OSHC(海外留学生健康保険)とは
公開日:2021年3月18日 | 更新日:2026年8月18日
OSHC(Overseas Student Health Cover=海外留学生健康保険)は、オーストラリアの学生ビザで滞在するすべての留学生に、加入が義務付けられている健康保険です。このページでは、カバーされる費用とされない費用、加入すべき期間、保険料の目安、取り扱い保険会社まで、2026年時点の最新情報をまとめています。
特に注意が必要なのが
加入期間です。オーストラリア内務省はOSHCの有効期限に合わせて学生ビザの期間を決定するため、OSHCを短い期間で申し込むと学生ビザも短く発給され、後から延ばすことはできません。
OSHCは学生ビザに必要な留学生健康保険

オーストラリアに学生ビザで滞在する場合、
OSHC(Overseas Student Health Cover=海外留学生健康保険)と呼ばれる保険に加入することが
義務付けられています。
オーストラリアには、メディケア(Medicare=日本の国民健康保険のようなもの)という医療費がカバーされる制度がありますが、留学生には適用されません。そのため、留学生がオーストラリア滞在中にかかった病気、怪我などの治療費や救急車の費用などをカバーするために、学生ビザの期間分、加入する必要があります。
このOSHCは、オーストラリア政府が認可した保険会社が取り扱っています。2026年8月現在、新規加入を受け付けているのは
Medibank・Bupa・Allianz Care・ahm・nib の5社です。
通常は、学校に学費を支払う際に、各学校が提携する保険会社へOSHC費用を支払います。ただし、中には、学生自身で保険会社にOSHCの手続きをするよう求める学校もあります。
MBS(Medicare Benefits Schedule)とは?
OSHCの補償内容を理解するうえで、まず知っておきたいのが
MBS(Medicare Benefits Schedule)です。MBSとは、オーストラリア政府が医療サービスごとに定めている「医療費の基準額」です。
OSHCでは、実際に病院やクリニックから請求された金額そのものではなく、このMBSの基準額をもとに保険金が計算される場合があります。
例えば、入院中に受けたある医師の治療について、MBS基準額がA$80で、実際の請求額がA$100だった場合、OSHCがMBS基準額の100%を補償するプランであれば、保険でカバーされるのはA$80までとなり、残りのA$20は自己負担となります。
つまり、「100%カバー」と書かれていても、実際に請求された医療費の100%が必ず補償されるという意味ではありません。
このMBS基準額と、実際に医療機関から請求される金額との差額を
「Gap(ギャップ)」と呼びます。
なお、MBS基準額の何%が補償されるかは、受ける医療サービスの種類や加入するプランによって異なります。詳しくは、次の「OSHCの保険適用範囲」をご覧ください。
OSHCの保険適用範囲
OSHCでカバーされるもの、されないものの一覧です
| 項目 |
OSHC |
保険の適用範囲 |
| 医師による治療費 |
○ |
OSHCでは、MBS(Medicare Benefits Schedule)に基づいて医療費が補償されます。
保険会社やプランによって異なりますが、一般的にGP(一般開業医)の診察や入院中に受ける医師の診療はMBS基準額の100%、専門医の診察や病理検査、レントゲンなど一部の外来医療はMBS基準額の85%が補償されます。
ただし、実際の請求額がMBS基準額を上回る場合、その差額は自己負担となります。 |
| 血液検査などの病理検査 |
○ |
| レントゲン検査 |
○ |
| 公立病院での治療費、入院費 |
○ |
基準額を超える場合の差額を除いて、全てOSHCによりカバーされます。 |
| 私立病院での治療費、入院費 |
○ |
ほぼ全ての私立病院での医療費がカバーされますが、基準額を超える場合の差額は自己負担となります。 |
| 救急車費用 |
○ |
