私達の生活に欠かせない
「食と健康」 。肥満や、栄養バランスの崩れから起こる心の病と病気の問題は、世界中で現在増加しています。
高い資格と知識を持った栄養学の専門家の需要は世界的に高まっています。オーストラリアでも栄養士(Nutritionist/Dietitian)の仕事は2023年までに17.6%増加すると見込まれています。
また近年では、日本においても食もグローバル化が進んでいて、海外進出もしくは海外提携している食品会社、また海外の味を基に製品を開発している会社も多く、日本で働くにしても日本の知識だけでなく世界基準の栄養学の知識を持っている人や、英語力がある人が積極的に求められる時代になりました。
日本ではあまり馴染みのない「菜食主義者」「ビーガン」、また宗教的な食の制限なども海外に来ると当たり前となり、そういった研究や知識も日本より欧米各国の方が圧倒的に進んでいます。
今こそグローバルな知識と経験、そして英語力を兼ね揃えた栄養士が必要な時代です!!
今回は、ビクトリア州にある
“ディーキン大学” で学ぶ栄養学の3つのコースをご紹介します。同大学ではDieteticsを40年以上教えており、その後団体に登録してDietitianになれるオーストラリアの大学の1つとして注目されています。
オーストラリアで栄養士になるには
オーストラリアで栄養士になる場合、NutritionistとDietitianの2つの職業があり、それぞれの資格、規定などが異なります。
ディーキン大学では、どちらを目指される方にもそれぞれのコースがあります。
栄養士(Nutritionist)とは
一般的に栄養学の知識がある方をNutritionistと呼びます。
Nutritionのコースは専門学校から学ぶことが出来るので、学ぶ内容によっても知識レベルには差がありますが、特定の資格やある一定の知識がないとNutritionistになれないということはありません。
ディーキン大学では:
Bachelor of Nutrition Science(3年)を修了します。
卒業生は下記3つの協会への登録が可能です。
− Nutrition Society of Australia
− Hong Kong Nutrition Association
− UK Association for Nutrition.
Masterを勉強したい方は、Master of Human NutritionやMaster of Nutrition and Population Healthの選択肢もあります。
キャリアプラン:
公的医療機関、民間組織、政府機関、スポーツ関連組織、ジム、学校、スーパーマーケット等で栄養士や栄養アドバイザーとして働いたり、食品分析や食のサステナビリティ、食の安全供給に関する施策、病気予防の栄養学、などに関わることが出来ます。
管理栄養士/食事療法士(Dietitian)とは
Dietitianになるためには、基本学士号以上の習得が必須です。オーストラリアでは医学レベルの職種とみなされ、責任も大きい職種として認められています。
また、Dietitianとしてオーストラリアで働くには、DA: Dietitians Australia(オーストラリア管理栄養士協会)に登録されている必要がありますので、DA認定の大学のコースを卒業し学位を取得する必要があります。
オーストラリアではDietitianの資格を保持していれば、Nutritionistとしての仕事を担うこともでき、Dietitianは栄養士のプロフェッショナルと言えます。
ディーキン大学では:
-Bachelor of Nutrition Science (Dietetics Pathway)でNutrition Scienceの知識を含めた修士までの4.5年を修了します。
-3年以上の栄養学での学士号をお持ちで、ディーキン大学の定める条件に当てはまっている場合は、Master of Dietetics(1.5年)を修了します。
このコースはDAからの公式の認可を受けていますので、卒業生はDAフルメンバーに登録出来、オーストラリアのDieteticsのすべての分野で働くことを可能にします。
キャリアプラン:
医療をベースとしている部分が多くクリニックや総合病院などでDietitianとして働くことが可能です。
このコースは栄養学だけでなく、臨床栄養学、医学的栄養療法、食事管理を主体として学ぶことができるので、「栄養士(Nutritionist)」と「食事療法士(Dietitian)」の両方がカバーできます。
また、個人開業したりコミュニティーやスポーツ関連、公衆衛生、商品事業、食育研究、健康増進など、様々な分野で栄養に関するアドバイスやセラピストしての活躍、ビジネスへの関わりが可能になります。
Bachelor of Nutrition Scienceを学ぶ
