【体験談】苦しかった。でもやめなかった。HAPPがくれた自信

Harukaさん | シドニー | Taylors College | 4か月
高校時代、進路選択に悩み、日本の大学に進学したHarukaさん。しかし「本当に行きたい道」を見つめ直し、海外留学への挑戦を決断しました。

進学の第一歩でもあるファウンデーションコース「High Achievers Preparation Program(HAPP)」での勉強は想像以上に厳しく、心が折れそうになることも。でもHarukaさんは、自分のペースで向き合いながら乗り越え、無事にシドニー大学への進学を果たしました。

今回は、HarukaさんのHAPP生活と、挫折から立ち上がる力についてご紹介します。留学初期に「自分にできるかな…?」と不安を抱えている人にこそ読んでほしい、等身大の体験談です。

◎Harukaさんのスタディプラン◎

2024年9月〜12月
テイラーズカレッジ
High Achievers Preparation Program(HAPP)

2025年3月
シドニー大学
Bachelor of International Studies入学

留学のきっかけを教えて下さい。

高校生の頃、私は漠然と「もっと広い世界で学びたい」「将来は国際的な舞台で活躍したい」と考えていました。しかし、中高ではチアリーディングの部活をやっており、部活動に夢中なあまり深く考えず「チアリーディングができる」という理由から進路を決め、日本の大学に進学をしました。

しかし、大学で授業を受けるうちに「自分が本当にやりたいこととは違う」「なんのために大学にいくの?」と強く感じるようになり、海外大学も含め進路変更を考え始めました。日本の大学の授業の雰囲気が「自分には合っていないかも・・・」と思ったことも、気持ちを後押ししました。

なぜシドニー大学、そしてHAPPを選んだのですか?



シドニー大学にした理由はいくつかあります。まず、私が本当に学びたいと強く興味を持った国際関係学の分野で、有名な大学を調べたらシドニー大学が上位にあったからです。

また、シドニー大学が他の大学と違って、一つの学部内で選択できる分野の幅が広い 「Shared Pool(シェアード・プール)」システムがあることに魅力を感じたことです。あまり縛られていないのが良いと思いました。自分の興味の赴くままに多様な知識を深められる環境は、まさに私が求めていたものでした。

HAPPに決めた理由は、シドニー大学準備コースの中で、一番自分のタイミングにあったことです。

日本の大学は7月に前期を終えますが、次のシドニー大学準備コース(ファウンデーションコース)の入学日が10月か翌年2月となり、入学まで少なくとも約3ヶ月間のブランクができてしまう状況でした。

しかし、この期間で英語へのモチベーションが下がってしまうのが嫌だったため、すぐにコースを始められるHAPPが良いと思いました。また、HAPPコースが他のファウンデーションコースと比較して、一番学費が抑えられるというのも理由の一つでした。

HAPPではどんなことを学びましたか?



HAPPコースは、オーストラリアの大学で必要とされる基礎的な内容や、大学での学習方法を学ぶコースです。科目は全部で4つ。

必修科目として「英語」と「大学準備(Uni Prep)」がありました。その他に、12個ほどの選択肢の中から2つの選択科目を履修する必要があり、私は「オーストラリアの歴史」と「社会学」を選びました。

必修科目:英語と大学準備

英語の授業では、自分で論文を探して、それをいくつか引用しながら、自分で考えた問いに対して、論文と自身の考えを使って答える形式の課題に取り組みました。

例えば、「日本人の本音と建前」について、海外の英語論文を3つくらい引っ張ってきて、それに加えて自分の経験や、家族・友人へのインタビュー内容をまとめて論文(1500語程度のエッセイがいくつか)を作成し、発表やスライド作成もしました。また、異文化交流や自分の国の文化とアイデンティティに関する発表などもしました。

大学準備は英語と内容が似てる部分もありましたが 、グループワークが多いのが特徴でした。例えば、「第二言語学習におけるインターネットデバイスの利用が、学習者にどのような利点や欠点をもたらすか」といったテーマで、7人くらいのグループでまとめて発表もやりました。



選択科目:オーストラリアの歴史

オーストラリアの歴史は、オーストラリアの歴史について学んで文章を書くことや 、アンザックメモリアル(シドニーにある戦没者の追悼記念碑)へのフィールドワークもしました。授業では、学生それぞれの国の視点から歴史的出来事(太平洋戦争、ベトナム戦争など)について発表や議論をする機会があったのが印象的でした。

