オーストラリアで学ぶビジュアルアート
アート留学をお考えのみなさんに、TAFE Queenslandにて実際留学したからこそ是非知ってもらいたい、留学基礎知識、授業、業界、学校選びのポイントなどなどまとめました!
ビジュアルアートって何?どんな勉強をするの?
ビジュアルアートとは”視覚芸術”のことで、絵画、版画、彫刻、デジタルアート、写真、陶芸、など、目に見えるアートのことをいいます。
学び場は、制作に必要なものが十分揃ったスタジオです!! 創作意欲をさらにかきたてられるような、たくさんの機材や画材に出会えます。
学位が上がると個人専用の作業スペースも振り分けられ、さらに制作に集中できる環境が与えられます。
様々な課題制作を通して、自分が想い描くイメージを表現するための多様なスキル、また自分に最も適した表現方法をプロフェッショナルである先生から実践的に学びます。
多くのコースの集大成は、展示会やイベントです。自分の作品を一般・業界の方に向け発表する機会もあったりします。
授業は課題制作の実技が主ですが、座学も実益のある内容です。表現方法を知る上での必須知識や理論は、実際の作品制作をする際に大変役立ちます。
将来活動をする上で、技術以外にも重要となる”PR力”や”ライティング力”もプレゼンテーションや、エッセーの課題を通して学べます。アートに関する正しい英文文書の書き方は、今後グローバルに活動したい方は学んで欲しいポイントです。
ビジュアルアートは、アーティストとして個人の活動を発展させたい方や、クリエイティブ・アート業界にて働きたい方に最適な分野です。
ビジュアルアートを学ぶならTAFE?大学?
ビジュアルアートは大学でも、TAFEでも学ぶことできますが、それぞれコース期間や特徴に違いがあります。
TAFE |
コース期間 | 半年〜 |
入学に必要な英語力 | IELTS 6.0以上 |
取得できる主な学位 | Certificate、Diploma |
特徴 | TAFEでは講義もありますが、実技授業がメインとなり、課題制作を通して実践的に学びます。コース期間を通して、必須・選択科目があり、自身の興味に沿って幅広い制作方法・技術・知識の習得が可能です。 |
TAFEにてDiploma以上の学位にて卒業後、企業インターンシップや個人的に活動を始める学生もいますが、提携大学2年次に編入、もしくは他大学に進学し、更に専門分野の知識・技術を深める学生がローカル・留学生共に多いです。
※学校によって提携大学の有無、進学先は異なります。
※提携大学は予告なく変更となる場合があるためご注意ください
大学 |
コース期間 | 3年 |
入学に必要な英語力 | IELTS 6.0〜6.5以上 |
取得できる主な学位 | Bachelor |
特徴 | 大学では作品制作はもちろんですが、専攻分野についての理論やテクニックについての講義、美術論文提出やプレゼンテーションなど、学術的な内容が、より多くなります。いくつかの科目を履修後、自身の専門科目により特化した内容を勉強していきます。 |
進学先は、将来ご自身がアートの学びを通じてどんなことをしてみたいか、どんな勉強がしたいか、どんなスキルを伸ばしたいかを考えながら決めていきましょう。留学期間をまだ悩んでいる方は、留学期間の短いTAFEからスタートして、もっと勉強したいと思ったらそこから大学進学をするのも良い方法です。
また、学びたい科目が明確にある場合、それを勉強できるキャンパスを選ぶ必要があります。
例)陶芸が学びたい→焼き窯がある学校
写真技術を学びたい→暗室がある学校 等
学校選びについては是非お問い合わせください。
アート・クリエイティブ業界と就職について
アート・クリエイティブ業界は『何かを作ること』が仕事となります。個人事業から企業での仕事まで規模は様々、作り出すものによって幅広い仕事の候補が出てきます。
アート・クリエイティブ業界は、オーストラリアの経済において重要な役割を果たしています。オーストラリア政府によると、業界は100億ドル以上の経済に貢献し10万人近くが従事しています。
アート業界の仕事例 |
版画家
陶芸家
彫刻家
ペインター
イラストレーター
フォトグラファー
絵本作家
パブリックアーティスト
ファッションデザイナー
ジュエリーデザイナー
アート講師
アートセラピスト
アートライター
グラフィックデザイナー 等
(作品制作、販売、個展の開催、マーケット出店、美術館やギャラリーの立ち上げ・運営・イベント企画、キュレーション等)
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クリエイティブ業界の仕事例 |
Webデザイナー
プロダクトデザイナー
映像、ゲーム・アミューズメント、広告・出版業などでのアートディレクター
美術・ファッション関連誌ライター等
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業界にかかわらずデザイナー職を募集する企業は多くあります。また、技術を身に着けた後はフリーランスとして仕事をしていくことも可能です。TAFE Queensland Diploma of Visual Artsコースのコースメイトの中には大学進学せず、既に個人での活動を発展させ、個展を開いたり、自身の作品を販売(版画、家具、絵など)している方もいました。
オーストラリアでアートを学ぶ楽しさと意義
日本でもアートの勉強はできますが、オーストラリアでの学びはまた違ったスタイルです。自由でオープンな国、オーストラリアのアートの学びにはこんな面白さがあります!