緊急時の救急車使用の費用は、OSHCでカバーされます。 |
| 処方箋薬 |
○ |
避妊ピルなどの特定の薬を除き、ほとんどの処方箋薬がOSHCの対象です。政府が定める最低基準は「1品目あたり50ドルまで、年間の上限はシングル300ドル・ファミリー600ドル」で、これを超える分は自己負担となります。ただし各保険会社はこの最低基準に上乗せしており、たとえばMedibankのEssentials OSHCでは1品目70ドルまで・年間500ドル(1契約あたり最大1,000ドル)までが補償されます。上限額は加入するプランによって変わりますので、契約前に必ずご確認ください。 |
| 歯科治療 |
× |
OSHCではカバーされません。留学前に歯はしっかり治療しましょう。オーストラリアは歯の治療費が非常に高いからです。 |
| 眼鏡、コンタクトレンズ |
× |
OSHCではカバーされません。コンタクトレンズは現地の眼鏡屋で購入することができ、使い捨てコンタクトレンズは、1セットA$17ほどで購入できます。 |
| 物理療法 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| オーストラリア入国前から患っている持病や障害、またオーストラリア入国前から取り決められていた治療 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| オーストラリア国外での治療費、入院費 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| 不妊治療 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| 公立病院での個室部屋費用 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| 整形手術 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| 死亡時 |
× |
OSHCではカバーされません。 |
| 妊娠・出産に関する医療費(流産、中絶を含む) |
△ |
2025年7月1日に施行された新しい政府規定により、加入期間が24ヶ月以上のOSHCは、妊娠・出産に関する待機期間が撤廃されました。加入期間が24ヶ月未満の場合は、従来どおり12ヶ月の待機期間が適用され、その間の妊娠・出産関連の費用はカバーされません。流産および中絶も「妊娠関連」に含まれることが明記されています。 |
| 盗難、破損 |
× |
OSHCではカバーされません。適切な海外旅行保険に別途加入する必要があります。 |
OSHCの加入期間
OSHCは学生ビザ保持者にのみ加入が義務付けられます。加入期間は、学生ビザの全期間をカバーしている必要があります。
【重要】オーストラリア内務省は、OSHCの有効期限に合わせて学生ビザの期間を決定します。そして一度発給されたビザの終了日は、後から変更することができません。OSHCを短い期間で申し込むと、その分ビザも短く発給されてしまいますので、最初からコース終了後の追加期間まで含めて手配してください。
学生ビザには、コース終了後に以下の期間が追加して発給されます。OSHCもこの期間分を含めて加入する必要があります。
| コースの期間・終了時期 |
コース終了後に追加されるビザ期間 |
| 10ヶ月未満 |
コース終了後1ヶ月 |
| 10ヶ月以上で、1月〜10月に終了 |
コース終了後2ヶ月 |
| 10ヶ月以上で、11月〜12月に終了 |
翌年3月15日まで |
| 大学院研究課程(修士・博士研究コース) |
上記に加えてさらに長い期間が認められます |
※オーストラリアの現地で学生ビザに切り替える場合は、学校を申し込み、OSHCの保険費用を支払った日から保険の対象期間が開始します。
OSHCを取り扱う保険会社と保険料の目安

2026年8月現在、オーストラリアでOSHCの新規加入を受け付けている保険会社は以下の5社です。中でも
Medibankもしくは、
Allianz Care、
