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メルボルン大学で学ぶパブリックヘルス(公衆衛生学)

新型コロナ(COVID-19)の世界的な感染拡大にともない、「パブリックヘルス/公衆衛生」という言葉を耳にすることが増えたのではないかと思います。

新型コロナ以前から、高齢化や肥満率の上昇、医療費の増大や生活の質の向上等、日本で健康への関心が高まっており、パブリックヘルス(公衆衛生学)のコースについてのお問い合わせも増えていました。

メルボルン大学(University of Melbourne)では、オーストラリアでトップ、そして世界的にも評価の高いパブリックヘルスの修士号コース、Master of Public Health(MPH)を開講しています。

メルボルン大学のMPHのコース概要と実際にMPHを卒業されたお客様の体験もあわせてご紹介致します。
目次
  • MPHの専門とカリキュラム
  • MPHの入学概要
  • MPH体験談(感想・受講した科目・科目詳細)
  • メルボルン大学への進学
  • MPHの専門とカリキュラム

    メルボルン大学のMaster of Public Healthでは、こちらの10の専門から学ぶ分野を選ぶことができます。

  • Epidemiology & Biostatistics:疫学と生物統計学

  • Evaluation and Implementation Science:評価と実装科学

  • Gender and Women’s Health:ジェンダーと女性の健康

  • Global Health:グローバルヘルス

  • Health and Society:健康と社会

  • Health Economics & Economic Evaluation:医療経済学評価

  • Health Policy, Systems and Practice:ヘルスポリシー、システム及び実践

  • Indigenous Health:先住民の健康

  • Infectious Disease Epidemiology:感染症の疫学

  • Sexual Health:性と健康

  • メルボルン大学のMPHのカリキュラムは、3つの構成から成り立っています。

    1. Core Component:コア科目

    コア科目では、パブリックヘルスの理論と実践についての基礎を身に着けることを目的としており、パブリックヘルスのどちらの専門を学ぶ上でも必要となる知識です。

    また、パブリックヘルスの基礎に加えて、コミュニケーションやチームワーク、データの活用等のスキル習得も学ぶことができます。

    2. Specialist Component:専門分野

    専門分野では、上記10の専門領域、50以上の選択科目から学ぶことができます。

    3. Capstone Experience:キャップストーン

    キャップストーンでは、研究活動を行ったり、関連機関やコミュニティでのプロジェクトに参加をすることができます。MPHで学んだ専門を現実社会へ応用することを目的としています。

    メルボルン大学学生体験動画。

    MPHの入学概要

    Master of Public Healthの入学概要をご案内いたします。
    期間 2年(単位免除数によっては1.5年)
    入学時期 2月、7月の年2回
    出願締め切り [2月入学]10月末
    [7月入学]4月末
    学費 年間49,024ドル(約417万円) x 1.5=2年
    英語力条件 IELTS6.5(アカデミック:各セクション6.0以上)
    TOEFL iBT79(W21, S18, RL13以上)

    メルボルン大学提携語学学校のホーソン・メルボルンからの進学パスウェイはご利用いただけず、IELTSやTOEFLでの得点が必須となります。
    入学条件 [学歴条件]分野を問わず学士号でWAM換算60%以上の成績であること。
    [職歴条件]パブリックヘルスや医療分野に関連した職歴をお持ちのこと。
    単位免除 [50単位免除]
    下記学歴・職歴をお持ちの方は、50単位(4科目相当)の免除を受けられる可能性があります。

    ・医療系の学位。
    ・パブリックヘルス関係の学士号。
    ・学士号を持っており、2年以上のパブリックヘルスまたはヘルスケア関係での職歴。
    ・Graduate Certificate in Public Healthの学位。
    ・パブリックヘルス分野でHonoursの学位。
    ・ヘルス関係またはパブリックヘルス分野での修士号。

    [25単位免除]
    医療関係の学士号をお持ちの方は、25単位(2科目相当)の免除を受けられる可能性があります。

    MPH体験談

    メルボルン大学のMaster of Public Healthを卒業された太田実紀さんより、実際に受講された感想と科目の詳細情報を教えて頂きました。

    コースを受講の感想

    2019年2月5日にメルボルン入りし、19日から新入生対象のオリエンテーションが始まりました。

    これがとても充実しており、勉強の仕方(ノートの取り方から情報収集の方法、課題への取り組み方など)はもちろん、タイムマネージメントや精神的な問題への対処法まで、学生が安心して勉学に励むことができるように、とてもきめ細かです。

