パースのある西オーストラリア州はオーストラリアの約3分の1を占める広大な州。この広大な土地を活かした西オーストラリア州の農業は私たちの生活を支えるだけでなく、輸出も盛んで、州内で生産される農作物の80%は海外に輸出されています。
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トップ5の輸出内容は、小麦、大麦、キャノーラ、羊毛、羊肉ですが、その他、牛肉や、主に東南アジア・中東に輸出されている人参などがあります。
もちろん、私が日頃行くスーパーでも地元で生産される野菜や果物、肉類が多く販売されており、オーストラリア人の食と健康を支えています。
そんな西オーストラリア州、パースにある
西オーストラリア大学の農業科学分野は
全豪一位、ARWU(Academic Ranking of World Universities) 2020で17位。
急激な人口増加、気候変動、限られた土地と水。これらの問題をいかに解決し、農業のシステムを確率させるか。西オーストラリア大学の農業科学は土壌、遺伝子、作付け、家畜、農業経済、マーケティングなどを学び、フィールドトリップで実践的な農業科学について学ぶ機会もあります。
トップレベルの農業科学コースを学べる、西オーストラリア大学のBachelor of Scienceのメジャー、Agricultural Scienceについてご紹介致します。
西オーストラリア大学で開講されている農業科学コース
コース名 |
Bachelor of Science(メジャー:Agricultural Science) |
受講できる英語レベル |
IELTS6.5 (各バンド6.0) |
期間 |
3年 |
2021年授業料 |
1年間40,100ドルx3年=120,300ドル
授業料の一部が免除となる返済不要の奨学金もあります |
農業科学コースで学ぶ科目一例
Feeding the World
(1年次) |
世界の地域や文化により異なる様々な農業形態、持続可能な方法での食の安全について学ぶ科目。世界中で生産されている食品類について、農業、文化、調理方法や栄養などの側面から学ぶだけでなく、オーストラリアの主な農業システムについても学びます。 |
どんなことに役立つ科目? |
干ばつのひどい発展途上国にも生きる技術。農業を通した国際援助にも役立ちます |
Soil Science
(2年次) |
土壌科学の基礎を学ぶ科目。土壌中の水と栄養素の循環、酸性化と塩分を分析し、土壌と気候、地形、地質の影響に対する理解を深めます |
どんなことに役立つ科目? |
土壌と地形の分析に活かし、農業における環境の問題解決にも役立ちます |
Crops and Cropping Systems
(3年次) |
この科目では、より環境に配慮した生産方法と気候変動のニーズにあわせ、西オーストラリア州の農業システムが急速に変化していることに焦点を当てています。作物の栽培、保全作物、不耕起、雑草、病気の防除について深く学び、さらに作物と牧草地、家畜、雑草、植物の病気、環境との関連性について理解を深めます |
どんなことに役立つ科目? |
より持続可能な生産を目指す農業システムを学ぶことにより、農業コンサルティング業などにも役立つ科目です |
西オーストラリア大学の「Future Farm 2050プロジェクト」
2050年までに世界の人口は90億人を超えることが予想されています。これは、今より50%以上の食物を供給する必要があることを意味しており、それに向けて今できることを準備しようというプロジェクトです。このプロジェクトはパース南東にある1500ヘクタールの農地で行われており、2050年を目指して以下のような取り組みが行われています。
・安全な畜産業
家畜に危険な薬品やホルモン剤などを使わず、栄養価の高い安心できる畜産業、また、家畜の福祉にも配慮した環境づくりを目指しています。
・環境や気候の変化と農業
オーストラリアは地球上で最も古い大陸の1つであるため、ほとんどは非常に風化し栄養価の低い土壌です。したがって、オーストラリアの農場は、肥料に大きく依存しています。
また、オーストラリアの土壌は通常、有機炭素が少なく、風による浸食や塩分の影響を受けやすい傾向があります。
オーストラリアは乾燥した大陸で、作付システムは土壌水分の供給源を雨に依存しているため、農業は頻繁な干ばつの影響を受けやすくなっています。降水量が低くなると、この問題は悪化します。
従来の方法では、主に土壌をほぐし、雑草を駆除、種まきに適した苗床を準備していましたが、耕作は土壌の浸食、水分を保持できないなどの問題が発生、また、土壌の有機炭素を減らします。
そこで、オーストラリアの農家は
‘No-till’ method
を試しました。
これは、種を覆うためだけに必要なだけの幅と深さの狭い溝を作り、未耕作地に作物を植え、他の耕作は行わないシステムです。
このシステムは、特に乾燥した環境では、従来の耕作方法よりも効果的ですが、まだまだ課題があり、それがこのプロジェクトの主な研究分野にもなっています。種まきする前は除草剤に依存しており、一部の雑草はこれらの化学物質に耐性を持つようになっています。そこで、GPSを用い、溝の上のマシーンの回数を管理するなどの対策が行われています。
この技術は、オーストラリアだけでなく、地球温暖化が進むことにより降雨量の少ない土地・国がより増える際に役立つ技術でしょう。
研究結果を地元に還元!ソーシャル・ファーミング
ソーシャル・ファーミングとは?
