【体験談】交換留学中止からシドニー大学院へ。学びと現地生活が変えた「キャリア選択の軸」

宮前 稜さん | シドニー | The University of Sydney | 2年
「海外で自分の可能性を試したい」「将来のキャリアで確固たる強みを持ちたい」

そうした目標や野望を持ちながらも、「職歴がない自分に何ができるだろう」「海外での挑戦と将来のキャリアをどう結びつければいいのだろう」と悩んでいませんか?

大学3年の春、コロナ禍によって予定していた交換留学が中止となったRyoさん。思い描いていた計画の変更を余儀なくされましたが、彼は「海外留学の夢を諦めたくない」という強い思いから、大学院進学とUSCPA(米国公認会計士)の取得という高い目標を設定しました。

文系学部・職歴なしの状態から独学1年でUSCPAを取得し、名門シドニー大学院へ進学。現地での「会計×最新テクノロジー」の学びと自力での生活を通じて、自らの「将来大切にしたい軸」を再定義し、見事、希望する大手企業への内定を掴み取りました。

入社までの間、シドニーでの生活を続けるRyoさんに伺った「自分の手で選択肢を広げ、納得のいくキャリアを築くためのヒント」が詰まった体験談をご紹介します。

留学概要
留学者情報Ryo Miyamaeさん
留学先オーストラリア・シドニー(The University of Sydney)
コースMaster of Professional Accounting and Business Performance


留学を決意したきっかけと進路選択



―大学留学を決めたきっかけを教えてください。
留学が選択肢として思い浮かんだのは大学3年の春でした。コロナ禍で大学生活が変わり、元々大学2年の冬に予定していた台湾への交換留学がキャンセルになってしまったのが一番の理由です。

外国語学部に入ったのも一度は留学したいという思いがあったからで、「このまま見通しもつかないまま海外に行かずに大学生活が終わってしまいたくない」と思っていました。

そこで大学3年の春に初めて「大学院留学」という選択肢が出てきました。そして、それと同時にUSCPA(米国公認会計士)の勉強も始めました。このUSCPAを取得して海外の大学院に行き、もし運が良ければ現地就職もありかなと考えたのが最初のきっかけです。

―学生のうちにUSCPAを取得された理由は何ですか?
海外就職のためという理由もありますが、一番は今後のキャリア的に「持っておいて損はない資格だ」と思ったからです。

自分は外国語学部でビジネスの専門知識があったわけではありません。だからこそ、使い勝手が良く世界で評価されるUSCPAを取れば、何かしらのチャンスがくる確率は上がるのではないかと、「海外キャリアを開くための実用的なカード」として取得を決めました。

オーストラリア・シドニー大学を選んだ理由



―留学先としてオーストラリアを選んだ理由は何ですか?
理由は大きく2つあって、消去法的な側面もあります。

1つは、アメリカやイギリスなどのメジャーな行き先は当時の治安や政治的要素、物価も含めて、費用やリスクに対して割に合わないかなと思ったことです。もう1つは、オーストラリアの大学院が入学条件としてスムーズに入りやすかったことです。

カナダについては距離が遠いので、地理的な要素も含めてオーストラリアが良いと思いました。

―シドニー大学を選ばれた理由は何ですか?
理由は2つあります。
1つはシドニー大学が有名でランキングも高く、自分の選択肢の中で真っ先にパッと浮かんだことです。もう1つは、現地就職をするならコネクションや機会が大事だと思ったので、大都市の近くにいた方がネットワーク作りができると考えたからです。

他の大学も検討しましたが、キャリアのことも考えて戦略的に考慮するならシドニー大学の方が見返りが大きいと思いました。

―オーストラリア留学センターに相談をされたのはこのタイミングですか?
はい。オーストラリアの大学事情が全然分からなかったので大学選びの相談をさせていただきました。
一番最初、担当の坂本さんがTwitter(現X)で活発に発信されていたのを見たのがきっかけです。オーストラリア留学センターについて調べたら手数料もかからないとのことだったので、ウェブサイトも調べてしっかりしたエージェントさんだと思い、他のエージェントさんは一切見ませんでした。

相談では、Zoomで3回ほどお話しさせていただきました。TwitterのDMを送ってからすぐに1対1のZoomに繋げてくださり、スピード感とフランクさがとてもあって助かりました。大学専門で長く担当されている方に直接相談できたのも良かったです。

家族の説得と渡航前の不安



―留学に対してご両親の反応はどうでしたか?
最初は全く賛成ではありませんでした。特に母親がすごく保守的な人で、「普通に4年間大学を出て、普通に会社に就職して、普通に生活を送ってほしい」という感じだったので、海外に行くようなリスクを取ることはやめてほしいというスタンスでした。