Nutritionを勉強したい方にお勧めする学士コースです。
人間の栄養と健康への影響の理解し、疾患予防、人生の様々な状況のおける栄養、肥満、そして健康でいられる為の食品の社会的および生理学的影響など、我々の社会が直面している課題に取り組む方法を学びます。
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コースでカバーする内容
このコースでは、健康と栄養業界の様々なキャリアに繋ぐ下記のような幅広い科目をカバーします。
▪ The role of food in disease prevention【疾病予防における食の役割】
▪ Nutrition education and research【栄養教育と研究】
▪ Food choice and intake【食の選択と摂取】
▪ Food regulation【食品規制】
▪ Nutritional physiology【栄養生理学】
▪ Lifespan nutrition【年代別・状況別栄養学】
▪ Sustainable food systems【サステイナブルな食料システム】
▪ The science of food【食の科学】
選べるMajor(専攻科目)
合計3年で24単位で成り立ちます。12単位が必修教科、6単位が専攻科目からの単位、6単位が選択授業となります。
【コース構成】
Bachelor of Nutrition Scienceで推奨されている専攻は「
Food Innovation(食品改革) 」です。
この専攻では、学んだ栄養と食品組成の知識を使って、将来食品業界で健康増進に役立つ食品制作とマーケティングが出来るような人材作りが行われています。
他にも「Disability and Inclusion(障害)」、「Exercise Science(運動科学)」「Family, Society and Health(家族&社会&健康)」、「Health Promotion(健康促進)」、「Physical Activity and Health(身体活動と健康)」、「Psychology(心理学)」から専攻を選ぶことも可能です。
ただし、Master of Dieteticsに将来進みたい方は、Food Innovationの専攻は必須です。
将来の就職に備えた実践的な内容が多い!
栄養士として働くには、なんといっても”実践的”な経験は欠かせません。このコースでは最先端のFood sensory labs(実験室)での食品実験や栄養に関する必須の実践クラスが沢山組み込まれております。
また下記の単位を選び、ボランティアや栄養実習などを、各100時間(もしくは以上)経験することも可能です。
– HSN227 Volunteering in Exercise and Nutrition Sciences
ボランティアには2種類あり、どちらかを選べます。希望の方はコーディネーターとご相談下さい。
①食品会社、政府のヘルスセクター、コミュニティーサービス等、外部機関にて約100時間のプレースメント
②学校に食品会社等の機関が来て、プロジェクトレポートやアサイメント提出を含む約100時間のプロジェクトへの参加
– HSN311 Food Science and Nutrition Practicum
特にDietitianを目標とする方向けの栄養実習となり、特定の目標を決めて行われる、スキル開発を含む最低100時間のプレースメントプログラムです。最終学年に行われますので、参加条件やそれまでに必要な必修ユニットもあります。
限られた席となり、参加には今までの成績からの査定がありますので、希望される方は予め早い段階でコーディネーターとご相談下さい。
上記両方のプレーメントが受講できる可能性もありますので、最大200時間以上のプレーメント経験を得ることも可能です。
また、国際的な視点を得るために、希望者はタイで食品政策について学んだり、アメリカのハーシーズを訪れたり、有機農業を学ぶためにオランダへの研修旅行を選択することも出来ます。
Bachelor of Nutrition Scienceコース概要
◎最終学歴が高校卒業の場合
ファンデーションコース →Bachelor of Nutrition Science
キャンパス
BurwoodもしくはジーロングWaterfront
期間
8ヶ月〜12ヶ月
入学月
3月、6月、10月
授業料
8ヶ月-26,240ドル(約210万円)、12ヶ月-30,960ドル(約247.6万円)
条件
成績 :高校2年生以上もしくは高校修了していて履修したアカデミック科目の成績がすべて3以上であること
英語力 :8ヶ月-IELTS5.5以上(各5.0以上)、12ヶ月-IELTS5.0以上(各5.0以上)、もしくは同等の英語力。
↓
