理工系分野での世界的評価も高い
メルボルン大学(University of Melbourne)。
メルボルン大学の理工系分野はBachelor of Scienceで学ぶことができ、ITやエンジニアリング、化学、数学、バイオメディシン等、40以上の専攻が開講されています。
専攻によっては大学院へ進学することを前提としたカリキュラム設定になっているものもあり、皆様のご興味や目指したいキャリアによって様々な形でコース設定がされています。
Bachelor of Scienceの専攻
メルボルン大学のBachelor of Scienceでは、こちらの専攻が開講されています。
各専攻でさらに細かく分野が分かれています。
専攻選びは、1年次から何を勉強するかを決めておくこともできますし、まだ専攻を決定しなくても、ある程度の分野を絞っておけば、2年次に専攻を決めることもできます。
- Agricultural Science – 農業科学
-Animal Production -Agricultural Science -Crop Science
- Animal Health and Disease – アニマルヘルス
- Animal Science and Management – 動物科学・マネジメント
-Animal Behaviour and Welfare -Animal Science
- Biochemistry and Molecular Biology – 生化学・分子生物学
- Biomedical Engineering Systems – バイオメディカルエンジニアリングシステム
- Biotechnology – バイオテクノロジー
-Agri-food Biotechnology -Molecular Biotechnology -Biomedical Biotechnology -Chemical Biotechnology
- Cell and Developmental Biology – 細胞・発生生物学
- Chemical Engineering Systems – 化学エンジニアリングシステム
- Chemistry – 化学
-Chemistry -Medicinal Chemistry
- Civil Engineering Systems – 土木工学システム
- Climate and Weather – 気候・気象学
- Computational Biology – 計算生物学
- Computing and Software Systems – コンピューティング・ソフトウェアシステム
- Data Science – データサイエンス
- Ecology and Evolutionary Biology – 生態学・進化生物学
- Ecosystem Science – エコシステム科学
-Urban Ecosystems -Forest Ecosystems
- Electrical Engineering Systems – 電気工学システム
- Environmental Engineering Systems – 環境工学システム
- Environmental Science – 環境科学
-Conservation and Ecosystems -Climate Change -Natural Resources and Hazards -Sustainability Science
- Food Science – 食品科学
- Genetics – 遺伝学
- Geography – 地理学
-Biogeography -Earth Surface Process -Environmental Geography -Health Geography -Geography of Water
- Geology – 地質学
- Human Nutrition – 人体栄養学
- Human Structure and Function – 身体と機能
- Immunology – 免疫学
- Infection and Immunity - 感染・免疫学
- Marine Biology – 海洋生物学
- Mathematical Physics – 数理物理学
- Mathematics and Statistics – 数学・統計学
-Pure Mathematics -Applied Mathematics -Discrete Mathematics and Operations Research -Statistics and Stochastic Processes
- Mechanical Engineering Systems – 機械工学システム
- Mechatronics Engineering Systems – メカトロニクスエンジニアリングシステム
- Microbiology – 微生物学
- Neuroscience – 神経科学
- Pathology – 病理学
- Pharmacology – 薬理学
- Physics – 物理学
-Physics -Chemical Physics
