シェアハウスについて

シェアハウスとは、1つの家やアパートを数人で借りて共同で生活するスタイルのことです。
ルームシェアやフラットシェアとも呼ばれます。ベッドルームは個人の空間(相部屋の場合もあります)ですが、リビング・キッチン・バス・トイレ等は共同で利用します。家はシェアオーナー(家の持ち主)が生活しながら部屋を貸す場合もありますし、別の所に住んでいる場合もあります。
オーストラリアには日本の一人暮らし用の賃貸住宅(ワンルームマンション)のようなスタイルはほとんどなく、シェアハウスが一般的です。海外からの留学生同士や、ワーキングホリデーメーカーだけでなく、現地のオージーの間でも若者を中心に男女を問わず利用しています。
シェアハウスの特徴
シェアハウスとホームステイの違い
シェアハウスでの生活は、
リビング・キッチン・バス・トイレ等は共同で利用する”一人暮らし”のような感覚です。ホームステイに比べて自由度が高くなる一方、自炊など自分で行わなければならないことも増えます。また、食器や調理道具、家電などは備え付けのものを利用することができますが、タオルやシーツなどのリネン類などは自分で用意しなければなりません。家具は付いていることが多いですが、ついていない場合もあります。光熱費やWiFi利用料などは費用に含まれている場合もあれば、家賃とは別にシェアメイトと割り勘で負担する場合もあります。
オウンルームとシェアルームの違い
オウンルームとは、
リビング・キッチン・バス・トイレ等は共同で利用しますが、ベッドルームはひとりで使える個室スタイルです。個人のプライバシーを確保したい場合や勉強に集中したい場合などにおすすめです。アデレードなどの都市はオウンルームが主流となっています。
シェルームは、1つのベッドルームを2人以上で使用する相部屋スタイルで、通常はベッドが複数置かれています。
オウンルームに比べ費用を抑えることができ、都市部に多いスタイルです。
シェアハウスのメリット / デメリット
日本では、見ず知らずの他人と一つ屋根の下で暮らすなんてあまり考えられませんが、オーストラリアでは一般的なシェア生活。せっかくオーストラリアに留学するなら、シェアハウスのことをよく知って楽しいシェア生活を経験しましょう。
シェアハウスのメリット
家賃が安く済む
一人で家やアパートを借りるのに比べて、家賃が安く済むというのがシェアハウスのメリット。一人では借りられないようなゆったりしたリビングのある家や、フラットに住めるのはシェアの魅力です。「自炊が得意」という学生にはホームステイより費用を抑えられる可能性もあります。
入居手続きが簡単
仮にアパートを1人で契約するとなると、残高証明から場合によっては犯罪証明など様々な書類が必要になります。しかし、すでにシェアを募集している家に住む場合、上記の書類他、電気の契約などの必要がないので、自分でアパートや家を借りるよりも楽です。
ホームステイや学生寮より自由度が高い
ホームステイだと、どうしても「他人の家に置いてもらっている」という気持ちで、なんとなくリラックスできない留学生もいます。また、学生寮やホームステイでは門限があったり、ルールが細かく決まっていたりする場合もあるでしょう。その点、もっと自由に暮らすことができるのがシェアのいいところ。同じ他人と暮らす滞在方法でも、シェアのほうが気分的にはかなり気楽に感じるのではないでしょうか。
友達が見つけやすい
気の合うシェアメイトを見つければ、プライベートでも誘い合って出掛けたりいい友達としてつき合うことが出来ます。また、それぞれの友達を家に連れてきたり、パーティーを開いたり、オージーや他の国の友達を増やす良い機会になるでしょう。
光熱費を安く抑えられる
シェアの場合、光熱費は家賃に含まれている場合もありますし、家賃とは別にシェアメイトと割り勘で支払う場合もありますが、いずれにしても一人でフラットを借りて生活するのに比べると節約することができます。なお、光熱費の支払い方法などについては、契約する前にちゃんと確認しておきましょう。
他国の文化が学べる
オーストラリアにはいろんな国からの移民や留学生が住んでいます。他の国からの留学生や、オーストラリア人とシェアをすれば、いろいろな国の人と友達になれるし、その国の文化を知ることができます。他の国の言語を教えあったり、自分の国の自慢料理を披露したりと、いろんな楽しみを見つけることができるでしょう。
シェアハウスのデメリット
シェアメイトに気をつかう
シェアハウスに限ったことではありませんが、まったくの他人と一緒に住むわけですから、お互いにマナーや気遣いも必要です。お互いの生活を尊重しながら暮らすことが必要ですので、そうした気遣いが煩わしいと感じることもあります。特にルームシェアとなると、寝る時間も同じ部屋ですから、共同で生活する覚悟が必要です。
人間関係のトラブル
キッチン、シャワー、リビングなど共有スペースのそうじの分担を守らなかったり、しょっちゅう友達を連れてきて夜中までうるさかったり、他人と一緒に住むのですから相手の性格や習慣の違いにとまどうこともあるでしょう。特に日本人は清潔な環境に慣れているので、その感覚の違いに我慢ができない人もいます。最初はよくても、だんだんと相手の嫌なところが見えてきてしまうこともあるので、快適なシェア選びはなかなか難しいかもしれません。
お金のトラブル
よくある問題では、「家賃を払った / 払ってない」「家賃以外の出費の支払いの分担」などが考えられます。シェアを始める前に話し合って、できれば書類にしておくほうがいいでしょう。家賃の支払いなどは必ず領収書をやり取りするようにします。お金の問題はこじれるとやっかいですから、書類などはきちんと保管しておくことが大切です。
食費がかかる・自炊しなければならない
