クイーンズランド工科大学付属カレッジ(QUT College)

クイーンズランド工科大学(QUT)Kelvin Groveキャンパスの様子QUT College(クイーンズランド工科大学付属カレッジ)は、QUTの学部課程へ進むための進学準備機関です。この記事は2027年入学を検討している方向けに、日本の高校を卒業した方がQUTへ進む3つのルート(Direct Entry・Foundation・Diploma)の違い、QUT CollegeのDiplomaから本科のどの学位へ進めるのか、単位認定・2027年学費・入学時期・英語条件までを、QUT公式情報にもとづいて整理しました。

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「QUTに行きたい」ではなく、「QUTの何学部に行きたいか」から逆算する。それが進学ルート選びの出発点です。

QUT Collegeについて調べ始めると、Foundation、Diploma、English、Package……と聞き慣れない言葉が並びます。ですが、選び方の原則はとてもシンプルです。

最終的に進みたいBachelor(学士)が決まれば、そこへ到達する道は自動的に絞り込まれます。逆に、ルートから先に決めてしまうと、遠回りになったり、希望のコースに進めなかったりします。

この記事は、QUT Collegeという「学校の紹介」ではなく、あなたが「どのルートで、何年かけてQUTを卒業するか」を設計するための資料として作りました。

QUTへ進む方法は3つ。まず自分がどれに当てはまるか確認する

QUTのキャンパスで学ぶ学生日本の高校を卒業した方がQUTの学部課程(Bachelor)へ進む方法は、大きく分けて次の3つです。

1. Direct Entry(本科へ直接入学):高校の成績と英語力が条件を満たしていれば、Bachelorの1年次へ直接入学します。

2. Foundation(ファウンデーション):大学進学準備課程です。修了後はBachelorの1年次へ進みます。

3. Diploma(ディプロマ):分野別の専門課程です。修了後は単位認定(advanced standing)を受けて、Bachelorの2年次へ進みます。

ここが最大のポイントです。QUT CollegeのDiplomaは、多くのコースでQUT本科の1年目に相当する内容として扱われ、修了時に1年分の単位認定が与えられます。

つまりFoundationを経由するより、卒業までの合計期間を短くできる可能性があります。

ただし、認定される単位数や進学先はDiplomaごとに異なり、最終的な判断はQUTが行います。「Diplomaなら必ず1年短縮できる」と一律に考えないでください。

Direct Entry・Foundation・Diplomaを一覧で比べる

QUTのキャンパスを歩く学生たちBachelorに到達するまでの道のりを、まず全体像で押さえておきましょう。

進学方法 QUT Collegeでの就学 QUT本科進学後
Direct EntryなしBachelor 1年次へ直接入学
Foundation約6〜12ヶ月Bachelor 1年次から
Diploma約8〜12ヶ月単位認定を受けてBachelor 2年次から(コースにより異なる)
English+Foundation英語コース+FoundationBachelor 1年次から
English+Diploma英語コース+Diploma単位認定を受けてBachelor 2年次から(コースにより異なる)

同じ「QUT卒業」でも、どのルートを通るかで在籍年数と総費用が変わります。まずはこの表で、自分がどの行に当てはまりそうかを確認してください。

日本の高校卒業から、QUT本科へ直接進学できるケースもあります

日本の高校からオーストラリアの大学へ進学する学生「日本の高校を卒業しただけでは、オーストラリアの大学に直接入学できない」と説明されることがありますが、QUTに関してはそうではありません。

QUTは国別の入学基準を公表しており、日本の高校卒業資格(Kotogakko Sotsugyo Shosho/高等学校卒業証明書)についても基準を示しています。

希望するコースや高校の成績によっては、日本の高校卒業資格からDirect Entryが認められる場合があります。

たとえばBachelor of Business(Accounting)、Bachelor of Information Technology(Computer Science)、Bachelor of Engineering (Honours)(Mechanical)。

この3コースの基準は、最終学年の評定平均が5段階で4.00相当、またはSAT(合計)980です(2026年8月時点の基準)。

一方で、Bachelor of Nursingのように、日本の高校成績による基準が公表されておらず、実質的にDiplomaやFoundationを経由するほうが現実的なコースもあります。