- Physiology – 生理学
- Plant Science – 植物科学
- Psychology – 心理学
- Spatial Systems – 空間システム
- Veterinary BioSciences – 獣医学バイオサイエンス
- Zoology – 動物学
-Animal Behaviour -Reproductive Physiology -Field Biology -Marine Biology/Ecology
|
ご参考カリキュラム
Bachelor of Scienceでは、どちらの専攻を選ばれるかによってカリキュラムは変わりますが、基本的に1セメスターに4科目 x 6セメスター、合計24科目を勉強することになります。
3つの分野のご参考カリキュラムを下記に示しており、各科目の色分けはこちらのような意味となります。
オレンジ色:専攻に必要な科目
緑色:専攻を問わず、Bachelor of Science内での選択できる科目
青色:Bachelor of Science以外の学部から選択できる科目
黄色:専攻を勉強するための推奨科目
■Mathematics and Statistics – Pure Mathematics:数学
■Computing and Software Systems:コンピューティング・ソフトウェアシステム
■Neuroscience:神経科学
大学院への進学
Bachelor of Scienceは、大学院への進学も想定した内容となっている場合もあります(大学院への進学が絶対条件でははありません)。
専攻 |
進学先 |
Veterinary BioScience |
Doctor of Veterinary Medicine(獣医学部) |
Biomedical Engineering Systems |
Master of Biomedical Engineering |
Civil Engineering Systems |
Master of Civil Engineering/ Master of Architectural Engineering |
Environmental Engineering Systems |
Master of Environmental Engineering |
Spatial Systems |
Master of Spatial Engineering |
その他、ヘルスサイエンス系の専攻から、医学部であるDoctor of Medicine進学を目指すこともできます。
メルボルン大学への進学方法
日本の高校を卒業して、メルボルン大学のBachelor of Scienceに進学をするには、主にこちら2つの方法があります。
大学の入学は2月と7月年2回があり、ご参考に日本の高校を3月に卒業された場合のプランをご紹介いたします。
ファウンデーション経由
大学準備コースである、ファウンデーション(Foundation)を経由し、メルボルン大学に進学をすることができます。ファウンデーションはメルボルン大学に併設されているトリニティ・カレッジで開講されており、詳細は
こちらもご覧下さい。
普通高校卒業者の進学例 |
●ファウンデーション
期間:8月入学、翌5月卒業
学費:A$34,630(約294万円)
英語:IELTS6.0(各セクション5.5以上)
条件:高校の成績4.0以上が望ましい(5教科中心で計算)
↓
●Bachelor of Science
期間:7月から3年間
学費:年間A$43,660 – A$47,528(約371万円~404万円)
条件:ファウンデーションで80%以上の成績(科目条件があります) |
※高校3年生の10月頃から出願を行うことができ、まずは成績と英語力をお知らせ下さい。成績と英語力から、実際にどのような進学プランを立てることができるかをご相談させて頂きます。
大学直接入学
国際バカロレア資格(IB:International Baccalaureate)をお持ちの場合は、大学本科へ直接入学を目指すこともできます。
IB生の進学例 |
●Bachelor of Science
期間:7月入学、3年後卒業
学費:年間A$43,660 – A$47,528(約371万円~404万円)
条件:IB Diploma31以上(科目条件があります) 日本語・英語のDual Language IBの場合は、英語力証明も必要となり、IELTS6.5(各セクション6.0以上)が基準です。 |
※IB predicted scoreで出願をすることができますので、ご希望の場合は、見込み判定のスコアをお知らせください(31点を満たせていない場合でも、ご相談ください)。
7月にIBファイナルの結果が発行され、7月メルボルン大学入学を目指したい場合、通常ご準備が間に合いません。ただし、
predicted scoreが基準よりもプラス3点、34点以上であれば、predicted scoreで仮合格を受けて、入学お手続きを進めることができます。
predicted scoreで入学手続きを進めた場合でも、
