【体験談】TAFE QueenslandからGriffith大学へ!イベントマネジメントを極める留学

上野 七海さん
「イベントマネジメントを専門的に学びたい」という夢を抱いた七海さんは高校生の時にオーストラリア留学を決意しました。

語学学校で英語力を鍛え、TAFE QueensalandのDiploma of Event Managementコースへ進学。
現場で必要なスキルや知識、経験を実践授業で学びました。

TAFE在学中、もっと深く学びたいという思いからGriffith大学への進学を決意。現在はBachelor of Businessでイベントマネジメントを専攻しながら、学内外で多くのイベント運営に積極的に携わる日々を送っています。

イベントマネジメント留学を考えている皆さんにも参考にしてほしい、七海さんの現在進行形の挑戦と留学の軌跡を、改めて聞いてみました!

留学した理由を教えてください


イベントマネジメントを専門的にに学びたかったというのが一番の理由です。日本の大学ではイベントの分野で学士を取ることができません。オーストラリアはイベントマネジメントでBachelor(学士号)まで取ることができるので頑張ろうと思いました。

また、人生のどこかで海外で生活したいという思いもあったので、早めに行動することにしました。

なぜイベントマネジメントを学びたいと思ったの?


高校生の時は理系で、自分は完全に理系分野で進学すると思っていたのですが、高校2年生の冬ごろ、大学受験の勉強をする中、改めて将来やりたいことを考えた時に、自分が真にやりたいと思ったことはイベントの立ち上げや運営だなと気づきました。

TAFE卒業後は日本の大学に進学も考えましたが、もっとブリスベンにいたいと思ったのと、TAFE QueenslandからGriffith大学への編入の道があったので挑戦しようと思いました。


ブリスベンにもっといたいと思ったのはなぜ?

ブリスベンは居心地がとてもよくて、人がオープンで明るくて、自分の性格に合ってるなって思ったからです。オーストラリアの「やる時はやる、休む時は休む」というメリハリのあるところも好きなポイントです。

現在Griffith大学1年生!大学生活はどうですか?


とても楽しいです!でも大変なことは大変です。授業は1コマ2時間の長さで、課題も多いです。大学の学費は高いので単位を落とすことはできないし…

語学学校やTAFEで英語は鍛えられていたので、勉強にはあまり困っていませんが、新しいことを学んでいるし、専門分野の単語も日々取り込んでいく必要があるので頑張っています。TAFEにいた時の方が英語は苦労してました。

振り返って…留学当初、語学学校でのことを教えて!


ILSCブリスベンキャンパスで留学がスタート!最初の英語レベルはどうでしたか?


最初はB4(初中級)でした。リスニングは得意だったので聞き取れるのですが、話せないというジレンマがありました。また英語での授業に慣れていないので授業が終わるととても疲れていたのも覚えています。

タイ、韓国、ブラジル、コロンビア…いろんな国籍の学生さんたちと勉強しました。

入学してから1ヶ月くらいで友達ができてきて、友達と話すことにも慣れて、授業でも積極的に発言できるようになってきました。


語学学校生活はどうでしたか?

楽しかったです!授業が8時からだったので朝が早かったです。ILSCは4週間ごとの選択授業となるので勉強勉強、というよりも学びたいことについて学べたので良かったです。特にカンバセーションの授業ではいろんな国の人たちの英語のいろんなアクセントや発音に出会いました。


語学学校の友人に誕生日をお祝いしてもらいました♫

友達がたくさん増えたので、学校外でも友達と遊んだりする中でたくさん英語を使いました。授業ではCafe Skillという授業が一番楽しく印象に残っています。



7ヶ月の就学後…卒業時の英語力はどうだった?

TAFE入学の基準を無事クリアし、日常会話であれば理解できて、話せるようになりました。

ちなみに留学前は英語の勉強をしていましたか?

留学前は、がっつり勉強という感じではないけれど、映画とかドラマ、洋画を見ながら字幕を日本語と英語でつけてシャドーイングを1-2ヶ月続けました。ここで結構リスニングや発音が鍛えられたと思います。あと、TOEICの勉強を一時していたのですが、その時にすごく伸びた実感があります。中学英語からやり直しました。

TAFE Queenslandへ進学!学びたかったことを学ぶ日々


授業内容を教えてください!

イベント運営にまつわることについて全て学んでいきます。

イベントと一言で言っても、いろんなことが関わっています。

例えば、法律について、書類の作成方法、プランニング、フロアプランの作成、ソフトウェアの使い方、トラブルへの対策…など、考えなければいけないこと、知っておかなければいけないことがたくさんあります。



TAFEは実践的に勉強していくので、実際のイベント運営も学校内外で行いました。前期は学校で授業を聞いて学ぶのがメインで、後期はそれを実践に変えていくような感じです。

例えば、チームでクッカリーコースの学生さんたちが作ったパンを売ったりして、そこで得た利益で、最終的にクッカリーコースの学生さんたちの表彰式とディナーをプランニングから実際の運営までマネージメントしたりしました。

卒業前最後のアセスメントである表彰式とイベント当日の様子

他にも、アセスメントの一つに70時間のインターンシップがありました。自分たちで実習ができるイベントを探し、ボランティアなどでイベントの現場で実際に働くのはとても大変だったけど、今のキャリアや自信に繋がったと思います。

実習でFIFAワールドカップのボランティアに参加!


