メルボルン大学で学ぶ法学修士(LLM)


メルボルン大学(University of Melbourne)の法学修士、Master of Laws(LLM)では、22の専門分野とご自身の研究を進めるMinor Thesisが開講されています。

1年でコースを終えられ、著名な講師陣の指導により専門を深めることができることもあり、日本企業の法務関係の部署で働く方や弁護士からのお問い合わせも増えています。

コース紹介と合わせて、実際に通学された方の体験談もご案内いたします。

Master of Lawsの紹介動画。

専門分野

メルボルン大学のLLMで学べる専門分野と科目をご紹介いたします。
Asian Law:アジア法
– Commercial Law in Asia
– Deals with China
– Islamic Law and Politics in Asia
– Trusts Law in the Asia-Pacific Region 等
Banking and Finance Law:銀行・金融法
– Banking and Secured Finance
– Blockchain and Cryptocurrency Law
– Cryptoassets in Global Context
– Regulation of FinTech 等
Communications Law:通信法
– Artificial Intelligence and the Law
– Internet Law
– Communications
– Online Streaming, Film and TV Law 等
Competition and Consumer Law:競争法と消費者法
– AI and Consumer Protection Law
– Big Data: Competition Policy and Law
– Competition Law in a Globalised World
– International Trade and Competition Law 等
Construction Law:建築法
– Avoid and Manage Construction Disputes
– International Construction Law
– Planning and Building Sustainable Cities
– Public Private Partnerships Law 等
Corporate Law:会社法
– Accounting for Commercial Lawyers
– Company Takeovers
– Corporate Governance & Directors’ Duties
– Public M&A: Schemes of Arrangement 等
Digital Law and Technological Innovation:デジタル法と技術革新
– Automated Decision-Making and Justice
– Contract Design and Automation
– Design for Innovation
– Science & AI: Legal & Ethical Challenges 等
Dispute Resolution:紛争解決
– Business Negotiations and Deal-Making
– Current Issues in Civil Litigation
– Law and Psychology
– Negotiation Skills 等
Employment and Labour Relations Law:雇用労働関係法
– Conducting Workplace Investigations
– Digital Technologies and Labour Law
– International Employment & Equality Law
– Workplace Health and Safety 等
Energy and Resources Law:エネルギー・資源法
– Energy Regulation and the Law
– Resources Joint Ventures
– International Mineral Law
– Energy and Resources Law in China 等
Environmental Law:環境法
– Animal Law and Policy
– Climate Law, Economics, and Finance
– International Environmental Law
– Water Law & Natural Resources Management 等
Government Law:行政法
– Comparative Constitutional Law
– Constitutionalism and the Global South
– Current Issues in Administrative Law
– The Legal System: Bases and Challenges 等
Health and Medical Law:健康・医療法
– Global Health Law
– Health Data Governance
– Medical Ethics
– Regulation of Health Practitioners 等
Human Rights Law:人権法
– Ageing and Human Rights
– Comparative Human Rights Law
– Human Rights and Economic Globalisation
– Human Rights in Asia: Current Issues 等
Intellectual Property Law:知的財産法
– Copyright Law
– Fundamentals of Patent Drafting
– Licensing Law and Technology Transfer
– Trade Marks and Unfair Competition 等
International Economic Law:国際経済法
– Developing Countries and the WTO
– Global Financial Architecture
– International Economic Law
– The Law and Economics of Globalisationn 等
International Law:国際法
– Comparative Foreign Affairs Law
– International Criminal Court
– International Dispute Settlement
– Migration, Diasporas and the Law 等
Law and Development:法と開発
– Cities, Law and Global Governance
– Development, Labour and Human Rights
– Investment, Regulation and Development
– NGOs and International Development 等
Legal Leadership:リーガルリーダーシップ
– Legal Leadership Essentials
– Management for Professionals 等
Private Law:私法
– Comparative Family Law
– Current Issues in Negligence
– Global Commercial Contract Law
– International Trust Law 等
Sports Law:スポーツ法
– Corruption in International Sport
– Gambling Law
– Sports Marketing and Media Law
– The Law and the Athlete 等
Tax:税金
– Administrative Law in Tax Matters
– Gambling Law
– Global Digital Tax
– Tax Reform and Development 等
基本的に1科目12.5単位となり合計100単位で卒業をすることができるので、1セメスターに4科目を取ることが通常ですが、Minor Thesisの科目は単位数が大きくなります。

