問い合わせの中でも比較的多いのが、看護学コース。オーストラリアには看護学を提供している大学はたくさんあり、特に日本の現役の看護師さんや、高校卒業した後に看護を海外で学びたい方からよくお問い合わせを頂きます。
ですが、英語力が他の学士号コースより高いことや、日本で看護師資格を持っていても再度学士を学び直すことに躊躇い、コース自体の受講を最終的に諦める方もいらっしゃいます。
看護師はオーストラリア、そして世界でも必要不可欠な職業であり、こちらで学士を取ればその可能性は広がります。
本日は看護コースを取る前に知っておいてほしいこと、そして受講するとなった上での受講するコースとしてオーストラリアン・カソリック大学(ACU)の学士号「Bachelor of Nursing」をご紹介したいと思います。
看護コースを取る前に知っておきたい事
看護学をオーストラリアで勉強したいとお考えの方に、選択肢、そして英語力、などについてご案内します。
看護と言ってもコースの選択肢はたくさん
看護学を勉強する場合、下記のような様々な選択肢(コース)があります。ご自身の目的により習得する学位が変わってきます。まずはご自身がどこまで習得したいかが、コースを選ぶ上で重要となります。
Diploma of Nursing
オーストラリアの様々な大学やTAFEで習得することが出来ます。Enrolled Nurse(准看護師)の資格が取得可能ですので、正看護師を目指す方はDiplomaから始めたとしてもBachelorまでの修了が必要です。准看護師として、病院、老人ホームやリハビリ施設、メンタルヘルスなどの就職が考えられます。高校を卒業していれば入学資格を得ることが出来ます。
Bachelor of Nursing
オーストラリアの様々な大学で習得することが出来ます。現在オーストラリアにある大学のうち30校以上が、このコースを提供しております。
もし看護師としての経験がない場合は、そのほとんどの大学が 大学開始前にFoundationコースやDiplomaコースからの入学を推奨していますが、いくつかの大学では直接入学も可能です。(後ほど紹介するACUはBachelorから直接入ることが可能です。)
Bachelorを修了後、AHPRA(The Australian Health Practitioner Regulation Agency)への看護師登録をします。
Master of Nursing
ご卒業された学士号の履修教科によっては、日本で看護学以外の学士号を保持している方はMaster of Nursingのコースを選ぶことが可能になります。
Masterを修了することでAHPRAへの登録資格を得ることも可能にします。
自分の英語力を事前に知っておく
オーストラリアで看護師を目指される方にとって、この英語力の問題は大きな壁です。現在オーストラリアでは、上記どのコースを目指す場合でも、IELTSのアカデミック・モジュールであれば、総合7.0(各セクション 7.0)を満たしていることが条件となります。
看護師を目指すことを決める前に、まずはご自身の英語力を測ってみましょう。IELTSやTOEFLなどを受験頂き、弊社まで希望大学と共にスコアを教えていただければ、実際に看護コースに入るまでに英語コースでどのくらいの週数が必要かの査定が可能です。
見積もりも可能ですので、看護免許を取るまでに合計で何年かかるのか、そして予算はいくら位かかるのかを実際に計算してみることでより現実化することが出来ます。
日本で看護師免許を習得し経験をお持ちの方は
Bachelorを目指す場合、実際日本で勉強したユニットや経験から、オーストラリアの大学で単位免除が受けられる可能性があります。通常のBachelorコースに出願し査定より1−2年単位免除になる可能性もありますし、実際に経験者向けにコンバージョン・コース(大学により名称が異なります) を開講している大学もいくつかありますので、まずは弊社までご相談ください。
また、日本の大学にて看護学の学士号(大卒)と正看護師資格を保持している場合は、オーストラリアの学士号課程に修学せず、オーストラリアの看護師資格を取得できる可能性があります。こちらをご希望の場合は、実際の登録などはすべてご自身で行っていただくことになりますが、英語学校やブリッジングプログラムのご紹介などは弊社にてお手伝いが可能です。
ただ下記体験談にもありますように、手続きに苦労したりAHPRAのやり取りにストレスもかかるようなので、学士号習得と免許移行のどちら共のメリット・デメリットを考えた上で選択されることをお勧めします。
※弊社では免許切り替えの流れやAHPRA登録のアドバイスは行っておりませんことご理解ください。
オーストラリアン・カソリック大学(ACU) Bachelor of Nursingのご紹介
上記でお伝えしたように、看護学のコースはオーストラリアのたくさんの大学で開講されております。その中で今回ご紹介するのは、ACUでお馴染み、オーストラリアン・カソリック大学(Asutralian Cathlic University)です。
ACUは、国内に7つのキャンパスを持つ総合大学ですが、提供しているコース自体は他の大学よりも少なめです。芸術、科学、教育、健康科学、ビジネスなどに力を入れており、中でもNursing(看護学)、Health Sciences(健康科学)、Education(教育学)は歴史も古く、高く評価されています。カソリック系の公立大学ですが、信仰を問わずにいかなる背景を持つ学生にも広く愛されています。
留学生割合も約9−17%となり、キャンパスも他の総合大学よりも小規模です。シドニー、メルボルンの大都市のキャンパスであっても在学生は約1万人程度となり、あまり大きな大学を好まない方には、ちょうどいい大きさの大学となります。
こちらの大学での看護学は、なんと6つのキャンパスで開講しております! ですので都市もお好きなところから選ぶことが可能です。2022年のみの入学はバララット、ブラックタウン、ブリスベン、メルボルンの4つの都市となります。
・メルボルン(ビクトリア州)

・バララット(ビクトリア州)
・ノースシドニー(ニュー・サウス・ウェールズ州)

・ブラックタウン(ニュー・サウス・ウェールズ州)
・ブリスベン(クイーンズランド州)

・キャンベラ(オーストラリア首都特別地域)
では、弊社がACUをお勧めする理由をご紹介します!
