オーストラリアで専門学校への進学を考える際、
TAFE(州立職業訓練専門学校)と
私立カレッジのどちらを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
同じ学位がとれる場合でも、TAFEと私学カレッジ(特に”ビザ取り学校”と呼ばれる格安専門学校)では教育の質や学校でできる経験、将来のキャリアへの影響など、実は大きな違いがあります。
この記事では、実際TAFEと私学カレッジどちらも通学した経験のある私が、それぞれの教育機関の特徴を比較してみます。
どちらがあなたの留学先として適しているか、考えてみましょう!
TAFE: 実践的なスキルを学べる!質の高い教育
TAFEは州政府が運営する教育機関で、幅広い業界に向けた職業訓練を提供しています。TAFEには下記のような特徴があります。
安定した授業スケジュール
通常、週3日〜4日の通学が求められ、
対面で集中して学ぶことができます。
教育の質の保証
TAFEは州政府の監査を受けており、高い教育基準が維持されています。現場と学んでいることのギャップがないよう、毎年カリキュラムや設備の見直しもされます。また講師もそれぞれの業界でのプロフェッショナルたちとなります。そのため、現場についてしっかり理解した先生から質の高い授業を受けることができます。
良い師に出会うことも自分の能力を発揮させるのにとても大事なんだと痛感しました。
充実した施設
こちらはFitnessコースの施設
実践的に学ぶTAFEでは、座学ももちろんありますが実習がとにかく多いです。職場に出てから、自分も現場も困らないよう、しっかりと設備も整えられています。これは、
卒業後の職場で実際に役立つスキルを身につけるうえで非常に重要なポイントです。
ローカルの学生たちと学べる
TAFEでは留学生だけでなく、多くのローカル学生も在籍しています。留学生だけではない環境となるので、ネイティブの
英語環境にどっぷり浸かることができ、
英語力が飛躍します。また語学力の向上だけでなく、オーストラリアの働く環境への理解も深めることができます。
課題が多い
TAFEの課題は多いので大変です。ただその分現場で活躍できる力をしっかりと身につけることができます。課題をこなしていくことで英語力もスキルもあげることができます。
セメスターの最後は課題の提出の山場!作品作り、レポート、リサーチ発表、小論文作成、プレゼン…など様々なことをしました。タイムマネジメントもとても大事。
就職にあたっての信頼性
TAFEは州が運営する教育機関なのでオーストラリア人なら誰でも知っていていますし、教育の質についても信頼されています。なので卒業生が現地就職をする場合、就職活動において有利になります。先生も業界の幅広いコネクションを持っていることが多いです。
格安私立カレッジ: 費用を抑えた選択肢
格安の私立カレッジは、費用が安価であること、また柔軟なスケジュールという点は利点かもしれません。ただし、以下のような特徴もあります。
通学日数が少ない
格安の私立カレッジでは、週1日ほどの授業が設定されており、その他の時間は自主学習となります。通学日数や課題量など学生の負担は軽いですが、その分学べる内容が薄くなる可能性があります。
浅い授業内容
TAFEに比べると私立カレッジのコースは授業内容が薄く、実践的なスキルよりも、基礎知識に重点を置くことが多いです。
課題もありますが、恥ずかしながら私はテキストのコピペで乗り越えていました。そして卒業できてしまいました。
実際に何かスキル身についたかというと…あまりスキルは身につきませんでした。
もちろん選ぶコースや授業に参加する姿勢にもよると思いますが、提供される教材、課題、授業において全て差を感じました。
低コスト
費用はTAFEよりも安いため、予算を抑えたい方には魅力的ですが、教育や先生、施設の質に比例することが多いです。
留学生のみが在籍
私立カレッジには留学生のみが在籍していることが多いです。一緒に学ぶ学生はネイティブではないため英語力が鍛えられるか?と言ったらその人次第になると思います。
閉校のリスク
一部の私立カレッジは経営が困難になり、途中で閉校(倒産)してしまう、または希望していたコースを開講しないことになるケースもあるので、このようなリスクは事前に考慮する必要があります。
将来を見据えるならTAFEがおすすめ
私立カレッジは、低コストや柔軟なスケジュールという短期的なメリットがありますが、
長期的な視点で考えると、TAFEに在籍する利点の方がはるかに大きいです。TAFEでは下記のようなメリットがあります。
・職場で必要な実践的なスキルと知識をしっかり習得できる。
・ローカルの学生との交流や共同プロジェクトを通じて、英語力の向上や異文化理解を深められる。
・オーストラリア国内外で認められる資格を取得できる。
・高い信頼性を持つ教育機関を卒業することで、就職活動において有利になる。
・学生さんたちの授業に対する満足度が高い
本気でスキルを身につけたい、キャリアの可能性を広げたい、英語力を高めたい、オーストラリアでの学びを最大限に活用したい!という方には、TAFEでの就学を強くおすすめします。
質の高い教育への自己投資は、将来のより良い仕事やキャリアアップという形で自分に帰ってくると思います。
TAFE Queensalandで就学した学生さんの体験談
私の卒業校でもあるTAFE Queensalandへ就学された学生さんたちの体験談と、実際の学生さんの声を抜粋して紹介します。
それぞれ皆さん大変な思いもしながらですが、その分得られているものはとってもとっても大きいです。
未経験からでしたが、就学中自分自身、そして毎回の課題作品としっかり向き合い頑張っていたMaoさん。現在は、フリーランスのデザイナーとしてニセコや周辺地域のロゴ作成やカフェで販売している商品デザイン、外資系企業のロゴ作成などのお仕事をされています!