LLM入学概要


メルボルン大学LLMの入学概要はこちらです。
期間 1年
学費 年間A$51,264(約502万円)
英語 IELTS7.0(各セクション6.5以上), TOEFL iBT94(W21, S20, R19, L20以上)
入学条件 ・法学のHonours相当の学位を修了していること。

or

・法学の学士号を修了しており、2年以上の関連分野での職歴があること。

英語力条件について、通常メルボルン大学は提携語学学校のホーソン・メルボルンのUMELBPで勉強することで、進学の英語力条件をクリアすることができます(「パスウェイ」と呼びます)。法学コースはこのパスウェイを利用できないので、IELTS(アカデミック)やTOEFL iBTでの得点が必須です

パスウェイの利用はできませんが、ホーソンのIELTS対策コース+Master of Lawsをパッケージにして申し込みにすることはできます。つまり、ホーソン+メルボルン大学、まとめて学生ビザを取得することができ、ホーソンで勉強中に必要な英語スコアを取得していただきます。

パッケージでお申し込みをして、LLM入学までに英語力条件を満たせない場合は、LLMを次の入学日に変更をして引き続きホーソンで勉強をする、もしくは一度帰国して日本で必要な英語スコアを取る、といったプランを考えることができます。

LLM体験談

2022年にメルボルン大学のMaster of Lawsで勉強をした方の体験談をご紹介いたします。

メルボルン大学のLLMを選んだ理由

豪州の他のLLMに比べて、仕事に関連するコーポレート・コマーシャル分野の科目が多かったこと、また豪州のロースクールにおいて国内1位・世界ランキング上位だったことからメルボルン大学を選びました。

実際に受講した科目

International Sustainable Finance

非常に人気の授業で、定員30名をオーバーしていたことから、昨今のESGへの関心の高さを実感しました。

参加学生は弁護士だけでなく世界銀行やジャーナリスト等、また、ゲスト講演は法律事務所・銀行・ファンド・規制当局等の幅広い分野の方々から、ESG投資に関する最前線の知識に触れることができ、夜遅くまで議論するなど最も印象に残る科目でした。

Accounting for Commercial Lawyer

元EY・パートナーによるロースクールでは珍しく会計に関する科目であり、JB HIFIやカンタス航空などの豪州を代表する大企業の財務諸表を使って、基本的なPL・BS・CFの分析を行いました。PL・BSに関しては簿記3級の知識があればそこまで大変ではないと思います。

Commercial Law in Asia

シンガポール・中国・香港・台湾(残念ながら日本は入っていません。。)などのアジア諸国の会社法を比較・分析しました。

メルボルンロースクールは基本的に豪州の法律を学ぶ科目が多いので、豪州の法律に全く触れない本科目は珍しいと思います。先生が米国ロースクール出身であることから、授業中はランダムに当てられるソクラテス方式で進められ、いつでもコメントできるよう頭をフル回転しなくてはならず、他の科目以上に集中力が求められました。

Fundamentals of Common Law

コモンロー以外の国出身の海外留学生、及び現地の弁護士ではない学生が履修する必修科目でした。

名前の通り基礎科目ですが、私の中ではこの科目が一番苦労しました。裁判所のレポートを読み、判決理由等を分析するケーススタディや、仕事や経験と全く関連のないテーマのエッセイを書くなど、かなりアカデミックな科目でした。

