ブドウ栽培とワイン醸造を学ぶ(Viticulture and Oenology)

オーストラリアの産業のうちワイン産業の果たした雇用への役割は非常に大きく、また世界のワインの中で、オーストラリアワインの位置付けを確固たるものした功績も大きいと言われています。
その、オーストラリアでワインについて学びたい、と言う日本人留学生からのお問合せが年々増加していますが、留学生も受講できるコースは非常に少ないのが現状です。

本ページでは、オーストラリア最大のワイン産地(全豪全体の60%以上の生産量)であるワイン産業を牽引するリーダー南オーストラリア州にある アデレード大学で学ぶ、学士号、修士号にて「ブドウ栽培とワイン醸造学」をご案内します。
なお、全豪の大学の中で、唯一、留学生も入学できる「ブドウ栽培とワイン醸造(Viticulture and Oenology)」となっております。

オーストラリアワインの歴史


オーストラリアでワイン造りが本格的に始 まったの は1834年と言われいます。1950年代までは生産と消費ともに、ポート酒やシェリー酒などの酒精強化ワインが中心でしたが、1970年代以降にワイン産業は急激な成長を続け、1990年代に入って生産の中心は以前の低価格カスクワインから、世界のワイン産地と同じく様々なブドウ品種をそれぞれの土地と気候にあわせてブドウ栽培から醸造を行うスティルワイン、そして高価格帯のプレミアムワインクラスに移行していきます。

2000年代に入り、一時、出荷量が落ち込む時期もありましたが、2018年には 過去最大の輸出量となり、オーストラリアワインは、カジュアルなものから、世界トップクラスの高品質なもの、新進気鋭の自然派ワインまで、幅広いタイプのワインが生産されています。オーストラリアは、イタリア、フランス、スペイン、アメリカについでワイン輸出量は世界第5位となり、毎日3,000万杯のオーストラリア産ワインが世界中で楽しまれていると言われています。
広い大陸から生み出される多様性あるオーストラリアワインを、世界が魅力の一つとして認めていると言えるでしょう。

ワイン産業を後押しする研究機関


世界的にも有数なワイン研究教育機関が揃っており、ブドウ栽培農家、醸造家(ワインメーカー)などは、その強固な技術力を背景に、国際市場でクリエイティブなワインやコストパフォーマンスに優れたワインを生み出しています。

アデレードには、The Australian Wine Research Institute (通称 AWRI/オーストラリアワイン研究所) 、National Wine Centre (アデレード大学管轄)など、研究・技術面、観光(ワインツーリズム)・ホスピタリティ面での協力体制が整っています。 例えば、ブドウ栽培で言えば、南オーストラリア州のCoonawarra(クナワラ)で有名なテラロッサ土壌はカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に最適、といったように、研究機関による入念な調査に基づき、ブドウ栽培を通じて、上質なブドウが造られています。 オーストラリアのブドウ栽培農家は、オーストラリアと言う大陸(世界6番目)で、5億年の歴史を持つ古土壌と環境に合った様々な品種のブドウを育てることができます。

世界の醸造家(ワインメーカー)の人的交流

南半球でのワイン造りは北半球のワイン造りと半年ずれていることから、多くの醸造家がヨーロッパやカリフォルニア(アメリカ)のワイナリーでの醸造経験を持っているのもオ ーストラリアのワイン産業を世界で戦える産業にした一つの要因とも言えます。

オーストラリアの若い醸造家には、一 年の内に南半球と北半球の両方で醸造に携わる者も多く、反対に北半球の醸造家も数多くオーストラリアにワイン造りにきており、この人的交流が生み出す技術移入や多様な考え方など、オーストラリアでワインを学ぶ魅力の一つです。

アデレード大学で「ブドウ栽培と醸造学」を学ぶ


ワイン醸造(Oenology)はかつては Waite キャンパス と ローズワーシー(Roseworthy) キャンパスに分かれて置かれていましたが、1998年以降は全てアデレード市内から南東、アデレードヒルズの麓、Waite キャンパス の School of Agriculture, Food and Wine にて開講しています。




