Queensland (クイーンズランド大学)
・Monash University(モナッシュ大学)
・Pharmaceutical Society of Australia(オーストラリア製薬協会)
・Australasian College of Pharmacy(オーストラリア・ニュージーランド薬学会)

一般的には、学士号や修士号を 修了後、卒業生ビザを取得してから ITP を受講しますが、Bachelor 4年+Master 1年のパッケージコースにて、学生ビザでの就学中に「指導薬剤師によるインターン実習 + Intern Training Program(ITP)がカリキュラムに 含まれている」大学があります。

【オススメ】インターン実習 と ITP がコースに含まれる 「2つの大学」

アデレード大学、シドニー大学が、ITP を含んだコースを提供しています。

この2つの大学は、上記の APC(Australian Pharmacy Council)より Internship Training Program を提供している大学として認可を得ているので、コースと並行してITP受講が可能になっています。また 1575時間のインターンシップ実務もカリキュラムに含まれています。
コースは、5年間となり 学士号(4年)+修士号(1年)です。 修士号で、指導薬剤師によるインターン実習とITPを並行して1年間の受講が含まれていますので、大学のサポートや提携医療機関を最大限活かせるコースと言っていいでしょう。

コース終了後は、Pharmacy Board of Australia’s registration exam (登録試験)を 受験することが可能ですから、薬剤師のキャリアを確実に目指されたい人には 1番にオススメしたい2校です。

IB Diploma の学生は最終スコア次第ではダイレクト進学を目指せます。普通高校を卒業予定の高校生であれば、アデレード大学であれば 提携カレッジの Diploma からの編入、シドニー大学ですとFoundation (1年)を経て1年次への入学を目指します。

アデレード大学


アデレード大学
Bachelor of Pharmacy (Honours) / Master of Pharmacy (5 years package)
[入学] 2月のみ
[期間] 5年間
[学費] 2027年 年間 A$ 54,300(日本円で約608万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] アデレード
[条件] 以下のいずれか
・IB Diploma 30 以上(必須:Mathematics Advanced以上)
・Eynesbury College の Diploma of Health Science を規定の成績で修了(Diploma の履修科目が最大半年分が Bachelor へ単位認定されます)
・アデレード大学の Foundation コースを規定成績で修了(Bachelor1年次に進学)
[特記] 同コースは、指導薬剤師の監督によるインターン実習 + Internship Training Program が含まれています。
[認可] APC Accredited

シドニー大学


シドニー大学
Bachelor of Pharmacy (Honours) / Master of Pharmacy Practice (Combined Degree)
[入学] 2月のみ
[期間] 5年間
[学費] 2027年 年間 A$ 63,600 (日本円で約712万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] シドニー
[条件] 以下のいずれか
・IB Diploma 31 以上(必須:Mathematics Advanced以上、推奨:Biology, Chemistry, Physics)
・シドニー大学の Foundation コースを規定成績で修了
[特記] 同コースは、指導薬剤師の監督によるインターン実習 + Internship Training Program が含まれています。
[出願締め切り] 2026年 12月1日
[認可] APC Accredited



モナッシュ大学につきましては 弊社では契約がないためご案内できません。あらかじめご承知ください。

クイーンズランド大学は、APCの認定する Pharmacy Intern Training Program (ITP) に指定されています(QLD州で唯一です)。従来の Bachelor of Pharmacy (Honours)(4年)の場合は、卒業後にインターン実習と ITP を受講する流れになります。

2027年からは、インターン実習を4・5年次に組み込んだ5年制の Bachelor of Pharmaceutics and Therapeutic Science / Doctor of Pharmacy が始まります。ただし2026年10月時点で、このコースはAPCの認定と Pharmacy Board of Australia の承認を申請中で、まだ取得していません。出願前に必ず認定状況をご確認ください。

卒業後にオーストラリアに滞在してインターン実習を行えるかどうかはビザ制度の問題です。最新情報は Department of Home Affairs でご確認ください。

薬学を学べる 大学・大学院(Australian Pharmacy Council 認可)