経済的かつ社会的な価値を農村部および過疎地に築く活動のこと。作物と家畜の両方の農業資源を、様々な社会福祉サービスを利用したり、社会的な疎外感を感じている人々に、農業を通して地元コミュニティや社会活動に参加する機会を提供します。
このように、このFuture Farm 2050プロジェクトでは、地元の代表者や農家と協力し、研究内容を共有、ファームに経済的・社会的な効果が生まれるよう、プロジェクトが実践されています。
西オーストラリア大学、Bachelor of Science(メジャー:Agricultural Science)進学方法
※英語力が足りない場合は、西オーストラリア大学付属語学学校CELTの成績証明で入学可能です。
西オーストラリア大学の奨学金情報
西オーストラリア大学では、留学生対象の奨学金が充実。
授業料の一部が免除となる
返済不要の奨学金をもらいながら、現在UWAで学んでいる日本人留学生も。この奨学金の受給資格の査定を無料で受けることもできます。
西オーストラリア大学とのカウンセリング
ZOOMを利用し、西オーストラリア大学のスタッフ、オーストラリア留学センタースタッフと一緒に三者カウンセリングが可能です。もちろん保護者の方にもご参加頂けます。
西オーストラリア大学日本担当、ホープさん
西オーストラリア大学についてよくある質問
・西オーストラリア大学のアグリビジネスコースに興味があるけれど、具体的に何人ぐらいの学生が学んでいますか?
・留学生にとって、このコースで最もハードなことは、どんなことですか?
・オーストラリア人学生の中でついていけるか不安ですが、留学生向けのサポートはありますか?
一度、アグリビジネスの話を聞いてみたい、農業関係に興味がある、西オーストラリア大学のスタッフに相談してみたい、という方は
5:UWA出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
事前に英語力基準を満たしているのか、それとも付属語学学校で何週間の英語コース受講が必要なのかをはかるため、
IELTS(アイエルツ)試験やTOEFL、PTEなどのを英語試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
2. 出願に必要な書類を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。
英語力証明が無くても、学歴証明で仮査定を行うことが可能です。その場合は英語力証明は後日ご提出下さい。
- 最終学歴の卒業証明書(英語版)
- 最終学歴の成績証明書(英語版)
- IELTS(Academic)または他の英語スコア結果
- パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式に西オーストラリア大学への出願手続きをスタートします。
仮査定をご希望の方もこちらからお申し込み下さい。
留学相談&お問い合わせ先
オーストラリア留学センターは西オーストラリア大学を含む全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。
●上記情報は2021年2月24日時点での情報となり、予告無く変更されることがあります。ご了承下さい。
●上記費用にはOSHC、教材費、学生ビザ申請費用、渡航費、現地生活費などは一切含まれておりません。
●ファームの写真はイメージ写真となっております。
●学校の授業料は毎年変更となります。また、どの科目を受講するかにより授業料は若干異なります。ご了承下さい。
●奨学金は査定の結果、受給の可否が決定します。