基準はコースごとに異なります。さらに「Assumed knowledge(履修していることが前提とされる科目)」も設定されています。

Bachelor of Information Technologyは数学(General Mathematics以上)、Bachelor of Engineering (Honours)はMathematical MethodsまたはSpecialist Mathematicsです。

高校で数学をどこまで履修したかも、ルート選びに影響します。

なお、入学基準は年度によって更新されます。実際の合否はQUTが成績証明書を確認したうえで判断しますので、「自分は無理そう」と自己判断せず、成績証明書をもとに確認することをおすすめします。

QUT CollegeのFoundation:StandardとIntensiveの違い

QUT Collegeの授業風景Foundationは、オーストラリアの大学1年次に必要な学習スキルと基礎科目を身につける進学準備課程です。

QUT CollegeではStandard Foundation ProgramIntensive Programの2種類が提供されています。まず、条件と費用を並べて比較してください。

項目 Standard Foundation Program Intensive Program
期間12ヶ月6ヶ月
入学時期2月・7月2月・7月
履修する単位96 credit points(8科目)48 credit points(4科目)
日本の高校成績(目安)評定平均 3.00/5段階 または SAT 900評定平均 3.25/5段階 または SAT 940
英語条件IELTS Academic 5.5(各5.0以上)IELTS Academic 6.0(各5.0以上)
2027年学費AUD 25,536AUD 12,768
2026年学費(参考)AUD 24,480AUD 12,240
CRICOS065045E098567F
修了後Bachelor 1年次へBachelor 1年次へ

Intensiveは、Standardの学費のちょうど半分です。期間も半分なので、生活費・滞在費も6ヶ月分少なくて済みます。条件を満たせるなら経済的な差は小さくありません。

Intensiveは「内容が薄い」のではなく「前半を免除される」コースです

期間が半分と聞くと、内容が簡略化されているのではと心配される方がいますが、そうではありません。

Intensiveで履修するのは、Academic English 2、Literature Studies、Advanced Mathematics 2、Science 2 などです。これはStandard Foundationの後半(2つ目のTeaching Period)に置かれている科目と、そのまま一致します。

コース 履修する範囲
Standard Foundation前半4科目(Academic English 1、General Mathematics 2、Science 1、Studies of Society 1)+ 後半4科目
Intensive後半4科目のみ

つまりIntensiveは、前半の基礎部分をすでに満たしていると認められた学生が、後半だけを履修するコースです。

Intensiveは、希望する学士コースの学力・英語条件をあと一歩で満たす学生のためのコースです。だからこそ、入学条件がStandardより高く設定されています。

Standard FoundationにはSTEMとHumanitiesの2つのPathwayがあります

Foundationは全員が同じ科目を履修するわけではありません。志望する学部に応じて、履修科目が変わります。

Pathway 履修科目(Standard Foundation・8科目)
STEM PathwayAcademic English 1・2/General Mathematics 2/Advanced Mathematics 2/Science 1・Science 2/Studies of Society 1/Literature Studies
Humanities PathwayAcademic English 1・2/General Mathematics 2/Science 1/Studies of Society 1/Literature Studies + 選択2科目(Business Studies 2/Creative Design/Advanced Mathematics 2 から)

工学・IT・理系の学部を目指すならSTEM Pathway、ビジネス・デザイン・コミュニケーション系ならHumanities Pathwayという整理になります。

Humanities PathwayでBusiness Studies 2やCreative Designを選べる点は、進学先を意識した設計です。

Intensive ProgramにもSTEM・Humanities・Educationの3つのStreamがあります。志望分野が決まっていれば、それに合わせた4科目を履修します。

なお、科目名に「Academic English」が含まれているとおり、Foundationでも英語は単位として履修します。入学時のIELTSがそのままの状態で本科に上がるわけではありません。

Foundation修了後は、Bachelorだけでなく Diplomaへ進む道もあります

Foundationで重要なのは、修了後に進むのはBachelorの1年次だという点です。単位認定を受けて2年次から始まるDiplomaとは、ここが決定的に違います。

一方で、Standard Foundationの進学先はBachelorだけではありません。Diplomaへ進むこともできます。

つまりFoundation修了後、そのままBachelor 1年次へ進むほかに、Diplomaへ進んで単位認定を受け、Bachelor 2年次から始めるという組み立ても可能です。

