【TOEIC】就職活動につなげる”留学成果”の見える化
TOEIC(トーイック)とは?
TOEICは、Test of English for International Communicationの略称で、英語を母国語としない人々を対象にした、国際コミュニケーション英語能力テストです。ビジネスシーンでの英語使用能力を測ることを目的としています。日本発祥で日本での知名度は高く、企業の採用や昇進、海外赴任の基準としてても広く活用されています。
TOEICには、リスニングとリーディングの能力を測定する
TOEIC L&R (Listening & Reading)とスピーキングとライティングの能力を測定する
TOEIC S&W (Speaking & Writing)の2種類があり、一般的には前者を指している場合が多いです。そのため、生きた英語をどれだけ身に付けられているかが判断しにくいというデメリットがあります。一方で、専門的な知識や語彙を問うような問題は含まれていないので、日常的な英語のコミュニケーション能力が公平に測れるというメリットがあります。
TOEIC自体に有効期限はありませんが、一般的に就職や転職活動に使用する場合は、2年以内のスコアを提出することが推奨されます。
留学準備にTOEICは有効ですか?
世界約160か国で実施されているものの日本以外での知名度はあまり高くありません。また、一般的にTOEICと言った場合、リスニングとリーディングの能力を測定する
TOEIC L&R (Listening & Reading)を指します。スピーキングとライティングの能力を測定する
TOEIC S&W (Speaking & Writing)もありますが、受験する人は多くないため、4技能を公平に図ることが難しい状況にあります。そのため、オーストラリアを含め、イギリス、カナダ、ニュージーランドなどの教育機関では、TOEICを英語力証明として認めることはほとんどないのが現状です。
ただし、TOEICは専門的な知識や語彙力を問わないコミュニケーション能力を中心とした英語検定試験なので、語学留学やワーキングホリデーの準備としての英語力アップにおいて、何か目標があった方がいい人は活用してみてください。また、語学学校への長期留学を検討している方は、留学前と留学後に受験してみると結果が目に見えて自信になるのではないでしょうか。
帰国後の就職活動に備えてTOEIC試験対策コースを受講したい
日本では、多くの企業が採用選考や昇進、海外赴任の際にTOEICのスコアを参考にしています。これは、TOEICが英語によるコミュニケーション能力を評価するテストで、ビジネスシーンでの英語使用能力を測ることを目的としているためです。ですから、留学の成果を就職活動に活かすために、TOEICのハイスコアを留学の目標にする人もいるでしょう。しかし、オーストラリアを含め、イギリス、カナダ、ニュージーランドなどの教育機関では、TOEICを英語力証明として認めることがほとんどないため、オーストラリアでTOEIC対策コースを開講している語学学校は多くありません。
一方、世界中で広く認識されているのがケンブリッジ英語力検定。そのため、ケンブリッジ英語力検定試験対策コースにはヨーロッパを中心に世界各国から学生が集まります。日本でも実践的な英語コミュニケーション能力を重視する企業や、海外との連携が多い企業では評価される傾向があります。ですから、英語力を就職活動に活かすことを目標にする場合は、留学中にケンブリッジ英語検定のFCEやCAE合格を目指し、帰国後にTOEICを受験する人も多いです。実際に、FCEやCAEに合格して留学を終え、TOEICでも900点台を取得したという報告もいただいています。
語学学校によっては、「ビジネス英語コースの一部にTOEIC試験対策が含まれてる」「人数が集まれば開講可能」「授業には含まれないがアクティビティとして開講している」などの対応をしているケースもあるので、TOEIC試験対策を希望する人は、担当カウンセラーへご確認ください。
試験の方法とスケジュール
TOEIC L&R (Listening & Reading)の試験は、2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストです。 試験は英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。 また、その国独自の文化的背景や言い方を知らなければ解答できないような問題は排除されています。
試験項目 |
パート |
問題数 |
試験内容 |
リスニング・セクション (45分間/100問) |
パート1-写真描写問題 |
6問 |
1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送される。説明文は、問題用紙には印刷されていない。4つのうち、写真を最も的確に描写しているものを選んで解答用紙にマークする。 |
パート2-応答問題 |
25問 |
1つの質問とそれに対する3つの答えが、それぞれ1度だけ放送される。印刷はされていない。質問に対して最もふさわしい答えを選び解答用紙にマークする。 |
パート3-会話問題 |
39問 |
