Mioさんの留学プラン 高校卒業
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2022年11月 サンシャインコースト大学附属英語学校(10週間)
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2023年2月 サンシャインコースト大学 Bachelor of Animal Ecology入学
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2025年12月 大学卒業
3年間以上お世話になっているホストファミリーが卒業式に来てくれました
動物が好き。その気持ちから始まったUniSCへの進学
動物や自然に囲まれて育った子ども時代
幼い頃から自然や動物に囲まれた環境で育ってきたことが、動物に興味を持った原点です。地元が田舎で自然豊かな場所だったこともあり、子どもの頃は昆虫探しに夢中になる日々を過ごしていました。また、動物好きな家族の影響もあり、家では犬や猫、ハムスター、ヤドカリなど、さまざまな動物たちと一緒に成長してきたのです。物心がついた頃には「動物がいる生活」が当たり前で、動物や自然そのものが好きになっていました。
高校生になり進路を考え始めた時期、当時は「将来何をしたいのか」という明確な夢がなく、進路についてずっと悩んでいました。「自分が一番好きなことは何だろう?」と改めて自分に向き合ったとき、やはり真っ先に浮かんだのが「動物」の存在です。そこから動物について学べる学校を探し始めました。
「これだ!」と思ったUniSCのAnimal Ecology
その際に出会ったのが、オーストラリア留学センターさんの記事で紹介されていた
サンシャインコースト大学(UniSC)のBachelor of Animal Ecology(アニマルエコロジー)でした。記事を目にした瞬間、直感的に「これだ!」と思ったことを今でも覚えています。
アニマルエコロジーでは、動物や生態系について学ぶだけでなく、野生動物の保護や保全に必要な知識や実践的な経験を身につけられる点に強く惹かれました。もともと動物保護に強い関心があった私にとって、自分の「好き」を学びにつなげながら、将来、野生動物や自然環境の保全に関わるための知識や経験を身につけられるカリキュラムは自分にぴったりだと感じたのです。
さらに、日本ではなくオーストラリアで学ぶことで、実際に豊かな自然やさまざまな野生動物に触れながら学べることも魅力でした。自然豊かなサンシャインコーストという環境で、教室の中だけではなく、実際のフィールドに出て動物や生態系について学べることもUniSCを選んだ大きな理由です。
「好き」から一歩深く。3年間で学んだAnimal Ecology
座学・実験・フィールドワークで学ぶAnimal Ecology
入学前は「動物保護に必要な知識を身につけ、それを実際のフィールドワークを通してどう活かすかを学ぶコース」
という漠然としたイメージを持っていました。
しかし実際に3年間学んでみると、想像以上に幅広く、そして細かく動物や生態系について学ぶ奥深い内容だったのです。
学びのスタイルは、大きく分けて3つありました。
座学:動物の生態に関する基礎知識に加え、生態系の調査や研究に欠かせない統計学や、分析ソフト「R」を使ったデータ解析・整理の方法を学びました。
ラボ(実験):動物の細胞レベルの内容から、毛皮や皮膚がどのような機能を持っているかを調べる実験まで行いました。
フィールドワーク:学生同士でグループを作り、トピック選びから研究テーマの設定、現地での調査まで自分たちで進めました。
入学前にイメージしていたフィールドワークだけでなく、こうしたさまざまな学びを組み合わせながら、動物や生態
系について理解を深めてきました。
統計や実験も、動物を守るために必要な学びだった
入学当初は「こんなことまで勉強するんだ」と驚くこともありました。しかし学びを重ねるうちに、一見動物保護とは直接関係なさそうに思える統計学やデータ分析、実験の知識こそが、「野生動物や生態系を正しく保護・保全するために不可欠な知識(科学的根拠)」になるのだと気づかされたのです。自分一人では気づけなかった部分まで幅広く学べたことは、このコースの大きな魅力でした。
