オーストラリアでランドスケープアーキテクト
ランドスケープアーキテクトという 街と自然の景観スペシャリストな職業が誕生して、まだ100 年くらいしか経っていないのだそうです。建築士や土木技術者などに比べれば、明らかにまだまだ耳慣れない言葉であり新しい職業ですが、ここオーストラリアでは日本よりも遥かに認識された職業の一つでもあります。

「研究、計画、設計、構築された環境から影響される内外の環境や分野、空間開発管理、それらの保全と持続可能性についての専門家」と言う定義になります。この専門職としての定義はジュネーブ国際労働機構によるランドスケープアーキテクトという職業の国際標準分類に基づいています。
ランドスケープアーキテクトは、上記の通り、造園に関する知識や技術はもちろんのこと、エコロジカルな観点での環境配慮、都市計画、都市デザインの知識や手法も必要とされ造園家というだけでは説明できません。
例えると、都市の公共空間である広場などは、緑があれば事足りるわけではなく、そこには交通機関もあり、防災の観点、排水などの衛生、さらには公共の情報発信の場など、様々な観点から、広場をデザインする必要があり、建築士や土木技術者との協同作業が必要です。現在では日本でも「ランドスケープアーキテクト」とそのまま呼ばれるようになりました。
ランドスケープアーキテクトとランドスケープデザイナーの違い
ランドスケープアーキテクトとランドスケープデザイナーと混同されがちですが、オーストラリアを含め英語圏では資格と業務範囲が異なっています。
ランドスケープデザイナー / Landscape Designer
ランドスケープデザイナーを名乗るのに法律で義務付けられた「免許」はありません(誰でも名乗ること自体は可能です)。
専門知識とスキルは基本的にTAFEなどの専門学校で
造園コース(Diploma of Landscape Design) などで学べます。
業務範囲は、小規模で住宅やプライベートな空間で、美しい・楽しい造園風景を作成することです。 クライアントへ自生植物、芝生のケア、持続可能な植栽知識から”ソフトスケープ (木、花、芝生、水などの自然物)”の提案や実施、または “ハードスケープ(通路、パティオ、プール、屋外リビング、照明やフェンスなど含む)”について相談や施行します。平均年収は 年間 75,000ドルほど。
ランドスケープアーキテクト / Landscape Architect
ランドスケープアーキテクト(landscape Architect)は、業界標準として以下の協会による認定が「プロの証」として非常に重要視されます。
| 統括団体 | AILA (Australian Institute of Landscape Architects) |
| 資格名称 | Registered Landscape Architect (RLA) |
| 重要性 | 公共事業や大規模プロジェクトでは、RLAの資格保持者がチームにいることが前提条件。個人としては給与やキャリアアップに直結します。 |
Australian Institute of Landscape Architectsにて Registered Landscape Architect (RLA) 認定の流れは以下の通りです。
■AILAが認定している学士号(Bachelor)または修士号(Master)コース(Accredited Degree)を卒業
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■卒業後、すぐにRLAになれるわけではありません。実務経験が必要になるため卒業生ビザにて就職先を探すのが大事なキーポイントになります。
・期間: 最低2年間のフルタイム実務経験が必要です。
・条件: 実務経験のうち、少なくとも1年間はオーストラリア国内での経験であることが推奨されます(現地の法規や植物・土壌の知識が必要なため)。
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■実務経験を積んだ後、AILAが実施する登録プログラムに参加。
・メンター制度: 既存のRLA(登録ランドスケープアーキテクト)の下で指導を受け、ログブック(業務記録)をつけます。
・口頭試験 (Oral Assessment): 提出したポートフォリオや業務記録をもとに、面接試験を受けます。
・登録完了: 合格すると「Registered Landscape Architect (RLA)」の称号が与えられます。
ランドスケープアーキテクトは、公園、散歩道、ランニングコース、トレッキングコース、ストリートスケープ、広場、運動場、大学のキャンパスプロジェクト、新興住宅地区の開発プロジェクトなど、大きな仕事内容が活躍の場になります。
