オーストラリアの大学留学 知っておくべき8つの基礎知識


オーストラリアでの大学進学を検討している方へ、進学に必要な8つの基礎知識をご紹介します。
進学方法や入学時期、受験の流れ、学費など、留学準備を始めるにあたって大切なポイントを押さえておきましょう。これからの進学プラン作りに役立つ情報が満載ですので、まず最初にしっかり確認しておくことをお勧めします!

目次

【1】オーストラリアの大学進学<3つの進学方法>

日本で高校卒業後のオーストラリア大学進学には、基本的に大きく「3つの進学方法」があります。


それぞれの進学方法ごとの「一般的な条件」や「注意点」は下記をご参照下さい。
       
①ディプロマ経由ディプロマは希望するコースの大学1年次の科目を勉強します。修了後は、大学の学士(Bachelor)コースへ最大1年分の単位を移行し、1〜2年次に編入することができます。


【利点】
・希望する大学の学士(Bachelor)コースの入学条件が合わない場合でも、ディプロマコースから入学でき、大学1年次の勉強をスタートできます。

→日本の普通課高校卒業から、オーストラリアの大学に入学を希望する場合、優秀な成績(GPA 4.0/5.0 など)が条件となることが多いです。直接入学より入学条件が低く設定されているディプロマコースからであれば、大学1年次と同等の科目を勉強でき、大学に直接入学をする場合と同様の年数で、オーストラリアの大学を卒業することができます。

・希望学士(Bachelor)コースの1年次相当の勉強をすることから、学びたい内容中心の勉強ができます。そのため、5教科科目の得意不得意がある方の場合、ディプロマコースからスタートをすると、卒業までがスムーズです。

【注意点】
・ディプロマコースは、全ての学士(Bachelor)コースに対して、コースが開講されているわけではありません。

→ディプロマーコースは、入学希望者が多くフレキシブルに科目選べる学士(Bachelor)コースでの開講が多く、大学1年次から必修科目が多くなるコースでは、ディプロマの開講がないことがあります。

・希望コースによっては、必ず2年次に進学できるわけではありません。

→一般的に、ディプロマコースから編入できる学士(Bachelor)コースは決まっています。その学士(Bachelor)コースごとに、ディプロマで学んだ単位をどのくらいの移行できるかが決まりますので、ディプロマコースから編入をする場合は、希望する学士(Bachelor)コースへ、どのくらいの単位が移行できるかを確認する必要があります。

②ファウンデーションコース経由 ファウンデーションコースは、大学の学士(Bachelor)コースやディプロマより入学条件が低く設定されているため、学士(Bachelor)コースやディプロマの入学条件に合わない場合、ファウンデーションコースからスタートすることができます。修了後は、大学1年次に入学となるため、一般的な卒業までの期間は、大学のコース期間+1年となります。

ファウンデーションコースは、希望校、英語力、学生の成績により、6ヶ月未満〜1年以上のコースと期間に幅があり、勉強内容はオーストラリアの高校3年生が学ぶ5教科のような内容となり、希望学位コースに合わせて科目を選択します。

【利点】
・ファウンデーションコースから、多くの学士(Bachelor)コースに進学ができます。

・高校3年生のような5科目の勉強を英語で学ぶため、大学入学後に教授やオーストラリア人の学生が話している一般科目についての理解がスムーズになります。

・大学の学士(Bachelor)コースを迷っている場合、ファウンデーション学習中に、条件を満たせる限り、学士(Bachelor)コースを変更することもできます。

→学士(Bachelor)コースの空きがない場合は、変更ができません。

【注意点】
多くのトップ大学(Group of 8)の大学では、ディプロマコースは開講していないため、ファウンデーションコースからの入学が一般的です。

・希望コースによっては、ファウンデーションコースからでも、進学ができない場合があります。

③直接入学 日本人学生の場合、大学への直接入学ができるのは、海外の高校を卒業された方、IBを取得される方が一般的です。

大学や学士(Bachelor)コースごとに入学条件が決められているため、成績条件を満たしている場合は、直接大学の1年次に入学が可能です。

※医学部、看護学部、教育学部など、一部コースではIELTS7.0〜7.5が必要となります。

※一部の入学人数が少ない学部を除き、多くのコースでは、IELTSスコアが条件を満たしていない場合でも、書類が揃い次第出願してConditional Offer(条件付き合格)をもらうことができ、付属語学学校(英語コース)から留学をスタート出来ます。

どの進学方法が最適かは、高校の成績と英語力、志望の大学とコースによって異なります。

【参考】日本の高校卒業接、直接入学が可能な大学一覧:
高卒で直接入学ができるオーストラリアの大学

【2】学校により異なる入学時期<2月、7月が中心>



オーストラリアの大学は2学期制、もしくは3学期制を採用している大学が多いです。
また、ファウンデーションやディプロマコースの入学日もそれぞれ異なり、パターンは様々となりますので、プランを決める際には注意が必要です。
             
