オーストラリアの言語療法について
言語療法士、この耳慣れない単語を聞いたことがありますか?
日本では言語聴覚士と呼ばれるこの職業ですが、ここオーストラリアの医療系分野において、看護師、理学療法士、作業療法士とともに人手不足と言われている職種の一つです。
言語療法とは何かと言うと、言語機能における発声や聴覚に関する障害、発達障害、病気などによる後遺症、などに対して機能向上・回復、訓練・リハビリ指導や検査を行う医療行為を指します。
言語にまつわる医療行為ですから、英語を使って学ぶのか、、となると非常にハードルが高いとお考えになる方もいらっしゃいますが、同分野では言語機能の維持や向上のための医療技術を学びますので、決して英語そのものを患者へ教えるわけではありません。
看護師などと同様、確かに高い英語力を必要とする分野ですが、だからこそ、英語を母国語としない「言語の難しさ」をよく知る外国人が、同分野を学ぶリットはとても大きく且つ、外国人も活躍できる分野です。
オーストラリアで言語療法士になるためには?
オーストラリアで言語療法士になるには、2つの方法があります。
Speech Pathology Australia(SPA)という認定団体の「認可コースを修了する」、または海外の資格保持者が・英語力・職歴・最終学歴でオーストラリアのSPA認定コースと同等の学位(資格)があるかどうかの査定に合格する、の2つです。
しかし、日本での有資格者(言語聴覚士資格)についてはオーストラリアのSPAが求める学位基準に及ばないため、オーストラリアで言語療法士の認定を受けるには、オーストラリアの大学卒であることが求められます。(日本の言語聴覚士資格は専門学校(2~4年)での資格取得認定、オーストラリアでは大学・大学院レベルでの認定基準になります。)
むしろ、過去の学歴にもよりますが、オーストラリアでは大学院で最短2年で資格が取得できますし、仮に大学が文系学部卒でも、大学院の2年コースに直接進める可能性がある点は、文系から医療系へのキャリアチェンジを希望する方にも最適と言えます。(通常、医療系修士課程では、同分野での学部卒が求めらます)
言語療法士(Speech Pathology)コースに入学するための英語力
オーストラリアで学べる言語療法士(Speech Pathology)コースは大学により若干違いますが、IELTS 7.0〜7.5以上のレベルが必要になります。
お薦めの大学・大学院
認定団体(SPA)から認可された言語療法士(Speech Pathology)コースは少数の限られた大学・大学院になります。
コース期間は、
学士(Bachelor of Speech Pathology)で4年間、
修士(Master of Speech pathology)で2年間、
となります。
ここでは認定団体(SPA)から認可された数少ない大学の中で、同分野で実績のある フリンダース大学 をご紹介します。
このフリンダース大学の Master of Speech pathology は数ある大学院の中でも唯一と言っていい「医療系学部以外からも進学可能な修士号」になります。また、認定団体(SPA)から認可をうけた Speech Pathology 学士と修士、両方が開講しているのはフリンダース大学のみになります。
大学名 | Flinders University (フリンダース大学) |
コース | Master of Speech pathology |
留学先 | アデレード |
期間 | 2年間 |
入学 | 2月 |
学費 | 年間 38,200ドル(2017年度) |
出願条件 | ・学歴:大学の学士過程を卒業していること(学部不問:GPA 5/7 以上の成績)
・英語:IELTS7.0(全てのセクションで6.5以上)
・インタビュー有り(オーストラリア国外の場合は電話インタビューになります)
|
オーストラリアでは現在、言語療法士の人材が不足していますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。