2026年からのアデレード大学について
2026年1月より、現在のアデレード大学と南オーストラリア大学が合併し、(新)アデレード大学(Adelaide University)が開学します。両大学のコースは、継続、統合、新設という形でほぼ全てのコース登録が完了しています。
オーストラリアのトップ8大学で形成される Group of Eight(グループオブエイト)の1つとなり、2025年度 QS世界大学ランキングでは、オーストラリア国内
第8位(世界82位)にランクインしています。
アデレード大学は、国際関係学にとても力を入れている大学の一つです。
一般的に国際関係学の学士号は Bachelor of Artsの中で専攻として選択する大学が多くなりますが、アデレード大学では
Bachelor of International Relations(国際関係学) が単体コースで開講されており、その上で専攻(Major)を選択することにより、国際関係学 +α で学ぶことができます。
特に 日本を含むアジアからの留学生にとっては、「
自身の出身国と世界のつながりを深く理解」する貴重な機会を得られるに違いありません。
本ページでは、Bachelor of International Relations(国際関係学)について、コース詳細と専攻における履修教科科目から何を学べるのか?をご案内します。世界100レベル内の大学で 学士号で International Relations(国際関係学)を単独コースで 学ばれたい方はぜひご参考ください。
アデレード大学で学ぶ国際関係学

急速に変化し、予測不可能な現代社会において、国際問題はますます複雑化しています。気候変動、紛争、経済格差、サイバーセキュリティ、そして国際協力のあり方まで、国境を越える課題は山積しています。このような時代だからこそ、国際関係を多角的に理解し、解決策を導き出す能力を持つ人材が世界中で求められています。
アデレード大学の Bachelor of International Relations は 国際政治、外交政策、グローバルな課題に関するコア科目が含まれており、学生は地政学的緊張、安全保障上の課題、オーストラリアの国際舞台における役割など、多様なテーマを深く学ぶことができます。スタディツアーやインターンシップまたは研究科目が組み込まれていますので、より実践的なカリキュラムが特徴になります。
「学際性」と「専門性」の融合による未来志向型人材の育成
学際的なアプローチと多様な専門分野の選択肢を通じて、現代社会が求める「T字型人材」の育成を目指してカリキュラムが組まれています。
政治学、経済学、歴史、法学、社会学、環境学といった多角的な視点から「複雑な国際問題を包括的に理解する能力」と、「特定の専門分野(例えば、環境管理、国際安全保障、国際開発など)」を深く掘り下げられるカリキュラム構造は、学生が自身の興味や将来のキャリアパスに合わせて専門性を高めることができます。
この「
柔軟性と奥行き」は、卒業後、特定の専門性を活かしつつ、国際社会の多様な課題に対応できる柔軟な思考力と実践力を身につける上で非常に重要な要素となります。
「インド太平洋地域」への戦略的焦点
インド太平洋地域におけるオーストラリアの役割とこの地域が「世界の経済・安全保障において中心的な役割」を担っている現状に「戦略的な焦点」を当てています。これは、オーストラリアの
地政学的な位置付けを最大限に活かしたカリキュラム設計と言えます。学生がこの地域の「地政学的緊張」、「経済的つながり」、「安全保障上の懸念」といった多様な課題を、現場に近い視点で学べることです。
アジア太平洋地域への深い理解と、より実践的で現代的な国際関係学の知識を習得できるという他のプログラムにはないユニークな点です。
実践とキャリアに直結する学び
このプログラムの大きな特徴は、合計12単位の
ワーク・インテグレーテッド・ラーニング(WIL)を必須としている点です。
科目名としては「Professional Pathways and Destinations 2」と「Society and Culture Internship」です。
インターンシップは、メンタリングとネットワーキングに焦点を当てており 、学生は15日間の実習や国際交流の機会を含む、実践的なシミュレーション、インターンシップ、フィールド体験を通じて、教室で学んだ理論を現実世界に応用する機会を得ることができます。
主要な インターンシップは、国際関係に関わる様々な組織やNGOと連携して行われます。一部のインターンシップは「バーチャル」形式で提供され、ヨーロッパ、アジア、アメリカの国際機関、シンクタンク、人道支援団体などとの連携も可能です。これにより、学生は地理的な制約を超えて多様な国際経験を積むことができ、将来のキャリアに繋がる貴重なネットワークを構築できるチャンスがあります。
Bachelor of International Relations 専攻(Major)として
・International Development(国際開発)*人気!