具体的な進学先と条件は入学許可書に記載されますので、出願時にご確認ください。

StandardとIntensive、どちらを選ぶか

判断は成績と英語力の組み合わせで決まります。

現在の状況 検討したい選択肢
評定3.00以上3.25未満Standard Foundation。Intensiveの成績条件(3.25)に届かないため、実質こちら一択です
評定3.25以上+IELTS 6.0Intensiveで半年短縮・学費も半分。ただし同じ条件でDiplomaにも出願できます(下段参照)
評定3.25以上+IELTS 5.5Intensiveの英語条件(6.0)に届かないため、Standard Foundation、またはDiploma、あるいは英語コース+Intensiveを比較します
理系の学部を目指すSTEM Pathway。数学・理科を各2科目履修します
学部をまだ決めきれていないFoundationが有利です。Diplomaは分野が固定されます

ここでひとつ、見落とされやすい点を挙げておきます。

評定3.25以上あれば、FoundationだけでなくDiplomaにも出願できます。そしてDiplomaを選べば本科2年次から始まるため、卒業までの期間が1年短くなります。

ルート Bachelor(3年制)を卒業するまでの合計
Standard Foundation → 本科1年次12ヶ月 + 本科3年=約4年
Intensive → 本科1年次6ヶ月 + 本科3年=約3年半
Diploma → 本科2年次8〜12ヶ月 + 本科2年=約3年

進みたい学部が決まっていて、その分野のDiplomaがあるなら、Diplomaのほうが早く安く卒業できます。

Foundationが向いているのは、学部を決めきれていない場合、志望学部に対応するDiplomaがない場合、そして成績がDiplomaの条件(3.25)に届かない場合です。

QUT CollegeのDiplomaは「本科1年目」として扱われます

QUTの講義を受ける留学生QUT CollegeのDiplomaは、各コース96 credit points(QUTの1年分に相当する単位数)で構成されています。

修了後は、この1年分が単位認定(advanced standing)としてBachelorへ持ち込まれ、多くのコースで2年次からのスタートになります。

たとえばBachelor of Businessは3年間のコースですが、Diploma in Businessを修了して進学した場合、本科での残りは2年間です。合計期間はDiploma(8〜12ヶ月)+本科2年間となります。

ただし、認定される単位数はDiplomaによって異なります。Diploma in Health Science (Nursing)は、Bachelor of Nursingに対して最大7ユニット分の認定です。

Diploma in Health Science (Health Studies)は、進学先の学位によって認定内容が変わります。

「Diploma=必ず1年分の認定」ではありません。また、単位認定を受けて本科へ進むには、Diplomaで所定の成績(progression requirement)を満たす必要があります。

修了しさえすれば自動的に2年次へ進めるわけではない点も、あわせて理解しておいてください。

QUT Collegeで選べるDiploma一覧(2027年入学)

QUT Collegeのキャンパスで学ぶ学生たち2027年入学に向けて、留学生が出願できるQUT CollegeのDiplomaは7コースです。ここでは各Diplomaの概要と進学先のみを整理します。

各コースの詳しい進学ルート・科目・注意点は、コースごとの記事で解説します。

Diploma in Business ── ビジネス

ビジネス全般を学び、Bachelor of Businessの2年次へ進むルートです。進学後は10の専攻(Major)から選択します。

項目 Diploma in Business
進学先Bachelor of Business(3年制)
単位認定96 credit points(1年分)。本科の残りは2年間
2027年学費AUD 28,200(コース全体)

履修する8科目、単位認定の仕組み、入学月ごとの卒業スケジュールは96単位が免除される仕組み|QUT College Diploma in Businessで解説しています。

専攻の選び方や卒業後のキャリアはクイーンズランド工科大学でビジネスを学ぶをご覧ください。

Diploma in Information Technology ── IT

ひとつのDiplomaから、IT系とゲーム系の2つの学位に分かれる進路です。

項目 Diploma in Information Technology
進学先Bachelor of Information Technology(3年制)/Bachelor of Games and Interactive Environments(3年制)
単位認定1年分(advanced standing)。本科の残りは2年間
2027年学費AUD 28,200(コース全体)