    オリエンテーションは大学全体のものとMPHコースのものがあり、1週間程度続きました。英語に自信がない留学生をフォローするワークショップも定期的に開催されており、無料で参加できます。

    オリエンテーションでまず言われたのが、フルタイムの学生に求められる勉強量(時間)は、フルタイムで働くのと同じくらいと考えるように、ということです。つまり、1日8時間は勉強するように、という意味ですが、私の場合、講義やチュートリアルの予習と復習、課題への取り組みにかかった時間は、平均して10時間/日程度だったと思います(土日もほとんど勉強していましたが、睡眠時間は十分に確保し、規則正しく健康的な生活を送っておりました)。

    MPHコースで講義を担当される教官は、フレンドリーな方ばかりでした。

    公衆衛生学の分野で活躍する人材を育てるという使命感に燃えている先生が多く、学生からの質問は講義中でもメールでも大歓迎されました。

    クラスメートは、医師、看護師、薬剤師などの医療従事者が多かったですが、中には経営学や化学がバックグラウンドの学生もいました。留学生が非常に多く、欧米も含め、世界中から学生が集まっている印象です(同時期入学の日本人は私だけでした)。

    授業形式の基本は講義+チュートリアルです(統計学では演習が加わる)。

    チュートリアルでは、あらかじめ提示されている問題について予習しておき、小グループに分かれてディスカッションします。全ての講義は録画したものが配信され、ダウンロードもできます(チュートリアルは録画されず、設問への解答解説ファイルが配信されるのみでした)。

    働きながら学んでいる人も多いため、講義への出席が必須とは考えられていないようです。ただし、グループワークだけは出欠を確認され、80%以上の出席が必須、などと決められていました。

    COVID-19によるロックダウン中は、あらかじめ録画された講義ビデオで各自勉強し、ZOOMを用いたQ&Aセッションが設けられる授業が多かったです。

    英語力条件であるTOEFLの配点が物語っているように、MPHコースで学ぶための英語能力で最も必要なのはWritingです。

    Speakingが多少劣っていても、チュートリアルやグループ学習は乗り切れます(皆とても優しい)が、提出するレポートについては、ネイティブと全く同じレベルの質が要求されます(留学生は提出前にネイティブのチェックを受けるように言われました)。

    ただ、アカデミックレベルのWriting skillは前提に過ぎず、レポートの内容が良くなければ高い点数を得られないのは言うまでもありません。

    実際に受講した科目

    大学のサイトには、専門領域別におすすめの講義選択パターンが提示されていますが、必修科目以外は自由に選択できます。

    私は疫学、統計学、医療経済に関連する講義を選択しました。

    卒業研究にあたるCapstoneはこちら3つの中から選択ができます。

    ①自分でテーマを選んでじっくり研究するResearch project
    ②公衆衛生領域の職場でトレーニングを受けるProfessional Practice
    ③さまざまなシナリオにおける問題解決型アプローチを学ぶPublic Health in Practice

    私が受講した科目は下記の通りです。
    1年目1学期
    Foundations of Public Health Epidemiology 1
    Biostatistics Health Program Evaluation 1
    1年目2学期
    Qualitative Research in Public Health Prioritising & Planning in Public Health
    Linear & Logistic Regression Economic Evaluation 1
    2年目1学期
    Public Health in Practice Public Health Leadership and Management
    Health Economics 1
    2年目2学期
    Epidemiology 2 Survival Analysis & Regression for Rates
    Genetic Epidemiology
    通常1学期4科目を受講しますが、太田さんは過去のご経歴等から2科目単位免除を受けました。

    MPH 科目の詳細

    私が特に印象に残った4科目を紹介致します。
    Biostatistics(必修科目)
    ただでさえ苦手な統計学を英語で学ぶなど、無謀にしか思えなかったのですが、講師が素晴らしく(人気No.1講師でした)、今まで越えられなかった壁を一つ克服できたような感動を覚えました。

    演習で用いるソフトはStataで、基本的な操作はできるようになります。

    評価はレポート課題2回(30%+40%)と試験(30%)です。

    レポート課題は、データセットが与えられて各自Stataを用いて解析します。コマンドや得られた数値の正しさよりも、その解釈に重点が置かれます。

    期末試験は、なんと世界遺産であるロイヤル・エキシビションで実施されたのですが、美しい内装に見とれているわけにもいかず、必死に関数電卓を叩いて何とか回答を終えました。

