失敗しないオーストラリアの大学選び 2026

数ある海外の大学から自分にぴったりの1校を見つけるには膨大なリサーチが必要ですが、まず最優先に考慮すべきポイントは、
- 【大学のレベルと特徴を知ること】
- 【自分の中で優先順位を決めること】
- 【留学後の将来の目的を明確にすること】
の3つです。本記事では、
【大学のレベルと特徴を知る】について、オーストラリアの大学を3つのカテゴリーに分けて詳しく解説していきます。自分がどの大学を目指すべきなのか?失敗しない大学選びの参考にしてください。
オーストラリアを代表する8大学(Group of 8)

Group of Eight(Go8)は1999年に設立された法人組織で、本部はオーストラリアの首都キャンベラにあります。持続可能な国家レベルの高等教育、および研究政策の策定と実施においてリーダー的役割を担っている
オーストラリアの研究集約型のトップ8大学で構成されています。
Go8の世界ランキング
Go8大学は常にオーストラリア国内で最上位にランクイン。QS世界大学ランキングではGo8のすべての大学が世界トップ100に入っています。
※QS世界大学ランキング2026より引用
Go8の研究活動
Go8は、国からの研究助成金の約70%を受け取っています。毎年、約85億豪ドルを研究に費やしており、そのうち32億豪ドル超は医学生物学、臨床医学、医療サービスの研究に使われています。そして、その研究の99%が「世界標準以上」と評されています。
更にGo8は様々な国の大学・研究機関と多くの国際連携協定を結んでおり、国際研究大学ネットワーク(GRIUN)のメンバーでもあります。
Go8の学生について
Go8では8大学合わせて44万人の学生が学んでおり、これはオーストラリア国内の高等教育機関に在籍する学生の4分の1以上にあたります。そのうち約4割(18万人)を200カ国以上からの留学生が占めています。オーストラリアの高等教育機関に在籍する留学生はおよそ45万人なので、つまりオーストラリアの留学生の3人に1人がGo8大学を選んでいます。
Go8は大学院教育においてもリーダー的存在であり、研究学位(博士など)取得者のほぼ半数を受け入れています。
留学カウンセラーより「Go8大学はこんな人におすすめ」
オーストラリアのGroup of Eight大学は、主に学術的な深さ、研究力、国際的な評価を重視する学生に向いています。具体的に、以下のようなキャリアを目指す方に特におすすめです:
①研究職・学術職を目指す人
国から多額の研究助成金を受け取っているため、研究施設・環境が非常に充実。博士号取得後に研究者や大学教員を目指す人に最適です。世界中の大学・研究機関と連携しており、国際共同研究のチャンスも多いのも特徴です。
②医療・バイオ・薬学分野を志す人
医学、歯学、看護、バイオテクノロジーなどの分野で最先端の研究と臨床教育を提供しており、オーストラリア国内の医師・歯科医・獣医の半数以上がGo8出身。病院や医療機関との連携が強く、実習や就職に有利。
③工学・IT・サイエンス分野で国際的に活躍したい人
高度な研究力と産業界との連携が魅力。サイエンス系の卒業生の半数以上をGo8が輩出しています。特にAI、ロボティクス、環境工学などの分野に力を入れています。
④国際機関・官公庁・大企業でのキャリアを目指す人
学位のブランド力が非常に高く、グローバル企業・国際機関(国連など)・外務省などへの就職に有利。特にシドニー大学やANU(オーストラリア国立大学)は、国際関係・公共政策・法学分野でも評価が高いです。
※Go8があまり向いていない可能性があるケース※
できるだけ実践的なスキルをすぐに身につけて早く働きたい人(例:職業訓練寄りの専門職を目指す場合)は、他の応用型大学(TAFEや実践教育重視の大学)の方が合う場合があります。
また、少人数・面倒見重視の教育を好む人は、規模の大きいGo8よりも小規模大学を検討してみると良いでしょう。
実践教育を重視する大学