自分のスタイルを発見できる、伸ばせる!
オーストラリアのアート教育は、個人の「らしさ」や「スタイル」をとても大事にしてくれます。
例えば何かを描く時に、「正確に美しく描く」ことも大事な基礎ですが、それよりも、描く対象物をその人らしく捉えて表現する時間の方がカリキュラムでは断然多いです。
型にはまらず、のびのびと自分らしい作品を作りたい方にとても合う環境です。また、先生を始め、周りの学生たちも自分のスタイルを大切に制作しているので、刺激も受けます。
個人で活動するアーティスト・デザイナーに日常的に出会える
オーストラリアではアート、デザインにまつわるイベントやワークショップ、クラフトマーケットが数多く、様々な場所で定期的に開催されています。
マーケットでは現役で活動をしているアーティスト・デザイナーと出会えます。店舗に立つのは、目の前の素敵な作品(商品)の作者です。作品を手に取りながら直接作った本人と話すのはとっても刺激的で面白いです。地域で行われているドローイングやペインティングのワークショップなども参加すると面白い広がりができそうです。
アート施設が充実
美術館やギャラリーの数が豊富で、多くが無料で入館できます。偉大な作品を気軽に鑑賞できてしまうのも嬉しいポイント。また、多くの都市でストリートアートを楽しむこともできます。
小さなギャラリーも多く、色んなジャンル・テイストの個展やグループ展が開催されています。ラッキーだと在廊しているアーティストに会えたりします。
大きな土地・美しい自然に囲まれて育ったオーストラリアのアーティストたちの作品は、のびのびと、大胆で、美しい色使いです。また、オーストラリアは移民の国。いながらにして世界中のアートに触れる機会があり、感性が世界に広がりやすい環境です。
目に見える風景が美しい
クリアなビーチ、光の反射が綺麗な川、ユニークな形の植物や花、アンティーク調の建物や町並み、ふと入った可愛いカフェ、かわいいオーストラリアの動物たち、様々な国の文化や人‥
オーストラリアで生活していると、作品のモチーフにしたいと思えるものに沢山出会えるでしょう。都市も郊外も、自然が多くリラックスできる空間が多くあるので、想像力を発揮するのにはとても良い環境です。
履修する科目と内容例
※後述するおすすめの学校、TAFE Queensland、Diploma of Visual Artsの授業内容を元にしています。
ペインティング |
水彩・アクリル・油彩と絵筆を使った絵画の制作、画材の正しい使い方、色彩理論
様々なサイズの紙、キャンバスや木の板に絵を描きます。小作品の連作から1mを超す大きな作品まで、絵を書く前のコンセプト固めやアイディア出し、色作りの知識と練習はとても大事!
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ドローイング |
光と影の捉え方、鉛筆・木炭・パステル、インク、その他様々な画材を使った線画、静物デッサン、人物デッサン
今まで使用したことのない画材にたくさん出会えます。それぞれの画材の特性を知って挑戦してみると、表現方法にさらに幅が生まれ、もっとアートが楽しくなります! |
デジタルアート |
パソコンやタブレットを使用してのアート作成、PhotoshopやAdobeソフトを使用した画像・動画制作
デジタルアートは表現がますます進化・発展しています。広く使われているソフトやアプリケーションを使いこなし、作品を完成させます。 |
版画 |
木版、銅板、シルクスクリーン印刷など、様々な技法・機材を使っての版画作品制作
奥の深い版画。それぞれの技法に特徴があります。一つの版を使って、いくつもの作品を生み出せるのが面白いところ。プレスの強さ、インクの量や種類、重版、沢山刷って感覚を掴みます |
陶芸 |
ハンドビルディング、板版粘土、スリップキャスト法など技法と素材を用いた陶芸作品制作
土に触れる陶芸。ひんやり・しっとりした粘土を触ると本当に心がやすらぎます。手・腕・全身を使って形を作り上げ、窯に入れた後は調整しつつ火におまかせ。最後には自然の力が加わります。偶然性が面白い!!いつも成功するわけではなく、割れることもあるので経験や練習が大事。 |
彫刻 |
様々な素材を用いた立体作品制作
大小様々な作品を色んな素材を使用して制作します。立体作成は2Dと違った難しさやおもしろさがあります。素材によって扱い方や使用する機材が違うので、特性もよく理解しましょう。制作後、ディスプレイの方法もしっかり学びましょう |
座学 |
近代美術史、各時代の基礎知識や表現方法、プレゼンテーション、ディスカッション、美術論文作成、就職・進学準備講義、卒業展示会作品プランニング・制作 等
作品制作の他、講義の時間もあります。作品作りへの情熱の他に、英語力も必須。プレゼンテーションやエッセーのライティングなどは苦戦しますが全員必ず通る道。しっかり練習して挑めば大丈夫です。
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入学に作品制作スキルは必要?