    試験は紙媒体であれば何でも持ち込みOKですが、机がとても小さいので、沢山持ち込むと大変です。問題のパターンは限られていますので、講義とチュートリアルをしっかり理解しておけば、式や解釈の仕方をメモしたノートのみで十分クリアできます。
    Qualitative Research in Public Health(必修科目)
    どちらかというと文系科目の印象で、とっつきにくいと感じている人が多いようでした。

    私自身は、社会科学のバックグラウンドも持ち合わせていたためか、非常に入り込みやすく、レポート課題も楽しくこなすことができました。

    とにかく膨大な参考文献を読み、講義とチュートリアルでの議論に備えます。リサーチクエスチョンの立て方や、過去の研究の読み方から研究計画の立て方、インタビュー方法、データ解析の方法まで、非常に丁寧に学びます。

    評価は、レポート課題2つ(1500 words, 35%; 3000 words,60%)と内省レポート(500 words、5%)でした。
    Public Health Leadership and Management(必修科目)
    公衆衛生学領域での活動に必要なリーダーシップとチームワークを学びます。

    自己分析から始まり、それをグループ学習のメンバーと共有してチームの強みと弱みを把握します。その上で与えられた課題(公衆衛生領域のプログラムを計画、実施する)にチームで取り組み、最後にプレゼンテーションをします。

    意見がぶつかり合うこともありましたが、何回も話し合ってプレゼンテーションが仕上がった時の達成感は得難いものがあります。

    この科目の途中から、メルボルンはロックダウンに入っていたので、グループ内の話し合いも成果発表も全てオンライン(Zoom)で行いました。評価は、チームメンバーによる評価(5%)、グループワークの内容(25%)、そして個々人に課されるレポート課題2つ(1000 words, 20%; 3000 words, 50%)でした。
    Public Health in Practice(Capstone科目)
    この科目は他のCapstone科目の半分の配点になりますが、そのかわりに選択科目をもう一つ受講することができます。

    私は2科目分の免除を受けていましたので、できるだけ色々な科目を学ぶために「”Public Health in Practice” + “Epidemiology2”」という組み合わせで受講しました。

    毎週違った話題が提示され、それに対してオンライン掲示板を用いたディスカッションをします。COVID-19がテーマの週には、マスクの是非も含めた様々な政策についての白熱した議論が繰り広げられました。

    この毎週の課題と同時に、各自で興味のあるテーマを見つけ出し、文献レビューのレポートを2回に分けて作成します(①introduction + methods, ②results + discussion)。

    学期の初めに、自分の考えているテーマや文献レビューの方針について指導教官と面談し、その後半年かけてレポートを完成させます。評価は、オンライン議論への参加(10%)、小さなレポート課題(500words, 10%)、文献レビュー(1500 words + 3000 words)でした。
    どの科目も、講義の予習復習や課題をこなすのは本当に大変でしたが、新しいスキルが身につくのを実感できる、充実した2年間でした。

    アカデミックジャーナルへの掲載

    Public Health in Practiceで取り組んだ文献レビューの課題が認められ、指導教官から論文化を勧められました。

    Master of Public Healthは修士論文を書かなくても卒業ができるコースですが、頑張りが認められればプラスアルファの成果を残すこともできます。

    実際に論文化を進めることは困難ではありましたが、無事にジャーナルに掲載され、メルボルン大学の卒業証書とメルボルン大学の名前が入ったこの論文は、私の宝物です。
    European Journal Clinical Pharmacology (2021) https://doi.org/10.1007/s00228-021-03131-y

    メルボルン大学への進学

    オーストラリア留学センターは、メルボルン大学の日本の公式出願相談・相談窓口として、皆さまのメルボルン大学進学を無料でお手伝いしております。

    メルボルン大学のMaster of Public Health(パブリックヘルス・公衆衛生学)にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

    **ご注意点**
    ・上記情報は2021年4月21日現在のものを参考にしており、入学条件や費用等は変更されることもありますので、ご留意ください。
    ・ご参考の日本円は1ドル=85円換算としておりますが、実際の費用は、学校費用お支払い時のお客様ご利用の金融機関の為替レートが適用されます。
    豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
    (QEAC登録番号H297)
    現在はメルボルンからオーストラリア全土の留学相談をしております。色々な情報をインターネットで探せますが、やはり実際はどうなのか、何が本当なのか不安はつきまとうもの。まずはお気軽にご相談ください。考え過ぎて立ち止まるなら、一度動いてみませんか? このカウンセラーに質問する

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