オーストラリアでパティシエになる
菓子職人(パティシエ)を目指す
オーストラリアでも、ケーキやドーナツ、マカロンなど甘いお菓子は人気で、沢山のお店があります。菓子職人は、オーストラリアでは、Pâtissier(パティシエ)、もしくはPastry chef(ペーストリー・シェフ)やPatisserie chef(パティセリー・シェフ)と呼ばれます。
オーストラリアでお菓子に携わる機関で働きたい場合は必ずしも資格が必要ではありません。
ですのでお店などで1から教えてもらいながら学んでパティシエになることも可能ですが、知識が偏ったり、知識不足になる可能性がありますし、働く機関によっては資格保持者限定となっている場合もございますので、資格の習得を強くお勧めします。
パティシエなるための資格
パティシエになるためのコースでは、菓子製造に関する基礎知識と、実践技術を身に付けていきます。特にパティシエは繊細な作業も多いため、実践練習の中で様々なアイディアや技術を学び、そして自分で発案することも大事になります。
コースではパン製造の技術も一部学ぶことができ、職業としてパティシエを目指したい人も、お菓子作りが大好きだ、という人にもピッタリのコースです。
オーストラリアでどのような資格が習得できるのかを下記でご説明していきます。
CERTIFICATE III IN PATISSERIE |
このコースでは、調理機材の使い方はもちろん、デザート、ガトー、パイやパン菓子、プチフール等の基礎的な作り方から食品の安全や衛生、特別な食事制限までを学び、パティシエのキャリアへの道を切り開いていきます。
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CERTIFICATE IV IN PATISSERIE |
CERTIFICATE3で学んだ知識をより活かす為のコースです。CERTIFICATE3で学んだ内容から更にパティシエの専門知識を伸ばし、より需要のある高度な技術を学びます。4では応用力やより幅広い知識や技術を養っていきます。
学校によっては、3がなく4から開始する学校や、3はあるけど4からも開始できる学校もありますので、その場合は予め授業内容や事前に経験力が求められるか等をご確認下さい。学校によっては初心者から開始出来るようにするため、CERTIFICATE3の基礎教科を最初の学期に混ぜている場合がありますが、初心者の方には難しく感じる場合がありますので、含まれている学科の確認は必須です。万が一心配な方はCERTIFICATE3から開始できる学校を選ぶことをお勧めします。
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DIPLOMA OF HOSPITALITY MANAGEMENT |
パティシエとしてのスキルには直接は関わりませんが、PATISSERIEコースとセットで受講される方も多いです。合計約2年で提供している学校がほとんどです。PATISSERIEの後にホスピタリティーの知識も身につけたい人にはセット申し込みがお勧めです。
このコースではホスピタリティーの全般的な知識を提供しています。事業運営、人材、法的知識、サービスの質などの幅広い概念とスキルを学びます。調理師だけでなく、最終的にお店の経営やマネージメントに関わりたい人には特に役に立つ分野となります。
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菓子職人(パティシエ)コースの授業内容
- 配送等に必要な知識
- 電話でのコミュニケート方法
- 調理場を衛生的に保つ方法
- 調理場の準備手順
- 調理器具を利用する上での準備手順
- 調理器具を衛生的に保つ方法
- 調理器具の使用方法
- 調理メニューによる、調理器具の選択手順
- 食品の安全を確保するための知識
- 食べ物の盛りつけ方法
- 職場の衛生面を保つ上での基礎知識
- 職場の衛生面において起きる危険性の把握方法
- 職場で働く上の服装
- 職場で働く上の心得
- 職場で緊急事態が発生した際の、対処方法
- 職場での衛生管理
- 職場での安全管理
- 職場でのコミュニケート方法
- 職場スタッフの指導方法や心得
- 取引先との接し方
- 質の高いペーストリーの調理方法
- 質の高いペーストリーの器具の利用方法
- 顧客との接し方における、基礎知識
- 各料理における、適切な器の選択方法
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- マジパンの飾り付けや色つけ方法
- マジパンの取り扱い方
- マジパンの作り方
- ホスピタリティ関連の職場で起きる問題の対処方法
- ペーストリー及び、パンの調理方法
- ペーストリー及び、パンにおける基礎知識
- プチフールの調理方法
- パティシエとして身につけなければならない特殊技術
- パティシエとしての基礎知識
- トルテの焼き方
- デザートの調理方法
- デザートの調理準備方法
- デコレーションケーキの飾り付け方法
- チョコレートを使ったお菓子の作り方
- チョコレートの取り扱いに特殊技術
- チョコレートに関する基礎知識
- サービス促進における基礎知識
- サービス業界に必要とされる知識や技術
- ケーキの調理方法
- ケーキの調理準備方法
- 原材料及び、食品の保存方法
- 原材料の準備方法
- 原材料の在庫管理
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コース費用は各教育機関によって変わるため一概にはお伝えできませんが、2年間で、
29,000ドル~36,000ドルとお考えください。通常、この費用のほかに、調理器具、ユニフォーム、教材など授業参加に必要な費用(500~1,000ドル程度)がかかります。
パティシエコースに進むための英語力と入学条件
一般的な専門コースが必要としている入学基準と変わりません。英語力はIELTSであれば、基本的にはアカデミックモジュールで5.5ポイントが必要となり、5ポイント以下の項目がある結果は基本的には認められません。TOEFLiBTやケンブリッジテスト(FCEやCAE)の試験結果を認めている学校もあります。
学歴の条件は、高校を卒業されていれば条件は満たされます。
全く英語が話せない状態から、本科コースに進むために必要な期間は?