Waite キャンパスでは、農学と醸造学がメインのキャンパスですが、オーストラリアワイン研究所(通称AWRI)とオーストラリア連邦科学産業研究機構(通称 CSIRO / Commonwealth Scientific and Industrial Research Organisation)など、研究所や開発局、産業局が 大学キャンパス機能、建物、スタッフ、研究予算などを共有しながら密度の濃い関連の科学分野の研究を進めています。 実際の研究資金も大学、国、南オーストラリア州、科学技術省庁、農業振興関連予算、産業振興関連予算 に加えて、様々な民間企業・研究機関から集められるので、その資金規模は南半球で最大と呼ばれています。

そのアデレード大学の Waite キャンパスにて開講しているブドウ栽培と醸造学(Viticulture and Oenology)は、学士号で4年間、修士号で1年〜2年間となります。

アデレード 大学所有の学生専用のブドウ畑での栽培、醸造も全て学生が行います。


どのようなことを学ぶのか?は、Bachelor of Viticulture and Oenology(学士過程)を例にご案内します。
学士号過程では、1年目は化学、生物学(分子、遺伝子、細胞)、自然物理、ワイン科学基礎などの教科を履修します。 2年目からワイン醸造に焦点が絞られ、発酵に必要な酵母と乳酸菌および酢酸菌などの微生物学がメインとなり、植物学、土壌および水資源、3年目には大学のワイナリーでブドウ栽培や醸造実習を行い、ブドウ品種による各種醸造、清澄、ろ過、工学における 遠心分離、熱処理の理論と応用、4年目ではオーストラリア各地のワイナリーでの醸造実習やセラードアでの実習に重点がおかれ、ワイナリーでの労働基準法、税務関連教科。ラベルやボトル表示、添加物(酸化防止 SO2)についての国内、国際法規、ワインの品質管理などを学びます

コース名Bachelor of Viticulture and Oenology(学士)
期間4年間
入学2月,7月
学費年間 40,500ドル(2020年度)
出願条件アデレード大学カレッジの Foundation コースを終了、または Degree transfer Program(Science Stream) を修了後、2年次への編入可能。
日本の高校卒業後、アデレード大学への詳しい進学方法はこちら



コース名Graduate Diploma in Viticulture and Oenology(修士)
期間1年間
入学毎年 7月のみ(ブドウ栽培の周期に合わせるため)
学費年間 45,000ドル(2020年度)
出願条件農業、生物学、微生物学、生化学、化学、植物および一般科学および工学を含む関連分野の学士号または同等の学位を終えていること。
IELTS Academic overall 6.5(各セクション 6.0)以上

コース名Master of Viticulture and Oenology(修士)
期間2年間
入学毎年 7月のみ(ブドウ栽培の周期に合わせるため)
学費年間 45,000ドル(2020年度)
出願条件農業、生物学、微生物学、生化学、化学、植物および一般科学および工学を含む関連分野の学士号または同等の学位を終えていること。
IELTS Academic overall 6.5(各セクション 6.0)以上

アデレード大学の「ブドウ栽培と醸造学」への進学


ブドウ栽培と醸造学において、これだけの研究への投資、実績と設備を誇る大学はありません。また、オーストラリアを代表するワイナリーの殆どの醸造家が、アデレード大学のブドウ栽培と醸造学の 卒業生であることは将来、同分野でのキャリアをお考えの学生にとっては最高の条件と言えるでしょう。
将来、ブドウ栽培、ワイン醸造などに関わるキャリアをお考えの方、ぜひアデレード大学で世界標準の知識とスキルを身につけてください。

弊社では、アデレード大学およびアデレード大学カレッジ(Foundation、Degree Transer Program)の日本公式出願・相談窓口として、皆さまのアデレード大学進学を無料でお手伝いしております。アデレード大学への進学方法や留学プランの立て方、ご準備の仕方は、お一人おひとりの状況により変わってきます。アデレード大学・大学院への進学をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

ワイン学の開講している学校について注意点
州立専門学校 TAFEでの ワイン学コースのお問合せもございますが、2019年11月現在、TAFE SA(@アデレード)、TAFE WA(@パース)、TAFE NSW(@シドニー)では、2020年2月以降、留学生も入学できるワイン学、ブドウ栽培、醸造学のコースは開講しておりませんので、ご注意ください。

また、いくつかの大学では醸造学のコースがございますが、留学生も入学の対象になっておりませんのでご注意ください。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I009)
オーストラリア歴は24年目になりました。QLD州、NSW州、SA州の主要都市で仕事と生活していましたので、都市の違いから皆さまの目的に沿ったベストなアドバイスを心がけています。 このカウンセラーに質問する

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