Bachelor of Information Technologyでは、Artificial Intelligence、Cyber Security、Software Development、Computer Scienceなど複数の専攻から選択できます。

「Computer ScienceとInformation Systemsの2択」という古い構成ではありません。詳しい進学ルートは、Diploma in ITからBachelor of Information Technologyへ進むルートで解説します。

ゲーム分野についてはDiploma in ITからBachelor of Games and Interactive Environmentsへ進むルートをご覧ください。

Diploma in Creative Industries ── クリエイティブ

映像・メディア・デザイン・舞台芸術など、進学先の選択肢がもっとも広いDiplomaです。

項目 Diploma in Creative Industries
進学先Bachelor of Communication(3年制)/Bachelor of Creative Arts(3年制)/Bachelor of Design(3年制)/Bachelor of Design(International)(4年制)
単位認定最大1年分(up to one year of credit)
2027年学費AUD 28,200(コース全体)

進学先はジャーナリズム、映像産業、アニメーション、演劇、音楽、ファッション、工業デザインなど幅広い分野に分かれます。詳しい進学ルートはDiploma in Creative IndustriesからQUT本科へ進むルートで解説します。

Diploma in Engineering ── エンジニアリング

4年制のBachelor of Engineering (Honours)へ、2年次から合流するルートです。

項目 Diploma in Engineering
進学先Bachelor of Engineering (Honours)(4年制)
単位認定1年分(advanced standing)。本科の残りは3年間
2027年学費AUD 38,900(コース全体)

進学後はMechanical、Civil、Electrical、Mechatronics、Medicalなど10の専攻から選択します。エンジニアリングは高校での数学の履修状況が重要になる分野です。

詳しい進学ルートはDiploma in EngineeringからBachelor of Engineering (Honours)へ進むルートで解説します。

Diploma in Architectural Studies ── 建築・インテリア・ランドスケープ

建築の基礎から学び直せるため、日本の普通科高校から建築系を目指す方にとって現実的な選択肢です。

項目 Diploma in Architectural Studies
進学先Bachelor of Architectural Design(3年制)/Bachelor of Built Environment (Honours)(4年制/Interior Design・Landscape Architecture専攻)
単位認定進学先の2年次へ進めます
2027年学費AUD 42,300(コース全体)

Bachelor of Built Environment (Honours)には施工管理・都市計画の専攻もあります。ただし、このDiplomaからの進学先となるのはInterior DesignとLandscape Architectureの2専攻です。

詳しい進学ルートはDiploma in Architectural Studiesから建築・インテリアへ進むルートで解説します。

Diploma in Health Science (Health Studies) ── 健康科学

生化学、解剖生理学、食と栄養、人権、先住民の健康、行動科学(心理学)などに幅広く触れながら、進学先を絞り込んでいける1年間のコースです。

項目 Diploma in Health Science (Health Studies)
進学先Bachelor of Behavioural Science (Psychology)/Biomedical Science/Human Services/Medical Laboratory Science/Nutrition Science/Social Work
単位認定進学先の学位によって異なります(QUT公式は一律の数値を公表していません)
2027年学費AUD 36,700(コース全体)

「健康分野に興味はあるが、心理・栄養・検査・福祉のどれに進むかまだ決めきれない」という方に向いたルートです。

このDiplomaについては、すでに詳しい解説記事があります。QUT College Diploma in Health Science (Health Studies)の記事をご覧ください。

Diploma in Health Science (Nursing) ── 看護

看護は他のDiplomaより英語条件が高く設定されている点が最大の注意点です。

項目 Diploma in Health Science (Nursing)
進学先Bachelor of Nursing(3年制)
単位認定最大7ユニット分
英語条件(Diploma)IELTS Academic 6.0(各セクション5.5以上)※他のDiplomaは5.5
英語条件(Bachelor of Nursing)IELTS Academic 7.0(Writing 6.5、他7.0)
2027年学費AUD 36,700(コース全体)

進学先のBachelor of Nursing自体も、QUTの学部の中でとくに高い英語条件が設定されています。看護を目指すなら、進学ルートの設計と同じくらい、英語の計画が重要になります。

詳しい進学ルートはDiploma in Health Science (Nursing)からBachelor of Nursingへ進むルートで解説します。

Diploma in Esports(留学生は対象外)