ファウンデーションコース修了後(WAM50以上)、Bachelor of Nutrition Scienceコース1年次に入学します。
↓
期間
3年
入学月
3月もしくは7月
授業料
36,400豪ドル(約291.2万円)/1年 ×3年 ※2021年度の費用参考
卒業まで合計約4年間、学費およそ1,083.5万円〜1,121.2万円
◎最終学歴が高校卒業もしくはそれ以上の場合
Diploma of Health Sciencesコース →Bachelor of Nutrition Science
キャンパス
BurwoodもしくはジーロングWaurn Ponds
期間
8ヶ月〜12ヶ月
入学月
3月、6月、10月
学費
31,280ドル(約250.2万円)
条件
成績 :高校修了していて履修したアカデミック科目の成績がすべて3以上であること
英語力 :IELTS5.5以上(各5.5以上)もしくは同等の英語力
↓
ディプロマコース修了後(WAM70以上)、Bachelor of Nutrition Scienceコース2年次に編入します
↓
期間
2年
入学
3月もしくは7月
授業料
36,400豪ドル(約291.2万円)/1年 ×2年 ※2021年度の費用参考
卒業まで合計約3年間、学費およそ792.3万円
◎最終学歴が専門学校卒業(もしくは一部単位習得)以上の場合
Bachelor of Nutrition Science
キャンパス
Burwood
期間
3年
入学月
3月もしくは7月
授業料
36,400豪ドル(約291.2万円)/1年 ×3年 ※2021年度の費用参考
条件
成績 :最終学歴のすべての単位をパスしていることが条件。
GPAの点数の制限はないが査定要。動機書提出要。
英語力 :IELTS Academic 総合点数6.5以上で各バンドスコアが6.0以上、もしくは同等の英語力
卒業まで合計約3年間、学費およそ873.6万円
※英語力条件を満たせない場合は、ディーキン大学付属英語学校(DUELI)で勉強をして、進学を目指すこともできます。
※すでに日本にて栄養士コースに2年以上通学し修了している方は、単位免除を受けられる可能性があります。ご相談下さい。
Bachelor of Nutrition Science (Dietetics Pathway)を学ぶ
Dietitianになることが最終目標の方で、現時点で栄養士としての学士を習得されてない方は、Bachelor of Nutrition Science (Dietetics Pathway)を選びます。
Master of Dieteticsに入れるパスウェイコースとなりますので、このコースで出願した時点で、Masterまでのオファーが大学よりもらえ、Bachelor修了の際にWAM75以上の成績を満たしたら、そのままMasterコースに進学することが出来ます。
通常Masterコースは入学時に英語力がIELTSで7.0求められますが、こちらも免除されます。
Materに合わせた単位が予め組まれています!
合計3年で24単位で成り立ちます。MasterでDieteticsを学ぶために構成されていますので、17単位が必修教科、5単位が専攻科目(Food Innovation)からの単位、2単位が選択授業となります。
Bachelor of Nutrition Scienceより必修単位が多くなり選択単位が少なくなりますが、Bachelor of Nutrition Scienceの必修単位はすべて含まれております。
【コース構成】
Bachelor of Nutrition Scienceと同様ボランティアや栄養実習の単位を選べたり、就職に備えた実践的な内容が多く含まれます。
Bachelor of Nutrition Science(Dietetics Pathway)コース概要
◎最終学歴が専門学校卒業(もしくは一部単位習得)以上の場合
キャンパス
Burwood
期間
3年
入学月
3月
授業料
36,400豪ドル(約291.2万円)/1年 ×3年 ※2021年度の費用参考
条件
成績 :最終学歴のすべての単位をパスしていることが条件。
GPAの点数制限はないが査定要。動機書提出要。
英語力 :IELTS Academic 総合点数6.5以上で各バンドスコアが6.0以上、もしくは同等の英語力
卒業まで合計約3年間、学費およそ873.6万円
※高校卒業のみの方は、FoundationコースやDiplomaからの開始となりますので、Bachelor of Nutrition Scienceでのコース概要をご確認下さい。
※Diplomaからの約3年の選択肢はBachelor of Nutrition Scienceと同様、どのようなバックグラウンドの方にも選択肢としてあります。
※英語力条件を満たせない場合は、ディーキン大学付属英語学校(DUELI)で勉強をして、進学を目指すこともできます。