IBファイナルで31点未満の得点になると、合格は取り消されますのでご注意ください。
理工学部体験談
日本の高校ではIBコースで学び、2021年12月にBachelor of Scienceを卒業した方の体験談をご紹介いたします。
コロナの影響で途中オンライン授業になった影響で、授業の取り方等は通常時とは異なっていますが、授業内容や学び方等、参考になる情報満載です。
理工学部での専攻を教えてください
理工学部ではBioengineering systems(生体工学)を専攻していました。
実際に私が履修した科目は以下の通りです。私は2018年mid-year intake(7月入学)だったので2学期目からのスタートとなります。
オレンジ色:専攻に必要な科目
緑色:専攻を問わず、Bachelor of Science内での選択できる科目
青色:Bachelor of Science以外の学部から選択できる科目
黄色:専攻を勉強するための推奨科目
最終学期の時間割を教えてください
基本的に1学期4科目、3年で計24科目履修します。しかし私の場合は少し特殊で、3年生の前期にReduced Study Load*に申請(受講科目数を減らす申請)し、その学期の履修科目を1教科減らしました。
そのため、最終学期(4年目)で履修したのは1科目のみでした。決められた授業数はとても少ないですが、
成績の大半がグループワークの課題によるため、授業外での活動を多く必要とする科目でした。科目内容については詳しくは後述しますが、個人で週約4時間の活動、それに加えてグループで週5-6時間のミーティングをしました。
グループ活動は他のメンバーの都合に合わせて頻繁に変更していたため、週によってバラバラでした。他にも、オンラインで定期的に開催しているエンジニアリング専攻の学生用のセミナーや、勉強法を学べるアカデミックスキルのワークショップに頻繁に参加したりもしました。
ちなみに3年目の後期の時間割(4科目履修)は以下の通りです。この学期はオンキャンパスの授業(主にワークショップとチュートリアル)も徐々に再開されたこともあり、授業外でも大学の図書館でグループワークを行ったり、サークルの活動にもたまに参加したりしました。
*特別な場合でのみ科目数を減らすことが許される許可書のようなものです。これが承認されない限り、勝手に履修科目数を増やしたり、減らしたりする事は出来ません。卒業予定時期が学生ビザの期限を超えてしまう場合は新しく学生ビザを更新する必要があります。私の場合は自身の学習コースのプラン構成変更の都合上やむなく一科目だけ時期をずらす必要があったため、3年半になりました。
専攻では具体的にどういったことを学びましたか?
Bioengineering systemsの専攻では主に医療機器の開発に必要な基礎を学びます。
そのため、生医学のみならず、
電子工学や機械工学、ソフトウェアなど、幅広い分野の基礎を身につけました。1、2年生時の専攻に必要な科目や推奨された科目では、力学や数理工学、計算科学といったさらに細かい分野の基礎と応用を身に付けます。
理工系の科目はどれも基本的に講義(Lecture)、小集団クラス・チュートリアル(Tutorial)、ワークショップ(Workshop)の3つで構成されています。
講義は基本的に録画されるため、何度も見返すことができます。チュートリアルでは講義で学んだことをクラスで議論したり、一緒に問題集を解いたりします。ワークショップは基本的に2~3時間あり、時間内で何かを工作したり、実験をしたりして、それをまとめたレポートを毎回提出します。成績は期末試験の他に、ワークショップでの活動内容や、学期内で定期的に出される小テストやレポート等で評価されます。最終試験がない科目もありますが、理工系の科目は基本的に学期末の筆記試験が成績の大半を占めています。
3年目の専攻科目では電気回路や生体力学を学ぶ他、1、2年で学習したことの応用として、他の学生と少人数のグループになって、人工関節や医療機器など、実際に何かを設計する大きな課題に取り組みました。
例えば、専攻科目のIntroduction to Biomechanicsでは力学を学び、既存の人工関節をベースに新しいデザインを考案し、モデリングして、最終的にクラスに発表します。プレゼンの中で、力学に関する知識の理解力や応用力、発想力などが問われます。
他に、後述にもあるBiosystems Designでは一学期を通してグループで一つの医療機器を設計します。筆記試験はなく、成績はworkshopの活動を除くと、全てグループプロジェクトによって決まります。プロジェクトは制作の過程や、最終的に出来上がった装置の機能性などを評価されます。
理工学部なので、もちろん期末で筆記試験がある科目が多いですが、それと同じくらい、
グループワークによる制作課題が重要視されているのがこの専攻の特徴であり、魅力でもあると思います。
印象に残った科目を教えてください
チームで何か一つの大きな課題に取り組むことが好きなので、そういう意味では
グループワークの課題が多かった3年の専攻科目は特に印象に残りました。