しかし、本当に1年でUSCPAを取得したことで本気度が伝わりました。それ以降は、自分が決めたことに対して応援してくれるようになりました。

―渡航前に不安だったことはありますか?
一番不安だったのは「現地での家探し」です。知り合いもおらず、土地勘もない中で、本当に家が見つかるのか心配でした。

もう1つは金銭面です。学費は両親に出してもらいましたが、普段の生活費はすべて自分でやりくりする必要があったので、本当にできるかという不安はありました。

実際、留学中に一番大変だったのは「家探し」でした。予定していたシェアハウスがキャンセルとなり、空港からのバスを降りた時に「これからどうしよう」と思いました。

最終的に「Flatmates.com.au」というアプリを使って自力で住まいを見つけましたが、これを一人で解決できたことで「どこに行ってもやっていける」という自信がつきました。

英語力に関しては、大学4年の時にイギリスのサマースクールへ行き「意外といけるな」と感じた経験があったこと、また、USCPAも英語で勉強していたので、極端な不安はありませんでした。

大学院での学び:「会計」×「AI・最新テクノロジー」



―シドニー大学院での学びで、USCPAの知識をどうアップデートできましたか?
Master of Professional Accounting and Business Performanceコースでは、単に会計全般(Accounting)の専門知識を深めるだけでなく、AIやマシーンラーニング(機械学習)をはじめとする最新テクノロジーの仕組みや、ビジネス・会計現場での扱い方について学ぶカリキュラムが含まれていました。

渡航前に取得していたUSCPAの会計知識に加えて、現代ビジネスで不可欠となる「IT・テクノロジー領域の知識」を掛け合わせることができたのは大きな収穫でした。

―日本の大学とオーストラリア(シドニー大学)の大学の授業スタイルに違いはありましたか?


オーストラリアでは、グループワークの多さが圧倒的です。授業はレクチャー5割・グループワーク5割の比率で進行し、グループでのプレゼンテーションやリサーチペーパーの作成などがありました。

プレゼンでは特定の人に偏らず全員が担当パートを英語で発表する必要があったので、英語でロジカルにプレゼン・議論する実践力が鍛えられました

―授業の規模や教授、クラスメートについて教えてください。


講義は多いと250人程度、チュートリアルは20〜30人程度です。教授は皆さん本当にフレンドリーで、質問すれば真摯に答えてくださる方ばかりでした。会計では、アジアの留学生が多かったです。

余談ですが、シドニー大学ではビジネス学部のキャンパスビルがあるのですが、授業はいつもそのビルで行われるわけではなく、劇場のようなところで講義が行われるなど、教授や授業によって授業の場所が変わるのには驚きました。

―大変だった科目や授業で苦労したことはありますか?
大変だった科目は、最初のセメスターで受けた「統計」と「連結会計」です。文系の自分にはなかなか難しかったです。法律系は覚えることが多くあまり興味がなかったので、少し苦戦しました。

また、グループワークでは非協力的な学生(チームに貢献しない人)がいることもあり、最初は大変でした。ただ、最終的にはグループワークをうまく進めていくための「自分なりの対処法」を見つけることができました。

・最初からしっかり貢献できる人を見極めて声をかけること
・不満や問題がある場合は、ためらわずに教授に相談すること
・授業で作成する「チーム契約(Team Contract)」や最後の「相互評価(Peer Feedback)」を活用して評価に正しく反映させること

などのルールや仕組みを活用して、公平に対応することを意識し、うまく進められるようになりました。

ミニマムでタフな現地生活と心地よい交友関係



―現地での生活について教えてください。
生活費を抑えるため、外食はせず自炊しています。アルバイトをしているIKEAでは、「従業員は社食等を利用し手頃な値段で食べられる」などのメリットを利用し、食費はかなり抑えられています。

また、交通費の節約と健康維持のために、大学やバイト先までは片道6km/往復12kmを走って移動しています。この時は、デジタルデトックスも兼ねて、鍵と交通カードだけを持って走るという生活も1年以上続けています。そのため、毎月の支出は本当にほぼ家賃と携帯代だけです。

―現地での交友関係やリフレッシュ方法について教えてください。。
僕は基本的に「友達がそんなにいなくても平気なタイプ」なので、留学先で新しい友達をたくさんつくろうと、特別に頑張っていたわけではありませんが、IKEAやクラスで自然と友人ができたので、週末は彼らと遊びに行くことが多かったです。

また、長期の休みには、台湾人の友人や休学して韓国にいた同級生と台湾や韓国で会ったりと、自分に合った心地よい距離感で交友関係を作ることができました。

シドニーに住んで一番良かったと思うことの1つは、ニューサウスウェールズ州立図書館(State Library of NSW)があることです。こちらに来てから本を読むのが好きになり、休日の癒やしスポットの1つになっています。ガラス張りの学習スペースが好みで、最新のビジネス書や専門書、イーロン・マスクの伝記なども無料で読めるのがありがたかったです。

