西オーストラリア大学(University of Western Australia)で研究をする日本人女性、小川裕理さんを含む研究グループが、アリの色認識に関する研究結果を発表しました。
裕理さんには以前、「
研究者の道~西オーストラリア大学~」で、研究者としての道を歩み始めたきっかけや、研究内容、西オーストラリア大学に来る経緯等をお話し頂きました。
今回、裕理さんが所属する研究グループは、オーストラリア固有種のブルドックアリが、UV、青、緑の3色の光に反応する視細胞を持ち、色の識別をしていることを発見しました。犬や猫といったほとんどの哺乳類は、2つの視細胞で色の認識をしており、3種類の視細胞を持っているブルドックアリのほうが、より詳細な色の識別ができていると言えます。
さらに、UVを受容できるブルドックアリは、私たち人間とも色の識別能力が異なり、違ったように世界をみていることや、人間が色の識別ができないような暗闇でも、ブルドックアリは色の認識が出来ていることもわかりました。
この研究は、生物学の分野にとどまらず、ロボット開発といった工学分野への応用も期待されています。例えば、アリのように小さな生き物が、どのように色を認識しているか、そのメカニズムを明らかにすることによって、小型の色認識ができるロボット開発に応用することができます。
裕理さんの研究、これからも続きます。
今回の研究レポートは、Proceedings of the Royal Society B誌に、「Three spectrally distinct photoreceptors in diurnal and nocturnal Australian ants」(20 May 2015)として発表されています。
参照元 the University of Western Australia on 20 May 2015, “Ants colour vision may help march towards robot technology“, accessed on 24 May 2015, UWA University News
西オーストラリア大学 動物・生物関連コース
西オーストラリア大学で、動物・生物学を学べるコースは下記となります。
動物学について学びたい方。
学部 | Bachelor of Science |
専攻 | Zoology(動物学) |
学費 | 年間約33,000ドル(約323万) x 3年 |
生物学の観点から自然保護やエコシステムを学びたい方。
学部 | Bachelor of Science |
専攻 | Conservation Biology(保全生態学) |
学費 | 年間約33,000ドル(約323万) x 3年 |
関連した学士号をお持ちで大学院で学びたい方。
研究科 | Master of Biological Science |
専門 | Conservation Biology(保全生態学)、Marine Biology(海洋生物学)、Zoology(動物学)から選択 |
学費 | 年間約34,000ドル(約333万) x 2年 |
その他、研究テーマが決まっている方はリサーチコース、やPhDの開講もありますので、詳細はお問い合わせ下さい。
西オーストラリア大学への進学
日本の高校を卒業して、西オーストラリア大学に進学するには、主に下記2つの方法があります。
【ファウンデーションコース経由】
大学準備コースである、ファウンデーション(Foundation)コースを経由し、西オーストラリア大学に進学します。ファウンデーションコースは、入学に必要な英語力条件と成績条件が定められており、入試は特にありません。
【大学直接入学】
国際バカロレア資格(IB:International Baccalaureate)をお持ちの場合は、大学本科へ直接入学を目指すこともできます。
西オーストラリア大学では、ビジネス系コースは、ディプロマコースから2年編入のプランを立てることもできます。
大学院への進学は、学歴や職歴、バックグラウンド等と、英語力によって査定されます。単位履修のコースワークの方は志望理由書を、研究コースであるリサーチをご希望の方は、研究テーマ概要が必要となります。
西オーストラリア大学への進学にご興味のある方は、お気軽に
お問い合わせ下さい。
備考
※上記は、2015年5月25日現在の情報に基づいて記載しており、今後予告なく変更されることがございますので、ご注意下さい。
※ご参考の日本円は、1ドル=98円換算としております。