QUT CollegeにはDiploma in Esportsもありますが、こちらはオーストラリアおよびニュージーランドの学生のみが対象で、学生ビザで留学される方は出願できません(2026年8月時点)。

eスポーツ業界に関わるビジネスやテクノロジーを学びたい場合は、Diploma in BusinessまたはDiploma in Information Technologyが選択肢になります。

そこからBachelor of BusinessやBachelor of Games and Interactive Environmentsへ進むルートを検討します。

2027年のDiploma学費

オーストラリア留学の費用を計算する様子2027年の留学生向け学費(コース全体=96 credit points分)は次のとおりです。

2026年中に開講するIntake(11月開始など)を検討される方のために、2026年の金額も参考として併記しています。為替の変動が大きいため、日本円換算ではなく豪ドル表記で確認することをおすすめします。

コース 2027年 2026年(参考)
Diploma in BusinessAUD 28,200AUD 27,000
Diploma in Information TechnologyAUD 28,200AUD 27,000
Diploma in Creative IndustriesAUD 28,200AUD 27,000
Diploma in EngineeringAUD 38,900AUD 37,400
Diploma in Architectural StudiesAUD 42,300AUD 40,700
Diploma in Health Science (Health Studies)AUD 36,700AUD 35,300
Diploma in Health Science (Nursing)AUD 36,700AUD 35,300
Standard Foundation ProgramAUD 25,536AUD 24,480
Intensive ProgramAUD 12,768AUD 12,240

Diplomaの金額は「年額」ではなくコース全体(96 credit points)の金額として掲載されています。Intensive Programは48 credit points分のため、金額も約半分です。進学後のBachelorの学費は別途必要です。

2027年の年額は、Bachelor of Business(Accounting)がAUD 46,800、Bachelor of Information Technology(Computer Science)がAUD 46,700です。

Bachelor of Engineering (Honours)はAUD 50,200、Bachelor of NursingとBachelor of Architectural DesignはAUD 45,100です。

Diplomaで1年分の単位認定を受けられれば、本科での在籍年数が減るぶん、総額を抑えられる可能性があります。学費は毎年見直されます。出願時点の最新額は必ずQUT公式または当社でご確認ください。

2027年の入学時期と期間

QUT Kelvin Grove Campus周辺の街並みDiplomaの多くは2月・7月・11月の年3回入学です。一方、Standard Foundation ProgramとIntensive Programは2月・7月の年2回となっています。

期間についても注意が必要です。たとえばDiploma in EngineeringやDiploma in Creative Industriesでは、2月開始の場合は12ヶ月、7月・11月開始の場合は8ヶ月と)。Diploma in Health Science (Health Studies)は1年です。

いつ入学するかによって、修了までの月数と本科の開始時期が変わります。たとえば2027年2月にDiplomaへ入学すると12ヶ月かかり、本科は2028年からのスタートになります。

一方2027年7月に入学すれば8ヶ月で修了し、2028年前半に本科へ進める計算です。日本の高校を3月に卒業して2027年7月開始を目指す、という組み立ても現実的です。

入学時期と期間はコースごとに更新されることがあるため、一律に断定せず、出願時点で確認してください。

英語力が足りない場合は「英語+本課程」のパッケージで出願できます

英語コースで学ぶ留学生Diplomaの多くは、IELTS Academic 5.5(各5.0以上)が英語条件です。

Diploma in Health Science (Nursing)のみIELTS Academic 6.0(各5.5以上)と高く設定されています。Foundationは、Standard Foundation ProgramがIELTS 5.5(各5.0以上)、Intensive ProgramがIELTS 6.0(各5.0以上)です。

現時点でこの基準に届いていなくても、出願をあきらめる必要はありません。QUT Collegeでは英語コースを併願し、修了後にFoundationやDiplomaへ進むパッケージ出願が利用できる場合があります。

英語コースにはGeneral English、English for Academic Purposes(EAP、大学進学のためのアカデミック英語)、IELTS Advancedなどがあります。EAPは10週間または15週間の設定です。

2027年の料金はGeneral EnglishがAUD 472/週、EAP(10週間)がAUD 5,800、EAP(15週間)がAUD 8,700と公表されています。必要な週数は、現在の英語力と目標スコアの差によって決まります。