2人の人物による会話が1度だけ放送される。印刷はされていない。会話を聞いて、問題用紙に印刷された質問と解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各会話には設問が3問ずつ。
会話と合わせて問題用紙に印刷された図などを見て回答する問題もある。 |
パート4-説明文問題 |
30問 |
アナウンスやナレーションのようなミニ・トークが1度だけ放送される。印刷はされていない。各トークを聞いて問題用紙に印刷された質問を解答を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。各トークには、質問が3問ずつ。
トークと合わせて問題用紙に印刷された図などを見て回答する問題もある。 |
ライティング・セクション
(75分間/100問) |
パート5-単文穴埋め問題 |
30問 |
不完全な文章を完成させるために、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。 |
パート6-長文穴埋め問題 |
16問 |
不完全な文章を完成させるために、4つの答え(単語、句、文)の中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。1つの長文につき、設問が4問ずつ。 |
パート7-読解問題 |
54問 |
1つの文書を読んで回答する問題が29問。複数の文書を読んで回答する問題が25問。
いろいろな文書が印刷されている。設問を読み、4つの答えの中から最も適当なものを選び解答用紙にマークする。
文書内に新たな一文を挿入するのに最も適切な箇所を選ぶ設問もある。各文書には設問が数問ずつ。 |
TOEICのスコアと期待される英語力
TOEICの結果は、合否ではなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点のスコアを5点刻みで評価します。つまり最低点は10点、最高点は990点です。 評価の基準は常に一定であり、受験者の能力に変化がない限り、スコアも一定に保たれます。これにより受験者は、正確に現在の英語能力を把握できたり、目標とするスコアを設定することが可能です。
レベル |
TOEICの点数 |
英語力レベル |
A |
860点~990点 |
Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができるー自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふさわしい表現ができる。Native Speakerの域には一歩隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれをも正確に把握し、流暢に駆使する力を持っている。 |
B |
730点~855点 |
どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えているー通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定分野に渡っても、対応できる力を持っている。業務上も大きな支障はない。正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨げるほどではない。 |
C |
470点~725点 |
日常生活のニーズを充足し、限定された範囲内では、業務上のコミュニケ-ションができるー通常会話であれば、要点を理解し、応答にも支障はない。複雑な場面における的確な対応や意思疎通になると、巧拙の差が見られる。基本的な文法・構文は身に付いており、表現力の不足はあっても、ともかく自己の意思を伝える語彙を備えている。 |
D |
220点~465点 |
通常会話で最低限のコミュニケーションができるーゆっくり話してもらうか、繰り返しや言い換えをしてもらえば、簡単な会話は理解できる。身近な話題であれば応答も可能。語彙・文法・構文ともに不十分なところは多いが、相手がNon-Nativeに特別な配慮をしてくれる場合には意思疎通を図ることができる。 |
E |
10点~215点 |
コミュニケーションができるまでに至っていないー単純な会話をゆっくり話してもらっても、部分的にしか理解できない。断片的に単語を並べる程度で、実質的な意思疎通の約には立たない。 |
就職活動に活かすための目標スコア
600点以上
基礎英語力があることを示すことができます。一般企業への就職活動でアピールできるレベルと言えます。
700点以上
事務作業だけでなく、専門分野の資料も読めると評価されるレベルです。大手企業や英語を使う職種でのキャリアを考えている場合は、700点以上を目標にするといいでしょう。
800点以上
ネイティブに近いレベルの英語力とみなされるレベルです。外資系企業や日常的に英語を使う専門職などを目指す場合に取得しておきたいスコアです。
ケンブリッジ英語検定試験と比較するとTOEIC730以上でFCE合格を目指せるレベルになります。就職活動に活かせる英語力を身に付けたい人には、ケンブリッジ英語検定(FCE以上)を目標にすることをおすすめしています。
※この記事は2025年7月現在の情報です。