特に一つあげるとするならば、最終学期に履修したBiosystems Designは履修科目の中で一番挑戦的で、やりがいがあった科目だと思いました。私の場合、この一科目に集中できたとこともありますが、自分が最も興味のある分野だったため、純粋に楽しむことも出来ました。それに加え、成績はほぼ全てグループワークで評価されるため、学習内容も知識も、同じ科目を履修していてもグループによって大きく異なることが、今までの科目と違ってとても興味深かったです。
グループプロジェクトの内容は、一学期丸々使って新たな医療機器のプロトタイプを考案し、開発するというものでした。実際に大学から電子機器や機材を送ってもらい、それらを使って、体温や心拍数などの生体信号を測り、分析をする医療機器を考案しました。
私のグループは、発汗異常により体温調節に障害を持った人に向けた体温調節装置のプロトタイプを考案しました。プロトタイプなので、医療現場で実際に使われる機器ような実用的な機能は求められていませんが、制作工程は医療メーカーの開発プロセスを徹底的に模して行いました。
グループ活動とは言っても、私が履修した時期は大学が閉鎖されていたため、メンバーとは全てオンラインでやりとりして制作に取り掛かりました。
オーストラリア外から授業を受けているメンバーもいたため、お互いが直接会えない中、スケジュール調整や実際の製作工程での報連相を徹底するのには苦労しました。僕はCADを使って、装置の基本的な仕組みだったり、外装をデザインしました。他のメンバーは装置を動かすソフトフェアの開発や、実際に装置を組み立てて実験をする役割を担いました。
メンバーそれぞれが異なる役割を担い医療機器の制作に取り掛かる過程は、実際の企業の開発部門を体験しているようでとても価値のある経験だったと思います。
医療機器の開発担当の方からのお話を聞く機会もあり、将来そういった道に進みたいと考えているため、とても参考になりました。
講義とワークショップではメカトロニクス、主に使用する機器の基礎を学びました。しかし、この科目はそこで何か新しい知識を身につけると言うよりは、3年間で学んできたことをプロジェクトに活かすことが目的とされているので、今までの学習の集大成のようにも感じました。
筆記試験はなく、最終試験はグループプロジェクトに関するインタビューでした。使用した機材に関する知識もテストされましたが、それ以上に、装置を作るにあたっての設計上の取捨選択であったり、グループ内の制作プロセスについて聞かれることが多かったです。
Q&Aというよりも、
教授と一対一でディスカッションをするような形式の試験だったので新鮮に感じました。授業で習った知識の理解力を試験で測るような今までの科目と違い、明確な正解がない上、知識があるのを前提でディスカッションが進められたので、従来の筆記試験よりも非常に難しく感じました。それでも、私自身は単に筆記試験で全てが決まる科目よりもやりがいがあったように感じます。
大学の勉強を乗り越るためにしたことや勉強のコツがあれば教えてください
大学では、高校時よりも
自習時間の重要性が増したと個人的に感じました。そのため、大学の授業以外の時間をどのように使って予習、復習するかが大事だと思います。
私自身は自分一人で自習する以外に、友人とグループを作って一緒に授業内容を復習し、定期的にお互いの知識をテストし合いました。高校でも感じましたが、
一人で学ぶよりも他の人と一緒に学習した方が確実に効果的だと思います。そのため、
同じ専攻の人や同じ科目を受けている友人とスタディグループを作ることをお勧めします。一緒に勉強した方が楽しく、継続しやすいですし、なにより他者からのフィードバックを得る事で自分の得意不得意や、自分だけでは気付けないような事がすぐに分かります。
学習方法という意味では高校時と何ら変わらないので、あえて大学で意識して変わったことはありません。そのため、自分にあった効率の良い勉強法をすでに確立しているのであれば、それを大学でも続けていけば良いと思います。友人と学ぶ以外にも、
大学側が主催するスタディグループや、科目を既に履修済みの先輩から教わることの出来るメンタープログラムもあります。交流の輪を広げるきっかけにもなるので積極的に活用してみるといいと思います。
学業面に力を入れることも重要ですが、
何か息抜きできることを探すのも大事だと思います。私は息抜きのために大学ではsociety(クラブ活動)にいくつか所属していました。自分の好きなことを気楽にできるのに加えて、活動への参加は強制ではないので好きな時に参加できるのもメリットです。
私自身はScienceやbioengineering関連のsocietyにいくつか所属していた他、映画好きの人で集まって一緒に映画鑑賞をするfilm societyにも参加していました。活動内容は様々ですが、学生同士で気軽に交流できるものがほとんどです。私の所属していたものではBBQやピザパーティが頻繁に行われたので、自炊が面倒な時にはたまに夕食を作らなくて済むので助かりました。
もちろん、専攻に関わるsocietyでは試験前に学生同士で一緒にテスト勉強したり、先輩からアドバイスを受けられたりと、学業面に役立つ活動もあります。
IBでの勉強は大学の勉強に役立ちましたか?
