平野さんの留学プラン |
・2019年9月〜11月
パースTAFE
English for Academic Purposes(EAP)コース10週間
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・2020年2月〜12月
パース、サウスメトロポリタンTAFE、ベントレーキャンパス
Certificate IV in Veterinary Nursingコースに入学&卒業
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動物看護師として働く、という夢をあきらめきれず留学を決意

元々獣医希望で動物科学の大学を卒業しました。卒業後の進路では「動物と関わる仕事」と「世界と繋がる仕事」という2つの夢のうち、どちらに進むか悩んだ末、貿易に携わる仕事を選択し、空き時間に動物関連のボランティアをしながら生活していました。
が、どうしても動物と関わる仕事をしたいという夢が諦められず、何かできないかと模索するうちに、「世界で活躍できる動物看護師になりたい」という夢を描くようになりました。
海外や英語には以前から興味があり、貿易の仕事も英語を使う仕事。でも、留学すれば、
「海外に住みたい」「世界で活躍できる動物看護師になりたい」という2つの夢を同時に叶えられると思い、海外で動物看護師の勉強をしよう!と決意しました。
TAFE付属語学学校で学んだ10週間

海外ドラマを見るのが好きで、日本でも海外ドラマを見ながら英語に触れていました。また、日本にいる海外からの留学生と遊んだりしながら、IELTSの参考書を使って英語を勉強し、IELTS6.0を取ってから留学しました。
でも、TAFE付属語学学校の進学英語コースに入った時、自分は読み書きはできても話すのが苦手で上手くコミュニケーションが取れない、一方クラスメートの英語レベルは高くて落ち込みました。
IELTS6.0レベルの英語力があってもTAFEの英語コースを受けておいて助かりました。
このコースのおかげで、特にライティング、スピーキング、リスニングは確実に伸びました。
ライティングは先生が毎回課題を出してくれ、きちんと添削してくれるので弱点が分かり、成長したと感じられるスキルでした。
動物看護師コースに入学
オリエンテーションから圧倒されました。最初の留学生向けのオリエンテーションはフレンドリーな雰囲気で大丈夫だったのですが、動物看護師コースのオリエンテーションでは初日に実習先を見つけるようにと言われて、うっ!となりました。(笑)
オリエンテーションでは実習で使うユニフォームと教科書を購入。いよいよコース開始です!
動物看護師コースでは
とにかく専門用語を覚えるのが大変!アナトミーは日本と同じことを学ぶのですが、英語だと全然分からなかったです。先生によっては早口で英語が聞き取れないということも。
また、日本では麻酔は獣医の仕事ですが、オーストラリアでは看護師もモニタリングし、麻酔の授業があります。これも単語が難しく苦労しました。
1学期目には、クライアントとどう接するかも学びます。
例えば、怒っている顧客に相手の気持ちを理解しているという共感を言葉で示し、一度自分にその気持を受け入れてから対応する、というスキルも学びますが、日本では全てをオブラートに包んで対応する。そういう日豪の文化の違いも感じました。
日本では学ばない同僚との関わり方、コミュニケーションの取り方も学びます。
TAFE併設の動物病院
Nurse animalsでは、実際にTAFEのキャンパスに併設されている動物病院で動物をどう看護するかを学びます。
怪我や病気の犬、猫の手術も行われ、私達の実習にも使われます。
Surgery(手術)が週に1回とClinic(受付と診察)が2週間に1回あり、1グループ7人の少人数で授業が行われています。コースの先生の半数は獣医、半数は看護師の先生で、動物病院での授業でも獣医と看護師の先生が教えてくれます。
動物看護師コースのあるベントレーキャンパスでは、犬、鳥、モルモット、うさぎ、トカゲなどの爬虫類を実習用に飼っており、違う動物コースの学生が毎日お世話しています。
コロナ禍でのオンライン授業
パースがロックダウン中のオンライン授業では、朝の8時半〜17時半までずっと授業。その座学で学んだことを実習で活かすはずだったのに、実習がその当時はなかったのでフラストレーションがたまりました。が、ロックダウンも解除され、実習でその知識を使えるようになり、ほっとしました。
テストもコロナの影響でオンライン。これはちょっとラッキーだったかもしれません。(笑)
選択科目のいくつかは膨大のアサインメントがあって、終わらせるのに必死でした。
動物看護コースでの校外実習