一方で、授業期間という限られた時間内での研究だったため、フィールドワーク調査は「調査結果をもとに、今後さらに研究するならこう改善できる」という課題提示で終わることが多くありました。「実際にその改善点を解決し、野生動物の保護につなげるところまで経験してみたかった」という思いも残っています。
それでも振り返ると、アニマルエコロジーはただ「動物が好き」という気持ちを超えて、生態系や野生動物の保護がどれほど奥深く、そして難しいものなのかを実感できるコースでした。将来の保護活動に必要な知識や考え方を具体的に学べた、非常に充実した3年間となりました。
特に印象に残った、2つの授業
動物の環境への適応を学び、「日本の龍」を科学する
Animal Ecophysiology(動物生態生理学)は、動物がそれぞれの生息環境にどのように適応してきたのかを、生理学的な視点から学ぶ科目です。動物が特定の陸上・海洋環境に生息する理由を理解し、それを保全にどう活かせるかについても学びました。評価はオンライン試験、2週間に1回のラボレポート、そして架空の生き物を生物学的に評価するエッセイの3つで構成されていました。
特に印象に残っているのは、ラボを行うたびに、その結果を自分で分析してレポートにまとめたことです。
<頭蓋骨を測定し、食性との関係を分析>
例えば、あるラボでは異なる種の頭蓋骨の長さ・高さ・幅などを精密に測定し、分析ソフト「R」でデータを分析・グラフ化して、種ごとの違いや食性との関係性を統計的に考察しました。単に実験をして終わりにするのではなく、「結果から何が分かるのか」「なぜその結果になったのか」まで自分で突き詰める必要があったため、実験の意味をより深く理解することができたのです。
<架空の「日本の龍」を生物学的に分析>
架空の生き物を実在の動物と同じ視点で分析するユニークな課題です。私は日本の「タツ(龍)」を選びました。「陸上と水中の両方で活動できるなら両生類のように皮膚や特殊な呼吸機能で酸素を取り込んでいるのではないか」「骨格構造や体温調節はどう機能しているか」など、学んだ生理適応の知識を総動員して1つの生き物として成立するかを考察しました。それまで経験したことのない課題で、最初は苦戦しましたが、遊び心がありながら授業で学んだ知識を幅広く活用する必要があり、とても面白い課題でした。
生態データの分析に挑戦!一番苦戦した統計学

もう一つ印象に残っているのが、Statistics with Teeth: Understanding Ecological Dataです。
最初は「統計学がAnimal Ecologyとどう関係するんだろう?」と思っていましたが、実際には、生態学の研究データを分析し、結果の説明や将来の予測につなげるためのスキルを学ぶ実践的な科目でした。課題は、グループでの分析構成案作成(課題1)、個人でのデータ分析(課題2)、そしてゼロからコードを書いて研究データを分析する(課題3)という3段階で進みました。
3年間で履修した中でも特に難しく、一番時間をかけて取り組んだ科目の一つです。分析には「R」を使用するのですが、どのコードを使えば求めている分析ができるのか、出てきた数値のどこを見れば研究に必要な結果が得られるのかを理解するのが本当に大変でした。
友達と一緒に深夜まで大学に残って課題に取り組んだことも、今では良い思い出です。試行錯誤を繰り返す中で、コードの意味や分析結果を理解できるようになると、だんだん面白くなっていきました。
時間をかけて一つずつ理解しながら取り組み、最終的に良い成績を取ることができたときは、大きな達成感がありました。この授業を通して、Animal Ecologyでは動物そのものの知識だけでなく、得られたデータを正しく分析し、科学的な根拠として活用する力も重要なのだと実感しました。
クジラからサンゴ礁まで。Animal Ecologyのフィールドトリップ
Hervey Bay(ハービーベイ)|野生のザトウクジラと渡り鳥を調査
クイーンズランド州のハービーベイでは、ザトウクジラと渡り鳥を対象にした実習を行いました。渡り鳥の観察では、見た目や鳴き声を参考に鳥の種類を識別・記録しました。似た種類の鳥も多く苦戦しましたが、周りの学生や先生に教えてもらいながら調査を進めた場面も覚えています。
ザトウクジラの調査は、それまで野生のクジラを見たことがなかった私が、特に楽しみにしていた実習でした。クジラは最後の方までなかなか姿を見せてくれませんでしたが、帰る直前になって3頭のザトウクジラが手の届きそうな至近距離まで来てくれたのです。野生のクジラを目の当たりにしたあの景色は今でも忘れられません。