Go8は「研究志向・理論重視・国際的評価」が強みですが、それ以外の大学は
「実践的スキル」や
「業界とのつながり」を重視する傾向があります。このような実践教育を重視する大学として以下の大学が挙げられます。
上記の中から4つの大学を例に、その具体的な特徴を見ていきましょう。
University of Technology Sydney(UTS/シドニー工科大学)
- シドニー中心地にあり、都市型・実務型の教育で有名
- ビジネス、デザイン、メディア、エンジニアリング、ヘルス系に強い
- 実務プロジェクトや企業連携科目が豊富
理論だけでなく「現場での即戦力」が育つスタイル。都市部で就職活動しやすい立地も魅力。
Queensland University of Technology(QUT/クイーンズランド工科大学)
- 企業・公的機関とのコラボ授業やインターンシップが豊富
- 実践的なプロジェクトベース学習(PBL)に力を入れている
- 映像制作、ゲーム開発、インタラクティブデザイン、AI、ソフトウェア開発などに定評
- 医療、看護、教育系の学部は、現場との結びつきが強く、実習時間が長い。
IT、メディア、教育、看護、ビジネス分野で現場重視のキャリアを築きたい人におすすめ。
RMIT University(ロイヤルメルボルン工科大学)
- 工学・デザイン・IT・ビジネス系に強い
- 産業界との提携が多く、インターンシップや現場体験が豊富
- 「手を動かして学ぶ」教育が多い
- 医療、看護、教育系の学部は、現場との結びつきが強く、実習時間が長い。
特にゲーム開発、ファッション、建築設計などのクリエイティブ系でも評価が高い。
Curtin University(カーティン大学)
- 特に資源産業が盛んな西オーストラリア州の地理的優位を生かし、鉱業・エネルギー分野で世界トップレベルの研究・教育を提供
- 鉱山工学、地質学、石油ガス工学などで世界的に有名。QS世界大学ランキングでも鉱山工学分野で常に世界トップ10にランクイン
- ヘルスサイエンス・看護・公衆衛生の実習が充実。現場重視のカリキュラムで、医療現場での即戦力を育成。
特に工学・鉱業・ヘルスサイエンス・ビジネス・メディア分野で知られており、実社会に直結した教育を提供。
留学カウンセラーより「どちらが良いか迷っているなら」
•将来、大学院や研究を見据えている → Go8
(理論・研究重視型、ブランド力・研究実績で勝負)
•就職を意識し、実践スキルをすぐに身に付けたい → 実践教育を重視する大学
(実践・職業直結型、応用重視、現場経験・即戦力で勝負)
大学を選ぶ前に、まずは自分の将来像を明確に思い描くことが重要です。「看護師になりたい」「IT系で就職したい」など、将来の目標を教えてください。さらに詳しく大学選びのお手伝いができます。
比較的入りやすい大学

日本の高校を卒業してからオーストラリアの大学に進学する場合、英語力や学力の面で比較的入りやすい大学を選ぶことで、安心して留学をスタートできます。
以下では「比較的入りやすい」とされる大学とその特徴をわかりやすく紹介します。
「比較的入りやすい」とされる大学の特徴
入学難易度:成績・英語スコアの条件がやや低め
入学方法:直入学/ファウンデーションコース経由/ディプロマコース経由
留学生支援:サポートが手厚く、英語力や生活面でも安心
場所:生活費が比較的抑えられる地方都市に多い
留学カウンセラーより「こんな人におすすめ」
✓ 高校の成績は平均的だが、将来の目標と強い意志がある
✓ 学力・英語力にまだ自信がなく、少人数で丁寧に学びたい
さらに、地方都市にある大学では、学費や生活費をリーズナブルに抑えられるだけでなく、都会の喧騒からも離れ、オーストラリアならではの大自然の中で落ち着いて学問に没頭できるメリットがあります。日本人が非常に少なく、小規模でアットホームなキャンパスなので、ローカルの人たちとの関わりが多く持てるのも特徴です。詳しくは
地方大学 進学のススメも併せてご覧ください。
進学したい分野や志望都市が決まっていれば、条件に合った大学や奨学金情報もご案内できますので、お気軽にご相談ください。