Bupaを扱う語学学校が多いです。大半の学生は、学校が指定するOSHCに加入します(自己手配の手間を省くことができます)。
OSHCの保険料は、保険会社・プラン・加入期間によって異なります。2026年8月時点で、シングルプラン(本人のみ)の目安は
年間 A$600〜950 程度です。カップルプラン・ファミリープランはこれよりも大幅に高くなります。実際の保険料は、加入時期・期間・州によって変わります。必ず各保険会社の公式サイト、または学校の見積もりでご確認ください。
CBHS International Healthは2025年後半にOSHCの新規受付を停止しました。すでに加入している方の保障は満期まで継続されますが、延長や更新の際は他社への切り替えが必要です。
また、オーストラリアの民間医療保険の保険料は、毎年4月1日に改定(値上げ)されます。改定前に長めの期間でまとめて加入しておくと、旧料金で契約できる場合があります。
OSHCの待機期間
OSHCには、加入してすぐには保険が使えない「待機期間(Waiting Period)」があります。
| 項目 |
待機期間 |
| オーストラリア入国前から患っている持病(Pre-existing Conditions) |
12ヶ月 |
| 妊娠・出産に関する医療費(加入期間が24ヶ月以上の場合) |
なし(2025年7月1日〜) |
| 妊娠・出産に関する医療費(加入期間が24ヶ月未満の場合) |
12ヶ月 |
待機期間の細かい条件は保険会社によって異なります。加入前に各社の保険約款(Policy Document)をご確認ください。
保険金の請求方法

OSHCに保険金を請求する場合、以下の2通りがあります。
- 医療費を一旦自分で支払い、その後、保険会社に現金または小切手で請求をする。
- 医療費の請求書を、そのまま保険会社に提出する。その後、保険会社より保険でカバーされる額分の小切手が送られるので、その小切手を病院、医師に提出する。
保険会社と提携している病院、医師を利用すると、病院から直接保険会社に医療費が請求されますので、キャッシュレスで診療を受けられるメリットがあります。診察を受ける前に、病院がどの保険会社と提携しているかを確認されることをオススメします。
※処方箋薬の費用に関しては、薬局で支払いを済ませた後、保険会社に請求します。
メンタルヘルスとオンライン診療
OSHCの最低基準では、精神科の「入院」治療と、GP(かかりつけ医)の診察はカバーされます。GPの診察を通じてメンタルヘルスの管理計画(Mental Health Care Plan)が作成され、MBSの項目番号が付く形で提供されるサービスについても補償の対象となります。
一方で、カウンセリングや臨床心理士による通院カウンセリングは、標準的なOSHCではカバーされない場合があります。上位プランでは対象となることがあり、たとえばMedibankのComprehensive OSHCには心理カウンセリングの給付が含まれています。
また、多くの保険会社が24時間対応のオンライン診療や学生向けサポートラインを提供しています(例:Medibankの「Online Doctor」は追加費用なしで24時間利用可能)。加入している保険会社のアプリやサイトで、利用できるサービスをご確認ください。
日本語が通じる医療機関
英語での診察に不安がある方のために、オーストラリア各都市の日本語が通じる医療機関を別ページにまとめています。あわせてご覧ください。
日本語が通じる医療機関であっても、どの保険会社と提携しているか(キャッシュレスで受診できるか)は医療機関ごとに異なります。受診前に、ご自身が加入している保険会社との提携状況を必ずご確認ください。
扶養家族の保険加入
保険プランには、シングルとファミリーの2種類があります。留学生本人のみが学生ビザで渡豪する場合、「シングルプラン」に加入します。配偶者や扶養家族とともに学生ビザにて渡豪する場合、「カップルプラン」または「ファミリープラン」となり、オーストラリアに同行する全ての家族が被保険者となる必要があります。
歯の治療は、日本にいるうちに!