運良く優秀なクラスメイトに助けてもらいながら乗り切れましたが、一人で取り組んでいたら確実に単位を落としていたと思います。本科目はグループワークが多く友人を作りやすかったので、(当時は)オンラインでも受講可能でしたが、できれば直接参加されることをおすすめします。

勉強で大変だったこと

論文の課題設定から構成まで自分で考える必要があり、科目によってはテーマが全く思い浮かばないものもありました。

教授とのコミュニケーションを通じて授業内容に沿ったテーマ案や関連する文献を示唆してもらいながら、他のクラスメイトとも情報交換をしてアイデアの手がかりを探し、論文の最終ドラフトが仕上がったらエッセイアドバイザーによる添削・フィードバックを受けるなど、周りの協力を得ながら一つの成果物を完成させていくことで仕事に通ずるソフトスキルを向上させつつ、ライティングスキルといったハードスキルも改善できたと思います。

1週間のスケジュール

LLMは特殊なスケジュールで、科目ごとに1週間のインテンシブ期間(朝から夕方までセミナー)があり、その後は各自で論文のテーマを決め、教授に承認をもらい、各自で書き進め、教授に質問等しながら、エッセイアドバイザーも活用しつつ、個人作業で仕上げていく、という流れでした。

一緒に学ぶ人たち

学生は基本的に弁護士で、年齢層は30代が多く、留学生は中国・インド・ベトナム・インドネシア・チリ・ペルー等の国が多かった印象です。

現地の学生は仕事しながらパートタイムで勉強している人が多く、逆に留学生はフルタイムでしたので、留学生同士は授業外でも会う機会が多かったです。

メルボルン大学LLMの感想

入学条件の一つに弁護士の実務経験が求められているように、履修する科目に関する前提知識や経験を有していることが大事だと実感しました。

自身の専門・得意としている分野があり、それを深堀りしたい人にとっては非常に良い環境だと思います。一方で、前提知識や経験がない場合でも、授業についていくだけで精一杯となってしまいますが、教授やクラスメイトの協力を得ながら乗り切ることはできます。

現に私は法律知識や弁護士経験がない状態で紛れ込んでしまいましたが、一人で抱え込まず、周りに助けを求めれば何とかなりますので、もちろん法律知識や弁護士経験があるに越したことはありませんが、なぜLLMで学ぶのか、それぞれの目的に沿った勉強ができれば良いのではないかと思います。

米国のLLMと違って、豪州の弁護士資格の取得にLLM修了は直接関係ない(そもそも弁護士になってからLLMで学んでいる)ため、自己啓発や所属する組織の派遣で学びに来ている学生が多かった印象です。

メルボルン大学進学相談


弊社では、メルボルン大学の日本公式出願・相談窓口として、皆さまの進学を無料でお手伝いしております。

Master of Lawsへの進学方法や留学プランの立て方、ご準備の仕方は、お一人おひとりの状況によって代わりますので、皆さまのご希望に応じた進学プランをご相談させていただきます。

メルボルン大学のLLM進学にご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

LLMへの進学を決めて出願をご希望の方はオンライン手続きフォームをご記入ください。

お問い合わせの際にこちらを教えていただけますと、ご相談がスムーズです。

[学歴]大学・大学院の卒業(予定)年月・専門・成績
[職歴]職歴がある場合は在職期間(年月~年月)と主な職務内容
[英語力]IELTS(アカデミック)やTOEFL iBT等の得点をお持ちの場合は合計得点と各セクション(RWSL)の得点
**ご留意事項**
・上記費用や入学条件は、2023年7月14日現在の情報に基づいており、今後予告なく変更されることもあります。
・ご参考の日本円は、1ドル=98円換算としております。
・学費は参考学費となり実際の学費と異なる場合もあります。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号H297)
現在はメルボルンからオーストラリア全土の留学相談をしております。色々な情報をインターネットで探せますが、やはり実際はどうなのか、何が本当なのか不安はつきまとうもの。まずはお気軽にご相談ください。考え過ぎて立ち止まるなら、一度動いてみませんか? このカウンセラーに質問する

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