クイーンズランド工科大学で学ぶメカトロニクス・エンジニアリング



目次
クイーンズランド工科大学(略称QUT)は学名の通りもともと「工科大学」からスタートした大学です。そのためEngineering(工学)分野にはおいては特に評価が高く、例えばロボティクスを学ぶ学生たちは世界ロボット・メカニックコンテストに出場するほどの実績を挙げており、現地企業との共同開発では畑を耕すテーラー(耕運機)など実際に商品化されたものも多数あります。

また、クィーンズランド工科大学、アデレード大学、オーストラリア国立大学、モナシュ大学が加盟するACRV(Australian Centre for Robotic Visionオーストラリア・ロボティック・ビジョン・センター)の本拠地もここクイーンズランド工科大学にあります。

ACRVチームは2017年、Amazon Robotics LLCが主催するロボットコンテスト「アマゾン・ロボティクス・ チャレンジ」において、世界中から参加した16チームの強豪を抑え見事優勝を果たしました。


QUTエンジニアリング学部で選べる9つの専攻分野
エンジニアリング学部では次の9分野から専攻を選んで学習します。
8つの専攻分野
  1. Chemical and Sustainable Process(化学とサステイナブルプロセス工学)
  2. Civil(土木工学)
  3. Computer and Software Systems(コンピュータ&ソフトウェア・システム工学)
  4. Electrical and Aerospace(電気&宇宙工学)
  5. Electrical and Renewable Power(電気&再生エネルギー工学)
  6. Electrical(電気工学)
  7. Mechanical(機械工学)
  8. Mechatronics(メカトロニクス工学)
  9. Medical(医用工学)

在学生インタビュー「QUTで学ぶメカトロニクス工学とは?」


現在QUT2年生に在籍している大家陸さんに、専攻のMechatronics(メカトロニクス工学)を紹介してもらいましょう。

Mechatronics Engineeringとは?

Mechatronics は、Electrical Engineering(電気工学)Mechanical Engineering (機械工学)の基礎を両方学べる学部として考えるとわかりやすいと思います。

QUTではMechatronics を専攻しているほとんどの学生が、マイナー(副専攻)としてRoboticsも勉強しています。ロボット工学のために Mechatronicsを取る形になっているのだと思います。

僕は2年生になったばかりなのでまだ工学の基礎ユニットしか受けていませんが、これからロボットのユニットが増えていきます。

Mechatronic(専攻)とRobotics(副専攻)を組み合わせて学ぶメリットは、同じ工学部の他の専攻よりも幅広く工学を学べるところです。上述のとおり、MechatronicではMechanical と Electrical の両方を学べますし、ロボットも扱うためプログラミングを勉強することも出来ます。

逆に、他の専攻、例えばMechanical専攻の学生はそれしか学ばないため、より深く学ぶことができます。

Mechatronicsを選んだ理由は?

ロボットが好きだったのと、工学について1つの分野を深く学ぶより、複数の分野を幅広く学ぶ方が魅力的だったからです。プログラミングも続けたかったのもあります。

元々はMedical Engineering(医用工学)を選ぶつもりでしたが、Medical はどちらかというと Mechanical 寄りで自分がやりたいこととは少し違うかもと思いました。それでも確かにMedicalも魅力的だったのですが、Mechatronicsでも医療面で関われると思い、1年生の2学期目にそれぞれのMajor Coordinator に相談しに行って決めました(すごく親切に相談に乗ってくれました)。切り替えといってもMajor毎に授業が分かれるのは2年生からで、1年目は工学部共通の基礎科目だけだったので簡単に変えられました。

2年生1学期目に履修した4ユニット
Signal Analysis
Electrical engineeringのユニットで、周波の解析などを学ぶユニット
Mechatronics Design I
ロボットをグループで作るユニットですが、ロボット作りの知識より、グループでどう共同作業するかを学ぶユニット
Microprocessors and Digital Systems
マイクロプロセッサーでの C プログラミングの基礎ユニット
Dynamics
Mechanical のユニット。物理の計算をやったり、Matlab というプログラムを使って複雑な計算をできるようにプログラミングする課題もありました。

特に面白かった授業は?

