TAFEについて(TAFE留学)
TAFEとは?
TAFE (Technical and Further Education)とは、オーストラリアに100校以上ある、
州立の職業訓練専門学校です。留学生を対象とした様々な専門コース、英語コースを開講し、90%以上は現地のオーストラリア人。その為、TAFEで学べる内容もバラエティに富んでいます。
TAFEの魅力は、市場のニーズや需要に対応し、常にタイリムーな専門知識、スキルを身に付けることができる点です。学習環境も充実していて、最先端のテクノロジーを駆使した設備が整っています。TAFE修学後、即戦力として働ける人材育成を目的としているので、各産業界と連携した実地研修も頻繁に行われています。こういった実務経験は、就職活動の際も高く評価されますので、雇用の機会を広げるチャンスといえるでしょう。この「地元の企業とつながりを持つ教育機関」という点も、TAFEの大きな特徴です
学生だけでなく、「キャリアアップしたい」、あるいは「転職のために実践的な専門スキルを身に付けたい」という社会人にも人気があり、年々TAFE留学を考える留学生が増えています。
なお、近年では「Boxhill institute」や、「Tasmanian Polytechnic」というように、母体はTAFEながらも、「TAFE」という名前を外すTAFEが増えています。
TAFEで学べる分野
TAFEのコース内容は、ビジネスから農業、レジャーまで非常に幅広く、特にビジネス、福祉、園芸、アート&デザインといった分野は、コース数も充実しています。ツーリズムも人気の高い分野のひとつ。
オーストラリアならではの分野としては、マリン・ツーリズム、ワインメーキング、馬産業(競馬調教、馬上経営)などがあり、各TAFEは毎年様々なコースを開講しています。
TAFEで学べる分野 |
ビジネス |
ホスピタリティ |
ツーリズム |
デザイン |
レジャー |
福祉 |
航空 |
情報技術 |
自動車 |
看護 |
海洋 |
通訳・翻訳 |
農業 |
動物 |
工学 |
映像 |
園芸 |
建築 |
保健・医療 |
教育 |
美容 |
環境 |
法律 |
馬産業 |
さらに詳しいTAFEで学べる分野については
こちらをご覧ください。
TAFEで取得出来る資格
TAFEでは、様々な資格を取得することができます。Certificateから順に難易度が上がり、Advanced Diplomaが最も高い資格レベルとなります。厳密にはCertificateは”証明書”となり、Diploma以上が”資格”となりますから、TAFEに進学する多くの留学生は、Diploma以上の資格を目標としています。
学位 |
期間 |
概要 |
Certificate1 |
4~6ヶ月 |
必要な管理指導のもとで、ある業種の規定された業務内容を理解し、実行できる能力をつける |
Certificate2 |
6~8ヶ月 |
かぎられた管理指導のもとで、Certificate I よりは複雑な業務内容を理解、実行できる能力をつける |
Certificate3 |
6ヶ月以上 |
技術面での専門性、他者を管理できる能力、高いレベルの自己管理能力、技術面での適応力をつける |
Certificate4 |
12~18ヶ月 |
ある技能の全般的な資格、専門技術を含み、他者の業務に対する責任、経営管理のプロセスについての責任が一定のレベルに達する |
Diploma |
18~24ヶ月 |
履歴書にも資格として記載が出来るレベル。Advanced Diplomaよりも専門性と責任のレベルは、やや低くなるが、各分野における基本となる知識は全て身につけている。 |
Advanced Diploma |
24~36ヶ月 |
複数の職種にわたる能力・適性、高いレベルでの専門技術、管理者としての責任が求められる。知識や技能は、より複雑なものとなり、個人的な責任も、より重いものとなる |
Bachelor |
36~48ヶ月 |
一部のTAFEでは、大学の学位と同様のレベルとなるBachelor(学士号)コースを開講しています。同コースを修了すれば、大学を卒業したことと同様の資格として認められます。 |
TAFE本科コースの入学条件
TAFEの入学基準は、
英語力と
学業成績です。
英語力
TAFE本科コースに進学するための英語力は、IELTSと呼ばれる検定試験で判断され、アカデミックで
6.0ポイント以上が必要です。専門性が高い通訳・翻訳の分野や、医学関連などのTAFE本科コースは、講義で用いられる英語も難しいものになってくるため、IELTS 6.5〜7.0が必要になる場合もあります。各TAFEのキャンパスによって変わりますが、例としてTAFE SAの本科コース入学条件を見てみましょう。
英語力検定試験 |
TAFE本科コース入学に必要な英語力 |
IELTS Academic |
6.0ポイント(各セクション 5.5) 以上 |