オーストラリアで最も多くの卒業生看護師を輩出している大学のひとつです!
ACUは看護の分野ではオーストラリアで最も有名な大学の一つとなり、多くの卒業生を過去そして現在においても輩出している実績があります。1857年に設立されたカトリックカレッジを経て、現在まで、看護師教育の長い歴史を持っています。これはACUが病院や医療機関のパートナーとの強いつながりを持っていることを意味し、学生は実践的なプレースメント経験とサポートを受けることができます。
看護分野の大学世界ランキングで18位に位置します!
2021年度世界の大学学術ランキング(Academic Ranking of World Universities)では、オーストラリアの7つの大学が20位以内にランクインする中、ACUも2020年と同様、18位に位置しています。
権威のある世界大学ランキングとして有名な
QS分野別大学ランキングでも、2021年度の世界ランキングでAUCの看護学は42位にランクインされています。
英語コースとパッケージが組めます!
キャンパス内では、英語コースも開講されており、現時点で英語力が足りていない学生は英語コースを受講してから規定の成績を収めることとIELTSを提出することで、Bachelorコースに入学が出来ます。
パッケージでの手配が可能ですので、英語コースとBachelorコースのセットで申し込み、まとめて学生ビザ申請が可能です。
授業料が他大学に比べて比較的お手頃です!
上記の世界の大学学術ランキング20位以内にランキングされている6つの大学はグループ8と呼ばれているオーストラリアのトップ大学も名を連ねています。ですので、看護学で有名な大学で選ぶ場合、どうしても授業料が高くなってしまう傾向にあります。
ACUはグループ8の大学でもないですし、どのコースでも授業料は比較的他大学より安めに設定しています。ですので、看護学も同じで1年の学費は2022年度で29,520ドル(約251万円)となっています。
ちなみに他の20位以内にランクインの他の大学は、1年の学費は安くても33,500ドルほど(約285万円)、グループ8だと4万ドル以上(約340万円以上)のところもありますので、ランキング20位内で一番コストをおさえて通える大学となります。
小規模大学です!
大学の全体人数は他の大学に比べて圧倒的に少ないです。看護コースはコースの中で最も人気コースの一つになるため、比較的人数は多いですが、それでも2021年度は、下記の人数の方が各キャンパスで開始されています。
・ノース・シドニー 656人
・メルボルン 448人
・ブリスベン 392人
・ブラックタウン 197人
・キャンベラ 177人
・バララット 173人
Bachelor of Nursingの入学要項
オーストラリアン・カソリック大学のBachelor of Nursingの入学概要は以下となります。
キャンパス | バララット、ブリスベン、キャンベラ、メルボルン、ノースシドニー、ブラックタウン |
授業料 | 29,520ドル(約251万円)/1年 ×3年 ※2022年度の費用参考 |
就学期間 | 3年 |
入学時期 | 2月 |
英語力基準 | IELTS Academic 総合点数7.0以上で各バンドスコアが7.0以上、もしくは同等の英語力。 |
学力条件 | 高校をおよそ5段階中3以上の成績で卒業していること。 |
※英語力や学力条件を満たせない場合は、進学英語コース、Tertiary Preparation Program(Health Sciences)、ファンデーションコースを経由して、進学を目指すこともできます。
※大学のコース詳細はこちらから
コース内容と教科
ACUでは合計で240クレジットポイント(CP)の習得が必要になり、学際学習単位(60CP)、看護理論単位(100CP)、臨床看護実習単位(60CP)、必修カリキュラム単位(20CP)から成り立ちます。1ユニット10CPで計算されます。それぞれの年度で勉強するサンプルの教科は下記となります。
1年目:8教科(合計:80CP)
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- Indigenous Health and Culture【先住民の健康と文化】
- Evidence for Practice【根拠と実践】
- Transition into Nursing【看護学入門 「6つのC」(思いやり、能力、自信、良心、コミットメント、礼儀作法)」
- Integrating Practice 1: Assessment in Health【統合実践1:臨床業務アセスメント】
- Human Biological Science 1【人間生物科学1】
- Self and Community: Exploring the Anatomy of Modern Society【自己と共同体:現代社会解剖学】、もしくはBeing Human【人間とはなにか】、もしくはEthics and the Good Life【倫理学における哲学的考察】からひとつ選択
- The Person, Health and Wellbeing【人&健康&幸福】
- Integrating Practice 2【統合実践2】
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2年目:8教科(合計:80CP)
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- Human Biological Science 2【人間生物科学2】
- Principles of Nursing Mental Health【メンタルヘルス患者の原則と理解】
- Principles of Nursing Surgical【手術看護の原則と理解】
- Integrating Practice 3【統合実践3】
- Principles of Nursing: Medical【医療看護の原則と理解】
- Principles of Nursing: Contexts of Ageing【高齢者看護の原則と理解】
- Health Care Ethics【医療倫理】
- Integrating Practice 4【統合実践4】
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3年目:8教科(合計:80CP)