業務として多方面に渡ります。植物と自然環境、建物や歩道のような構造物の両方を考慮して、両立する機能的な方法の調査、計画の実施、また、公共スペースでは、排水やエネルギー使用に関連する法律・条例・規制の知識も必要など、それらも含めた専門家です。平均年収は 年間 87,000ドルほどでシニア・ランドスケープアーキテクトになると 年収11万ドルを超える専門家もいます。
大学でランドスケープアーキテクトを学ぶ

上記の通り、オーストラリア国内で、ランドスケープアーキテクトとして活躍したい場合、認定団体 AILA(Australian Institute of Landscape Architects) の認可を受けた大学の学士号・修士号を修了することが第1歩になります。2026年1月時点で、学士、修士含め、8大学のみで認可コースを開講中です。
4年間の学士号か2年間の修士号、いずれかでの履修となります。
学士号(4年 Honours)の場合
オーストラリアの大学の学士号の中では、3年間の Bachelor of Landscape Architecture 、Bachelor of Landscape Architectural Design、 Bachelor of Design(Landscape Architecture) など、いくつかの大学でコースを開講しておりますが、AILA認可の学士号は Honoursまで含めた「4年間のBachelor の終了」が必須条件になります。3年間のコースだけでは認定されませんので注意が必要です。
このAILA認可の Bachelor(Honous)は、シドニー工科大学、クイーンズランド工科大学、ニューサウスウェールズ大学、キャンベラ大学の4つの大学で開講しています。
弊社では シドニー工科大学とクイーンズランド工科大学をご案内しています。
修士号を開講している大学
オーストラリアの大学の修士号では、RMIT大学、メルボルン大学、アデレード大学、西オーストラリア大学、ニューサウスウェールズ大学の 5 大学院にて認可コースが開講しています。
進学ルートとしては、オーストラリアの大学で3年間の学士号(建築・デザイン系学科)を終了するか、日本の大学で同等の学部学科の学士号を終えていることが最低条件になり、ポートフォリオも必須条件になります。
弊社では アデレード大学、RMIT大学、メルボルン大学、西オーストラリア大学をご案内しています。
| 大学名 | RMIT大学 |
| キャンパス | メルボルン |
| コース | Master of Landscape Architecture |
| 学歴 | RMIT大学の Bachelor of Landscape Architectural Design をGPA2.5 以上の成績で修了、または 関連するデザイン分野で学士号を終えていること(学業成績とポートフォリオ、Selection Task をもとに選考)。詳しくはお問い合わせください。 |
弊社オーストラリア留学センターではニューサウスウェールズ大学、キャンベラ大学のご案内とお手続きは行っておりません。ご希望の方は、大学まで直接お問合せくださいませ。
こんな人にランドスケープアーキテクトはオススメ
まだまだ、日本では認知度は低いですが、街と自然の景観スペシャリストとなるべく、実際にこれらの分野を学ぶために、オーストラリアを含め、海外の大学への進学を志す人も多く、卒業後は様々な分野で活躍されています。
ランドスケープアーキテクトは、都市開発や大きな建造物(大学のキャンパスなど)に関わる仕事が多くなりますので、一つ一つ進めていく根気強さ、そして建築家、土木技術者、行政、住民、など多くの人との関わりお持つことになりますので、コミュニケーション能力に自信のある人にもオススメです。
そして、何よりも ランドスケープアーキテクトを目指す人は、環境保全への意識が高い人です。ただ、自然と人間生活の空間・景観を扱う仕事であることから、自然を愛しつつも共存できるイメージをデザインに反映する訓練をしておくと良いかもしれません。また、現時点で日本の大学で建築系学士号で学んでいる学生や、同分野でお仕事をされていてキャリアアップを目指す方には、ぜひ修士号に挑戦してほしいです。
留学相談&お問い合わせ先
当社オーストラリア留学センターは
全豪28大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願てつづき、更に現地サポートまで
全て無料で提供しております。
※備考※
・本記事は2026年1月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2026年度学費をご案内しております。