オーストラリアの大学選びに便利な QILT – Quality Indicators for Learning and Teaching というサイトがあります。
このサイトでは各大学ごとに【在校生が6つの指標で評価する満足度】、【卒業生が3つの指標で評価する満足度】、【3つの指標で比較する卒業後のキャリア】の総合評価を見ることが出来ます。
※QILT は、SRC – The Social Research Centre がオーストラリアの現役大学生と卒業生を対象に行った調査・研究・データ分析結果です。SRC は豪ビクトリア州メルボルンに拠点を置く世界クラスの調査機関で、オーストラリア政府教育省から資金援助を受け、The ANU Centre for Social Research and Methods(オーストラリア国立大学研究機関)と共同研究・調査・データ分析を行っています。
日本人留学生に最も人気の高い分野の1つであるBusiness&Management で下記4大学を比較してみます。
●対象:在校生
●学問分野:Business&Management
●比較大学:クイーンズランド工科大学 VS クイーンズランド大学 VS メルボルン大学 VS 西オーストラリア大学
【在校生が6つの指標で評価する満足度】
QUTのプレゼン通り、たしかに他3つのGroup of 8 大学に引けを取らない(むしろ総合評価は最も高い)調査結果が出ています。
世界的に評価の高い環境学・農学Agriculture&Environment で下記3大学を比較してみます。
●対象:卒業生
●学問分野:Agriculture&Environment
●比較大学:ジェームズクック大学 VS タスマニア大学 VS 西オーストラリア大学
【卒業生が3つの指標で評価する満足度】
Overall satisfaction(総合満足度)とTeaching Scale(満足いく教育を受けられたと思うか)についてはジェームズクック大学がダントツですが、Skill scale(スキルの向上)においては西オーストラリア大学の評価も非常に高い調査結果が出ています。
オーストラリアに限らず世界中で最も需要の高い分野の1つである健康科学 Health Services & Support で下記4大学を比較してみます(栄養学、検眼学、放射線、リハビリセラピー、補完医療、身体行動学など)。
●対象:在学生、卒業生、キャリア
●学問分野: Health Services & Support
●比較大学:フリンダース大学 VS グリフィス大学 VS 南オーストラリア大学 VS ウーロンゴン大学
【在校生が6つの指標で評価する満足度】
さすが需要の高い健康分野に強い大学だけあって、どの大学もすべての指標において高評価です。
総合的にウーロンゴン大学がダントツですが、南オーストラリア大学はLearner engagement(※)において最も評価が高いのがわかります。
(※)Learner engagement=The percentage of students who are satisfied with their engagement with learning at their institution, for example the frequency of online or face to face discussions, and whether they had a sense of belonging at their institution.
対面授業とオンライン授業の頻度や、「授業に参加している」意識における満足度
【卒業生が3つの指標で評価する満足度】
ここでもウーロンゴン大学がダントツですが、4大学ともすべての指標において非常に高レベルです。特にフリンダース大学はOverall satisfaction(総合満足度)とSkill scale(スキルの向上)においてウーロンゴン大学に次ぐ2位の高評価を得ています。
【3つの指標で比較する卒業後のキャリア】
Full-time employment=卒業後すぐにフルタイムでの仕事に就いた割合、Full-time study=卒業後さらに修士課程等へ進学した割合、Median salary=平均年収 し示しています。
あくまで「平均」ですが、南オーストラリア州の2大学(フリンダース大学&南オーストラリア大学)卒業生の年収が一番高く58,000ドル(1豪ドル=85円計算で約500万円)!
大学選びは「名門大学に入りたい」「学費の安価な大学から選びたい」よりも、①自分の学びたい学問分野は? ②その分野に強い大学は?で選ぶべきだと思います。そして2~3校まで絞れた段階で、他の条件(都市の気候や雰囲気、学費、知名度など)を比較検討要素に加えて候補大学に優先順位をつけ、最終的に出願する大学を選ぶ、というのが効率的な大学の選び方だと思います。
QILTでは最大6校まで比較して結果を表示させることができますが、「●●●を学びたいのは決まっているけど、どことどこの大学を比較すれば良いのかわからない」や「大学は絞ったけれどその都市の様子や学費を知りたい」など、大学選びのご相談は当社へお気軽にお問合せください。
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