一番興味深かったのは、オーストラリア政府が作ったベトナム戦争に関する動画の内容と、ベトナム人のクラスメイトから見る視点が異なっていたことです。その学生が違う視点で意見をいうことで、新たな事実や多角的な視点を知ることができて、すごく刺激的でした。



選択科目:社会学

社会学では、プレゼンテーションがあり、ディスカッションも多くありました。試験では、人種差別(など)に関するテーマに対してその場で質問が出され、それに答える形式のディスカッション試験がありましたが、これは本当に難しかったです。

例えば、黒人差別についてRedlining(特定の地域住民への金融・公共サービス差別、人種差別政策の一つ)による衛生面や医療への影響など、いろんな視点から議論する内容があったり、私はBlack Lives Matterについて全く覚えていなかったため質問に答えられず、友達が先生に言って質問を変えてもらった経験もあります。

1クラスは20〜25人くらい、どの科目もプレゼンテーション、ディスカッション、エッセイ作成、グループワークが多かったです。課題のペースは、各科目に4つずつほどで、2〜3週間に1つくらいやっていました。評価は「パスしたか、パスしなかったか」という形がメインでした。

学校は週5日、ほとんどの日がフルで授業でしたので、結構きつかったです。

HAPPに参加して大変だったことはありましたか?それをどうやって乗り越えましたか?



HAPPコースは、シドニー大学への入学を目指す意欲と学力のある学生が集まるプログラムです。日本の高校で5段階中4.5という成績を収め、英語も好きだった私は、最初は自信がありました。しかし、コースが始まってすぐに、学校の勉強だけでなく生活面も含めて想像以上の「壁」に直面し、途中「無理かも・・・」と思うこともありました。本当に、すべてが大変でした。

圧倒的な英語の壁:IELTS 6.0でも厳しかった

入った初日から、周りの学生との「英語レベルの差」に圧倒されました。インターナショナルスクール出身の人が多くて、みんなネイティブレベルで話しているのを見て「全然足りない」と思いました。

私もIELTS 6.0で入学しましたが、英語力はもっと余裕を持ってスタートした方がいいと強く思います。講義も課題もグループディスカッションも全て英語で行われる中、専門的な内容を正確に理解し、自分の意見を論理的に英語で表現することの難しさを痛感しました。当時は完璧な英語を話そうとしすぎて、なかなか発言できない自分に焦りを感じる日々でした。



まず、「完璧」より「伝わる」英語を追求することを意識しました。間違えてもいいから、とにかく話す、書く練習を重ねました。授業中は疑問に思ったことを積極的に質問し、グループワークでは、たとえ短いフレーズでも自分の意見を伝えるように意識しました。学校の語学センターのライティングサポートやスピーキングクラブも利用しました。

とても助けになったのは、仲間との「壁打ち」です。クラスメイトやチューターと、授業内容について英語で話し合う時間を増やしました。お互いに説明し合うことで理解を深めると同時に、自然な英語表現が身につきました。特に、ベトナムや香港の友達が日本語と英語の発音の違い(喉や歯の使い方、TやRの発音など)を細かく教えてくれたのは、本当に大きな助けになりました。

日本の教育とのギャップ:自ら考え、探求する学習スタイル



「日本の教育とのギャップ」が本当に大きかったです。日本の高校の勉強方法と大きく違いました。「全部自分で考える」というか、「自分で調べて、どういう風に説明するか組み立てる」という、「新しい視点での答えの出し方」を問われている気がして、それがかなり難しかったです。

最初はどうやって考えたらいいかがよく分かりませんでした。日本の教育は「教えられたことをやる」という感じがあると思うのですが、難しい問いを与えられた記憶がなかったり、エッセイの書き方とかを学んだことがなかったりしたことが、HAPPでの学習との大きなギャップにつながったのだと思います。

勉強については、戦略的な学習と「諦めない」粘り強さが重要でした。全てを完璧にこなそうとするとパンクするので、時には完璧ではなくても「これでOK」とする勇気も必要だと学びました。疑問点はどんな小さなことでも、すぐに先生やチューターに質問しました。先生の空き時間を利用して、個人的に相談に行くことも多かったです。

異文化でのコミュニケーション:言わないと伝わらない!