Mechatronics Design I でのロボットを作るグループアサインメントが面白かったです。大変でしたが作り終わった時に達成感がありました。

ロボット作りは初めてだった上に、授業のペースはチームでの作業や資料作りに集中していたので、実際のロボット作りの内容はすごく短かったです。

そのためチューターからたくさん聞き出して手探りでロボット作りを進めていきました。また、学期中にコロナの状況が悪化したため途中からオンラインに切り替わったのですが、制作作業が多かったので直接グループに会えないのが特に大変でした。

作業は初めてでわかりにくいことが多かったですが、とても面白かったです。木のパーツをデザインしてレーザーカッターを使ったり、センサーの数値を読み取ってモーターを制御するプログラムを書いたりしました。

幸いにもグループメンバーが優しくて、お互いできないことを補い合う形で作業を進められました。必要な条件はすべてクリアできなかったのですが、なんとか線をたどるロボットができました(下記写真:実際の作品)。

一緒に学ぶ周りの学生たち

オーストラリアが多民族の国だけあって、本当に色んな学生がいます。文化が全く違う国から来ている学生や、高校卒業後にすぐ大学に入学する人もいれば、もっと後に大学に入学する人もいます。とにかく色んなバックグラウンドをもつ学生が集まっていてその人たちから新しい考え方を教わることが出来ています。

クイーンズランド工科大学の入学要項


日本の高校を卒業してから留学する場合、まずは付属カレッジQUT International Collegeファウンデーションコースまたはディプロマコース受講してから、大学本科へ進学します。
大学Queensland University of Technology(QUT)
コースBachelor of Engineering(Honours)
入学2月、7月
期間4年
学費年間A$42,400(約4,367,200円)(2024年度)
入学条件日本の普通高校卒業の場合
《高校の成績5段階中3.0以上の場合》付属カレッジのFoundationコースを規定の成績で修了すること(大学1年次入学へ)

《高校の成績5段階中3.25以上の場合》付属カレッジのDiploma of Creative Industriesコースを規定の成績で修了すること(大学2年次編入へ)

《高校の成績5段階中4.0以上の場合》付属カレッジでの受講免除で直接大学に入学できます(IELTS 6.5以上/各6.0以上)

IBDP取得の場合
IBスコア基準:28
奨学金クイーンズランド工科大学の奨学金ページをご覧ください

重要なのは高校の成績!

オーストラリアの大学を目指す場合、出願時点で重要なのは英語力よりも高校の成績です!英語力は高校を卒業してからでも上げることが出来ますが、高校の成績は変えることが出来ません。

ファウンデーションコースなら高校のアカデミック科目すべて3.0以上、Diplomaコースなら3.25以上が入学条件です。これを目指して高校の授業もしっかり頑張りましょう。

出願に向けての準備


1. まずは英語試験を受けましょう
まずはIELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
日本英語検定協会
http://www.eiken.or.jp/ielts/
JSAF
http://www.jsaf-ieltsjapan.com/?p=431
IDP Education
https://ieltsjp.com/
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はQUT付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。

  • 高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
  • 高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
  • IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
  • パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式に出願手続きへ進みましょう。
H2>留学相談&お問い合わせ
弊社オーストラリア留学センターは クイーンズランド工科大学を含む全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。

日本に住んでいる方はもちろん、現在海外に留学中で帰国後のオーストラリア大学進学をお考えの方も、お気軽にメールまたはオンラインでご相談ください。
他国の大学と悩んでいる方は、オーストラリアの大学を選ぶ理由も是非ご参考ください。

※備考※
・本記事は2023年8月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2024年度学費をご案内しております。
・日本円は弊社が取得できる最新の送金レート(A$1=103円) で換算しており、実際はお支払い時にご利用の金融機関の為替レートが適用されます。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号H318)
13歳でのメルボルン短期留学をきっかけに「英語」と「海外」に目覚め、その後カナダ(語学留学)とアメリカ(大学留学)にも留学。卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアへ再渡豪し、オーストラリア留学センターでワーペリ。帰国と同時にオーストラリア留学センター日本窓口が開設され現職へ。留学生を現地オーストラリアで「迎え入れる立場」と日本から「送り出す立場」、両側での勤務経験を通して、双方の視点からアドバイスすることを心がけています。 このカウンセラーに質問する

サイトのご利用について

当サイト記載の情報の正確性には万全を期しておりますが、当社はそれらの情報内容に関し、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。また、情報は予告なしに変更となる場合がございますので、随時ご確認ください。

お問い合わせはお気軽に! 平日24時間以内にご返信いたします

無料メール相談

平日24時間以内にご返信いたします

お電話での留学相談はこちら