これもパティシエコースに限ったことではありませんが、挨拶程度の英語力からIELTS5.5ポイントを目指す場合、9~11ヶ月程度は英語学校に通う必要があります。
その他、TAFEのダイレクトエントリーコース経由で入学することもできますが、ダイレクトエントリーコースに参加するためにも英語力は必要になりますから、やはり、9~11ヶ月を一つの目安にして頂くのが一番です。尚、9ヶ月の英語コースの費用目安は、入学金、授業料、教材費、OSHCを含め、13,000ドルほどです。
もちろん、英語力の向上スピードは個人差があります。ですが、入学基準をギリギリクリアできる英語力で本科コースに入学しても、授業について行くのは大変ですから、余裕を持って英語コースをスタートしましょう。
TAFEもしくは私立専門学校、どちらのコースがお勧めですか?
パティシエコースは一般的に人気のコースとなるため、州立専門学校(TAFE)だけでなく、私立専門学校でも開講が行われています。
料金を比較すると一般的には私立専門学校のほうが安価の場合が多いですが、多くの安価の私立専門学校は授業時間が極端に少なかったり、実習時間が充分でなかったりします。
その点TAFEは、平均授業日数も週3-4日(もしくはそれ以上)ですし、豊富な知識と実践力を養うために多くの調理実習や、実践実習が多く含まれます。スキル習得や経験力をしっかり身につけたい方には、TAFEでのコース受講をお勧めします。
パティサリーコースからの就職先
お菓子職人は、ケーキ屋やデザートショップだけでなく、レストランやカフェ、ホテル等でのスイーツ担当シェフとしても働くことが可能です。パン専門の技術がなくても、パイやケーキ担当でパン屋での求人もあります。
ペイストリーのコースの習得だけだと仕事の幅が狭まると思われがちですが、調理師ほどではないにしても案外求人はあります。ですが、パティシエは特に技術力やセンスが重要視されますので、応募する際はご自身の作品の写真を履歴書と共にアピールしたりすることが重要となります。
ですので出来るだけ就学中に実践練習が出来るか、より質の高い環境でスキルを学べるかが重要となります。
また、コース後にオーストラリアでパティシエとして経験を積みたい方には、下記のようなビザの道筋をお勧めします!
学生ビザでパティセリーコースを受講&修了>>ワーキングホリデービザを習得>>ワーキングホリデー期間中パティシエとしてアルバイト
ペーストリー(菓子)コースについて
ペーストリーコースが開講されているTAFEや専門学校はオーストラリア各都市にあります。下記ご参考になさってください。
お好みの都市や予算、習得したい資格をお知らせいただきましたら、ご要望に沿ったご提案をさせていただいておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
都市 | 学校名 | コース名(年数) | コース費用 |
シドニー | TAFE NSW | Certificate3(0.5年) | 12,910ドル |
シドニー | TAFE NSW | Certificate4(1年) | 19,430ドル |
シドニー | William Angliss Institute TAFE | Certificate3(1年) | 18,600ドル |
メルボルン | William Angliss Institute TAFE | Certificate3+4(1+0.5年) | 18,600ドル+9,300ドル |
メルボルン | Holmesglen TAEF | Certificate4(1年) | 15,600ドル |
メルボルン | Melbourne Polytechnic TAFE | Certificate4(1年) | 16,000ドル |
メルボルン | Boxhill Institute TAFE | Certificate3+4(1+0.5年) | 14,870ドル+9,775ドル |
ブリスベン | TAFE QLD | Certificate3(1年) | 14,400ドル |
パース | TAFE WA | Certificate3+4(1+0.5年) | 16,040ドル+8,020ドル |
アデレード | TAFE SA | Certificate3+4(1+0.5年) | 14,450ドル+10,800ドル |
キャンベラ | Canberra Institute of Technology | Certificate3+4(1+0.5年) | 17,300ドル+8,650ドル |
※本記事は2020年12月現在の情報に基づいており、入学条件基準、学費などは変更されることもございますのでご留意ください。
※上記の記載学校の多くは都市の中にキャンパスを多数持っております。キャンパスについては別途ご相談下さい。
パンだけを専門にする
パティシエコースには基礎のパン作りが含まれていることがほとんどですが、もしパン作りにもっと特化したい人は、Bakingコースを選ばれることをお勧めします。Bakingコースは主にパンとスポンジケーキ、パイなどの商業的な”焼く”パンや菓子を中心に学びます。
Bakingコースとして、CERTIFICATE III IN BAKINGもしくはCERTIFICATE IV IN BAKINGのどちらかが開講されています。ペーストリーより全豪でもコース数は少ないですが、開講されているTAFEや大学は下記ご参照下さい!
都市 | 学校名 | コース名(年数) | コース費用 |
メルボルン | William Angliss Institute TAFE | Certificate3(1年) | 18,600ドル |
メルボルン | Kangan Institute TAEF | Certificate3(1年) | 19,500ドル |
ブリスベン | TAFE QLD | Certificate4(1年) | 13,000ドル |
アデレード | TAFE SA | Certificate3(1.5年) | 15,000ドル |
ダーウィン | Charles Darwin University | Certificate3(1年) | 14,800ドル |
※本記事は2020年12月現在の情報に基づいており、入学条件基準、学費などは変更されることもございますのでご留意ください。
オーストラリアのパティシエやベーキングコースに関する費用や、英語力診断、学校詳細については当社までお問合せくださいね。
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