English course → Foundation → Bachelor、あるいはEnglish course → Diploma → Bachelor。この形で最初からまとめて出願しておくと、入学時期の逆算がしやすくなります。

英語コースの必要期間は個人差が大きいため、現在のスコアをもとにご相談ください。

高校成績(Academic Requirement)はコースごとに確認します

成績証明書を確認しながら進学相談をする様子QUTは日本の高校卒業資格に対する基準を、ルートごとに定めています。2026年8月時点の基準は次のとおりです。

進学ルート 日本の高校卒業資格に対する基準(QUT公式・2026年8月時点)
Bachelor(Direct Entry)コースにより異なる。Bachelor of Business(Accounting)等では最終学年の評定平均4.00/5段階、またはSAT 980
Diploma最終学年の評定平均3.25/5段階、またはSAT 940
Standard Foundation Program最終学年の評定平均3.00/5段階、またはSAT 900
Intensive Program最終学年の評定平均3.25/5段階、またはSAT 940

この数値はあくまで、QUTが「日本の高校卒業資格の場合の目安」として公表しているものです。希望するコースによって基準は異なり、最終的な審査はQUTが成績証明書を確認したうえで行います。

また、成績が基準を満たしていても、コースによってはAssumed knowledge(数学など、履修していることが前提とされる科目)や英語条件を別途満たす必要があります。

入学条件と奨学金の条件は別のものですので、混同しないようご注意ください。

「評定が3.2で、0.05足りない」というようなケースは実際によくあります。数字だけで判断せず、成績証明書の内容をもとに確認することをおすすめします。

進学前から「大学の中」で学ぶ ── QUT CollegeはKelvin Grove Campus

QUT Kelvin Grove Campusの校舎QUT Collegeのプログラムは、ブリスベン市内にあるQUTのKelvin Grove Campusで開講されています。

Foundation・Diplomaのすべてのコースが、このKelvin Groveで開講されます。

QUT Collegeの学生は、QUT本科の学生と同じキャンパス環境で学びます。進学前から大学の雰囲気に慣れておけるという点は、Foundation・Diplomaを選ぶ実務的なメリットのひとつです。

なお、本科進学後はコースによってGardens Point Campus(市中心部)に移ることがあります。キャンパスの設備、周辺の住環境、交通アクセスなどはKelvin Grove Campus(QUT)ガイドで詳しく解説しています。

出願は「最終的に進みたいBachelorまで」セットで考える

出願プランを相談する様子QUT Collegeへの出願は、Collegeのコース単体で終わらせる必要はありません。進学先のBachelorまでを含めた形で出願できます。

Diplomaの入学許可書(offer letter)には、進学先のBachelorへ進むための条件が記載されます。Bachelorへ進めるかどうかは、この条件を満たせるかどうかで決まります。

考えられる組み合わせは次のようなものです。

出願パターン こんな方に
Diploma+Bachelor成績・英語とも条件を満たしており、進みたい学部が決まっている方
Foundation+Bachelor学部をまだ絞り切れていない、または幅広く選択肢を残したい方
English+Diploma+Bachelor進路は決まっているが、英語条件にまだ届いていない方
English+Foundation+Bachelor英語も学部選びもこれから、という方

パッケージで出願しておくと、進学先の学位まで含めた入学許可の見通しが立ち、学生ビザの申請計画も組み立てやすくなります。

「まずCollegeだけ申し込んで、あとで考える」ではなく、ゴールから逆算して出願することをおすすめします。なお、ビザ制度や申請資格は変更される場合があります。最新情報はDepartment of Home Affairsでご確認ください。

個別のビザに関するご相談は、Registered Migration AgentまたはAustralian legal practitionerへご相談ください。

FoundationとDiploma、どちらを選ぶべきか

QUTの校舎結論から言えば、希望するBachelorから逆算して決めます。「どちらが優れているか」という問いには意味がありません。

判断材料は次の6つです。

判断材料 確認すること
高校の成績評定平均がDirect Entry・Diploma・Foundationのどの水準に届いているか
英語力現在のIELTS等のスコアと、目標コースの条件との差
希望するBachelorそのコースがDiplomaの進学先に含まれているか
数学・理科の履修歴Assumed knowledgeを満たしているか(IT・エンジニアリングで特に重要)
希望する入学時期2月・7月・11月のどれを目指すか、逆算して間に合うか
認定されるCredit PointsそのDiplomaから何単位認定され、本科は何年残るか