オーストラリアで歯医者にかかると、高額の治療費が必要となり、OSHCではカバーされません。長期留学をする場合は、歯の治療をカバーする海外旅行保険の加入とあわせ、日本で歯の治療を済ませてから、渡航することをオススメします。
OSHCに関するQ&A
| Q. |
OSHCの保険カードは、いつもらえますか? |
| A. |
現在は各保険会社ともスマートフォンアプリのデジタル会員証が基本で、加入手続きが完了すればすぐに表示でき、渡豪前でも確認できます。プラスチックの物理カードは自動では送られてこないことが多く、必要な場合は各社の会員ページから自分で申請します(例:Bupaの場合は myBupa にログインし「Cover」→「Order a membership card」から注文)。
会員番号(ポリシー番号)は、通常、加入手続き後にメールで届く保険証券に記載されています。学校が手続きを代行した場合は、学校から案内されることもあります。
病院を受診する際は、デジタル会員証と写真付きの身分証明書をあわせて提示してください。物理カードの到着を待つ必要はありません。 |
| Q. |
学校を延長したり、さらに別の学校に進学した場合、OSHCも延長する必要がありますか? |
| A. |
はい。学校延長の手続き後/または、他校の転校手続き後、保険会社にて直接OSHCの延長手続きを行います。 |
| Q. |
OSHCの加入手続きはいつ行えばよいのですか? |
| A. |
通常は、通学予定の学校が手続きを代行します。そのため、OSHCの費用は学費と一緒に、学校に支払います。学校によっては、個人でOSHCの申し込み手続きをする必要がある場合もあります。 |
| Q. |
学校のコースが開講しなかった場合、支払ったOSHCの保険代はどうなるのですか? |
| A. |
保険会社へ返金請求が可能です。 |
| Q. |
OSHCの最低加入期間はどのくらいですか? |
| A. |
「学生ビザの全期間をカバーすること」が原則です。例えば、学校に12ヶ月通い、そのコースが1月〜10月に終了する場合、通常はコース開始日よりも前に入国し、さらにコース終了後に2ヶ月が追加された学生ビザが発給されますから、14ヶ月分+αのOSHC加入期間が必要となります。ここで最も注意していただきたいのは、内務省がOSHCの有効期限に合わせて学生ビザの期間を決定するという点です。OSHCを13ヶ月で申し込むと、学生ビザもその期間に合わせて短く発給されてしまい、一度発給されたビザの終了日を後から延ばすことはできません。「あとから足りない分を延長すればよい」という考え方は通用しませんので、必ず最初から必要な期間をすべて含めて加入してください。 |
| Q. |
別の海外旅行保険に加入していても、OSHCに加入する必要がありますか? |
| A. |
はい。OSHCは学生ビザ申請の際に、加入が義務付けられているため、海外旅行保険加入の有無に関わらず、加入する必要があります。OSHCは、盗難、破損、事故などはカバーされませんので、渡豪の際は、それらをカバーする保険に別途加入しておくことをオススメします。 |
| Q. |
事情があり、早めに帰国をしました。OSHCを途中解約することはできますか? |
| A. |
はい。利用していない分のOSHCについては途中で解約手続きを行い、保険会社の規約に沿った返金を受けることができます。
たとえばAllianz Careの場合は、下記のページから返金(キャンセル)の手続きを行うことができます。
Allianz Care|Need to extend or cancel your policy?
また、OSHCの返金手続きについては各保険会社により変わるため、ご自身が加入中の保険会社にお問い合わせください。 |
| Q. |
OSHCに加入していれば、海外旅行保険に加入する必要はありませんか? |
| A. |
いいえ。任意加入ではありますが、OSHC以外の海外旅行保険にも加入しておくことをおすすめします。先述のように、OSHCは学生ビザ申請の際に、加入が義務付けられている「自己負担も伴う可能性がある最低限必要な保険」です。盗難、破損、事故などがカバーされていないことはもちろん、治療費が高額な場合、OSHCはあくまで%(比率)で判断されるので、適用されても自己負担が多くなる場合もあるからです。 |
日本の海外旅行保険のお問い合わせ
上記の通り、OSHCはオーストラリア滞在中の医療費をカバーする保険です。盗難や事故の賠償責任などは保険の対象にはなりませんし、OSHCがカバーする費用はあくまで保険会社によって決められますから、併せて
日本の海外旅行保険に加入することをお勧めします。
日本の海外旅行保険への加入に関するご相談は、こちらにお問い合わせください。
| お問い合わせ先 | オーストラリア留学センター日本法人(株式会社チャレンジアブロード) |
| 住所 | 〒150-6139 東京都渋谷区渋谷2丁目24-12 渋谷スクランブルスクエア39F |
| 電話番号 | 03-4400-6565 |
| Email | insurance@gcsgp.com |
海外留学保険は、いったん日本を出てしまうと、加入する事が出来ません。必ず日本を出発する前にお申し込みください