・International Security(安全保障)
・Environmental Management(環境マネージメント)
・Politics(政治学)
・Population and Migration Studies(人口と移民)
・History(歴史)
・Japanese Studies(日本語)
・Chinese Studies(中国語)
・Italian Studies(イタリア語)
・French Studies(フランス語)
・German Studies(ドイツ語)
・Spanish Studies(スペイン語)
の1つを選択して、国際関係学の中で、学びを深めます。
履修科目単位の内訳は、
・共通必修 3科目(18単位)
・International Relations 必修 8科目(48単位)
・Major専攻科目 8科目(48単位)
・WIL(Work integrated learning) 2科目(12単位)
・自由選択 3科目(18単位)
1科目6単位として、
卒業までに3年間で144単位(24科目)を履修することになります。
最終学年(3年生)で
Work integrated learningによるインターンシップ(Society and Culture Internship)が 組み込まれています!
一例として、 国際関係学(International Relations)と並んで 日本人の留学生に人気な「国際開発(International Development)」を主専攻にした場合の履修科目を以下にご案内します。
Bachelor of International Relations majoring in International Development |
コース必修科目(11科目/66単位)
・UG Common Core 1(学士共通コア科目)
・UG Common Core 2(学士共通コア科目)
・UG Common Core 3(学士共通コア科目)
・Introduction to Global Politics(グローバル政治入門)
・Introduction to Comparative Politics(比較政治学入門)
・Australia’s Foreign Policy in the Indo-Pacific(インド太平洋地域におけるオーストラリアの外交政策)
・The State of the World: Post Covid-19(ポストコロナ時代の世界の現状)
・Global Environmental Politics(グローバル環境政治)
・Approaches in International Relations(国際関係論のアプローチ)
・Global Political Economy(グローバル政治経済)
・Ethics of War and Peace(戦争と平和の倫理)
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主専攻(International Development)必修(8科目/48単位)
・Introduction to International Development(国際開発入門)
・Poverty Reduction: Doing International Development(貧困削減:国際開発の実践)
・Empowerment, Gender and Community Development(エンパワーメント、ジェンダーとコミュニティ開発)
・How to Change the World: Practicing Development(世界を変える方法:開発の実践)
・Humanitarian Emergencies, Aid and Action(人道危機、援助と行動)
・Environment and Development(環境と開発)
・International Development Practice: Design Project(国際開発実践:デザインプロジェクト)
・Rights and Development(権利と開発)
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Work Integreted learning(2科目/12単位)
・Professional Pathways and Destinations 2(専門職のキャリアパスと進路)
・Society and Culture Internship(社会と文化のインターンシップ)
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選択科目(3科目/18単位)
*興味のある分野から自由選択で 3科目 を受講します。
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卒業後のキャリア例
国際関係学の卒業生は、その専門知識と実践的な経験を活かし、主な就職先として考えられるのは、国家機関(外務省などの関連職)、JICA、国際交流基金、国際機関(国連、WTOなど)、商社、貿易業、運輸・航空業、メーカー(自動車、電気・電子機器、食品など)、情報通信、外資系企業、インフラ、メディアなどが挙げられます。
アデレード大学への進学ステップ
コース名 |
Bachelor of International Relations |
期間 |
3年 |
授業料 |
A$43,400(日本円で約4,253,200円)(2026年度)
2026年度 奨学金あります! |
英語入学条件 |
IELTS Academic OA 6.5(各セクション6.0以上) |
学歴入学条件 |
・IB 26以上、
または
・SAT 1130以上 + 高校の成績
または
・ファンデーションコース卒業
もしくは
・日本の大学1年修了資格 |
日本の普通高校からの進学(Foundation)
大学準備コースである、ファウンデーション(Foundation)を経由し、アデレード大学に進学をすることができます。ファウンデーションはアデレード大学指定のアデレード大学カレッジまたはアインズバリーカレッジで開講されています。
普通高校卒業者の進学例(3月に高校卒業) |
●ファウンデーション
期間:6〜7月入学、翌5〜6月卒業
学費:A$32,800(日本円で約3,214,400円) 〜 A$35,100(日本円で約3,439,800円)
こちら 2026年度 奨学金あり
英語:IELTS Academic OA 5.5(各セクション5.0以上)
条件:高校2年次以上を修了(GPA 2.5以上)
↓
●Bachelor of International Relations
期間:7月から3年間
学費:年間 A$43,400(日本円で約4,253,200円)(2026年度)
条件:ファウンデーションで74%以上の成績 |
※高校3年生の10月頃から出願を行うことができ、まずは成績と英語力をお知らせ下さい。成績と英語力から、実際にどのような進学プランを立てることができるかをご相談させて頂きます。
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はアデレード大学付属属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
- 最終学歴の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- 最終学歴の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
- パスポートコピー
- SAT試験スコア証明(学士号へ直接入学希望の方)
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式に出願手続きへ進みましょう。
留学相談&お問い合わせ
当社オーストラリア留学センターは 新アデレード大学を含め
全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで
全て無料で提供しております。
※備考※
・本記事は2026年6月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2026年度学費をご案内しております