オーストラリア手話(Auslan)
コースで学ぶ内容
ろう者や聴覚障害者と高度で専門的なレベルでコミュニケーションするためのオースラン(オージーラン)コースです。オーストラリア手話は、社会福祉エリアだけにとどまらず、例えばメディアやエンターテイメント業界など幅広い業界でそのスキルを活かすチャンスがあります。
メルボルンある専門学校
Melbourne Polytechnic(メルボルンポリテクニック)は、ビクトリア州で唯一の公認オースラン語訓練機関で、社会福祉系コースにおいても長い歴史があります。
2024年には、Collingwood(コリンウッド)キャンパスにろう者センターが設立されました。これは、22/23年度のビクトリア州予算(premier.vic.gov.au)で発表された1億310万ドルのTAFE資金援助パッケージの一部で、2024年7月入学以降は、すべての授業がこの新しい専用スペースで行われています。
Diploma of Auslan(2年)
教育機関、政府機関、舞台芸術、その他ろう者のコミュニティが関わる幅広い場面で働くことを想定した内容で、独自のAuslan Pathwayで学んだすべてのスキルを組み合わせたディプロマコースです
手話通訳スキルに加え、オーストラリアのろう者コミュニティの社会的・教育的状況などを包括的に学びます。コースでは、ろう者のコミュニティをベースにした活動やイベントに参加する機会や、Expression Australiaのイマージョンプログラムで卒業前に実社会での経験も積むことができます。
コース修了後は、オーストラリア手話スキルを生かし、通訳業界、高齢者介護や盲ろう者支援、雇用コンサルタントまたはカウンセリングなどさらに幅広い分野でのキャリアアップを目指すことも可能です。
AuslanコースはCollingwood(コリンウッド)キャンパスでの開講となります。
【入学日】
毎年2回(2月、7月)
必修科目の例 |
Converse in Auslan at a basic user level
基本的なユーザーレベルでAuslanでの会話を行う |
Compare the fundamental differences between Auslan and English structure
Auslanと英語の構造の基本的な違いを比較する |
Source information on Deaf culture, and communicate according to Deaf protocol
ろう者文化に関する情報を入手し、ろう者のプロトコルに沿ってコミュニケーションを行う |
Converse in Auslan at an independent user level (familiar subjects)
独立したユーザーレベル(身近な話題)でAuslanの会話を行う |
Analyse the structure of Auslan signs
Auslanの手話の構造を分析する |
Research the development of educational and social conditions for Australian Deaf communities
オーストラリアのろう者コミュニティーの教育的・社会的条件の整備について調査する |
Converse in Auslan at an independent user level (abstract and concrete notions)
自立したユーザーレベルでオーストラリア語を話す(抽象概念と具体概念) |
Compare the structure of sentences in Auslan and English
Auslanと英語の文の構造を比較する |
Converse in Auslan at a proficient user level
Auslanで熟練したユーザーレベルの会話を行う |
Analyse the semantics and sociolinguistics of Auslan
Auslanの意味論と社会言語学を分析する |
選択科目の例 |
Compare other sign languages to Auslan
他の手話をAuslanと比較する |
Communicate with deafblind people
盲ろう者とのコミュニケーション |
Take notes for Deaf, hard of hearing and Deafblind people
聴覚障害者、難聴者、盲ろう者のためのメモを取る |
Convey information between Auslan and English
Auslanと英語の間で情報を伝達する |
Research the role of an Auslan interpreter
Auslanの通訳者の役割について調べる |
※上記は2025年のMelbourne Polytechnic(メルボルンポリテクニック)の情報です
※科目は産業界との協議の元に選定されており、内容は予告なしに変更となる場合があります。
英語力はどれぐらい必要?
メルボルンポリテクニックは、Diploma of Auslanコースに直接入学する場合の英語力として、
IELTS AcademicのWritingとReadingが5.5以上あることが必要*としています(OverallとSpeaking、Listeningのスコアは問いません)。
*ただし、専門コースに直接入学するために学生ビザ(Subclass 500)を申請する場合は、同ビザ申請時にIELTS Academic 6.0または同等レベルの英語力証明が求められます
英語力が足りない場合はどうすればいい?
メルボルンポリテクニック提携の英語学校をセットにした留学プランがあります。まず、はじめに英語コースに通い、指定のコースを修了することで、
IELTSやTOEFLの提出が免除され、そのまま専門コースに進学できます。
その際、英語コースにどれだけ通えばいいか?は、個々の英語力により異なります。まずは日本でIELTS Academicを受けられた後、その結果を
こちらよりお知らせください。
オーストラリア留学センターは、メルボルンポリテクニックの公認出願窓口です。ご自分で学校に直接申し込むのと同じ費用で、有資格留学カウンセラーによる入学手続き代行、現地6都市でのサポートが受けられます。留学を真剣にお考えの方はぜひご利用ください。
専門学校で取得できる資格
オーストラリアの専門学校では、コース期間(内容)に応じて、Certificate、Diploma、Advanced Diploma などの資格が得られます。これらの資格は、その教育制度の違いから、日本で相当する資格がありません。しかしながら、Diploma(ディプロマ)レベルの場合、コースによっては取得に 2年を費やすものや、大学での単位 1年分に相当する場合があることなどから考えると、準学士に相当するとも言われています。
キャリアアップのために専門学校をお考えの方には、Diploma レベル以上の取得を目指すのが良いでしょう。
専門学校から大学進学へのステップ
TAFEやカレッジで Diploma(ディプロマ)を取得した場合、各教育機関が提携している大学の関連コースへ進学または編入が認められる場合があります。
(コースによる異なりますので、詳細はぜひお問合せください)
こんな仕事 & キャリアに役立ちます
障害者サポート業務
コミュニケーションガイド
学校への統合支援
ろう者組織での接客サービス
社会福祉関連
政府機関 ほか
コースを開講している学校一覧
*授業料は 1セメスタ(6ヶ月)あたりの金額となります