ホームステイや学生寮とは違い、自分で食事の支度をしなければなりません。オーストラリアでは日本のようなお惣菜やお弁当は簡単に手に入りませんし、外食は日本に比べてかなり高いため、自炊力は必須です。留学生の中には、日本では実家暮らしで自炊をしたことがなく悪戦苦闘しているという話も聞きます。パスタやパンなどの小麦製品は比較的安価ですし、米や味噌、醤油などの食材は普通のスーパーでも手に入るので、簡単なパスタや日本食の作り方を習得することを日本での留学準備に加えておくと安心です。
英語力があまり伸びない
シェアメイトは英語の先生ではありません。ある程度英語力のある人なら、問題ありませんが、英語力の低いひとがオーストラリア人とシェアをするのはちょっと大変かもしれません。
オーストラリア人にとってシェアは空いている部屋を人に貸して家賃を節約するための手段。「日本語を勉強している」とか「日本の文化に興味を持っている」というような人でなければ、わざわざ英会話の練習相手になってくれる人はいません。「オーストラリア人とシェアをすれば英語が上達する」と考えていると、がっかりすることになるかもしれません。
シェアハウスを探す
シェアハウスの探しの流れ
① シェアハウスの情報を探す
語学学校のクラスメイトからの紹介
自分のシェアメイトがシェアハウスを出る予定で次の入居者を探していたり、帰国や他都市に移動するクラスメイトが自分が住んでいるシェアハウスを紹介してくれたりする場合があります。クラスメイトとして信頼できる相手だと安心して入居できる可能性が高いです。
インターネット
シェアハウスを探すためのウェブサイトもあります。ポピュラーなウェブサイトは都市によっても異なりますが、Flatmate.comやGumtree.comはどの都市でもよく利用されています。ゴールドコーストでは日豪プレスという日本語のサイトやFacebookのコミュニティを利用する人も多いようです。
Flatmate.comは無料でも利用できますが、最近では賃貸物件の不足などもあり有料プラン(A$25程度)を利用し、より良い物件を短い期間で見つける人も多くなっています。
② インスペクション(内覧)
気になる物件が見つかったら、インスペクション(内覧)の予約をします。電話もしくはSMSなどで連絡し、空き状況を確認して日時を調整します。
③ インスペクション
実際に物件を見に行き、立地や部屋の環境、入居の条件(入居予定日や家賃以外の費用負担、ルール、滞在期間、家賃の支払条件など)、シェアオーナーとの相性をチェックします。自分が借りることになる部屋の広さ、ドアに鍵がついているかどうか、トイレやシャワーなどの状態、他のシェアメイトがどんな人なのかもチェックポイントです。気になることや不安な部分はきちんと聞きましょう。曖昧にしたまま契約すると後でトラブルの原因になります。
④ 契約と必要な費用の支払い
入居が決定したらボンド(保証金)や場合によっては数週間分の家賃を支払い、領収書を入手します。領収書などの支払い証明は後々の金銭トラブルを未然に防ぎます。なお、口約束では契約したことにはなりません。お金を払った段階で契約するものと思ってください。
⑤ 入居入居予定日にシェア先へ移動する
一度で自分の思い通りの条件のシェアを見つけることは難しいかもしれません。あきらめずにいくつかの物件に当たってみて、自分の希望に近い家を見つけましょう。また、「これは譲れない」という条件や「必須ではないけどあったらいいな」という条件など優先順位を決めておくと探しやすいでしょう。
シェアハウス探しに役立つ英語集
英会話
部屋を探しているのですが。 |
I’m looking for a room. |
gumtreeで広告を見ました。 |
I saw your advertisement on gumtree. |
あなたの家に興味があります。 |
I am interested in your house. |
部屋はまだ空いていますか? |
Is the room still available? |
部屋を見に行きたいのですが。 |
I would like to have a look(inspect) your room. |
いつ部屋を見学できますか? |
When can I have a look(inspect) your room? |
家の住所を送ってもらえますか? |
Could you please send me your address ? |
家にはどう行けばいいですか? |
How could I get your house? |
3時くらいに伺います。 |
I’ll be there around 3:00 pm. |
最低滞在期間は? |
What is the minimum length of stay? |
家には何人住んでいますか? |
How many people are in your house? |
家賃にWiFi料金は含みますか? |
Does rent include WiFi access? |
家賃に電気、水道代は含まれますか? |
Does rent include electricity and water? |
家賃以外にお金は掛かりますか? |
Are there any other fees I have to pay? |
いつから入居できますか? |
When could I move into the room? |
ボンドはいくらですか? |
How much should I pay as a bond? |
即決する場合:気に入りました。 |
I like your house! so I would like to move into this room. |
保留にする場合:ありがとうございました。後日連絡します。 |
Thank you for your time. I’ll tell you later. |
断る場合:引っ越さないことに決めました。 |