調査では、GPSで観察地点を記録し、クジラの行動パターンとその時間を記録しました。潜ってしまうまでの短い時間で行動を判断するのは難しいため、事前にそれぞれの行動の特徴メモや簡単な絵を描いて準備しておき、グループで協力して調査を終えることができました。滞在中には地域のお祭りにも参加でき、その土地の文化や歴史にも触れられた素晴らしい思い出になりました。
Heron Island(ヘロン島)|グレートバリアリーフでサンゴ礁を調査
最後のフィールドトリップとして訪れたのが、グレートバリアリーフにあるヘロン島です。
港まではサンシャインコーストから車で約5時間かかるため、朝8時の到着に向けて5人で車をシェアし、深夜1時に出発して1時間交代で運転しながら向かいました(港からさらに船で約2時間)。この長距離ドライブも大切な思い出の一つです。
現地では、「港などの人間活動地点からの距離がサンゴに与える影響」をテーマに設定しました。20か所の観察地点で潮の満ち引きを考慮しながら日に何度も海に潜り、カメラでサンゴを撮影して大量の写真を集めました。調査後はパソコンソフトで写真を1枚ずつ確認し、サンゴの種類や健康状態を記録する、かなり体力と根気のいる調査を行ったのです。
実際の自然環境の中で自分たちでデータを集め、それを分析していく、まさにAnimal Ecologyらしい実習でした。
ハードな調査の一方で、自由時間にはシュノーケリングや朝日、夜の満天の星空を心ゆくまで楽しみました。さらに調査を頑張ったご褒美として沖まで船で連れて行ってもらい、サメや自分より巨大なエイ、ウミガメ、カラフルな魚たちと一緒に泳ぐ感動的な体験も叶いました。(翌年のグループはウミガメの孵化にも立ち会えたそうです。)まさにオーストラリアでアニマルエコロジーを学んだからこそ叶った特別な時間です。
動物に関わる現場で学ぶ、最終学年のPlacement(職場実習)
Australia Zoo Wildlife Hospitalで96時間以上の実習へ
Animal Ecologyでは、最終学年にPlacement(職場実習)を選択することができます。必ずPlacementをしなければならないわけではなく、他にもいくつか選択肢がありますが、私は実際の職場で働く経験ができるのであればやってみたいと思い、Placementを選びました。
大学の担当者から紹介された候補の中から、自分で数か所の施設へ連絡を取り、最初に返事をいただいたAustralia Zoo Wildlife Hospitalで実習することになりました。
規定の96時間以上の実習を行うため、週1〜2回、1日7.5〜9時間ペースで通いました。
コアラのケージ掃除や餌の準備も、大切な仕事
私が主に担当したのは、Keeper(飼育担当者)の方と一緒に行う仕事です。
午前中は病気やけがをしたコアラのケージを掃除し、午後には餌となるユーカリの枝を運んで、それぞれのケージに入れていきました。
状況によっては動物看護師の方のお手伝いとして、コアラの治療経過の記録や、状態に合わせた食餌の準備を行うこともありました。
力仕事も多く、正直大変だと感じる日もありました。
獣医師や動物看護師の治療を間近で見学。コアラの赤ちゃんのお世話も
業務の合間には、Treatment(治療)の様子を近くで見学させてもらえることもありました。
Hospitalではコアラだけでなく、カンガルー、鳥類、カメ、ヘビなど、さまざまな野生動物が治療を受けています。
レントゲン撮影、麻酔、傷の縫合処置など、獣医師や動物看護師の方々が動物の状態を確認しながら落ち着いて丁寧に作業を進めていく姿は、本当に格好良く印象に残っています。
そして実習最終日には、Supervisorのご配慮で動物看護師の方のお手伝いをすることになり、治療中の動物の保定や、コアラの赤ちゃんのお世話を経験することができました。実際にコアラの赤ちゃんを抱っこすることもでき、「大変だったけれど、最後まで頑張ってよかった」と強く感じました。
実習で知った、動物に関わる仕事の大変さと責任
今回のPlacementで学んだのは、動物に関わる仕事は、動物と触れ合ったり治療したりすることだけではないということです。
ケージの掃除や餌の準備といった、一見地味に見える仕事も、動物たちの健康を守るために欠かせません。
実際の現場で働き、動物に関わる仕事の大変さや責任を体験できたことは、大学の講義やフィールドトリップだけでは得られない、大きな学びになりました。
3年間で変わった、動物や自然を見る目
