再生可能エネルギー分野における女性の活躍


2021年現在、エネルギーは主に原子力、LNG液化天然ガス、石炭、石油、再生可能エネルギーで構成されており、その中で再生可能エネルギーは主に水力、太陽光、風力、バイオマス、地熱で構成されています。

「CO2排出量削減とエネルギーの安定供給」という世界の大きなエネルギー課題に取り組むのが、クイーンズランド大学で学ぶMaster of Sustainable Energy (MSE) コースです。
同コースは2012年に開講して以来これまでにおよそ100人の学生が卒業し、うち30%を女性が占めています。

CO2など温室効果ガスの排出量をできるだけ減らす「ローカーボン化(低炭素化)」が急速に推進される中、エネルギー分野における低炭素化には向けては多様なエネルギー資源の利用が可能であることがキーとなりますが、この取り組みにおいて「ジェンダーの多様性」も重要な要素となります。

女性二人が語る「クイーンズランド大学で学ぶ再生可能エネルギー」

まずは、Master of Sustainable Energy (MSE) コースの教授Peta Ashworthと学生Lucyの女性二人が語る、「クイーンズランド大学で学ぶ再生可能エネルギー」のQ&A動画をご覧ください。

コースでの学習内容、授業形式、学生のプロフィール(男女比やバックグラウンド)、業界でのネットワークイベントやフィールドトリップ(現場実習)、卒業後の就職、そして、エネルギーの変換にどのような変化をもたらすことが出来るのか、語っています。

現役学生と卒業生が考える、再生エネルギー産業における女性の活躍


現役学生 Ms Clara Botrel(左)/卒業生 Ms Ashley Kerrison(右)

クイーンズランド大学で再生可能エネルギーを学ぶ現役学生(Ms Clara Botrel)と卒業生(Ms Ashley Kerrison)が考える、この業界における女性の強みとこれからの活躍について聞いてみましょう。

現役学生 Ms Clara Botrel「再生可能エネルギーを広めるために」

ブラジルからの留学生Ms Clara Botrelはエレクトリカルエンジニアでもあり、現在クイーンズランド大学のMaster of Sustainable Energy修士課程で再生可能エネルギーを学んでいます。「今後より多くの女性がこの業界に入り議論に参加することで、エネルギーの変換を推進していくために必要な多様性、クリエイティビティ、イノベーションが生まれる」と話しています。

“女性は、一緒に働く人々や地域社会に対してより共感的で繊細なアプローチをすることが出来、議論や人間関係において亀裂が入った際などより広い視野を持って解決に導く重要な役割を果たすと信じています。

より多くの女性に再生可能エネルギー産業に従事してもらうには、「教育」がカギになります。幼少期から再生可能エネルギーと、それが世界や地域社会へもたらすメリットについて学習する機会を得て、コンスタントに変化していく産業で働くことが “Cool”(カッコイイ)なことだと知ることで、再生可能エネルギー産業に興味を持つきっかけになるでしょう。

更に、大学やSNSなどを通じてこの業界で活躍している女性とコンタクトを取り「お手本」とすることで、女性がどのように再生可能エネルギー産業の推進に貢献できるのか理解することが出来ます。

私の場合、再生可能エネルギー産業で働く女性で最も影響を受けたのは、Brazilian Energy AssociationのCEOであり、Global Energy Councilの副議長も務めるElbia Gannoumです。 ブラジルの風力エネルギーの成長において、彼女の功績は偉大です。彼女の記事やインタビューにはとてもインスパイアされました。

もう1人、私がとても影響を受けた女性はCleanCo Queenslandでアドバイザー兼プロジェクトディレクターとして働くCarolyn Blacklockです・

幸運にも私は彼女から学ばせてもらえる機会があり、特に社会の「再生可能エネルギー」の意識を向上させるディスカッションにおいて非常に洞察力に満ちた意見を聞くことが出来、私の修士コースが更に充実したものとなりました。

私も自分の学びと経験をシェアするために、高校生から大学生、社会人まで幅広い年齢層・業種職種の女性たちとのネットワーキングを行っています。

クイーンズランド大学に入学してからはエネルギーに関する興味深いニュースや記事をLinkedInでシェアしています。こんな小さなことでもいつか誰か(女性)が再生可能エネルギー産業へ興味を持つきっかになり、その道筋になればと思っています。”

卒業生 Ms Ashley Kerrison「他分野からの人材の必要性」

Ms. Ashley Kerrisonは学士課程でビジネスと人文社会学を学んだあと、クイーンズランド大学修士課程で再生可能エネルギーを学び2019年に卒業。現在はAustralian Renewable Energy Agency (ARENA)で働いており、「エネルギー産業で同じ女性と学び働く中で、彼女たちの様々な視点から考察し双方合意へ導く能力を高く評価しています」と語っています。

“自身の経験から、女性はタスクを主導すべきとき、他の人に相談すべきときを判断する知恵を持っています。そして職場で重宝されるのは、複雑な理論をわかりやすく伝えられる高いコミュニケーションスキルを持つ人材です。

再生可能エネルギー産業には様々な学問分野からの人材を必要としています。例えば私自身、学士課程で学んだビジネス&人文社会学の知識は、現在一緒に働いている同僚たち(エンジニア達)の専門知識を補完することが出来ています。

女性は、自身と同じ道を通ってきたエネルギー産業で活躍する女性から学ぶことが非常に多くあります。例えば私がロールモデルとしているのは、オーストラリアのガス供給会社JemenaでExecutive General Managerとして働くJennifer Purdieです。彼女は、資源や交通やエネルギーなど、現在化石燃料に頼る産業のエネルギー変換を推進するリーダー的存在です。彼女が歩んできた道は、私がクイーンズランド大学で再生可能エネルギーを学ぶきっかけにもなり、現在のエネルギーミックスを、将来ローカーボン(低炭素)エネルギーの1択に移行するためにどんな方策があるのか、学ぶことができました。

現在はAustralian Renewable Energy Agency (ARENA)で働く傍ら、再生可能エネルギー産業で働く若い世代と、この学問に興味のある人を繋ぐネットワーキンググループに積極的に参加するように心がけています。”
Inspiring women in sustainable energyより

オーストラリアで再生可能エネルギーを学ぶ

エネルギー産業において女性の果たす役割は大きいことがお分かり頂けたと思います。クイーンズランド大学には、Master of Sustainable Energyコースと、再生可能エネルギービジネスに特化したMaster of Sustainable Energy (Management)コースがあり、後者なら大学でエネルギー分野を学んでいなくてもチャレンジできるコースです(大学での分野が「経済学、商学、ビジネス、公共政策、国際開発」等でも出願可能)。

エコ大国オーストラリアだからこそ、再生可能エネルギーを学ぶ意義は大きいと言えます。

エネルギー分野での学歴や職歴をお持ちの方はもちろん、今回新たに再生可能エネルギー産業へのキャリアチェンジをお考えの方も、ぜひご相談ください。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号H318)
13歳でのメルボルン短期留学をきっかけに「英語」と「海外」に目覚め、その後カナダ(語学留学)とアメリカ(大学留学)にも留学。卒業後、ワーキングホリデーでオーストラリアへ再渡豪し、オーストラリア留学センターでワーペリ。帰国と同時にオーストラリア留学センター日本窓口が開設され現職へ。留学生を現地オーストラリアで「迎え入れる立場」と日本から「送り出す立場」、両側での勤務経験を通して、双方の視点からアドバイスすることを心がけています。 このカウンセラーに質問する

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