I have decided not to move into your house. Thank you. |
用語
bond |
保証金 通常家賃の2~4週間分を入居時に支払い、家を出るときに問題がなければ金額返金されます。 |
refundable |
返金される という意味 |
deposit |
手付金 これを払っておくと入居先を留めておけますが、キャンセルすると”手付流し”、すなわち没収されます |
expense |
電気代など シェア費用のほかにかかる負担。固定の場合やシェアメイトで毎月割り勘する場合などがあり、Bill ということもあります。 |
electricity |
電気代 |
water rate |
水道代 水道代は、固定資産税と同じ扱いで、賃借の場合、法律上は家主負担となっています。シェアの場合は、多くの場合オーナーが支払うケースが大半です。 |
fortnight |
2週間 家賃の支払いなどの期間によく用いられます。every fortnightというと「2週間ごとに」という意味 |
in advance |
先払い 家賃の支払いによく用いられます。You pay 2 weeks rent in advance=家賃は2週間分を前払いするという意味です |
move |
引越しすること |
move in |
引越して入居すること |
move out |
出て行くこと when would you like to move in?=いつごろ入居しますか?という意味。早ければ早い方がいいと言いたかったら、”the sooner the better”と伝えるとベストです |
fix |
修理する 家の壊れた箇所を指して、I’ll fix it before you move in=あなたが引越しして来る前に修理しておきます |
略語など
f. |
furnished 一部家具付き |
ff. |
full furnished 全ての家具付 |
uf. |
unfurnished 家具無し |
n/s. |
Non Smoker 禁煙者 |
y.o. |
years old ○歳(例: 26 y.o.= 26歳) |
incl. |
includes ~を含む、光熱費コミの”コミ” |
elect. |
electricity 電気代 |
t/house |
townhouse タウンハウス(集合住宅) |
CBD |
central business district ビジネスエリア |
m/f |
male or female 男女どちらでも可 |
bthrm |
bathroom バスルーム |
brm |
bedroom ベッドルーム |
20+ |
over 20 years old 20歳以上 |
p.w. |
per week 一週間あたり |
p.p.p.w. |
per person per week 週ひとり当たりいくら |
apts. |
apartments アパート |
spac. |
spacious 広い |
balc. |
balcony バルコニー |
sec. |
security セキュリテイー付き |
prof. |
professionals ちゃんとした仕事に就いている人 |
all amenities |
生活するに必要なものが近くで大体間に合う、便利 |
2 mins walk |
歩いて二分 |
close to ~ |
~に近い(例: cls to shops, transport, beach 商店街、公共交通機関、ビーチに近い) |
|
|
シェアハウスの費用
シェア物件の部屋の綺麗さや立地(シティまでの距離、治安面)、公共交通機関の便利さ(バス停や駅に近くなど)、シェアルーム / オウンルームなどにより費用には幅があります。また、都市によっても相場は異なります。光熱費やWiFi利用料が含まれている場合や家賃と別に光熱費を居住者で割って支払う場合など条件も様々ですので、契約の前に確認しておきましょう。
下記の表は、各都市のシェア相場(1週間あたりの家賃)です。
都市 |
家賃(週) |
シドニー中心部 |
A$380〜430 /週 (約37,620円〜42,570円 /週) |
シドニー郊外(中心部から電車で30分以上) |
A$280〜380 /週 (約27,720円〜37,620円 /週) |
メルボルン中心部 |
A$330〜380 /週 (約32,670円〜37,620円 /週) |
メルボルン郊外(電車で1時間程度) |
A$280〜330 /週 (約27,720円〜32,670円 /週) |
ブリスベン中心部 |
A$330〜380 /週 (約32,670円〜37,620円 /週) |
ブリスベン郊外(中心部から公共交通機関で40分程度) |
A$280〜330 /週 (約27,720円〜32,670円 /週) |
パース中心部 |
A$310〜380 /週 (約30,690円〜36,630円 /週) |
パース郊外(公共交通機関で10分以上) |
A$230〜280 /週 (約22,770円〜27,720円 /週) |
ゴールドコースト中心部 |
A$330 /週 前後(32,670円 /週 前後) |
ゴールドコースト郊外(中心部からバスで30分程度) |
A$280〜330 /週 (約27,720円〜32,670円 /週) |
アデレード中心部 |
A$280〜400 /週 (約27,720円〜39,600円 /週) |
アデレード郊外(バスで10分~20分) |
A$230〜280 /週 (約22,770円〜27,720円 /週) |
オーストラリアは賃貸物件の不足から全都市で家賃が年々上昇しており、シェア物件も値上がり傾向にあります。上記、渡航される都市の参考シェア家賃よりも多めにご予算を組んでおくことをオススメします。
シェアハウスの注意点
インスペクションは重要!