<頑張っている学生へ決まった曜日にもらえるパンや先生からの差し入れだった思い出のスナック!>

「言わないと伝わらない」というのが、精神的にきつかったです。やはり「日本人ではない」というか、国の違い、文化の違いで、相手が何を考えてるか分からないということをよく感じました。特に、オーストラリア人(ホストファミリー含む)と話してて、「言わないと伝わらない」というのを痛感しました。

日本って察する文化がありますよね?私が「この日予定あるから」って言っても、「予定があるから何なの?遊べないってこと?どういう意味?」みたいに聞かれて、「あ、日本じゃないんだな」と感じました。友達にもホストにもそうでした。これは今も学んでいる最中なのですが、少し大変です(笑)

「言わないと伝わらない」の意識改革を徹底しました。「ここは日本じゃないから、相手は自分が思っていることを分かっていない可能性がある」と考えて行動するようにして、「なるべく伝える」努力をしました。

私の英語がスムーズでないとき、友達は「分からないことがあれば何でも聞いて」と言ってくれたり、一緒に活動する時に誘ってくれたり、サポートしてくれた友達がいたこともありがたかったです。

そして異文化の中の生活で大変な時期を過ごしていたときに、何よりホストファミリーと友人が、そばで味方になってサポートしてくれたのが本当に大きかったと思います。

初日に他国の人から私(日本人)に対して厳しいコメントをされた時に、ホストが私の味方になってくれたことで気持ちが楽になり、安心できました。それ以外にもいろいろなことが起きる毎日の中、精神的にも物理的にも、ホストが私の全てを支えてくれたので、とても感謝しています。

勉強モチベーションの低下



全科目が大変で、色々と疲れてしまって、自分から進んで勉強しようというモチベーションが下がってしまった時期がありました。その時は、正直、やらなければいけないからやっていたという感じです。

高校時代は分からないところがあったら全部先生に聞きに行って頑張っていましたが、シドニーに来てからは、初めての海外生活や文化の違いに疲れていましたし、英語で質問しなくてはいけないのに質問しても通じない時もあったため、周りと比べて落ち込み、モチベーションを保つのが難しかったです。学校のカウンセラーに相談したこともあります。

たくさんの壁にぶつかり「もう無理かもしれない」と思ったことは何度もあります。でも「シドニー大学で学びたい」という強い目標があったので、諦めずに試行錯誤を続ける事ができ、無事HAPPを卒業することができました!


将来の目標について教えて下さい。



HAPPでの学びと経験を経て、私の将来の目標がより明確になりました。私は近代史や政治、国際関係などに興味があり、ニュースやドキュメンタリーを見てる時は「胸がドキドキ」するほど好きなので、将来は国際関係に関する報道機関とか、それに類する機関で働きたいと思っています。

好きなこと・興味のあることを追求し、それに加えて英語もできたら、将来働く際の選択肢が広がり、就職率もあがるのはいいなと思っています。

海外進学に迷っている高校生や大学生に向けて、メッセージをお願いします!



まず、「できない」と思っても、結局どうにかなるものです。だから、たとえ無謀に思える挑戦でも、やってみてほしいです。挑戦してダメだったとしても、その時に考えれば良いと思います。

それから、英語の勉強は絶対にやった方が良いと思います。日本の英語教育は文法とか単語とかを重視しがちですが、圧倒的に話す機会が不足していると感じるので、高校生のうちにその機会を作った方が、いざ留学に来たときには、困ることが減ると思います。

大学選びは本当に大切です。私自身、日本の大学選びで後悔した経験があるからこそ強く伝えたいです。どの大学に行くにせよ、実際に気になる大学のシラバスなどを全て確認して、そこで自分が何を学べるかを具体的に調べてから決めることが本当に重要だと思います。

最後に、もし進学について両親に相談するなら、自分が悩んでいる内容とか、なぜ海外の大学に行きたいのかといった思いを、具体的な内容とともに誠意を持って伝えることが大切です。特に大学に進学をしてしまっている場合、日本の大学の学費も払ってもらって申し訳ないと思いながらも、正直に話すのが良いと思います。心から自分の思いを伝えて相談するのが良いです。

留学は決して楽な道ではありません。時に壁にぶつかり、苦しい思いをすることもありますが、その経験を通じて得られる成長、世界中に広がる学びの機会、そしてかけがえのない人々との出会いは、あなたの人生を間違いなく豊かにしてくれると思います。

豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号G176)
英語の習得はもちろん、様々な経験やチャンスを得られるシドニー。最終的な目標を是非お知らせ下さい!時間もお金も無駄にしないよう、効率的な方法をご案内します。もちろん、留学中は自分の方向性を見失った時、辛い時にもしっかりサポート。一緒に頑張っていきましょう! このカウンセラーに質問する

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