大学の入学時期年2回:2月/7月

年3回:2月/7月/11月が多いが、2月以外の組み合わせは学校により様々です。
ファウンデーションコースの入学時期 年2回:2月/7月、4月/9月など(スタンダードコース)

年3回:2月/7月/10月など(集中コース)

ファウンデーションコースは、8−12ヶ月ほどのスタンダードと、6ヶ月未満の集中コースを持つ大学が多いです。学校やコースごとに年2〜4回の入学日を設定しており、組み合わせは学校により様々です。
ディプロマコースの入学時期年2回:2月/7月

年3回:2月/7月/10月など、2月以外の組み合わせは学校により様々です。
進学英語コースの入学時期4月、10月を中心に、およそ3ヶ月ごとに入学ができることが多いです。

最終的に同じ大学の同じコースを目指す場合でも、お一人お一人の学力と英語力により進路や入学日が異なります。「いつから」「どのコースに入るのか」「出発時期」などは、それぞれ個別のプランを作成していくことになります。

【3】オーストラリアの大学の年間学費<平均375〜400万円ほど>

オーストラリアの大学の学費は、選ぶ大学やコースによって大きく異なり、また、毎年改定されるので年度によっても変わります。下記は、オーストラリアの大学の平均的な年間の学費(単一学位)です。目安としてご参考ください。

学費の目安(文系)
地方の安価な大学
25,000〜33,000豪ドル(約250〜330万円ほど)
オーストラリアの一般的な大学
28,000〜33,000豪ドル(280〜330万円ほど)
トップ8大学(Group of 8)
33,000〜58,000豪ドル(350〜580万円)

学費の目安(理系)
地方の安価な大学
25,000〜33,000豪ドル(約250〜330万円ほど)
オーストラリアの一般的な大学
27,000〜53,000豪ドル(270〜530万円ほど)
トップ8大学(Group of 8)
44,000〜76,000豪ドル(440〜760万円)

オーストラリアの大学の学費は年間250〜760万円ほどと幅があり、平均すると年間およそ375万円、3年間通うと1200万円ほどになります(オーストラリアの大学は通常3年です。コースにより卒業まで4-6年などの場合もあります)。

しかし、学費はコースの年数に大きく影響されます。例えば年間250万円のコースに3年通う場合と(総額750万円)、エンジニアリングなどコース費用が年間450万円のコースに4年通う場合(総額1,800万円)では、トータル1050万円もの差が出てきます。

このように、選ぶ大学とコース、更に進路によって学費は大きく変わり、ご予算の確保は大学を卒業する上で重要なポイントです。

その他、大学での教材費、学生ビザ申請(16万円)、OSHC(オーストラリアの留学生保険)(年間7〜8万円ほど)、奨学金の有無、現地での生活費(月25万円ほど)、航空券(片道8-10万円ほど)、そして為替の影響でも費用が数十万円単位で変わることがございますので、余裕をもって資金をご準備ください。

【参考】返済不要!オーストラリアの大学・大学院奨学金一覧

医歯学部と獣医学部
例外として医歯学、獣医学部はファウンデーションコースも含めて卒業までの期間や学費が異なります。


医学部:合計6〜7年で学費は総額4,500〜6,800万円
歯学部:合計5〜7年で学費は総額4,400〜6,400万円
獣医学部:合計5〜7年で学費は総額4,100〜4,900万円ほど
※年数と学費は選ぶ大学によって異なります。

【4】入試はありません



オーストラリアの大学は入試は無く、基本的に「学業成績」と「英語力」で合否が判定されます。また、指定校推薦やスポーツ推薦も無く、課外活動も入学査定の対象外となります。
     
学業成績入試は無く、高校の成績で合否が決まります。

ファウンデーションコース経由での進学は5段階評価中2.5~3.0以上の成績、ディプロマコース経由での大学編入は5段階評価中2.8~3.5以上の成績、大学直接入学は3.5~4.3以上の成績が、入学基準の目安となります。

科目は5教科の成績平均となり、学校やコースにより、3年生の成績だけで計算される場合と、2年生の成績が含まれる場合があります。
英語力ファウンデーションコース/ディプロマコースの場合はIELTS 5.5〜6.5、大学本科コースはIELTS6.0~7.0が入学基準となります。

※医学部、看護学部、教育学部など、一部コースではIELTS7.0〜7.5が必要となります。
※一部の入学人数が少ない学部を除き、多くのコースでは、IELTSスコアが条件を満たしていない場合でも、書類が揃い次第出願してConditional Offer(条件付き合格)をもらうことが出来、付属語学学校(英語コース)から留学をスタート出来ます。