シェアハウス探しにおいて、インスペクションはとても重要です。募集の文章や写真だけではわからないこともたくさんありますし、行ってみたら「写真とは全然違う!」ということもあります。最近では詐欺物件というのも出てきており、そもそもその物件が存在しないということも・・
「日本からネットで、事前にシェアハウスを決めていったほうが良いですか?」という質問を受けることもありますが、インスペクションをせずにオンラインだけのやり取りで契約することはリスクが大きすぎます。必ず現地でインスペクションしてから契約するようにしましょう。
※詐欺物件を避けるポイントについてはブログ『
オーストラリアの詐欺物件にはご注意を』も参考にしてください。
入居条件やルールは契約前にしっかり確認!
人間関係やお金のトラブルを生まないためにも、入居条件やルールは契約前にしっかり確認しておくことが大切です。
シェア生活を楽しもう!
文化の違いを楽しむ!
日本とオーストラリア、またその人が持つバックグラウンドによって文化、生活習慣、考え方がまったく違います。カルチャーショックを受けることも多いかもしれません。「日本ではこうじゃないのに」、「こんなはずではなかった」というふうに考えていては、せっかくのシェア生活がつまらないものになってしまいます。考え方をプラス志向に変えて、「日本とはこんなに違うんだ」というふうに受け入れてしまえば、オーストラリアで過ごす時間を楽しむことが出来るでしょう。
言いたいことははっきり言う!
言葉の面でも最初は慣れない英語が上手く伝わらず、もどかしさを感じることもあるでしょう。しかし、「雰囲気で察する」とか「言わなくてもなんとなくわかってくれる」のは日本人特有の文化です。オーストラリアでは言葉にしないと伝わりません。
英語がうまく話せないからと言って、コミュニケーションがとれないということもありません。言いたいことがなかなか通じなくても、自分でわかる限りの文法、単語を駆使し身振り手振り、直接話すことが難しければメモに書いてもいいです。とにかく伝えてみましょう。その中で生きた英語を身につけることが出来ます。
また、オーストラリアでは、ものごとをはっきり言う人が多く、ストレートな英語的な表現のせいで、ちょっとした言葉がきつい感じに聞こえることもあります。それをいちいち気にして落ち込んでいては大変です。あまり気にしすぎないようにした方がいいでしょう。
不便はあって当たり前
オーストラリアの生活は日本と比べると不便です。日本のように物が溢れているわけではありませんし、夜遅くまで営業しているお店もほとんどありません。「日本だったらこんな苦労はしなくていいのに」と思うことも多々あります。しかし、ここはオーストラリア。そんな”不便も楽しむ”ことが有意義な留学生活につながります。“何でも積極的にチャレンジしてみる”“不便なことはそのほかの方法で解決してみる”など、前向きな志向を持って、日本では体験できない生活をしましょう。
弊社ではシェアハウス探しのお手伝いはしていませんが、弊社をご利用の方(弊社を通じて学校などのお手続きをされた方)を対象に、シェアハウスの探し方のアドバイスを行っています。渡航された都市に滞在しているスタッフが、オリエンテーションなどで「その都市で主に使われているウェブサイト」「治安情報」「エリア情報」「相場」など最新の情報をお伝えしています。
※備考※
・この情報は2025年6月現在のものです。
・日本円は弊社が取得できる最新の送金レート(A$1=99円) で換算しています。