オーストラリア薬学評議会であるAPC(Australian Pharmacy Council)によって認定された大学のコースは多くはありません。

以下は、全て APC(Australian Pharmacy Council)認可済みの大学となります。

学士号

薬学の学士号 Bachelor of Pharmacy(Honous)で4年間です。
日本の高校卒業の場合、基本的には Foundation などのコースを経由して、大学1年次へ進学しますので 約 5年の就学期間になります。
なお、高校が理系であり 優秀な成績(履修科目で数学、化学など)なら、ダイレクトに入学できる可能性のある大学もあります。

以下の学士号(Bachelor)は コース終了後は、卒業生ビザにて自身で 1年間の実習先(1,575時間)の確保とPharmacy Intern Training Program (ITP) を別途手配して受講し最終試験に備える必要があります。

カーティン大学
Bachelor of Pharmacy (Honours)
[入学] 2月
[期間] 3年9ヶ月
[学費] 2027年 年間 A$ 46,260(日本円で約518万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 7.0)
[都市] パース
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 30 以上(必修:Chemistry と Mathematics Applications、推奨:Biology または Human Biology)
・日本の大学1年次修了以上
・附属 Curtin College Diploma of Health Sciences を修了(1年次後期に編入可)
[認可] APC Accredited with conditions

グリフィス大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月
[期間] 4年間
[学費] 2027年 年間 A$ 45,500(日本円で約510万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 6.5)
[都市] ゴールドコースト
[条件] 下記のいずれか(成績上位者からオファーが発行されます)
・IB Diploma 28 以上
・日本の高校3年をGPA 4.0/5.0以上で修了(必須:数学)
・附属 Griffith College Diploma of Health Sciences を修了(1年次後期に編入可)
[認可] APC Accredited

ジェームズクック大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月
[期間] 3年間の Fast Track(学費は4年分)
[学費] 2027年 年間 A$ 42,477(日本円で約476万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 6.5)
[都市] ケアンズ、タウンズビル
[条件] 下記のいずれか(成績上位者からオファーが発行されます)
・IB Diploma 32 以上(必須:数学、推奨:化学、物理)
・日本の高校3年をGPA4.0/5.0以上で修了(必須:数学)
[認可] APC Accredited

クイーンズランド工科大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月
[期間] 4年間
[学費] 2027 年 年間 A$ 46,200(日本円で約517万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 6.5)
[都市] ブリスベン
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 30 以上(必須:数学、推奨:化学、物理)
・日本の高校3年を修了 + SATスコア 1100.以上
・QUT College の Foundation Program を修了
[認可] APC Accredited with conditions

クイーンズランド大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月、7月
[期間] 4年間
[学費] 2027年 年間 A$ 60,952(日本円で約683万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] ブリスベン
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 30.25 以上(必須:数学、推奨:化学、物理)
・附属 UQ College の Foundation Program を修了
[認可] APC Accredited

クイーンズランド大学
Bachelor of Pharmaceutics and Therapeutic Science / Doctor of Pharmacy
[入学] 2月、7月
[期間] 5年間(4・5年次にインターン実習を含む)
[学費] 2027年 年間 A$ 60,952(日本円で約683万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] ブリスベン
[条件] 英語・数学・化学の履修が必須(Bachelor of Pharmacy(Honours)と同じ科目要件)。入学スコアの目安は当社にお問い合わせください
[認可] APC認定・Pharmacy Board of Australia承認を申請中(2026年10月時点で未取得)

ラトローブ大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 3月
[期間] 4年間
[学費] 2027年 年間 A$ 51,600(日本円で約578万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.5)
[都市] ベンディゴ
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 27 以上(必須:数学、推奨:化学、物理)
・日本の高校3年を GPA 3.0/5.0 以上修了(必須:数学。高校3年間のすべての学術科目の平均)
・附属 La Trobe College の Foundation Studies を修了
[認可] APC Accredited

RMIT大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月, 7月
[期間] 4年間
[学費] 2025年 年間 A$ 49,920(日本円で約559万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 6.5)
[都市] メルボルン
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 25 以上(必須:数学と化学)
・日本の高校3年を GPA 3.0/5.0 以上修了(必須:数学と化学。高校3年間のすべての学術科目の平均)
・RMIT Associate Degree in Applied Science を修了
[認可] APC Accredited