進みたい学部がはっきりしていて、それがDiplomaの進学先に含まれているなら、Diplomaは合理的です。単位認定を受けられれば、本科の在籍年数を短くできる可能性があります。

一方、学部を決めきれていないなら、Foundationのほうが後悔が少ない選択になることもあります。Diplomaは分野が固定されるため、途中の方向転換にコストがかかります。

そしてもうひとつ。「自分に本当に向いている専攻」を先に完璧に見極めようとするほど、動けなくなります。専攻とは、正解を当てるくじではなく、力を積み上げていく場所です。

迷っている時間より、始めてからの1年のほうが、あなたを変えます。

出願前によくいただく質問


Q.Diplomaを修了すれば、必ずBachelorの2年次へ進めますか?
A.いいえ。単位認定を受けて2年次から始まるコースが多い一方で、Diplomaで所定の成績(progression requirement)を満たす必要があります。また、Diploma in Health Science (Nursing)は最大7ユニット、Health Studiesは進学先によって認定内容が異なります。最終的な認定はQUTが判断します。

Q.評定平均が基準にわずかに届きません。出願できませんか?
A.公表されている数値は目安で、審査はQUTが成績証明書を確認して行います。また、ルートを一段変える(Direct EntryではなくDiploma、DiplomaではなくFoundation)ことで出願可能になる場合もあります。数字だけで諦めず、成績証明書をもとにご相談ください。

Q.IELTSをまだ受けていませんが、出願を始められますか?
A.英語コースを組み合わせたパッケージ出願が利用できる場合があります。ただし必要な英語コースの週数は現在の英語力によって変わるため、まずは現状のスコア(模試や学校のテストでも構いません)をお知らせください。

Q.日本の高校で文系でしたが、ITやエンジニアリングに進めますか?
A.Bachelor of Information TechnologyはGeneral Mathematics以上、Bachelor of Engineering (Honours)はMathematical MethodsまたはSpecialist MathematicsがAssumed knowledgeとして示されています。履修状況によっては、Diplomaで基礎を固めてから進むほうが現実的です。成績証明書の履修科目まで確認して判断します。

Q.Diplomaのほうが学費は安くなりますか?
A.Diploma単体の学費はBachelorの年額より低く設定されているコースが多く、さらに単位認定で本科の在籍年数が減れば、総額を抑えられる可能性があります。ただしDiploma in Architectural StudiesのようにDiploma自体の学費が高いコースもあり、一律には言えません。ルートごとの総額をお出ししますので、希望コースをお知らせください。

QUTへの進学ルート診断はオーストラリア留学センターへ

QUTへの進学をご希望の方は、現在の学年高校の成績(評定平均または成績証明書)IELTSなどの英語力希望するQUTのコース希望する入学時期をお知らせください。Direct Entry、Foundation、Diplomaのどのルートが候補になるかを確認したうえで、卒業までの年数と費用を含めてご案内します。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。すべて無料でサポートしています。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I008)
留学カウンセラー歴22年。ブリスベン現地オフィスで、オーストラリア留学・進学の相談を担当しています。2002年にワーキングホリデーで渡豪し、現在は豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I008)として、高校生の大学進学、大学生の休学・認定留学、社会人のキャリアチェンジまで幅広くサポートしています。 これまで1500名以上の学生を見てきて強く感じているのは、留学は「入学できるか」だけで決めるものではないということです。英語力、成績、費用、ビザ、現地生活、そして卒業後の進路まで含めて、その人にとって本当に続けられる選択かどうかを見極めることを大切にしています。希望だけで話を進めるのではなく、必要な場合は厳しいこともお伝えしながら、現実的で納得できる留学プランを一緒に考えています。 ブリスベンで留学している学生、これからブリスベンでの進学を目指す方に向けて、制度の説明だけではなく、現地で日々留学生をサポートしているからこそ伝えられる判断材料をお届けしています。「相談してよかった」と思っていただけるよう、一人ひとりの状況に合わせて丁寧に向き合っています。 このカウンセラーに質問する

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