イベント当日までにどんなことを考えていく必要があるの?


プランニング

まずはプランニングから始めます。去年のイベント実績の書類を確認して、今年のテーマを決めて、テーマに沿った装飾や音楽、照明、当日の流れなどを決めます。

TAFE内で行ったイベントについて振り返ってみると、プランを複数案準備して、実際に主催者となるクッカリーコースの先生に提案し、しっかり話し合いながら決定します。決定したらチーム内での役割分担をして準備を進めます。当日はフードの提供もあったため出席者のアレルギーなども事前に確認しました。

広告

イベントを認知してもらうために、どんな広告が効果的かを考えます。

そしてそれに沿ってポスター作成や、ポスティング、SNSで拡散したり…もっと大きなイベントになると新聞への掲載やCMなども効果的な広告の方法になります。

レジストレーション

アプリなどを使って、参加者に登録してもらい、予約や出欠をとります。

設営

当日の流れを全部想定して、何が必要なのか洗い出します。

準備物で購入が必要なものは価格も全て比較する必要もあります。イベント装飾については自分でやるのが良いのか外注にするかも考えます。

リスクマネージメント

当日考えられうるトラブルやリスクについても全て事前に洗い出し、その対策についても事前に考えておきます。

イベントマネジメントでは関係する全ての人たちとのコミュニケーションが本当に大切です。また想像力や経験もとても大事だと痛感しました。


TAFEの課題量はハンパじゃない!


全て頑張って乗り越えましたが、TAFEの課題はたくさんありました。

各科目の授業内容についてのクイズ形式での回答もたくさんありましたが、書類作成についてはたくさんやったので、もう任せてって感じです。


イベントにまつわる書類はたくさんあります。契約書、フロアプラン、リスクマネジメント、スタッフ間の連絡網、ランシート、予算に関する書類…たくさんこなしました。

去年の今頃はTAFEでの授業に課題、その他ボランティア、アルバイトで休みがありませんでした。友達と一緒に頑張ろうって励まし合って、息抜きできるときに一緒にご飯を食べに行ったりして支え合いながら走り切りました。

先生はどんな人だった?

先生は現役のイベントマネジメントのプロで、様々なお仕事をされています。前期後期で1名ずつ教えてくれました。厳しいけれど優しくて、しっかりやる時はやるけどしっかり話を聞いてくれて、行き詰まった時は励ましてくれました。

一緒に勉強していたクラスメイトについて教えて!


コースの中には私の他、もう一人日本人の学生がいましたが、その他の学生はみんなオーストラリア人だったのでローカルの学生さんたちばかりの環境でした。学生の中にはすでに業界で働いている人もいました。


TAFEで大変だったこと


ローカルの学生ばかりということもあり、言葉の壁もあり、かなり大変な環境にいたと思います。

TAFEではグループワークがたくさんあります。またみんなでイベントを作り上げるので、英語ができないと足引っ張ってしまうし…オージーの学生たちが率先していくので、自分からグッと出ていくのが難しいと感じていました。



授業についていくのが必死でした。でも頑張るしかない。やらなきゃいけないことをしっかりやるということを徹底しました。あと、その場で言えなかったことは後でメッセージで伝えるなどの工夫もしていました。

とても大変だったのですが、仲良くしてくれるクラスメイトや先生に助けてもらったりしながら乗り越えました。大学に行く前に厳しい環境に身を置けてよかったなと本当に思います。




振り返るとTAFEで勉強している時が一番大変でした。TAFEで思うようにできなかった悔しさもあったので、大学で挽回してやろうって気持ちも燃え上がりました。

TAFE就学から繋がったイベントのお仕事!


TAFE卒業間際に、TAFEへBCEC (Brisbane Convention and Exhibition Centre)から求人が届きました。BCECでは卒業式、会議、ライブやコンサートなど様々なイベントが催されています。

「これはチャンス」と思って、レジュメを出して面接へいきました。

音響やイベント運営などのセクションでの採用で、面接会場には3-40名ほどの志望者が集まっていましたが、しっかり受かることができました!

TAFEで専門的に勉強していたので専門知識も多かったのと「すごくやりたい!!」という気持ちを前面に出したことが良かったんだと思います。


今現在も働いていますが、職場は”The オージー”な環境です。一緒に働く仲間たちはフレンドリーで、ボスもオージースタイルの働き方をしているので、やるときゃやるけど、いいゆるさです。笑

コンサートなどのイベントが終わったときに、会場から出てきたお客さんたちがみんな笑顔なのを見ると、本当にやりがいを感じます。

Griffith大学に入ってからのことを教えて!


授業はどうですか?

