クイーンズランド大学の”観光学部”、一体何を勉強するの?


観光学を勉強していると本当に色々な人から「じゃあ将来の仕事は、ツアーコンダクターとかになるの?」と本当によく聞かれます。

観光学と聞くとどうしても

-旅行業(旅行代理店など)

-宿泊業(ホテル・旅館で働く)

-運輸業(空港・鉄道・バス業界の職員として働く)

などの職種がイメージされます。確かに、このような業界は就職先としても人気が高いし多くの卒業生がこの3つ業界に進んでいきます。しかし、いざ大学に入って学んでみると心理学・マーケティング・マネージメント学・経済学など様々なアカデミックの分野で成り立っているのだなと気づかされるのが「観光学」。

今回は、クイーンズランド大学(UQ)の観光学部(Bachelor of International Hotel and Tourism)の授業をご紹介していきます!

観光学部の授業内容は3段階ある

UQだけではなく、オーストラリアの大学では

授業の難易度はレベルが3段階に分かれています。

私が勉強しているUQの観光学部の場合だと

観光学の基礎科目は”Level1”

基礎科目よりちょっと踏み込んだ内容の科目は”Level2”

より専門性の高い観光学を学ぶ教科は”Level3”

となっています。

観光学入門編となるLevel1の授業


観光学入門編となるLevel1の授業はTOUR1000 -Principles of Tourism, Hospitality & Events-として開講されています。

TOUR1000では、観光業界はどうホスピタリティ業界(ホテル・宿泊)やイベント業界(オリンピックなどの大きな国際イベントから小規模イベント)とお互いに重要な関係性を持っているかについて学びます。通常は、観光業界・ホスピタリティ業界・イベント業界はそれぞれ別のものとして多くの大学では教えられてしまうところをUQではあえて、

「この3つの業界は繋がっていて影響しあっている」というコンセプトで観光学への興味を膨らませる内容になっています。

このTOUR1000の授業は他学部の生徒も取れる授業で、この授業をきっかけに他の学部から観光学部に変更する生徒もいるみたいです!

少しステップアップ!今までなんとなく見ていた観光関連の広告や旅行で行った観光地の裏側の迫るLevel2の授業たち。


TOUR2002 -Tourism and Leisure operations Management-
この授業では、世界の観光産業で使われている運営システムや観光地運営に関する基本理論を学びます。日々の観光ニュースでも観光地の運営や政府の観光政策の話題はよく取り上げられるので、課題では観光の運営システムのニュース記事を自分で選んで、それをテーマにプレゼンテーションを行ってレポートを書きます。
私がプレゼンテーションをした当時はニュージーランドのキャンピングカーで移動しなが自然を楽しむ”Freedom Camping”が問題になっていたので、このニュースを元にニュージーランド政府がどう対策を取ればいいか、生徒が参加できるアクテビティを用意して解決策を考えていくプレゼンテーションをしました。普段先生がするような授業を私が担うような形のプレゼンテーションだったので、アクテビティをする時に真面目に参加してくれない生徒の子がいた時にちょっとヒヤヒヤしたのはいい思い出です。

TOUR2007 -Sustainable Tourism-

観光開発をする上でどうしても出てしまう環境問題をなるべく押さえながら、地元の地域の発展と経済的利益をいかに最大限に引き出すかを学びます。この授業は実際に自分でテーマパーク、公園などの観光地に行って自分の目でそこの観光地にある問題点を見つけてレポート書かかなきゃいけない課題が出ました。この授業を受けた時はちょうどコロナウイルスの規制もオーストラリアで緩和され”Kangaroo point parks”に実際に行って2時間レポートに載せる写真をとりつづけました。
この授業内容について詳しく書いたブログあるのでぜひご覧ください
公園から学べる観光学?!


TOUR2001-Tourist and Visitor Behaviour-

このコースでは、心理学の視点を用いて観光地のプロモーション・ブランディング・空間作りをするプロセスを学んでいきます。

TOUR2009 -Destination and Experience Marketing-

普段目にする観光の広告やマーケティングの裏で何が意図されて行われているかが学べるのがこの授業です。観光地の広告を打つのにも様々な理論や方法が存在します。様々な国や観光地のプロモーションなどのマーケティング方法を参考にして効果的な観光戦略は何かを考えていきます。

TOUR2010 -Applied Economics for Tourism-

観光をビジネスとしてやっていくのに、忘れてはいけないことは”お金の流れ”。
基本的な経済の仕組みを理解することで経済がどのように観光産業に影響を与えるのかをこの授業では学んで行きます。この授業では3人チームを組んで”メルボルンで大きなファッションイベントが開催された時のホテル業界が得られる経済効果”についてプレゼンしました。面白かったのは、パソコンのパワーポイントスライドを使ったやつではなく、模造紙にプレゼン内容を書いて発表したことです。何だか小学生の自由研究発表みたいな気がして楽しかったのを覚えています。(当時の模造紙プレゼンの内容はこんな感じでした!↓)

実際の観光業界の現場で使える専門性を高めるLevel3の授業


TOUR3001 -Tourism Policy and Planning-
経済効果を生み出すために国を上げて政策が組まれる観光産業。このTOUR3001の授業では、公共機関(政府など)の視点から観光政策の組み方の基本を学んでいきます。課題では、南オーストラリア州の実際に使われている観光戦略プランを元に改善点を洗い出して、新型コロナウイルスのような世界的な感染症流行やその他災害が起きた時にどうやって、観光戦略プランを改善するべきかをまとめたレポートを課題で書きました。

TOUR3007 -Tourism Strategic Management-
企業が長期的に他のライバル企業に勝ちながら経営し続けるために、
経営戦略(Strategic management)を持つことは、どのビジネスにおいて大切なことです。
このTOUR3007の授業では、観光ビジネスまた観光関連組織がどう経営戦略組み立てたら経営がうまくいくのかを学んでいきます。課題では、実際にあるオーストラリアの観光施設や観光関連組織が2040年の未来に向けて、市場の中で有利に経営を進めていくための戦略をまとめた”Strategic Report”を書きました。このStratgic Reportは、実際の観光業界の現場でも企業の経営戦略を練る際に参考にされる資料です。なので、その参考資料作ると仮定したこの課題はすごく実践的で興味深い授業でした。

TOUR3008 -Service Management in Tourism-
観光だけではなくホテルなどのホスピタリティ、イベント業界でも通じるサービスマネージメント理論を学べるのがこの授業です。サービスを利用するお客様はもちろん、そこで働く従業員も含めてどう組織としていいサービスを提供していくのかを組織のトップに立つマネージャー視点で考えていきます。

TOUR3006 -Responsible Tourism and Ethics-
アカデミックの分野でも観光産業に伴う環境・貧困・生活環境など様々な倫理問題がよく話題に上がります。Responsible Tourism(レスポンシブル ツーリズム)は、観光客側も自分たちの行動が観光地の自然や現地の人の暮らしに何らかのよくない影響与えていると自覚させる意味合いがありますが、この授業では観光地の運営がどう観光倫理問題に繋がるのかも学んでいきます。

クイーンズランド大学・観光学部への進学方法を知りたい方はコチラ
クイーンズランド大学で観光&ホスピタリティー学を学ぶ

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