大学内ではマニングバー(学生食堂の一つ)の奥にある建物(The Old Teachers College)など、人が少なくてリラックスできる場所でスマホから離れて本を読んだりして、リフレッシュをしていました。



海外留学生向け就活イベントと選考対策



―当初は現地就職を目指されていましたが、日本での就職に変更された理由は何でしたか?
最初のセメスターで自分の将来のキャリアについて「日本」と「シドニー」を比較した際、自分にとってシドニーにいる利点が「給与水準が高いこと」しかないと気づいたからです。

労働市場の競争の激しさやコネクション作りの大変さに対し、日本に戻れば英語力や資格を強みに有利な条件で働け、暮らしやすさも含めてメリットが多いと感じました。半年間ほど現地就職に向けてインターンに応募したりネットワークイベントに参加したりと試行錯誤した上での結果です。

オーストラリアのゆったりとした生活に触れる中で、「仕事一筋ではなく自分のライフやゆとりも大切にしたい」という価値観に変わったことが大きかったです。

そこからは日本の就活に切り替え、Instagramで海外留学生向けの日本人向け就活イベント「TKF」を見つけて活用しました。

―Webテストや面接対策で特に大変だったポイントは何でしたか?
日本のWebテストは、SPIを含めて主に3種類の形式があります。企業ごとに採用しているテストが異なるため、日本からAmazon経由で参考書を取り寄せて、網羅的に対策しまし、オンライン面接(1次・2次・対面最終)に挑みました。

面接では「普段の自分よりも少しアピールする」必要があり、努力が必要でした。金融、デベロッパー、メーカー、商社など約10社を並行して受けたため、オンライン面接のスケジュール管理も意識して進めました。

―内定先企業に決めた理由を教えてください
一番の決め手は、選考を通じて「一番自分を必要としてくれた」と強く実感できたことです。また、接した社員の方々の人柄や会社の雰囲気が、自分の性格に非常にしっくり合っていると感じました。

メガバンクなどの激務な環境よりも、自分のタイプに合い、ゆとりを持って働ける内定企業との出会いは、まさに「行きたい会社」ではなく「自分にフィットする会社」を冷静に選べた結果であり、非常に満足しています。

得られた変化と未来へのメッセージ



―留学を通して一番変わったことや得たものは何ですか?
人生観や世界観が広がったことです。仕事だけでなく「自分の人生やゆとりを大切にするオーストラリアの価値観」を知り、人間として豊かになれたと感じています。大学での学問以上に、現地で生活し人間性を深められた点の収穫が大きかったです。

―今、大学院留学を悩んでいる方へメッセージをお願いします。
「何を学びたいか」だけでなく、視野を広げて「その留学が自分の人生にとってどんな意義をもたらすか」という目的意識を持つことが大切です。自分の中で目的意識を持ってアクションを起こせば、その過程で気づくことが多く、後悔のない選択になると思います。

スタッフからのコメント

Ryoさんがシドニー大学に在学中は、大学を訪問したり、大学の休暇中に声をかけたりと、いろいろな機会にお話ししてきました。

最初に会ったときから、優しい印象は変わらないRyoさん。留学中の出来事や就職活動について話してくれるときも、大変なことはあったと思うのですが、力が入りすぎておらず、でも、いろいろなお話を聞けば聞くほど、自分のやりたいことを、しっかり一つずつ実現してきたんだな、と感じます。

今回の就職活動でも、最初に考えていた道にこだわるのではなく、さまざまな可能性を探りながら、自分が納得できる進路を選ばれました。目標に向かって着実に進みながらも、状況に応じて柔軟に方向を変えられるところも、Ryoさんらしいなと思います。

就職先での配属はまだ決まっていないそうですが、「まだ何をするかわからないところさえも楽しみ」という言葉もとても印象的で、これからどんな仕事に出会い、どんな経験をしていくのか、私もとても楽しみです。

あともう少し、シドニーでの生活を満喫して、就職に備えてくださいね。Ryoさんのこれからを、心から応援しています!
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号G176)
留学カウンセラー歴19年。 日本の大学卒業後、社会人を経てオーストラリアへ。ワーホリ、語学留学を含めさまざまな経験を重ねてきました。 長年シドニーで留学生を見てきて感じるのは「留学で本当に大切なのは、入学することではなく、現地で勉強を無事にやり遂げ、その先に繋げること」だということです。 留学カウンセリングでは、私自身の経験と知識をシェアしながら、あなたにベストな留学プランを一緒に考えていきます。そして、留学中、思いがけない壁に直面した時も、現地シドニーでいつでも頼れる存在として、無事コース修了までしっかり見守り、サポートします。 このカウンセラーに質問する

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