製品設計(Producrt Design)とは、家電、家具・インテリア、自動車から化粧品のパッケージまで身の回りにある様々な製品をデザイン&設計する事です。オーストラリアのいくつかの大学でデザイン学科のコースの1つとして開講されています。
ですが、今回ご紹介するのは
「PRODUCT DESIGN ENGINEERING(製品設計工学)」 のコースです。
単にデザインだけではなく、工業デザインと工学の研究を組み合わせ、化学工学的観点から、革新的で持続可能な製品を作成するための技術、製造方法、材料に関する専門知識を身に付けます。
見た目(デザイン)が美しいという部分だけでなく、我々の日常の生活になくてはならない物作り、そして効果的に機能する製品作りの技術を学びます。デザイン学科ではなく、工学科にて開講されています。
スウィンバーン工科大学で学ぶ理由
今回製品設計工学を学ぶのにお勧めするのは、ビクトリア州にある「
スウィンバーン工科大学 」で開講している
「Bachelor of Engineering(Honours) 【専攻:Product Design】」 です。
工科大学だけあって、2020年のTimes世界ランキングではEngineering(工学)とTechnology(技術)部門で200位以内にランクインされており、アート&芸術部門でも高評価を得ています。
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皆さん、数年前にオーストラリアを中心に世界的に流行った
メモボトル(Memobottle) ってご存知でしょうか?
まさのこのコースの卒業生で、現在はメルボルンのデザイナーとして活躍中のJesse Leeworthyによって作られたノート型の平らで、エコに配慮された水専用ボトルです。
※https://knowing.swinburne.edu.au/post/163780090269/meet-the-new-memobottleより参照
数々のデザイン賞も受賞しているこのボトルは環境に配慮した材料で、皆が繰り返し使えるサイズ、そして社会に貢献するというスローガンで製作されました。また
Water.org という発展途上国に飲料水を提供している非営利団体と提携しており、我々が一本購入するごとに発展途上国の方が2ヶ月間飲料水を飲めるだけの寄付がなされています。
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では、スインバン工科大学のこのコースをお勧めする理由をご案内します。
工業デザインとエンジニアリングのこのユニークな組み合わせにより、アイデアを実現
工業デザインと工学の研究を組み合わせのコースになりますので学ぶユニットもほとんど半々です。正確に言うと4年間の32単位のうち、工学が12単位(150クレジットポイント)、プロダクトデザインが16単位(200クレジットポイント)、選択出来る授業が4単位(50クレジットポイント)となり、両方の技能がバランス良く学べるようになっています。
またプロダクトデザインで履修する殆どの単位は、デザイン分野からの単位となります。これにより、デザインを主として学んでいる学生やデザイン学科の講師とも密に関わる機会がたくさんあり、コラボして作品も作りますので、アイディアなどを共有したり切磋琢磨しながら学ぶことが出来ます。
デザイン(設計)スタジオでの取り組み
プロジェクトを基にした授業
コンピューター・デザイン
研修会を含めた実践的な授業
試作品作り
デザイン理論
スウィンバーン工科大学は「Mechanical Engineering(機械工学)」にも非常に強い大学です。機械工学の知識と技術を学ぶと同時にに人間重視のアイディアや設計をプラスし、身につけることが可能です。
人間が使うにあたって、「どうしたら使いやすくなるのか」、「環境に優しいのか」、「日常的に使える製品になるのか」など、ユーザ視点に立ったアイディアを機械工学を使って実現していきます。
同コースでは、卒業後業界で求められる、「設計開発」、「製品製造」、「複雑な構造」に特化出来る人材作りに力を入れています。
オーストラリアで探しても「製品設計工学」コースを提供しているのはスウィンバーン工科大学を含めて2校だけとなり、極めてユニークで需要の高いコースと言えます。
卒業生の就職先も豊か
卒業生は企業で働いたり、自分でデザイナーとしてビジネスを行ったりと様々です。工業デザイナー、工業エンジニア、製品デザイナー、デザインコンサルタントなどとして活躍します。
企業で働く場合は、エンジニアやデザイナーとしてはもちろん、企業幹部、製品開拓・管理を行なう職種など多種多様です。またこのコース卒業生の雇用レートは平均86%で過去90%になった実績もあります。
またHonoursコースを優秀な成績で修了すると、
博士課程(PhD) に進学できる可能性もあります。
インターンシップなど実践的な内容で即戦力を高めます
エンジニアリングの必須単位で「Professional Experience in Engineering」がありますので、ここで12週間のフルタイムのインターンシップを経験します。ご自身の単位のとり方でいつ経験するかを選べますが、ほとんどの学生は4年目に入るまでに終えています。その他にも企業を交えたプロジェクトやスタディーツアーの選択肢もあります。
4年目には顧客との共同作業を行うリサーチプロジェクト
最終学年には顧客のニーズに合わせた製品作りを行う「リサーチプロジェクト」が必須となります。顧客選びから製品の発想と製品化までを行います。学生はこれらの実践的経験を通して、将来に備えることが出来ます。
※卒業生が実際に作成した作品です。
学士号への入学概要
スウィンバーン工科大学の「Bachelor of Engineering(Honours) 【専攻:Product Design】」への入学概要は以下となります。
キャンパス ホーソン
授業料 37,600ドル(約300万円)/1年 ×4年 ※2020年度の費用参考
就学期間 4年
入学時期 2月、8月
英語力基準 IELTS Academic 総合点数6.0以上で各バンドスコアが6.0以上、もしくは同等の英語力。
学力条件 高校を卒業していること。数学を高校で履修していること(履修内容や成績が入学基準と合致するか査定されます)。
※英語力条件を満たせない場合は、付属英語学校で勉強をして、進学を目指すこともできます。
※Bachelorコースの英語詳細は
こちらから
コース内容と教科
上記でも説明しました通り、工学(エンジニア)と製品設計(プロダクトデザイン)の両方をバランス良く勉強します。それぞれの分野で勉強する教科と内容は下記となります。
必須単位(12単位/150クレジットポイント):エンジニア
Engineering, Design and Innovation【工学、設計、発明や開発】
Engineering Materials【光学材料】
Mechanics of Structures【機械構造や仕組み】
Digital and Data Systems【デジタル&データシステム】