語学力の面ではもちろん、IBでの学習内容も大学の学びに大きく役立ちました。
私はIBでは理数系のHL科目を履修していたため、
大学一年目の授業はIBで学んだ内容と重なるところが多くありました。特に、DPで履修していた数学HLは当時はとても難しく感じていましたが、しっかりと基礎を身につけていたおかげか、大学の数学はさらっと理解出来たので学んでいて良かったと思います。
私の周りにいた友人でもIBを履修していた人は授業がわかりやすいと言う人が多かったです。もしDPで学んだことを継続して大学で学ぶ場合は、入学前に内容を復習しておくとスムーズに授業内容が理解できるかもしれません。チュートリアルやワークショップなどインタラクティブな活動においても、IBでディスカッション能力を培ってきたおかげで、楽しく、積極的に議論を行えたと思います。
レポートやエッセイといった課題も、形式や英語での書き方など、しっかりと基礎をIBで学んできたこともあり、比較的苦労せずに取りかかることができました。初めは、大学ではより厳しく採点されるのではないかと不安に思っていましたが、実際に教授から課題で良い評価を頂けた時はとても嬉しかったのを覚えています
。IBの時とあまり大きな変化がないと思えることもIBで学んできたことが役立ったからこそ言える事なのだと思います。
もちろん勉強全てがスムーズにいったわけではありません。
大学の課題を終わらせるのはIBの時同様とても大変でした。
課題が多くて大変な時期は徹夜で終わらせたり、一夜漬けでテストに挑んだこともあります。一番忙しい時だと、三科目のレポートの提出期限が同じ日だった時があり、その時は図書館に1週間毎日何時間もこもって、エナジードリンク片手に必死にレポートを終わらせました。今思うと、あの時の集中力はすごかったなと自分でも思います。自分にもっと計画性があれば、そもそもそんなに苦労することもなかったのでしょうが、そういったところもIBの時と似ているなと感じました。
良くも悪くもIBの学習に似ているので、その大変さを経験したことのある人ならきっとメルボルン大学での勉強も乗り越えられると思います。
メルボルン大学の良かった点・悪かった点があれば教えてください
メルボルン大学は施設も学習環境も充実しており、研究も進んでいるため、
特に理工学部といった分野を学ぶのに適した大学だと思います。
でも私が一番メルボルン大学に通って良かったなと思う点は、
多種多様なバックグラウンドを持つ人と関わりを持てたことです。入学当初は一人ぼっちで緊張しましたが、初日のオリエンテーションのおかげですぐに学部内に色々な国籍の友達を作ることができました。学生も先生方も皆フレンドリーで疎外感を感じる事は在学中一度もありませんでした。
他の国の文化について知る良い機会にもなりましたし、共通の話題で盛り上がれることが出来るのも良かったです。学部には意外と日本の文化に対して熱心な人が多く、私の知らないようなことも結構知ってたりしてて驚きました。アニメが好きな人は人気者になれるかもしれません。
授業内でも、自分が思いつかないような意見が飛び交い、とても勉強になりました。実際に私がBreadthで履修した温暖化の授業でのディスカッションでも、バックグラウンドの違いから、人によって環境問題に対する捉え方や価値観が異なるのが聞いてて興味深かったです。他にも、オーストラリアの学生は日本と比べてより真剣に温暖化について考えているなと感じました。
日本の大学と比べても、留学生の割合が圧倒的に多いので
、色々な国の人と交流できるのがメルボルン大学留学の1番のメリットでもあると思います。