※すでに日本にて栄養士コースに2年以上通学し修了している方は、単位免除を受けられる可能性があります。ご相談下さい。
※大学のコース詳細はこちらから
Master of Dieteticsを学ぶ
Bachelor of Nutrition Science (Dietetics Pathway)を選んだ方は、Bachelor修了後自動的にこのコースになります。もしすでに栄養学で学士号をお持ちの方は、このコースのみで出願することも可能です。
Dietitianとは、人々の健康的な食事と病気の予防と治療の関係性を理解するためのお手伝いをする仕事です。
このコースでは、科学に基づいた食事療法や治療法を通して広範な健康問題の解決策を学びます。実践的なDietitian(栄養管理士)になるために、患者さんやコミュニティの健康と福祉を向上させることができる高度なスキル構築をします。
卒業後は、病院、民間診療、公衆衛生、スポーツなどの分野で働くことが出来ます。
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すべて必須教科
合計1.5年で12単位で成り立ちます。12単位はすべて必修教科となります。
【コース構成】
DA(Dietitians Australia)認定校です!
Dietitians Australia(オーストラリア管理栄養士協会)認定校となる同校のコースは、40年もの教育の歴史による業界との強い連携により、肥満や糖尿病からアレルギーや栄養不良まで、幅広い健康問題の科学的根拠に基づいた治療法学ぶことが出来、卒業と同時に実践力が身につくようにデザインされています。
医療栄養療法、公衆衛生の栄養、そしてフードサービス管理を組み合わせて勉強することが出来、将来のスキルの幅が広がります。
またこのコースで培う問題解決能力、コミュニケーションスキルと栄養学の知識は、セラピストとしてのキャリアで重要となり、将来医療現場で勤務する際にも活きてきます。
将来の就職に備えた実践的な内容が沢山!
合計21週間(10週間のクリニック、7週間のコミュニティー、4週間のフード業界)の専門的なプレースメントがコースに含まれ、Dietitianとしての現場経験をしっかりそして幅広く積むことが可能です。
また、授業内のグループワークや実践授業を通して、研究やコミュニケーションスキルも磨きます。
Exercise and Nutrition Sciences(運動と栄養科学)の部署で長年培われた業界との繋がりにより、オーストラリアの様々な関連機関(臨床機関やコミュニティー)にてネットワークを構築したり、経験を積むことも可能です。
Master of Dieteticsコース概要
キャンパス
Burwood
期間
1.5年
入学月
3月
授業料
66,900豪ドル(約535.2万円)/1.5年 ※2021年度の費用参考
条件
成績 :大学卒業以上(関連の学士)であること。その他成績面での条件あり。
英語力 :IELTS Academic 総合点数7.0以上で各バンドスコアが7.0以上、もしくは同等の英語力
卒業まで合計約1.5年間、学費およそ535.2万円
※英語力条件を満たせない場合は、ディーキン大学付属英語学校(DUELI)で勉強をして、進学を目指すこともできます。
※大学のコース詳細はこちらから
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験 を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はディーキン付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォーム を送信してください。出願の手続きをスタートします。
ディーキン大学への進学
オーストラリア留学センターは、ディーキン大学の日本の公式相談・出願窓口として、皆さまの大学進学を無料でお手伝いしております。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
コース選択から必要な英語力、大学への出願方法までそれぞれのご要望にあったアドバイスをさせて頂きます!
※携帯電話のメールをご利用の場合は、セキュリティ設定の関係でメールが届かないこともございますので、パソコンからのメールを受信できるように設定をお願い致します。
※備考※
・本記事は2020年11月現在の大学の情報に基づいており、コース概要や、学費、入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=80円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。
・コロナウィルスの影響により一部コース内容が変更になったり、オンライン授業に差し替わる可能性もあります。