アート・クリエイティブ系のコースに出願する際、ほとんどの場合ご自身の作品(ポートフォリオ)を学校に提出し、審査を受けます。
通学する学校によって求められる課題は違います。(テーマ、作品数、技術レベル等)
過去にご自身で制作された2D、3D作品もポートフォリオになり得ます。作品は美しく撮影・保管をしておきましょう。また、新たに作品制作する際は、余裕を持って制作にとりかかりましょう。
▽入学までの具体的な手続き内容や時期別の準備、ポートフォリオの課題内容、作品の一部についても記載したブログ
オーストラリアの専門学校ってどうやって入学するの?
おすすめの学校
TAFE Queensland
ブリスベンの人気エリア、サウスバンクにメインキャンパスを持つTAFE Queensland。キャンパス近くにはブリスベン川が流れ、おしゃれなカフェやレストランへにアクセス抜群です。
実用・実践的な学習に力を入れています。スチューデントサービス、図書館での学習サポートにも定評あり。シティからも徒歩15分、バス10分です。
特徴
ローカルの学生が多い!
1クラス30名程ですが、その中で留学生は3-4名。ほとんどが現地の学生です。どっぷりネイティブの英語環境に浸って勉強することができるし、ローカルの友達ができやすいのも嬉しいポイント。主には18歳−20代後半ですが、40−50代まで色んな年齢層の方が学んでいます。
先生は現場のプロフェッショナル
先生たちは現在も個展や海外活動アート業界のプロフェッショナル。学生の距離が近いのもオーストラリアの学校の良いところで、そんなプロたちに技術面やアイディアについてわからないこと、困ったことも気軽に聞くことができます。「こういう表現がしたい」という気持ちに「どうやったらできるか」的確な知識を授けてくれます。
教室の外も学び場
キャンパスから徒歩10分程でGOMA(現代美術館)やクイーンズランド州立美術館、パフォーマンスセンターなど、アート施設にアクセスできます。授業は時に美術館で行われたり、教室の外に出て美しい川や景色、建物をモチーフに作品制作を行うこともあります。ちなみに教室(制作スタジオ)は授業時間外にも利用可能なので、キャンパスの中・外で存分に制作することができます。
Diploma of Visual Arts |
入学 | 1月、7月 |
留学先 | ブリスベン |
期間 | 1年 |
学費 | 年間22,000ドル(2025年度) |
条件 | 英語力IELTS 6.0 以上(各5.5以上)、高校卒業 |
RMIT大学 TAFEコース
Diploma of Visual Arts |
入学 | 2月 |
留学先 | メルボルン |
期間 | 1年 |
学費 | 年間24,500ドル(2025年度) |
条件 | 英語力IELTS 5.5 以上(各5.0以上)、高校卒業、高校の成績50%以上(目安) |
Advanced Diploma of Visual Arts |
入学 | 2月 |
留学先 | メルボルン |
期間 | 1年 |
学費 | 年間24,000ドル(2025年度) |
条件 | 英語力IELTS 5.5 以上(各5.0以上)、Diploma of Visual Artsを修了していること |
TAFE South Australia
CertificateⅣ in Visual Arts |
入学 | 1月、7月 |
留学先 | アデレード |
期間 | 1年 |
学費 | 年間17,420ドル(2025年度)
※その他教材費用として700ドルがかかります。 |
条件 | 英語力IELTS 6.0 以上(各5.0以上)、高校卒業 |
私は渡航都市がブリスベンを希望していたのと、Diplomaレベルから勉強したかったのでTAFE Queenslandに通学することに決めました!実際1年間通学してみて、充実した学習内容や制作環境、素晴らしい先生たちに囲まれ、思いっきり勉強することができました。とても満足しています!
留学相談&お問い合わせ先
オーストラリアの専門学校・大学でビジュアルアートコースにご興味のある方は、お気軽に
お問い合わせフォームからご相談下さい。
※備考
・本記事は2024年11月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準や学費等は変更されることもございますのでご留意ください。
・ご参考の日本円は1ドル=100円換算としております。
・「履修する科目の一例」は現時点での開講情報となり、選択できる科目は学期と年度によって異なります