悪かった点は特にありません。強いて言えば、コロナ禍ということもあり、学習活動に制限が出てしまったことです。特に最後の2年間はほとんどオンラインで学習しました。本来ならば大学で実験や活動をしたり、企業の施設に訪問したり出来たところを、代わりに課題が全て調べ学習のみに変わってしまった科目もありました。仕方のないことですが、そういう点では正直悔いが残っています。今だけのまれなケースだと思うので今後の参考にはならないと思いますが、使える時にもっと大学を有効活用しておけば良かったなと感じました。
これからメルボルン大学進学を目指す高校生にアドバイスをお願いします
どの大学でも同じことが言えるとは思いますが、
大学での学びは良くも悪くも自由です。いつも決められた時間に授業がある高校までとは違い、授業も学期や週によってバラバラですし、全く出欠確認がない科目もあります。課題を出さなくても教授から特に注意はありません。
だからこそ、
自分から積極的に学びにいかないと、どんどんと他の人に置いていかれるし、無駄な時間を過ごすことになります。
単純な授業数だけで言えば高校の時よりも少ないです。しかし、大学での授業以外での活動がより多く必要になってくるので、
しっかりと自己管理が出来るようにしないといけないと思います。その上、海外留学をし、一人で生活をするとなると、日本の大学生よりもさらに自己管理を意識しなければいけないのではないかと思います。
私自身もオンライン授業の時は、講義が既に録画済ということもありつい怠けてしまい、後でまとめて見ればいいやと2週間分溜め込んでしまったことがあります。先延ばしにすると当然、後の自分がただ苦しむだけです。そのため、勉強のみならず出来る事は出来るうちに行うのが大切です。
学業面以外にも、
部活動やサークル活動に興味がある人は積極的に参加することをお勧めします。もちろん、留学が初めての人は大学以外でも慣れない生活に最初は不安もあるかと思います。学業との両立も意識していかなければいけないため苦労も多いですが、初めは気楽に生活していくことを意識してみてください。徐々に慣れていけば余裕が出てくるので、それから色々なことに挑戦してみればよいかと思います。
留学生活に慣れる手っ取り早い方法は、やはり現地で友達を作ることだと思います。留学が初めての身として、自分も慣れない場所で生活する上で交友関係は必須だと感じました。
メルボルン大学は海外からの留学生も多いので、他の留学生に生活のアドバイスを聞くのも良いと思います。幸運にも私が出会った人たちは皆優しく気さくな人が多かったので、留学生活もあまり苦労せず楽しかったです。大学外ではごくたまに偏見を持った変な人に絡まれたりもしましたが、基本的に良識のある寛容な人が多いと思います。
私も初めは同じ寮に住む留学生の友人に大学や街を案内してもらったため、とても助かりました。どんな状況でも現地で頼れる友人がいるのは心強いと思います。ロックダウン期間中は外出にも制限が出て、なかなか外に出る機会がありませんでした。だけど、仲の良い友人とオンラインで話し合ったり、お互いに助けあったり出来たのでコロナ禍でも充実した日々を送れました。
入国制限が緩和され、海外の学生たちも徐々に大学に戻ってきた今、これからメルボルン大学進学を目指す人はぜひ、留学中に積極的に色々なことに挑戦していって欲しいです。成功も失敗もどんな経験をしても後から振り返ればどれも良い思い出になると思います。
頑張ってください!
進学のご相談と出願
オーストラリア留学センターは、メルボルン大学の日本公式相談・出願窓口として、無料で皆さまのメルボルン大学進学のお手伝いをしております。メルボルン大学進学にご興味のある方は、お気軽に
お問い合わせ下さい。
**備考**
・本記事は2021年12月20日現在の情報に基づいており、入学基準や学費は変更されることもございますのでご留意ください。
・ご参考の日本円は1ドル=85円換算としております。
・大学の学費は実際に受講する科目によって変動します。