今は週に3日ほど大学で授業を受けています。TAFEに比べて理論の授業が多めです。まだ半年なので、ビジネスの基本の基本から学んでいます。今はオーストラリアとアジア、太平洋などのビジネスの繋がりやお金のこと、世界の環境問題(SDGs)についても勉強しています。

大学でよく一緒に勉強している台湾人の友達と

イベントに関連する授業ではプランニングやマネージメントについて学んでいます。

授業前にはモジュールを全て確認して予習しています。授業に参加するときにはすでに授業内容について知っている状態で参加しています。これはみんなが行っていることです。

TAFEに引き続き、課題と勉強量がとても多いのでずっと勉強している気がします。

英語での会話はもう全く問題ないです。TAFEの時よりも留学生の比率が増えました。ローカルの学生がほとんどではありますが、留学生では台湾、香港、中国などの出身の学生が多いです。

Griffith大学での七海さんの活躍


大学に入り、また一気に友達が増えました!

現在は授業とは別に、Griffith大学の「NAKAMA Japan Society」というサークルのVice President をしています。



日本人は少ないのですが、日本に興味がある、日本が好きという学生たちが集まってランゲージエクスチェンジをしたり、いつも何か楽しいことを企画、実行しています。

来週はGyoza Nightというのがあって、みんなで餃子を作ったりする予定です!



その他にも日本の高校生がGriffith大学へ見学に来たときに説明会を行ったりもしています。



Student Leadership AwardsでBest Marketing and Promotion, Best Cultural Club賞を受賞しました!


ブリスベンで一番大きな日本の祭イベントでも大活躍!


ブリスベンには年に1度、日本のお祭、Matsuri Brisbaneがあります。


昨年は1万人以上の動員を誇っています。七海さんはこのイベントの100名以上を超えるボランティアチームをまとめるサブコミッティーにも就任。

実際にインタビュアーである私も七海さんに会いにイベントに参加しに行ってみたのですが、とても大きな会場でたくさんの店や人が集まり賑わう中、ようやく七海さんに会うことができました。

弾けんばかりの笑顔で迎え入れてくれた七海さん

イベントを終えてどうでしたか?学びや感想など教えてください!

Matsuri Brisbaneにコミッティとして参加するのは今年で2回目でした。

初めてだった去年、TAFEで自分の言語力が足を引っ張り、自分の強みであるリーダーシップを活かせなかったことを友人に話したところMatsuri Brisbaneの委員長であるヒンツ容子さんを紹介してくれました。

私のその時の葛藤と挑戦したいという気持ちを伝えたところ、1回目の参加だったにも関わらず、キッズアクティビティの一つのブースを私に任せていただき、リーダーシップやタイムマネジメントなど沢山の学びと人脈を得ました。委員長である容子さんをはじめとするコミッティの皆さんには、感謝しかありません。



2回目である今年は、去年より責任のあるポジションを任されました。大学に通う中、準備段階から手伝い、忙しかったものの、イベントを準備する楽しさやそれを任される嬉しさでなんとか当日を迎えられました。当日は、来場者の方々はもちろん、沢山の友達や知人が来てくれて、皆さんの楽しかったという声や笑顔が見れたことにとてもやりがいを感じました。

Matsuriに向けて準備中!

ボランティアの方たちに向けた説明会も実施しました!


将来はどんな道に進みたいですか?


将来は日本で、イベント会社で働きたいと思っています。イベントの企画が今したいことの一番です。そしてグローバルな環境に身を置きたいと思っています。

イベントには大きな影響力があります。誰かを笑顔にしたいし、イベントはそれがとてもしやすいです。需要と供給を繋げるのが好きなので、そういうことに自分の力を向けていきたいと思っています。

イベントマネジメント留学を考える方に一言お願いします!


英語はやっていて損がないです。イベントの企画、運営、進行はコミュニケーションが一番大事です。

「伝えられない」というのは自分にとってストレスになると思います。伸ばせる所も伸ばせなくなってしまうから。人にはそれぞれ得意不得意があるから自分のことを知るのも大事だと思います。

そして積極性も大事だと思います。発言したり、コミュニケーションを自分から取っていくことの大切さを留学を通して実感しました。

日本でも、オーストラリアでも、「こういうことがやりたい!」が見つかるととてもいいと思います。そしてやりたいって本気で思ったら絶対経験できます。目標は高めで!

あと自信を持つこと!経験を重ねていくことは自信に繋がるので、留学中たくさんの経験をしていくのが大事だと思います!

スタッフからのコメント

七海さんが最初に留学の相談をしてくれたのは2022年の冬。

その頃はまだ高校生だった七海さんですが、最初から自分のやりたいことについてとても明確だったのを覚えています。

学校での勉強はもちろん、積極的に行動することで学校内外でたくさんの良い縁を築いて、経験のチャンスを掴んで自分のものにしていっている七海さんの姿はとても素敵で、そんな姿勢に私も学ぶことが多いです。

七海さんの「自信を持つことが大事」という言葉、心に刺さっています!

何事も自分次第。制限をかけず、やりたいことに向かって、日本ではできない多くの経験を夢中でできる留学をみなさんにもしてほしいなと、今回七海さんとお話して改めて思いました。



これからも大学生活、七海さんらしく思いっきり謳歌してください。また大学やさまざまな活動についてお話聞くのが今から楽しみです。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号S618)
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