私は自分自身を磨くため、自分の武器となるものを探しにオーストラリアへきました。その時はデザインが自分の武器になるとは全く思ってもいませんでしたし、自分がこんなにも成長できるとは思っていませんでした。
Cerificate 3 in Early Childhood Education and Care修了時Excellent studentに選ばれたShioriさん。TAFE在学時のインターンシップ先からお仕事のオファーももらい、現地就職の道が開かれました!
実習先は本当に大事です!Toowoombaには保育園がいっぱいありますが、”TAFEで勉強している”というのは強かったです。実習先からの信頼や繋がりが既にあるからです。先生たちはキャリアが豊富で、留学生の対応にもとっても慣れていました。先生はとてもフレンドリーで、子ども相手の仕事というのもあるのかお母さんみたいな先生でした。困ったことがあれば、いつもしっかり助けてくれました。
自分のやりたいことを突き詰めて学んでいるAkaneさん。現在は実習の一環であるインターンで実際にお客様を持ち、パーソナルトレーナーとしてのキャリアをスタートさせています。
実はパーソナルトレーナーになるのに、日本では資格がありません。オーストラリアでは必須となるのでどんな勉強をしているのか、また本格的に勉強すればこのオーストラリアでの学びの経験は日本でも絶対アピールできると思いました。
本来Certificate 3までの就学予定でしたが、TAFE Queenslandでの学びが本当に楽しくて、Certificate 4=まで延長して受講することに決めました!
TAFE在学中のインターンではFIFAワールドカップのボランティアや学校外のイベントに積極的に参加されていました。TAFEからの縁、そして経験と知識から、チャンスをものにし、現在は様々なイベントが催されているローカル企業で働いています。
アセスメントの一つに70時間のインターンシップがありました。自分たちで実習ができるイベントを探し、ボランティアなどでイベントの現場で実際に働くのはとても大変だったけど、今のキャリアや自信に繋がったと思います。
TAFEでの授業や課題はとても大変だったのですが、仲良くしてくれるクラスメイトや先生に助けられながら乗り越えました。大学に行く前に厳しい環境に身を置けてよかったなと本当に思います。
TAFE Queensland小話
私は2019年にTAFE Queensland、Diploma of Visual Artsコースで勉強していました。
先日、東京オフィスのYuriとサウスバンクキャンパス見学に行ったときに在学中大変お世話になっていた陶芸の先生、ダレンにも再会。
「お〜メイ、久しぶりだな!相変わらず元気にやってるか?」と卒業から4年たった今も名前を覚えてくれていた先生は、相変わらずフレンドリーで優しくって、大好きな先生のままでした。
「こんな作品が作りたい」というイメージからこんな方法があるのでは、と放課後もたくさん相談に乗ってくれた先生。作品作りがうまくいかず挫けそうな時も的確なアドバイスと共にたくさん助けてもらいました。
在学中はほとんどローカルの学生の中、いろんな表現方法を学び、たくさんの作品を作り、一生のスキルと英語力を私も身につけることができました。
今でも一緒に切磋琢磨しながら学んだコースメイトたちとの絆は宝物でかけがえのないものとなっています。
一緒に学んだコースメイトたち♫
私がTAFEを卒業するときに心から思ったことについてこちらの記事に書いているので、TAFE留学に興味のある方はこちらも是非読んでみてください。
留学相談&お問い合わせ先
もし本気で身につけたいスキルがある、やりたいと思っていることがあるのであれば、TAFE留学はとてもおすすめです。
オーストラリアのTAFE入学シーズンは2月・7月です。
2025年7月の留学開始に向けて今からプランを考えてみませんか?
TAFEは各都市に様々なコースがあります。気になる分野のコースについて、入学までのステップ等、ひとつひとつ一緒に準備を進めていきましょう。