Calculus and Applications【微積分&応用数学】
Linear Algebra and Applications【線形代数&応用数学】
Energy and Motion【エネルギー&動作】
Electronics and Electromagnetism【電子工学と電磁気学】
Professional Experience in Engineering【専門経験(インターンシップ)】 Mathematics 3A もしくは Mathematics 3B 【数学3Aもしくは数学3B】 Engineering Management【工学管理】 Final Year Research Project 1 【研究プロジェクト1】 Final Year Research Project 2 【研究プロジェクト2】
専攻単位(16単位/200クレジットポイント):プロダクトデザイン
Product Visualisation 1: 2D & 3D Exploration【製品の視覚化1:2D&3Dやスケッチ手法】
Design for Manufacture 1: Materials and Processes【製造デザイン1:材料や製造過程】
Product CAD【CADを使った製品作製方法】
Product Design Engineering Studio【製品設計工学スタジオ】
Sustainable Product Design【環境を重視した(サステイナブル)製品設計】
Structural Mechanics【構造力学】
Thermofluid Systems【熱流体システム】
Design for Manufacture 2: Advanced Manufacture【製造デザイン2:高度製造】
Advanced Product Design【高度製品設計】 Design for Social Responsibility【社会的責任のための設計】 Machine Design【機械デザイン】 Global Design【グローバルデザイン】 Professional Design Attributes【専門的な設計属性】 Mechanical Systems Design【機械システム設計】 Engineering Management 2【工学管理2】 Manufacturing Systems and Design【製造システムと設計】
その他単位(4単位/50クレジットポイント)
以下から選択して、50クレジットポイントを履修します。
副専攻リストから4単位
選択授業リストから4単位(12CP)
シグネチャーシリーズのリストから選ぶ
※リストは
こちら の「Other studies」をご確認下さい。
Diplomaコースから開始も可能
上記Bachelorコースの学力条件からも確認できます通り、高校や専門学校卒業の方で、数学と英語の条件が満たしていれば、Bachelorコースからの出願が可能となります。
ですが、同大学では
UniLinkパスウェイ というDilomaコースを経由して入る方法も提案しています。いきなりBachelorから開始するのが心配という方は、Diploma of Engineering(Unilink)から開始して、Diploma修了後にBachelorの2年次から開始することも可能です。
メリットとして「Diplomaの1年目の学費がBachelorより少し安い」、「英語力基準が低い」、「8ヶ月で終えられる」等がございます。
キャンパス ホーソン
授業料 29,960ドル(約240万円)※2020年度の費用参考
就学期間 8ヶ月
入学時期 2月、6月、10月
英語力基準 IELTS Academic 総合点数5.5以上で各バンドスコアが5.0以上、もしくは同等の英語力。
学力条件 高校を卒業していること。数学を高校で履修していること(履修内容や成績が入学基準と合致するか査定されます)。
※英語力条件を満たせない場合は、付属英語学校で勉強をして、進学を目指すこともできます。
※Diplomaコースの英語詳細は
こちらから
その他にもAdvanced Diploma of Engineering Techcology(Specialising in Mechanical)やAssociate Degree of Engineeringから経由してBachelorコースに進学することも可能です。
Double Degreeを選択する事も可能
今回はBachelor of Engineering(Honours)の紹介となりますが、もし学士号を2つ習得したいという方には下記でDouble Degreeを選択することも可能です。
・Bachelor of Engineering (Honours)/Bachelor of Business 【5年】
・Bachelor of Engineering (Honours)/Bachelor of Computer Science【5年】
・Bachelor of Engineering (Honours)/Bachelor of Science【5年】
・Bachelor of Engineering (Honours)/Bachelor of Laws【6.5年】
出願に向けての準備
1. まずは英語試験を受けましょう
まずは
IELTS(アイエルツ)試験 を受験しましょう。日本では下記3つの機関がIELTS試験を開催しています。
IELTSスコアは足りなくても出願可能です。その場合はスインバン工科大学付属語学学校とセットでのお申込みとなります。
2. 出願に必要な書類を準備しましょう
出願には下記4点の書類が必要となります。IELTSの受験が終わったらこちらの4点を揃えて担当カウンセラーにご提出ください。
高校の卒業証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
高校の成績証明書(英語版と日本語版1部ずつ)
IELTS(Academic)またはTOEFLスコア結果
パスポートコピー
3. 出願手続きスタート
最後に、
オンライン申込みフォーム を送信してください。出願の手続きをスタートします。
スウィンバーン工科大学への進学
オーストラリア留学センターは、スウィンバーン工科大学の日本の公式相談・出願窓口として、皆さまの大学進学を無料でお手伝いしております。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
コース選択から必要な英語力、大学への出願方法までそれぞれのご要望にあったアドバイスをさせて頂きます!
※携帯電話のメールをご利用の場合は、セキュリティ設定の関係でメールが届かないこともございますので、パソコンからのメールを受信できるように設定をお願い致します。
※備考※
・本記事は2020年8月現在の大学の情報に基づいており、コース概要や入学基準は変更されることもございますのでご留意ください。
・学費は毎年改定されます。本記事では2020年度学費をご案内しております。
・学費の日本円額は、現在のレート1豪ドル=80円換算しておりますが、実際にはお支払い時のレートが適用されます。