2020年7月2日、豪先住民アボリジニの古代の遺物、海底で初めて発見される、と言うニュースが流れました。
AFP通信 、
Yahoo!ニュース でも流れていましたので、目にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは、
フリンダース大学 の海事考古学研究チームと、西オーストラリア大学、ジェームズ・クック大学、ARA(エアボーン・リサーチ・オーストラリア)、ヨーク大学(イギリス)の考古学者からなる国際的なチームが、ムルジュガ・アボリジニ社と協力して、アボリジニが作った砥石を含む数百もの石器が出土している2つの水中遺跡で古代の遺物を発見し、調査を行ったものです。西オーストラリア州の遠隔地の沿岸水深約2メートルの海底で、7000年以上前にアボリジニの人々が作製した古代の石器が数百個発見された世紀の発見です。
フリンダース大学の Maritime Archaeology(海事考古学プログラム)・コーディネーターである ジョナサン・ベンジャミン准教授は、「これは、オーストラリアの考古学にとって、海事考古学と先住民族の考古学を統合し、陸と海のつながりを引き出すためのエキサイティングな一歩です。」と述べています。
出典:
Aboriginal artefacts on continental shelf reveal ancient landscapes
これら、遺物や遺跡から古代からの人類の文化を研究する学問を考古学と呼ぶのは皆さんもご存知かと思いますが、その中でも近年注目されているのが水中考古学・海事考古学となり、日本の研究が遅れている分野です。
海事考古学とは?
水中考古学とは海や湖など「水中に沈んだ遺跡や遺物を通じて人類の歴史を解き明かす学問」と定義されていますが、その遺物・遺跡の中でも最も重要な研究対象は“海に沈んだ古い船” と言われています。
海事考古学は、水中考古学の中でも、人類の海上における活動(航海など)に焦点があてられ、沈船を含め、船の積荷、港湾などの遺跡・遺物を研究する学問です。しかし日本では、考古学者は水中考古学、海事考古学など、学問分野をまたがった上で研究をするのが少なくありません。日本の大学において考古学は非常に優れた教育を提供している大学もありますが、残念ながら海事考古学では出遅れていると言われています。
海事考古学は、イギリス、アメリカ、そして、ここオーストラリアの3国が世界的にも研究が進んでいると言われており、
オーストラリアは国家を作ってきた移民たちが「航海」によって移住してきたからこそ、自らのアイデンティティの歴史を求め「海事考古学」が発達してきた と言われています。
それが関係あるかどうかは判りませんが、海のレジャーの盛んなオーストラリアでクルーザーや釣り船を所有している人の割合は28人に1人。この割合は日本の約20倍の普及率です。
フリンダース大学で海事考古学を学ぶ
オーストラリアの考古学の分野で最大規模と言われるのが、アデレードにあるフリンダース大学です。
同分野で学士(Bachelor of Archaeology )と修士(Master of Archaeology and Heritage Management)とも開講している大学はオーストラリア内では、フリンダース大学と
ラ・トローブ大学 です。
その他、留学生が学べる考古学の学士号を開講している大学は、マッコーリー大学などもありますが、 フリンダース大学では一般の考古学(Bachelor of Archaeology、Master of Archaeology and Heritage Management )に加え、
海事考古学 – Master of Maritime Archaeology のコースがあります。
これは全豪でも非常に珍しいプログラムで、唯一と言っても良いでしょう。他の大学では学べない分野です。
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大学名 Flinders University (フリンダース大学)
都市 アデレード
コース名 Graduate Certificate in Maritime Archaeology
授業料 17,000ドル(2021年度)
就学期間 6ヵ月
入学時期 3月、7月
英語力基準 IELTS Academic overall 6.0( Speaking と Writing 6.0)以上
または大学付属英語学校のEAP2を終えること
学力条件 関連する学士号を修了していること
大学名 Flinders University (フリンダース大学)
都市 アデレード
コース名 Graduate Diploma in Maritime Archaeology
授業料 年間 34,000ドル (2021年度)
就学期間 1年
入学時期 3月、7月
英語力基準 IELTS Academic overall 6.0( Speaking と Writing 6.0)以上
または大学付属英語学校のEAP2を終えること
学力条件 関連する学士号を修了していること
大学名 Flinders University (フリンダース大学)
都市 アデレード
コース名 Master of Maritime Archaeology
授業料 年間 34,000ドル (2021年度)
就学期間 2年
入学時期 3月、7月
英語力基準 IELTS Academic overall 6.0( Speaking と Writing 6.0)以上
または大学付属英語学校のEAP2を終えること
学力条件 関連する学士号を修了していること。 考古学の学士号保持者は査定により 1.5年
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験 を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はフリンダース大学付属属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
大学(学士号)の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
大学(学士号)の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォーム を送信してください。その後、正式に出願手続きへ進みましょう。
留学相談&お問い合わせ
当社オーストラリア留学センターはフリンダース大学を含め
全豪29大学 の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで
全て無料 で提供しております。
日本の大学ではなかなか学ぶことが難しい海事考古学、ご興味のある方、
※備考※
・本記事は2020年7月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2021年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=75円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。