【5】出願に必要な書類<基本4点>

オーストラリアの大学出願はシンプルで、下記4つの書類のみで出願できます。出願をお考えの方は6ヶ月〜1年前までに、必要書類を準備しておきましょう。
・最終学歴の成績表(日英1部ずつ)
・最終学歴の卒業証明書(日英1部ずつ)
・英語力証明書(IELTS(Academic)またはTOEFLなど)(2年以内のもの)
・パスポート
※ごく一部のコースでは「推薦書」や「志望理由書」などが必要な場合もありますが、基本的には不要です。
※クリエイティブアート(芸術)や音楽などの一部のコースでは、「ポートフォリオ(作品)」の提出や「オーディション」「インタービュー」が必要です。

【6】2種類の合格判定<正式合格と条件付き合格>

出願後、「合格」と判定された場合、その合格判定には次の2種類があります。

Unconditional Offer(正式合格)
「学業成績」と「英語力」の両方を満たしている場合はUnconditional Offerという書類が発行され、正式合格となります。

Conditional Offer(条件付き合格)
「学業成績」と「英語力」の両方、またはこのどちらか一方のみ満たしている場合、Conditional Offerという書類が発行され、条件付き合格となります。

Conditional Offerの事例(1)
高校の成績はクリアしているが、まだIELTSスコアが足りていない場合
→「IELTSスコアをクリアすれば正式合格(Unconditional Offer)」となる条件付きで、Conditional Offerが発行されます(条件付き合格)。
Conditional Offerの事例(2)
IELTSスコアはクリアしているが、まだ高校を卒業していない場合
→「高校卒業後、高校の最終成績表と卒業証明書を提出し、入学基準(学業成績)をクリアすれば正式合格(Unconditional Offer)」となる条件付きでConditional Offerが発行されます(条件付き合格)。

多くの場合、オーストラリアの大学は入学日から遡って1年以内になると、いつでも出願できますが、一般的に、高校3年生の出願のタイミングは夏休み後〜卒業までの間となります。

高3在学中に出願してConditional Offer(条件付き合格)を貰い、高校卒業後、必要書類(卒業証明書と最終成績表)を提出して入学基準をすべてクリアした段階で、Unconditional Offer(正式合格)となります。

入学が選抜制の学部では、入学のタイミングが決まっており、出願がオープンになり次第出願となります。看護学部のように出願後すぐに入学枠が埋まってしまう学部の場合、出願までに英語力を含めすべての条件をクリアしておかなければ、出願ができない場合もあります。

【7】準備のタイミング(高校3年生の場合)



*IBコースを受講中の方は、「国際バカロレア(IB) 大学入学基準と出願のながれ」をご参照下さい。
   
高3春〜夏休みにかけて1. 学部専攻一覧からオーストラリアの大学で学びたい分野を選びます。
2. 大学選びはオンライン相談フォームからご相談ください。
3. IELTS(Academic)またはTOEFLを受験してください。
高3秋〜冬休みにかけて4. 下記の出願書類を準備してください。
  ・高校の成績表(日英1部ずつ)
  ・IELTS(Academic)またはTOEFLスコア表
  ・パスポート

  ・卒業見込証明書(可能な場合は、日英1部ずつ)
5. オンライン申し込みフォームから出願申し込みを送信してください。
6. 2週間~12週間後に入学査定の結果が出ます
高校卒業〜出発にかけて 7. 高校の卒業証明書と最終成績表を提出してください(日英1部ずつ)
8. 正式合格後、学費のお支払い(分割払い1回目)
9. 入学許可証の発行後、学生ビザ申請(オンライン)
10. 入学日に合わせて出発

【8】まずはここからスタート!



オーストラリア留学センターは、全豪29大学の公式相談・出願窓口として、皆様の大学進学を無料でお手伝いをしております。



オーストラリアの大学進学をお考えの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。



お問い合わせの際にこちらを教えていただけると、より具体的なご相談ができます。


・高校3年生1学期以降の成績証明書、もしくは卒業証明書(卒業後の場合)

・オーストラリアの大学で学びたい分野(絞り切れていない場合は複数分野でも結構です)

・大学選びの希望条件

・現在の英語力(2年以内に受験をした公式英語テストスコア)


※※ご注意点※※

・本情報は2025年3月3日現在の情報に基づいており、今後予告なく変更されることがございますので、ご注意下さい。
※日本円の額は1豪ドル=100円で算出しております。実際にはお支払い時のご利用の銀行のレートが適用となります。


豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号H318)
【育休中/2025年6月ごろ復帰予定です】13歳でのメルボルン短期留学をきっかけに「英語」と「海外」に目覚め、その後カナダ(語学留学)とアメリカ(大学留学)にも留学。卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアへ再渡豪し、オーストラリア留学センターでワーペリ。帰国と同時にオーストラリア留学センター日本窓口が開設され現職へ。留学生を現地オーストラリアで「迎え入れる立場」と日本から「送り出す立場」、両側での勤務経験を通して、双方の視点からアドバイスすることを心がけています。 このカウンセラーに質問する

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