TOEFL iBT |
60ポイント (Rreading: 8-12, Listening: 7-11, Speaking: 16-17, Writing: 18-20)以上 |
Pearsons Test of English (PTE) |
50ポイント(各セクション 42)以上 |
Cambridge(CAE) |
169ポイント(各セクション 162)以上 |
学業成績
学業成績に関しては、高校卒業以上であることが一つの基準とお考えください。高校卒業証書と最終学歴の英文成績証明書の提出が必要です。アート&デザイン関連のTAFE本科コースでは、作品の提出が必要となる場合も多く、専門性が高いTAFE本科コースについては、それまでに関連するコースを修了していることや、実務経験が問われることもあります。
英語力が満たない場合、
TAFE付属の英語学校で学習することができます。ほとんどのTAFEで留学生のための英語コースが開講され、ダイレクトエントリーコースと呼ばれるコースに入学することにより、英語力の証明を必要とせず、TAFE本科コースに入学出来ます。
コース |
必要な英語力 |
最終学歴 |
英文成績証明書 |
英文卒業証明書 |
Certificate3※2 |
IELTS 6.0 |
高校1年修了資格 |
○ |
○ |
Certificate4 |
IELTS 6.0 |
高校卒業資格 |
○ |
○ |
Diploma |
IELTS 6.0~7.0 |
高校卒業資格 |
○ |
○ |
Advanced Diploma |
IELTS 6.0~7.0 |
高校卒業資格 |
○ |
○ |
Bachelor |
IELTS 6.0~6.5 |
高校卒業資格 |
○ |
○ |
TAFE本科コースの進学方法
IELTS Academic Overall 5.0 または 5.5 をクリア |
↓
IELTS 5.0 → ダイレクトエントリーコース (20週間)
IELTS 5.5 → ダイレクトエントリーコース (10週間)
↓ |
TAFE本科コース
Diplomaコース
↓
TAFE本科コース
Advanced Diplomaコース
Bachelorコース |
「TAFE本科コースの入学条件」の項目では、入学条件として英語力の証明及び、最終学歴の成績が必要と記載しましたが、英語力の証明を免除してもらう方法があります。付属の英語学校や提携校から
ダイレクトエントリーコース(English for Academic Purpose コース)経由で入学する方法です。
ダイレクトエントリーコースは、TAFE本科コースに進むための準備コースとして用意されているため、同コース終了後は、IELTSで 6.0 ポイント取得しなくとも、TAFE本科コースに進めます。
ただし、このダイレク トエントリーコースに入学するためにも、一定以上の英語力(IELTS 5.0以上)が 必要となります。
専門コースとパッケージ(英語+専門)する場合、ダイレクトエントリー英語コースはIELTS試験のスコアで期間が変わります(基本は10週または20週)。
「IELTS 試験で合格スコア(Overall 6.0)のクリアが難しい」という方は、このダイレクトエントリーコース経由で入学する方法がオススメです。
実際、「しっかりとした英語力を身につける」という点は変わりませんから、ダイレクトエントリーコース経由の方が、入学が簡単というわけではありませんが、自身の英語力にあわせて、コースを選択してください。
TAFE入学に必要な書類
TAFEの一般英語コースに入学する場合は特に必要ありませんが、TAFE本科コースに入学する際は、語学学校と違い様々な書類が必要となります。
- TAEF本科コースへの入学願書
- パスポートのコピー
- 最終学歴となる、英文卒業証明書
- 最終学歴となる、英文成績証明書
- 英語力の証明書(IELTS,TOEFLなど)
上記の他、GraphicコースやDesignコースでは、作品(Portfolio)の提出を求められる場合もあります。
TAFE本科コース開講日
TAFEの本科コース開講日は、基本的に、毎年2月と7月の2回です。1年以上のTAFE本科コースについては、ほとんどが2月開始です。IELTS受験、成績証明書の入手、申込み締切日など、十分に注意して留学プランをたてましょう。
特に卒業生ビザにつながるコースなど、早い時期に入学枠が埋まる傾向にあります。この点は、注意が必要です。
TAFEから大学進学に向けて
TAFEで取得した単位、資格は、全国的に認定されます。ディプロマやアドバンス・ディプロマといった上級コースを修了していれば、大学2年に編入することが可能です。この場合、通常必要とされる期間より、短い期間で、2つの学位・資格を取得できるということになります。
将来、大学に進学することを考えている人も、TAFEの関連コースを事前に受講すれば、理解力が格段に上がることは間違いありません。