
材料工学とは、新たな材料を生み出すことや、それらを活用するための技術を開発・研究する学問です。「そのままでは有効活用が難しい」とされている物質でも、加工することによって利用価値の高い「材料」にすることができます。
材料としての物質を電子、原子、分子レベルで解析し構造の研究を行い、またそれぞれの材料の製造・加工の手法を学びながら、新しい材料を開発していくことで生活を豊かにしていくことに繋がっていきます。研究対象は金属材料からプラスチックなどの有機材料、セラミックなどの無機材料、その複合体など多種多様です。
また、材料工学のキーワードとして、低公害、高機能化、リサイクル、ナノテクノロジーなどがあげられます。
具体的には人工関節、人工血管、人工臓器といった医学など医学の分野で利用される生体材料。環境への負荷を軽減する生分解性プラスチックのように微生物が分解できるものや、材料を作るための原料の精製や加工段階の技術を工夫し廃棄物を削減するためのプロセスの再設計。
ほかにも、宇宙研究・開発のための、宇宙の厳しい環境にも耐えうる軽くて強度の高い宇宙素材の研究なども行われています。
卒業生は、鉱業、材料加工、製造から航空宇宙やバイオテクノロジーまで、様々な分野で活躍しています。また研究の道に進んだ場合、超伝導体やナノ粒子などの新しい材料を生み出しています。
ウーロンゴン大学で学ぶ材料工学
ウーロンゴン大学の工学部は
2021年Times Higher Education科目別世界大学ランクキングにおいて92位、オーストラリア国内では6位にランクインと、世界的にもトップレベルの大学です。
キャンパス内にある
The Australian Institute for Innovative Materials (AIIM) には2つの主要な研究グループであるインテリジェントポリマー研究所(IPRI)と超伝導電子材料研究所(ISEM)が入っており、新しい材料、それらの応用、生産、および商品化のため日々研究を行い、ウーロンゴン大学はオーストラリアで最も優れた研究機関の1つと言われています。
材料工学では特に、物質を構成している原子・分子、そして電子などの構造や 働きを理解し、さらに物質そのものの性質を理解するためにも、化学や物理はしっかりと身につけておく必要があります。
ウーロンゴン大学の工学コースでは、最初の1年目は専攻を問わず共通科目として数学、統計学、物理学、化学、コンピューティング、工学科学とコミュニケーション、力学、材料と流体の基礎についてを学び、次に、2年目から選択した主要な研究に焦点を合わせます。
またコースには実践力を養う
12週間の実習(professional experience)が含まれており、実習後にはレポートを仕上げ提出をします。
大学1年次 |
- Fundamentals of Engineering Mechanics(工学力学の基礎)
- Materials in Design(デザインの材料)
- Engineering Design for Sustainability(持続可能性のための工学設計)
- Foundations of Engineering Mathematics(工学数学の基礎)
- Engineering Computing and Analysis(エンジニアリングコンピューティングと分析)
- Electrical Systems(電気システム)
- Essentials of Engineering Mathematics(工学数学の要点)
- Physics For Engineers(エンジニアのための物理学)
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大学2年次 |
- Chemistry For Engineering(工学のための化学)
- Mechanics of Solids(固体力学)
- Materials Characterisation Techniques(材料特性評価技術)
- Advanced Engineering Mathematics and Statistics(高度な工学数学と統計)
- Structure of Materials(材料の構造)
- Phase Transformations(相数変換)
- Mechanical Behaviour of Materials(材料の力学的挙動)
- Thermodynamics, Experimental Methods and Analysis(熱力学、実験方法および分析)
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大学3年次 |
- Engineering Fluid Mechanics(エンジニアリング流体力学)
- Engineering Alloys(エンジニアリング合金)
- Fracture, Failure and Degradation(破壊、故障、劣化)
- Thermodynamics of Engineering Systems(工学システムの熱力学)
- Polymeric Materials(高分子材料)
- Ceramics, Glasses and Refractories(セラミック、ガラス、耐火熱)
- Primary Materials Processing(一次材料処理)
- Heat Transfer and Aerodynamics(熱伝達と空気力学)
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大学4年次 |
- Managing Engineering Projects(エンジニアプロジェクトの管理)
- Iron and Steelmaking(製鉄および製鋼)
- Thesis A / Thesis B(論文AまたはB)
- Electives(選択科目)
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ウーロンゴン大学材料工学コース入学要項
コース名 | Bachelor of Engineering (Honours) – Materials Engineering |
期間 | 4年間 |
入学 | 2月、7月 |
学費 | 年間 37,536ドル(約300万円)※2021年度 |
英語 |
・IELTS Academic overall 6.0(各セクション6.0)以上
または
・ウーロンゴン大学進学英語コース(ETS)を規定レベルで卒業すること |
出願条件 |
下記のいずれか
・日本の大学1年次を修了(数学や科学で優秀な成績)
・ウーロンゴンカレッジディプロマコースを規定の成績で修了
ウーロンゴンカレッジからの詳しい進学方法はこちらをご参考ください。 |
日本の高校を卒業後、材料工学コースへ進学する場合

日本の高校で評定平均3.0以上/5段階評価(主要科目重視)をお持ちの場合、ウーロンゴンカレッジで開講されているDiploma of Engineeringへ進学、規定の成績で修了すると、48クレジットポイント(1年相当)が免除となり、Bachelor of Engineering (Honours) – Materials Engineeringの2年次へ編入を目指すことが出来ます。
コース名 | Diploma of Engineering |
期間 | 8ヵ月(2学期)、1年(3学期) |
入学 | 2月(2学期)、10月(3学期) |
学費 | 2学期:24,960ドル(約199万円)
3学期コース:33,480ドル(約268万円)※2021年度 |
英語 |
・2学期コース:IELTS 6.0 (リーディング、ライティング5.5以上)
3学期コース:IELTS5.5(リーディング、ライティング5.0以上)
または
・ウーロンゴンカレッジの進学準備英語コースを規定レベルで卒業すること |
出願条件 |
・高校卒業資格、評定平均3.0以上/5段階評価(主要科目重視、数学、物理で優秀な成績)
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出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
2. 出願に必要な書類を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
- 最終学歴の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- 最終学歴の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
- パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォームを送信してください。その後、正式にウーロンゴン大学への出願手続きをスタートします。
留学相談&お問い合わせ先
当社オーストラリア留学センターはウーロンゴン大学を含め全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願手続き、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。
※備考※
・本記事は2020年12月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2021年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=80円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。

CRICOS Provider No: 00102E