タスマニア大学
Bachelor of Pharmacy(Honours)
[入学] 2月
[期間] 3年間の Fast Track(学費は4年分)
[学費] 2025年 年間 A$ 61,267(日本円で約686万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] ホバート、ロンセストン
[条件] 下記のいずれか
・IB Diploma 25 以上(必須:数学と化学)
・日本の高校3年を GPA 3.0/5.0 以上修了(必須:数学 に加えて 物理または化学)
・附属 International Pathway College の Foundation Studies を修了
[認可] APC Accredited

修士号

APCより認可を受けている 修士号は以下の大学院になります。
コース名称が Doctor となっている大学もありますが、こちらは コースワークのMaster と同じ扱いのコースになります。

全ての大学にて 学士号での履修分野(履修科目)の前提条件があります。
また大学によってはインタビュー(面接)、Statement of Purpose(志望理由書)の提出も求められます。

以下の修士号(Master または Doctor)は コース終了後は、卒業生ビザにて自身で 1年間の実習先(1,575時間)の確保とPharmacy Intern Training Program (ITP) を別途手配して受講し最終試験に備える必要があります。

シドニー工科大学
Master of Pharmacy
[入学] 2月のみ
[期間] 2年間
[学費] 2027年 年間 A$ 55,650 (日本円で約623万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(W 6.5、SLR 7.0 )以上
[都市] シドニー
[条件] [条件] 以下の項目全て
・日本の大学にて学士号を修了
以下の科目を履修(10年以内)しており、シラバス(英語版)を提出すること。
pharmacology 1科目
chemistry 2科目
biochemistry 1科目
human physiology 1科目
mathematics または statistics 1科目
・Statement of Purpose(志望理由書)の提出
・必要に応じてインタビュー有り
[認可] APC Accredited

グリフィス大学
Master of Pharmacy
[入学] 2月、7月
[期間] 2年 または 2年 6ヶ月
[学費] 2027年 年間 A$ 44,000(日本円で約493万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 6.5)
[都市] ゴールドコースト
[条件] 以下の項目全て
・日本の大学にて関連する学士号(Science or Health Science)を GPA 5.0/7.0 以上で修了(過去10年以内)
以下の科目を履修しており、シラバス(英語版)を提出すること。
Chemistry: 2学期以上の期間
Biochemistry: 1学期以上の期間
Pharmacology: 1学期以上の期間
Physiology: 1学期以上の期間
Statistics or Maths: 1学期以上の期間
[認可] APC Accredited
[出願] 10月31日締め切り

チャールズダーウィン大学
Doctor of Pharmacy
[入学] 2月
[期間] 2年間
[学費] 2027年 年間 A$ 52,104(日本円で約584万円)
[英語] IELTS Academic Overall 6.5(各スキル 6.0)
[都市] ダーウィン
[条件] 以下の項目全て
・日本の大学にて学士号(学部不問)を GPA 5.0/7.0 以上で修了(過去10年以内)
以下の科目を修了していることが証明する シラバス(英語版)を提出必須。
・有機化学(Organic chemistry)
・無機化学(Inorganic chemistry)
・数学 または 統計学(Mathematics or statistics)
上記に加えて以下の科目を履修済みであることを証明することで有利です。
・解剖学(Anatomy)
・生理学(Physiology)
・生化学(Biochemistry)
[認可] APC Accredited with conditions
[出願] 10月31日締め切り

西オーストラリア大学
Doctor of Pharmacy
[入学] 1月
[期間] 2年間
[学費] 2027年 年間 A$ 51,300(日本円で約575万円)
[英語] IELTS Academic Overall 7.0(各スキル 7.0)
[都市] パース
[条件] 以下の項目全て
・日本の大学にて学士号(学部不問)を sWAM 65% 以上で修了(過去10年以内)
以下の科目を履修しており、シラバス(英語版)を提出すること。事前履修条件を満たした応募者の中で、sWAM(成績)が高い順に合格が決定します
Chemistry
Mathematics OR Statistics
Microbiology
Pharmacology
[認可] APC Accredited
[出願] 3月1日受付開始〜8月31日締め切り

Australian Pharmacy Council (APC)2つの認定と違い


オーストラリアで薬剤師資格を取得して登録を目指すための正規学位コース(大学・大学院)ですが、各コースにて 認可の種類で 「Accredited 」と「 Accredited with conditions」の2つがあります。