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- Justice and Change in a Global World【グローバルな世界における正義と変革】、もしくは The Just Society【社会の本質】からひとつ選択
- Building Healthy Communities【健康的なコミュニティの構築】
- Principles of Nursing: Chronic Illness and Disability【慢性疾患と障害の原則と理解】
- Integrating Practice 5【統合実践5】
- Principles of Nursing: a Palliative Approach【緩和ケアの原則と理解】
- Clinical Leadership【臨床的リーダーシップ】
- Transition to Professional Nursing【専門看護師への移行】
- Integrating Practice 6【統合実践6】
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合計800時間のプレースメント
たくさんのワークプレースメントを含むのがこのコースの特徴です。最低でも合計800時間の実習を含む合計3年のコースとなります。1年目の二学期からプレースメントは始まります。
様々な臨床単位を経験するため、高齢者介護、地域看護、高度治療看護、医療看護・外科看護、救急、メンタルヘルス、小児科、緩和ケア、周術期看護などの分野で、病院や地域の施設での臨床実習を行います。
ユニット | 時間数 | プレースメント部署 |
Integrating Practice2 | 80時間 | 高齢看護 |
Integrating Practice3 | 160時間 | メンタルヘルス |
Integrating Practice4 | 160時間 | 急性医療(例:治療、外科) |
Integrating Practice5 | 160時間 | 急性医療(例:複雑な病状) |
Integrating Practice6 | 240時間 | 高度医療(例:集中治療や手術看護) |
プレースメントはすべて大学側が手配先をアレンジしますので、ご自身で探す必要はありません。またその都市の大きな病院とのコネクションがありますので、例えばメルボルンであれば、 セントヴィンセント病院や、ラムゼイ・ヘルスケア、セントジョン・オブ・ゴッド・ヘルスケアなどの医療機関や医療プロバイダーなどが配属先のリストに含まれます。
また学生がプライベートとパブリックの両方の病院が経験できるように手配が行われており、郊外のキャンパスで勉強していない限りは郊外の病院に配置されることもないので安心です。
「看護学卒業生フォーラム」を毎年開催
キャリア部署と留学生専用の部署が一緒になって、オーストラリアで正看護師になったばかりの卒業生を招待し、留学生から正看護師になるまでの道のりや経験を在校生と共有してもらうための「看護学卒業生フォーラム(Nursing Graduate Forum)」を毎年開催しています。このイベントはいつも大変好評で、他大学の看護学生も参加しています。
日本の看護士資格をお持ちの方は1年の単位免除の可能性があり
ACUでは、看護士資格をお持ちで看護経験がある方に関して、単位免除の査定を行っています。査定次第となりますが、最大で1年の免除がありますので、当てはまる方は下記の資料を追加でご準備ください。
・看護師免許証(日本文と英文)
・就労していた機関からの職務経験の詳細を含むリファレンスレター(英文)
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はACU付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
- 高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- 高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
- IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
- パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォームを送信してください。出願の手続きをスタートします。
オーストラリアン・カソリック大学への進学
オーストラリア留学センターは、日本に東京オフィス、そしてオーストラリア国内の主要6都市(シドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、アデレード、パース)に自社の現地サポートオフィスを構え、全オフィスに日本人スタッフが常勤している
唯一の日本エージェントです。ACUの日本の公式出願相談・相談窓口でもあり、皆さまの大学進学を無料でお手伝いしております。
オーストラリアの主要6都市にスタッフが在住しているメリットを最大限に生かし、
「現地にいるからこそわかる、本当の学校情報をそのまま皆様にお伝えする」というシンプルな方針のもと、過剰な広告や留学フェアなどといった宣伝活動を一切行わず、オーストラリアの教育機関から支払われるサポート費のみで運営しております。ですので、よくある日本の留学エージェントと違い、
手続きに対する手数料やサポート料は一切必要ありません。どこよりも確実な情報をもとに、安心してご留学をお任せいただくことができます。
コース選択から必要な英語力、大学への出願方法までそれぞれのご要望にあったアドバイスをさせて頂きます。
メールでのご相談は
こちらから!
※携帯電話のメールをご利用の場合は、セキュリティ設定の関係でメールが届かないこともございますので、パソコンからのメールを受信できるように設定をお願い致します。
※備考※
・本記事は2021年9月現在の大学の情報に基づいており、料金、コース概要、入学基準は予告なく変更されることがございます。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=85円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。
・コロナウィルスの関係により、カリキュラムやプレースメント、授業形態などが変更になる可能性があります。