動物の行動に「なぜ?」と考えるようになった
アニマルエコロジーを通して、日常のものの見方が大きく変わりました。以前なら何気なく見ていた動物の行動に対しても「なぜこの行動をしているのだろう?」と科学的な理由を考えるようになり、サンシャインコースト周辺の生息環境への理解が深まったことで、プライベートで訪れる際も新しい発見が増えたのです。
一方で、大学では体系的な基礎知識やデータ分析を学びますが、実際の現場では教科書通りにいかないことも多く、状況に合わせて対応する必要があるという違いや難しさも実感しました。
「本当にこれがやりたかったこと?」と悩んだ時期を越えて
学びの途中で、研究手法や統計、データ分析など一見関係なさそうに思える分野に悩んだ時期もありました。「これが本当に学びたかったことなのだろうか」と葛藤しましたが、学びを進める中でそれらが動物を守るために不可欠だと理解できたのです。この経験を通して、「その時には意味が分からないことでも、後になって別の形で自分の役に立ったり、やりたいことにつながったりする」という大切な気づきを得ることができました。
また、このコースを通して出会えた友人や教授も、3年間の大学生活の中で大切な存在です。留学中は英語に不安がある場面もありましたが、周りの学生や教授陣はいつも温かく受け入れてくれました。「動物好きに悪い人はいない」という言葉通り、「動物が好き」という共通点のおかげで、国籍や言語の違いを超えて大切な友人たちと出会うことができたと感じています。
卒業した今は、以前よりも動物や自然が好きになり、守りたい気持ちも強くなりました。自分にできる小さなことからでも、保護活動に携わっていきたいと考えています。
これからUniSCでAnimal Ecologyを学びたい方へ
キャンパス内でよく見れるカンガルーです。時々、お腹から顔を出してる赤ちゃんも見ることができます。
進学前に、実際の授業内容まで確認しておくのがおすすめ
アニマルエコロジーは、自然豊かなオーストラリアで、講義だけでなく実際に自然や動物に触れながら学べることが大きな魅力です。動物が好きな方はもちろん、「動物についてもっと詳しく研究したい」「将来、動物や自然に関わる仕事がしたい」という目標がある方にも向いているコースだと思います。
ただ、入学前に一つ知っておいてほしいのは、自分が想像していたことと、実際に学ぶ内容にギャップを感じることもあるということです。そのため、進学を決める前にUniSCの公式サイトで「Animal Ecology」と検索し、学期ごとの授業や、それぞれの授業でどのような内容を扱うのかを確認してみてください。事前に具体的な内容を知っておくことで、より納得したうえで進学を決められると思います。
英語に不安があっても、「学びたい」という気持ちを大切に
オーストラリアの大学への進学を考えている方の中には、英語力を一番の不安に感じている方も多いと思います。もちろん、入学には一定の英語力が必要ですが、その基準をクリアしていれば、英語が苦手でもきっと大丈夫です。私自身も英語が得意だったわけではありませんが、実際に大学で学び、無事に卒業することができました。大変なことがあっても、なんとかなります。
これはAnimal Ecologyに限ったことではありませんが、英語力だけを理由に、せっかくの「学びたい」という気持ちや挑戦する機会を諦めてほしくないと思います。
「動物について学びたい」「オーストラリアの自然の中で学んでみたい」という気持ちがあるなら、ぜひ一歩踏み出して、自分が学びたいと思った世界に飛び込んでみてください。きっと、そこでしかできない経験や、そこでしか出会えない人たちが待っていると思います。
スタッフからのコメント
動物が好きという気持ちから始まったMioさんのオーストラリア留学。
Australia Zoo Wildlife Hospitalでの実習での経験をきっかけに、現在は動物看護(Veterinary Nursing)コースで学ぶことも選択肢の一つとして、今後の進路を模索しているそうです。
「動物が好き」という気持ちが、大学での学びを通して「動物や自然を守りたい」という思いへと深まった3年間。
Mioさんがこれからどのような道を選び、歩んでいくのか、私も楽しみにしています。
改めて、大学ご卒業おめでとうございます。そして、貴重な経験をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました。