「Z世代」と呼称される1990年代後半~2000年代生まれの若い世代が成人を迎える年齢となった今、世界は社会的にも経済的にも、彼ら自身によって、彼ら自身の価値観を軸に形成されようとしています。
オーストラリアの大学に進学を考えて本記事を読んでいる方のほとんども、この「Z世代」に当てはまっているでしょう。
彼らはデジタルネイティブだからこそ社会問題や環境問題への意識が高いことも特徴で、理由として、SNSが生活の一部として浸透している中で今世界で起きている社会問題や環境問題に触れる機会が多いことが挙げられます。
また、それについてオンラインで簡単に議論することが出来たり、SNSで自身の考えや思想をシェアすることが日常ルーティンとして定着していることから、これらを身近な課題として捉えやすい環境で育ってきました。
更に、様々な社会問題や環境問題を、同世代の若者や友人、好きなアーティストなど身近にいるインフルエンサーが発信することでインクルージョン(自分自身も含めてみんなが当事者である)意識が芽生えやすいとも言えるでしょう。
ソーシャルサイエンス(社会科学)とは
ソーシャルサイエンス(社会科学) とは、自然環境だけでなく
人間社会の問題にも「サステナブル」な解決に取り組む学問 です。ひとりひとりが健康に安心して暮らしていくための福祉と持続維持可能な社会づくりを学びます。
「社会福祉」や「社会づくり」と言うとあまりにも広義でその本質が捉えにくいかもしれませんが、身近で言うと例えば
ネットいじめ も近年世界で大きな社会問題の1つとなっています。デジタル社会になりSNSが普及してから「Cyber-bullying」(ネットいじめ・サイバーいじめ)という言葉が出来、身分を明かさないオンライン上の誹謗中傷が多発。中には自殺に追い込まれるなど生命に関わる深刻な課題となっています。
大学で学ぶソーシャルサイエンス(社会科学)コースには専攻が細かく別れており、Cyber-bullyingを受けた被害者の精神的ケアや社会復帰、Cyber-bullyingの無い社会づくりへの取り組みを学ぶ科目もあります。
また、2020年に話題となったBlack Lives Matterを機により問題意識が高まった
人種問題 や
社会的格差 も、世界の大きな社会問題の1つです。ソーシャルサイエンス(社会科学)では、人種、性別、貧富、障がいなどあらゆる差別問題の解決に取り組み、すべての人びとが平等で平和に健康に暮らせる社会づくりを目指します。
このように、ソーシャルサイエンス(社会科学)は、
社会の抱える問題解決に取り組みたい方 や、
「人」と「社会」を繋ぐサポートに興味のある方 におすすめの学問です。
クイーンズランド大学で学ぶソーシャルサイエンス
クイーンズランド大学は社会科学&人文科学において全豪NO.1
NO.1 in Australia for social sciences and humanities
CWTS Leiden Ranking 2020より
VIDEO
クイーンズランド大学 で学ぶソーシャルサイエンスコースでは、貧困、不平等、人種差別、健康や病気、気候変動などの様々な社会問題を、地方、国、国際レベルで学びます。社会学や政策学、地理学、政治学、国際関係学、文化人類学・・・など、社会問題を形成する様々な要因を多角的に考察していきます。
まずは社会正義、政策研究、コミュニティや産業との繋がりについてしっかりと基礎知識を養い、主な社会問題に取り組むために必要な実践ベースのスキル、価値観、知識の基礎を習得。さらに実践的な業務スキルとしては、公共政策の設計と評価、社会的影響の評価、消費者を守る仕組み、社会的計画と研究も学びます。
このようにクイーンズランド大学では社会問題を学ぶだけでなく、それを解決するための具体的な業務スキルを習得していきます。
同コースで習得する知識とスキル
✔ 社会問題の解決に必要なスキル、価値観、知識
✔ 政策立案と消費者を守る仕組み、公の場でのコミュニケーションスキル、異文化理解、レポート作成、プロジェクト管理、社会調査
✔ 1年間に渡って行う研究プロジェクトから得る実践スキル
選べる3つの専攻分野
上記で述べたソーシャルサイエンスの基礎知識と実践スキルに加え、次の3分野から専攻を選びさらに専門性を深めていきます。
専攻1. Development – 開発
国際開発およびコミュニティ開発の問題を、社会科学の視点から学びます。開発の社会的影響、社会政策・環境政策、ならびに国際援助およびコミュニティ開発プロジェクトが担う役割を分析します。
将来のキャリアとして、地域・国・国際レベルでの援助、社会科学の研究、ソーシャルプランナー、コミュニティー支援、社会福祉に興味のある方におすすめの専攻です。
専攻2. Environment and Society – 環境と社会
人間社会が自然環境に与える影響について学びます。人間の社会的、政治的、経済的、文化的活動が、気候変動、土地の開墾、廃棄物などの自然環境問題にどのように影響しているかを学ぶことで、これらを解決する糸口を探ります。また、その分析スキルとリサーチスキルを養います。
また、社会的および環境的不公正、環境的人種差別および暴力、紛争政治、行動主義、および社会的変化など世界的な問題をトピックとして取り上げます。
専攻3. Health and Social Policy – 健康と社会政策
人の健康と病気に影響を与える社会的および倫理的要因を学びます。医療制度の仕組み、社会科学と医療との関連性、さらに人々が心身ともにより健康で長生きするために重要となる地域的要因および世界的な要因に焦点を置いて学びます。
資本主義と病気の関係、および健康の社会的決定要因、文化的決定要因、環境的決定要因についての理解を深め、それらを変えるために必要なスキルを習得します。
卒業後、ヘルスサービスマネージャー、コミュニティヘルスプランナー、公共政策アドバイザー、研究責任者、コミュニティサポートワーカーとしてのキャリアに興味のある方におすすめの専攻です。
クイーンズランド大学の入学要項(大学学士課程)
日本の普通高校を卒業したら、まず付属の
UQ College の
ファウンデーションコース (大学準備コース)に入ります。ファウンデーションコースには下記3種類があり、学力と英語力によって選ぶコースが異なります。
1.Extended コース(長期コース/42週)
Extendedコース
【期間】1年間
【日程】2022年1月開始ー11月修了/6月開始ー2023年6月修了
【英語】IELTS Academic5.0以上(各4.5以上)/TOEFL ibt 56以上(S13、L9、R9、W15点以上)/付属英語コースGE4コースにてGrade4以上の成績
【学力】高2修了/5段階評価中3.0以上の成績を修めていること
【学費】$39,970(2022年)
2.Standardコース(標準コース/32週)
Standardコース