「Accredited(完全認定)」は、何の条件も付いていない「基準をすべてクリアしたフル認定」の状態を意味します。
「Accredited with conditions(条件付き認定)」は、「APCの指導のもとで品質改善を進めている段階」を意味しており、大学側の運営上の宿題のようなものです。

どちらのステータスであっても、学生が卒業時に得られる学位や薬剤師登録の権利に差はありませんが、そのステータスの違いは以下になります。

Accredited(認定・条件なし)APCが定める教育・設備・実習などの基準をすべて満たしている状態です。APCより大学側に課された宿題や報告義務はなく、安心して推奨できる最も標準的で安定したステータスです。
Accredited with conditions(条件付き認定)質は担保されているものの、APC より 大学側に改善すべき特定の条件(宿題)が残っている状態です。

Accredited with conditions(条件付き認定)の場合、APCが大学側に課す条件は、主に品質管理や教育環境の維持・向上に関するものです。
大学は指定された期限までに改善を行い、APCへ報告(モニタリング報告)する義務を負います。

具体的には以下のようなケースで条件が付きます。

新設コースやカリキュラムの変更直後
例:「新しい教育プログラムを開始したため、最初の卒業生が出るまでの運用状況(学生の学習評価や実習受け入れ実績など)を定期報告すること」

施設・設備やスタッフ体制の補強
例:「実習用設備の拡充計画を進めること」「特定の教員・スタッフ枠を早期に充足させること」

実習(WIL: Work Integrated Learning)環境の強化
例:「病院や薬局での臨地実習の提携先を規定数まで確実に確保し、その進行状況を提出すること」

評価方法・プロセスの改善
例:「学生の国家試験レベルの臨床スキル評価方法を、指定のガイドラインにより厳密に合致させること」

大学側がAPCから提示された改善要求(条件)を満たし、必要な報告書を提出して承認されれば、次回更新時(または条件クリア時)に通常の Accredited(完全認定) へ引き上げられます。

前述の通り 大学がAPCより「Accredited with conditions」の認定であっても、卒業後の薬剤師登録などに不利益を被ることは基本的にありませんが、現時点での 大学やコースの信頼性(施設や実習先など)も考慮するのであれば、Accredited(完全認定)の大学を候補にされてみてください。

薬剤師の将来性

オーストラリアにおける薬剤師は、中長期的に極めて高い需要と強い雇用安定性が期待されています。
資格取得後の薬剤師(Pharmacist)は医療関連の職場に就くことが一般的で、現在、最も就職率が高い(受け入れ数が多い)のは州立病院であり、次に個人開業医、民間医療センター、私立病院、教育機関、政府関連機関、介護関連企業が続きます。

■評価軸雇用動向・将来予測
全体需要と人手不足慢性的な人手不足が全国的に続いています。オーストラリア政府の労働機関(Jobs and Skills Australia)の職業不足リスト(Occupation Shortage List)にも常時指定されており、今後数年間で約12〜15%の雇用成長が見込まれています。

■職責の拡大(Scope of Practice)
従来の調剤業務に加え、ワクチン接種、生活習慣病の管理、処方箋の更新や一部軽症疾患に対する処方権限など、薬剤師の臨床権限(Scope of Practice)が拡大しています。
また高齢者介護施設(Aged Care)への専任配置義務化・推進など、職場も薬局・病院以外へ広がっています。

■地方都市での高い需要
シドニーやメルボルンなどの都市部以上に地方・地域都市(Regional & Rural)での薬剤師不足が深刻なため、地方の大学で学ぶことで就職やビザ取得の選択肢を大きく広げられます。

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豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I009)
留学カウンセラー歴 21年。オーストラリア、アデレード在住。豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I009)。経済連を退社しニュージーランドへの留学を決意。留学を終え、今後は ワーキングホリデーでオーストラリアへ。現地の旅行会社勤務などを経て、2002年より現職。クイーンズランド州、ニューサウスウェルズ州、南オーストラリア州の主要都市を移り住み、現在に至る。語学留学、TAFE専門、大学・大学院留学への留学相談、アデレードオフィスの留学カウンセラーとして、全力で留学生の進学相談とサポートを行っています。 このカウンセラーに質問する

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