西シドニー大学で学ぶ「持続可能な農業」



大規模農業国オーストラリアでは、多くの大学で農業を学ぶことができますが、大規模農業向けの農学が中心です。西シドニー大学の農学は、大都市と地方の間にある大学という利点を活かした農業について学ぶことが可能です。

目次

西シドニー大学の農学で学べること



西シドニー大学では、「都市周辺農業の科学と持続可能性」に重点を置いています。
資源の持続可能な利用、食料の安全、農業と環境、社会の安定性、健康、動植物など、持続可能な農業を行うための科目をベースに、卒業までに必要な単位の1/3の科目をビジネス、社会科学、自然科学の分野から選ぶことができ、興味に合わせて幅広く学べます。

コース内では、実践的なフィールドワークやプロジェクトも含まれ、実習を通して業界や地域と関わることができるので、卒業後により持続可能な食の未来に向けて、すぐに行動ができるようなスキルと知識が身につきます。

このコースは、専攻を選ぶか、もしくは専攻を選ばず学ぶこともできます。専攻がある場合は、2、3年次の科目の一部が専攻ごとの科目となり、専攻がない場合は、3つの専攻の組み合わせと大学の選択科目から選択をします。





コースで履修する科目・サンプル/ビジネス専攻

大学1年次(全員共通)
  1. Feeding the Planet(地球を養う)
  2. Scientific Literacy(科学的リテラシー)
  3. Biodiversity(生物多様性)
  4. Introductory Chemistry(入門化学)
  5. Soils(土壌)
  6. Quantitative Thinking(定量的思考)
  7. Food Science 1(フードサイエンス1)
  8. Horticultural Production Systems(園芸生産システム)
大学2年次(太字は専攻ごと)
  1. Greenhouse Technology for Food Sustainability(食品の持続可能性のための温室技術)
  2. Environmental Planning and Climate Change(環境計画と気候変動)
  3. Marketing Principles(マーケティング原則)①
  4. Principles of Economics(経済学の原則)
  5. Sustainable Food Production(持続可能な食糧生産)
  6. Agriculture, Food and Health(農業、食品、健康)
  7. Natural Science Research Methods(自然科学研究方法)
  8. Consumer Behaviour(消費者行動)
大学3年次(太字は専攻ごと)
  1. Field Project 1(フィールドプロジェクト1)
  2. Analysis of Agricultural Supply and Demand(農業需給の分析)
  3. Creating Change and Innovation(変化とイノベーションの創出)②
  4. Brand and Product Management(ブランドおよび製品管理)
  5. Field Project 2(フィールドプロジェクト2)
  6. Globalisation and Sustainability(グローバリゼーションと持続可能性)③
  7. Business, Society and Policy(ビジネス、社会および政策)④
  8. 選択科目/下記より1科目
  9. International Marketing(国際マーケティング)
  10. Marketing Communications(マーケティングコミュニケーション)
  11. Strategic Marketing Management(戦略的マーケティング管理)

上記の太字の8科目は、専攻ごとに異なる科目を学びます。



自然科学専攻

2年次/3年次
  1. Integrated Science(統合科学)⑤
  2. 一般の選択科目から1科目
  3. Cell Biology(細胞生物学)
  4. Plant Health and Biosecurity(植物の健康とバイオセキュリティ)⑥
  5. 選択科目/下記6,7より1科目
  6. Genetics(遺伝学)
  7. Plant Physiology(植物生理学)
  8. Water in the Landscape(風景の中の水)⑦
  9. Postharvest(ポストハーベスト)⑧
  10. Biological Farming Systems (CSUと共同科目) (生物学的農業システム)

社会科学専攻

2年次/3年次
  1. Issues in World Development: Rich World, Poor World(世界開発の問題:リッチワールド、プアワールド)⑨
  2. Communication Project Management (CSUと共同科目)(コミュニケーションプロジェクトマネジメント)
  3. Internship and Community Engagement(インターンシップとコミュニティエンゲージメント)
  4. Sustainable Futures(持続可能な未来)⑩
  5. Planning the City: Development, Community and Systems(都市の計画:開発、コミュニティ、システム)
  6. Social Computing(ソーシャルコンピューティング)⑪
  7. Community and Social Action(コミュニティとソーシャルアクション⑫
  8. The Economics of Cities and Regions(都市と地域の経済学)

専攻なし

2年次/3年次
  1. ①⑤⑨より1科目選択
  2. 一般の選択科目から4科目
  3. ②⑥⑩より1科目選択
  4. ③④⑦⑧⑪⑫より2科目選択


※自然科学専攻と専攻なしの学生が選ぶ「一般の選択科目」では、「Protected Cropping Climate Control and Technology(施設園芸・気候抑制とテクノロジー)」がオススメ選択科目として挙げられています。



西シドニー大学で学ぶ農学の特徴



大規模農業を学ぶ大学とは、違った専攻がある

通常、農学部の専攻は「農業テクノロジー」「植物科学」「家畜などの動物科学」「農業ビジネス」などとなりますが、西シドニー大学では、「ビジネス」「自然科学」以外に、「社会科学(コミュニティづくりなど)」専攻があり、社会科学に強い大学の特徴を活かしています。



費用が抑えめ

農学は、GO8と言ったオーストラリアトップの大学がランキングの上位を占めますが、学費もそれなりに高くなります。GO8以外ではオーストラリアで2位に位置しながらも、年間の学費が260万円ほどで学べるのは非常に魅力的です。