このコースではコース開始後すぐ、実習先を見つける必要があります。
これまでにした動物のボランティアや日本の大学で学んだことや、私は◯◯ができます!ということをアピールした履歴書とカバーレターの準備をし、グーグルマップで動物病院を検索、自分の家の近所の動物病院、7〜8箇所に直接行きました。
が、直接履歴書を持参しても、「メールして」と全部の病院に言われ、結局メールをしました。
いくつかのクリニックでは、「今は募集していないの」「小さいクリニックなので受け入れは難しい」と速攻で言われましたが、1ヶ所だけ自宅から徒歩1〜2分のクリニックの支店で実習できることになりました。
実習先では、主に手術の準備、実際のモニタリング、後片付けを、最初は週に1回、後半は週に2回行いました。
240時間以上実習を行なわないといけないため、3月からロックダウン前まで、ロックダウンが解除になった後、6月からコースが終わる12月までずっとクリニックに行っていました。
実習では、ログブックがあり、やらないといけないタスクをクリア、記録をつけていきます。
実習先ですごくいいなと思ったのは、ここができていた良かったよ、スタッフ同士褒め合う環境だったこと。実習生の私に対しても同じで、とてもポジティブな環境での実習経験でした。
留学を振り返って

動物看護の知識は確実に増えました。が、それにも増して、クラスメートと助けあったり、人とのかかわり合いや、実習先の温かい雰囲気を経験できたことは、私の留学の中で大切なことでした。
また、実習の時、他の人は積極的で「私これやります!」「私はこれを!」と我先にこなしていくのですが、私は「私は次にやるね」と譲り、結果自分の番が来なくなることや、先生が学生に質問した時、他の学生に答えを先に言われ、先生が「じゃあEriはどう思う?」と聞いてくれた時には答えが残っていなかった、ということも。
こんなことから、
何事も積極性が大事!ということも学びました。
留学生は少人数いたけれど、ほぼ全員オーストラリア人の学生でした。同じグループの学生とは仲が良く、先生方も動物、学生への対応が優しい先生ばかりで安心して学べました。
2019年9月にパースに来たときはまだ少し寒くて、心細く感じましたが、今はパースが大好きです。なんといっても海が一番ですが、ちょっとドライブすれば色々な自然に出会えるところ、天気がいいところも好きです。最近はバスと電車を使い、スカボロビーチにサーフィンレッスンに行っています。
少しでもやってみたいと思ったら、留学したほうがいい

色々な人と接して世界が広がるし、オーストラリアで出会った人はポジティブな人が多いと思います。
今を楽しんでいるオーストラリア人から学ぶことは多く、留学前は何かやろうと思っても「悪いことが起こるかもしれない」と悩んでやらないことが多かったけれど、これからは何にでも挑戦していきたいと思います。
コロナの中、日本に帰国せずパースに留まったのは、もっとこのコースで学びたかったし、
クラスメートやハウスメート、友達、支えてくれる人たちがたくさんいたからです。
それにパースの方がコロナウィルスの感染リスクが低く安全だったので、帰国しませんでした。結果、TAFEを無事に卒業でき、充実感でいっぱいです。
いつかまたパースに戻ってきたいし、他の国で働いてみたいという思いもあります。TAFEを卒業したことで、日本以外の国で働くという可能性も生まれたことは留学の成果。
いったんは日本に帰国、動物病院で働き、
どんなに忙しくても動物も人にも愛情を持って接することができる動物看護師になりたいという夢を叶えます。