【期間】9ヶ月間
【日程】2022年3月開始ー11月修了/9月開始ー2022年6月修了
【英語】IELTS Academic5.5以上(各5.0以上)/TOEFL ibt 70以上(S15、L12、R12、W17点以上)/付属英語コースEAP1コースにてGrade4以上の成績
【学力】高2修了/5段階評価中3.0以上の成績を修めていること
【学費】$32,280(2022年)
3.Acceleratedコース(短期コース/22週)
Acceleratedコース
【期間】4ヶ月間
【日程】2022年9月開始ー2023年1月修了
【英語】IELTS Academic 6.0(W6.0以上/その他5.5以上)
/TOEFL ibt 78以上(S17、L17、R17、W21点以上)/付属英語コースEAP2コースにてGrade4以上の成績
【学力】高3修了/5段階評価中4.0以上の成績を修めていること
【学費】$22,730(2022年)
上記いずれかのファウンデーションコースを修了後、
Bachelor of Social Scienceコース へ進学します。入学要項は次のとおり。
Bachelor of Social Scienceコース
【期間】3年
【入学】毎年2月/7月
【学費】33,056豪ドル×3年間=99,168豪ドル(約803万円)(2021年度)
IB入学スコア基準点:27
クイーンズランド大学の入学要項(大学院修士課程)
Australian Association of Social Workers (AASW) 認定、ソーシャルワーカーを目指すコースです。1.5年コースでは600時間、2年コースでは1,000時間の臨床実習が含まれます。
コース Master of Social Work Studies
期間 1.5年/2年
入学 2月
学費 1.5年コース
28,352豪ドル×1.5年=42,528豪ドル(約345万円)(2022年度)
2年コース
28,352豪ドル×2年=56,704豪ドル(約460万円)(2022年度)
条件
1.5年コース
・大学の成績が57%以上であること
・取得した学士号の分野がHuman Servicesであること(またはこれに関連する分野)
・ポートフォリオの提出(ソーシャルワークにおける業務経験、実績、学んできたスキル、自分の仕事に対する理念などを記載したプロフェショナル・ポートフォリオ)
2年コース
・大学の成績が57%以上であること
・大学でSocial and Behavioural Sciences(社会科学/行動科学)を1年以上就学していること
英語 IELTS7.0以上(各7.0以上)またはTOEFL ibt 100以上(L25, R25, W27, S23)
上記以外にも、クイーンズランド大学院修士課程には、ソーシャルサイエンスに関連するコースが複数開講されています(下記一例)。関連する他コースにも興味のある方はお問い合わせください。
・Master of Counsellingコース
・Master of Mental Healthコース
・Master of Governance and Public Policy
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験 を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合は大学付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類4点を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
大学進学を目指す方(学士課程への出願) 高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
パスポートコピー
大学院進学を目指す方(修士課程への出願) 大学の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
大学の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
パスポートコピー
(必要に応じて)ポートフォリオ
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォーム を送信してください。その後、正式に出願手続きをスタートします。
安心の現地サポートオフィス
オーストラリア専門の無料留学エージェント
当社オーストラリア留学センターは、日本に東京オフィス、そしてオーストラリア国内の主要6都市(シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、アデレード、パース)に自社の現地サポートオフィスを構え、全オフィスに日本人スタッフが常勤している
唯一の日本エージェント です。
オーストラリアの主要6都市にスタッフが在住しているメリットを最大限に生かし、「現地にいるからこそわかる、本当の学校情報をそのまま皆様にお伝えする」というシンプルな方針のもと、過剰な広告や留学フェアなどといった宣伝活動を一切行わず、オーストラリアの教育機関から支払われるサポート費のみで運営しております。ですので、よくある日本の留学エージェントと違い、
手続きに対する手数料やサポート料は一切必要ありません 。どこよりも確実な情報をもとに、安心してご留学をお任せいただくことができます。
ブリスベン現地サポートオフィス
オーストラリア留学センターの
ブリスベン現地サポートオフィス では、現地在住歴の長い経験豊富な日本人スタッフが、皆さんの現地での生活をサポートしています。勉強面から日常のちょっとした疑問までお気軽に日本語でご相談頂けるので、現地でも安心して留学生活をお過ごし頂けます。
住所 Level 18, 324 Queen Street Brisbane 4000
電話 07-3221-9999(オーストラリアから)
050-8882-5959 (日本から)
スタッフ 林真生、小林芽衣
留学相談&お問い合わせ
当社オーストラリア留学センターはクイーンズランド大学を含む
全豪29大学 の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで
全て無料 で提供しております。学力、英語力、希望内容、ご予算など詳しくお伺いしたうえで、おひとりおひとりに合う大学をご提案しております。
※備考※
・本記事は2021年10月現在の情報に基づき作成しております
・学費は毎年改定されます。本記事では2022年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=81円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。