世界ランキング・農学75位/雇用主満足度・国内6位

西シドニー大学の学部別世界ランキングでは、75位(ARWU2019)となり、日本では京大と同程度のランキングです。

また、大学全体でワークエクスペリエンスに力を入れていることからも、雇用主満足度アンケートでは、国内6位となっています。(QILT2019




キャンパスのある場所と設備

西シドニー大学の農業コースは、ホークスブリーキャンパスで開講されており、シティから電車で1時間30分ほどのリッチモンドにキャンパスがあります(学校までは2時間ほどです)。周辺は住宅地でありながらも、園芸農家やブルーマウンテン国立公園などもあり、緑豊かなエリアです。





このホークスブリーキャンパスは、サイエンスの学部の中でも動物系、農業系、環境系の学科施設が集まっています。



様々な施設の中でも特に力を入れているのは、最新のグリーンハウステクノロジーを使った1,800平方メートルある”National Vegetable Protected Cropping Centre“の温室。オーストラリアで最初の施設園芸温室で、様々な要因に左右されず農作物を作るための方法を研究しています。この温室の研究は2017年からスタートし、できた作物はフードバンクに寄付しているそうです。

キャンパスは動物や自然・環境の勉強をしている学生が中心で、リサーチの学生も多いので、最新設備の施設を使えたり、研究の成果を見られ、食や環境に興味のある方には楽しんで勉強できる環境です。







将来の就職先

学士の勉強を終えたあとは、修士に進み研究を続ける方もいますが、卒業後は下記のようなお仕事についています。

・国際援助の組織
・コミュニティ開発
・持続可能性関連の会社(環境系)
・テクノロジー系の会社
・食品関連の会社
・苗種系の会社
・園芸農家
・農学者
・オーガニック農家 など

また、現在日本では、食や健康に関する意識の高まりから、第一次(農林水産業)、第二次(加工)、第三次(商業)産業をかけ合わせた第六次産業が注目されています。

例えば「農家レストラン」や「体験農園」「農家民宿」の経営、「有機農産物やブランド農産物を使い、品質・ブランドを前面に押し出した加工品」を販売することで地方の活性化に貢献するなどがあり、農業基礎だけでなくビジネスや地域と農家のつながりを学ぶ西シドニー大学の専攻は、第六次産業の仕事の可能性も広げてくれます。





進学方法

日本の普通高校を卒業してからこのコースへ進学する場合、2通りの進路があります。


1. 大学へ直接入学する
下記の「成績条件+英語力条件」を満たしていれば、直接大学に入学できます。

【成績条件1】高校の成績が 4/5以上
【成績条件2】IB 24以上

【英語条件】IELTS 6.5以上(各スコア6.0以上)



2. 英語学校経由で大学に入学する

西シドニー大学の付属英語学校では、進学英語コースを開講しています。成績の条件は満たしているが、英語力が足りない場合は、付属英語コースの規定のコースで規定の成績を取ると、IELTSなどの英語テストの成績必要なしに、学士コースに入学できます。

進学英語コース詳細
英語IELTS6.0以上(各スコア5.0以上)
入学2月/4月/7月/9月/11月
期間1つのレベル10週間
学費入学金200ドル、学費週475ドル(2020年度)

3. ファウンデーション経由で大学に入学する

西シドニー大学の付属カレッジであるThe College(もしくは、WS International College)ではファウンデーションコースを開講しています。日本の高校を卒業後、まずはThe Collegeに入学してファウンデーションコースを規定の成績(GPA6.5/10)で修了すると、学士コースに入学できます。

ファウンデーションコース(スタンダード)入学要項

条件日本の高校卒業
英語IELTS5.5以上(各5.0以上)/TOEFL 59以上(listening 7, reading 7, writing 17, speaking 15)
入学3月/7月/10月
期間2学期(37週間)
学費21,000ドル(約158万円)(2020年度)
大学進学条件修了時に、GPA 6.5/100以上))



入学要項

大学西シドニー大学(Western Sydney University)
コースBachelor of Sustainable Agriculture and Food Security
期間 3年間
キャンパス ホークスブリー
入学3月、7月
学費32,004ドル × 3年間=96,012ドル(約769万円)(2021年度)
学力入学条件高校卒業(GPA4/5以上)
英語入学条件IELTS6.5以上(各6.0以上)/TOEFL ibt 82以上(listening 13, reading 13, writing 21, speaking 18)

西シドニー大学で持続可能な農業を学ぼう



今までは大規模農場で作った作物を長距離輸送で各地に届けることが一般的でしたが、できるだけ新鮮で栄養価の高い食品を求めたり、環境への配慮から、遠くで作られた作物を選ぶよりは、地元の作物を消費していく動きも増えてきています。

このコースでは、農作物を作ることを含めビジネスやコミュニティに関しても様々な学びができるので、食やオーガニック、環境、コミュニティの活性化などに興味のある方には、特にオススメです。

当社オーストラリア留学センターは西シドニー大学を含め全豪29大学の公式出願窓口となっており、ご相談から出願てつづき、更に現地サポートまで全て無料で提供しております。

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※備考※
・本記事は2020年10月現在の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2020年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=80円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。



CRICOS Provider No: 00917K


豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号G176)
英語の習得はもちろん、様々な経験やチャンスを得られるシドニー。最終的な目標を是非お知らせ下さい!時間もお金も無駄にしないよう、効率的な方法をご案内します。もちろん、留学中は自分の方向性を見失った時、辛い時にもしっかりサポート。一緒に頑張っていきましょう! このカウンセラーに質問する

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