日本で大学看護学部(4年制)をご卒業され、日本の正看護師免許を保有されている方は、オーストラリア看護協会で指定されている「条件を満たす」ことで、オーストラリアの正看護師資格が取得できる「可能性」があります。(2021年 5月27日更新)
また、オーストラリアの大学を卒業しなくても、英語力さえクリアすれば「正看護師登録できるんですよね? 」というお問合せも多くいただきますので、注意点を含め、簡単な流れをご案内したいと思います。
現時点で オーストラリア看護協会での看護師登録の最低条件は、下記になります。
*日本で大学看護学部(4年)を終えている人が対象の条件です。
・資格:日本の正看護師資格を保持
・学歴:大学にて看護学士号(4年制大学)を終えている
・職歴:過去5年間において3ヶ月以上の看護師としての職歴
・英語力 : IELTS Academic Overall 7.0(各セクション 7.0)以上、OET B Grade以上
*あくまでも最低条件なので、上記書類のみで査定に合格を保証するものではありません。
*大学改革支援・学位授与機構の学位授与制度を利用して看護学士が認められるかは当社では判断できません
*職歴については、正社員か?派遣か?は、当社では判断できません。ご質問頂いてもお答えできませんので、あらかじめご了承ください。
2020年3月以降の基準と流れ
(1)英語力のクリアと申請書類の用意 |
(2)オーストラリア看護師認定協会へ申請 |
(3)OBA(outcomes-based assessment) の2段階の査定方式で審査 |
「1」 知識査定 Multiple-choice question(MCQ)
National Council Licensure Examination for Registered Nurses (NCLEX-RN) を受験し、合格しなければなりません。
(オーストラリア国内及び国外にある PTE VUEテストセンターにて受験可能)
費用:NCLEX-RN 登録費用 USD$200, スケジュール調整費用 USD$150 (トータル USD$350 注意:米ドル).
↓
「2」 技術査定 Objective structured clinical exam(OSCE)
アデレード大学内にある指定施設 ADELAIDE HEALTH SIMULATION にて実施される技術アセスメントを受け、合格しなければなりません。
費用:4,000ドル |
(4)オーストラリア看護師認定協会より提供されるオリエンテーションプログラムに参加 |
(5)オーストラリア正看護師に登録完了 |
英語力の向上を目指す&大学編入を目指す
オーストラリアの正看護師協会の認める英語力条件は IELTS overall 7.0(各セクション 7.0)となりますので、過去の学歴、経歴、正看護師資格などお持ちの方の場合、まずはこの高い英語力条件をクリアすることから考えることになります。
さらに、その上で知識査定にて NCLEX-RNの受験、技術査定の OSCE と続きますので、英語力はIELTS7以上を目指すことをお勧めします。
なお、現在、いくつかのオーストラリアの大学の看護学部では、日本の看護学をご卒業の方へ、2年になる看護学士コースもありますし、2年間の看護修士を目指すことも可能です。 オーストラリアの大学にて看護学(学士・修士)を卒業することで、知識査定(NCLEX-RNの受験)と技術査定(OSCE)は回避され、ダイレクトにオーストラリアの正看護師への登録へ進むことができます(*英語力証明は別途必要)
いずれにしても、まずはIELTS 7を目指すことに変わりはありませんから、上記ステップにて正看護師登録を目指すために、語学学校をお探しの方、または、オーストラリアの大学の看護学へ編入を希望される方、ぜひ
お問合せください。
オーストラリア看護協会が認める英語力については下記のページもご参考ください。
なお、日本の正看護師保持者でも、最終学歴が看護専門学校の場合、上記のステップ(直接、オーストラリア看護協会への認定)は行えません。
最終学歴が、看護学(Bachelor of Nursing)が必要です。
オーストラリアの大学にて、看護学(編入含め)を目指す方は下記のページもご参考ください。
オーストラリアの正看護師資格を得れば、現地就職可能か?
オーストラリアで現地就職を目指す場合、 看護師に限らず、現地で合法的に滞在し、且つ働けるビザを取得しなければなりません。例えば、永住権などですが、取得できれば現地就職の道は大きく開けてきますが、オーストラリアの正看護師資格を得ることが、即、永住権の取得につながりません。永住権などのビザについては、別で考えて行く必要があります。
ただし、弊社オーストラリア留学センターでは、永住権についてのカウンセリングは行っておりませんこと、あらかじめご了承ください。
現時点でいくら永住権に有利なコースや都市を選択しても、現時点での移民法が将来も継続して適応されているとは言えないですし、そもそも永住権などのビザについては、留学エージェントではなく、ビザコンサルタントという資格保持者のみ相談を受け付けることができます。
現時点でのご自身の看護師としての 職歴・経歴、年齢、学歴などから、より詳しい永住権の可能性を探られたい場合は、ビザコンサルタントへご相談くださいませ。