語学学校の学費分割払い制度となる、TPSについてお伝えしたいと思います。こちらの制度は、2012年7月1日より導入されました。
TPSとは”Tution Protection Scheme”の略で、簡単にご説明すると、「
コース開始前に留学費用を学校運営費用にあてる事を防ぐ為、同じコースで25週以上の語学学校に通う場合、分割して支払いが可能」という規則です。
すでにオーストラリアに留学されている皆さんはご存じだと思いますが、2012年6月30日までは、オーストラリアの英語学校に通う場合、学生ビザ期間中の学費を全額支払う必要がありました。つまり、48週間の語学学校に通う場合、48週間分の学費支払いが必要だったわけです。
しかし、7月1日からは、TPSが導入されることにより、各教育機関は最初の学費として、留学期間の50%まで受け取ることができません。今までは100%を受け取ったものの、運営が苦しい学校が、学費の一部を運営費用に補充→生徒への学費返金ができなくなったということがありましたが、今後はその様なことが無くなります。
皆さんの留学費用は、しっかり守られるわけです。つまり、この制度により同じコースで48週間の留学をされる学生は、分割払いが可能になり、24週間分の授業料支払いで、1年間の学生ビザが取得できます。
修学期間 | 支払い方法 |
20週間の英語コース | 25週以下なので、TPS適応されず。20週間の授業量を一括で支払う必要あり |
30週間の英語コース | 25週以上なので、50%。つまり、15週分の学費納入でコース期間の学生ビザが取得可能。 |
40週間の英語コース | 25週以上なので、50%。つまり、20週分の学費納入でコース期間の学生ビザが取得可能。 |
48週間の英語コース | 25週以上なので、50%。つまり、24週分の学費納入でコース期間の学生ビザが取得可能。 |
上記のように、25週間以上のコースに対して適用されますから、30週間の場合は、15週の授業料を納めれば、30週分の学生ビザが発行されます。
各教育機関によって、若干の違いはありますし、英語コース+試験対策コースというような場合や、学生ビザ以外のビザ保持者には適応されませんが、「学生ビザを申請したいけど、お給料が遅れて入ってくる」など、長期留学(25週間以上)+分割払いをご希望の方にとっては、嬉しい変更ですね。
これも、留学生に優しい、オーストラリアならではの法改正ではないでしょうか。
TPSの注意点
TPSの規則は上記に記載しましたが、ここで注意いただきたいのは、あくまで
同一コースで24週以上の場合にTPSが適用される点です。例えば、出願の時点で一般英語コース10週+進学英語コース10週+IELTS試験対策コース10週+ケンブリッジ試験対策コース10週=合計40週というような場合、コースの組み合わせで合計40週というだけで、単一のコースは10週となりますので、TPSは適用されません。
また、事前のレベルチェックテストの結果等によって、学校より「一般英語コース+進学英語コース」というような形でオファーがでている場合も、TPSは適用されませんので、この点はご注意ください。