【2027年開講】ANUのDiplomaコース|学士課程2年次へ進む新ルートの入学条件と進学先

上空から見たANUのキャンパスオーストラリア国立大学(ANU)が、学士課程への新たな進学ルートとなる「Pathway Diploma」を発表しました。

学士課程への直接入学に必要な成績に届かない学生が、ANUで専門科目を学びながら学習スキルを身につけ、所定の条件を満たして学士課程の2年次へ進むプログラムです。

ANUの説明会で案内された内容をもとに、コースの特徴、入学条件、進学先、そして開発中のFoundationについてご紹介します。

Pathway Diplomaの入学条件は、現在ANUに確認中です。確認が取れ次第、本記事を更新します。


ANUが直接運営。入学初日からANUの学生に

Australian National Universityの看板があるANUのキャンパスPathway Diplomaは、ANUの学内組織「ANU Pathways」が運営するプログラムです。ANUの教職員が教育・支援を担当し、学生は入学初日からANUの学生として大学の施設やサービス、クラブ活動などを利用できます。

専門科目は学士課程1年次の授業から構成されているため、学士課程に直接入学した学生と一緒に学ぶ機会もあります。

大学の環境に慣れながら、手厚いサポートを受けて次のステップを目指せる点が特徴です。

3つのDiplomaから、11の学士課程へ

ANUの大講義室で授業を受ける学生今回紹介されたのは、次の3分野です。

・Diploma of Business and Economics
・Diploma of Computing
・Diploma of Politics and International Relations

いずれもフルタイムで1年間、全8科目を履修します。Diploma自体が独立した資格となっており、修了時に資格を取得できます。

さらに、指定された学士課程への進学条件を満たすと、1年分の単位認定を受けて2年次へ進めます。出願時に希望する学士課程を選び、その進路に合わせた科目を履修する仕組みです。

進学先と必要な成績

各Diplomaに対応する学士課程と最低GPAは以下のとおりです。

進学先の学士課程最低Diploma GPA
Diploma of Business and Economics
Bachelor of Commerce4.0
Bachelor of Economics4.0
Bachelor of Finance4.0
Bachelor of Accounting4.0
Bachelor of Business Administration4.0
Diploma of Computing
Bachelor of Computing4.0
Diploma of Politics and International Relations
Bachelor of Asian Studies4.0
Bachelor of International Relations4.6
Bachelor of International Security Studies4.6
Bachelor of Political Science4.6
Bachelor of Public Policy4.6

ANUの評価制度では、各科目でPass(合格)を取得すると、GPAは少なくとも4.0になると説明されています。

Diplomaに入学すれば無条件で学士課程へ進めるわけではなく、Diplomaを修了し、希望する学士課程の進学条件を満たす必要があります。

また、当初選んだ進路以外の学士課程への進学も、成績などに応じて個別に検討されます。ただし、その場合は1年分の単位認定が保証されません。

入学に必要な学力・英語力は?

ANUの学内で学ぶ学生※入学条件は現在、当社からANUに確認中です。確認が取れ次第、本記事を更新します。

学力の基準は、Selection Rank 70相当以上と案内されています。ANUの学士課程は通常80相当以上が基本となるため、直接入学の基準に届かない学生にも進学の可能性が広がります。

ただし、Selection Rank 70は日本の高校の評定平均を示す数字ではありません。出願に使用する国・地域の資格によって、必要な成績や追加書類が異なります。

英語条件は、IELTS総合6.5、各技能6.0以上、または同等の英語資格です。

英語条件に届かない場合には、ANUの英語プログラム(ELICOS)を10週間または20週間組み合わせる選択肢も紹介されました。英語プログラムに入るために必要なIELTSのスコアは次のとおりです。

入学先IELTSの条件
Diploma・学士課程への直接入学総合6.5(各技能6.0以上)
ANU英語プログラム(10週間)総合6.0(各技能5.5以上)
ANU英語プログラム(20週間)総合5.5(各技能5.0以上)

利用できるコースや開始時期は、英語力と希望する入学時期に応じて確認が必要です。

日本の高校卒業生は出願できる?

説明会では、日本の高校資格を持つ学生にSATが必要かという質問も出ました。

担当者からは、大学入学共通テストについて既存の評価基準があるようだとの説明がありましたが、入学審査担当者に確認したうえで、改めて回答することになっています。

そのため、今回の説明だけで「日本の高校卒業資格のみで出願できる」「SATが必須」「共通テストがあれば必ず出願できる」と断定することはできません。

日本の高校から進学を検討する場合は、高校の卒業資格や共通テスト・SATなどの受験状況を伝え、個別に出願条件を確認しましょう。

大学での学び方も、授業で身につける

ANUの学習スペースでグループ学習をする学生すべてのDiploma学生は、「Academic Skills for University Studies」という大学での学習に必要なスキルを学ぶ科目を履修します。

扱う内容には、次のようなものがあります。

・大学での勉強方法や文章作成
・批判的思考
・課題の指示や採点基準の読み解き方
・フィードバックを次の課題に生かす方法
・試験に向けた準備
・生成AIの適切な利用

大学の授業では、課題の取り組み方や評価の仕組みなど、学生が理解していることを前提に進む場面もあります。この科目では、そうした暗黙のルールも丁寧に説明し、専門科目の学習につなげます。

学習面から生活面まで、積極的にサポート

ANUのキャンパスで談笑する学生ANU Pathwaysでは、学生が自分から相談に来るのを待つだけでなく、定期的な面談や学習状況の確認を通して、必要な支援につなげる方針です。

履修登録のサポート、個別の学習相談、出席・学習への参加状況の確認などに加え、生活面や心のケアに関する相談も、適切な学内サービスへ案内します。

大学での学びに不安がある学生や、しばらく学業から離れていた学生にとっても、相談窓口が身近にあることは心強いポイントです。

入学は2月・7月。定員上限は設けない方針

緑の多いANUのキャンパスを歩く学生説明会では、Diplomaの入学時期は毎年2月と7月と案内されました。

定員についての質問には、担当者が受け入れ人数に上限は設けておらず、十分な枠があると回答しています。

ただし、定員上限がないことと、いつでも入学できることは別です。出願締切までに手続きを進め、学力・英語力などの条件を満たす必要があります。

今回の説明会では、第1学期の出願締切は12月15日と案内されました。一方、2027年第1学期の進学につながる英語プログラムの出願は、説明会時点ですでに終了しているとのことです。

出願方法とパッケージオファー

芝生の上で過ごすANUの学生Diplomaには、学士課程を経由せず直接出願できます。また、学士課程に出願して直接入学の成績基準に届かなかった場合には、対応するDiplomaへの入学が代替案として自動的に検討されます。

オーストラリアのYear 12を履修する学生は、海外で履修している場合も含め、UAC経由で出願すると説明されました。それ以外の資格を使用する場合は、基本的にStudyLinkを利用します。

Diplomaと進学先の学士課程は、パッケージオファーとして案内されます。条件に応じて英語プログラムも組み合わせられるため、進学経路全体を見据えた準備ができます。

当社はANUの正規代理店です。出願書類の不備などによるトラブルを避けるためにも、当社経由での出願をおすすめしています。当社経由でも特別な費用はかかりません。

Foundationも開発中。発表・開講時期は未定

ANUキャンパス周辺の景色日本の高校からANUへの進学を考える方にとって、今後注目したいのが、現在開発中のFoundationプログラムです。

説明会では、高校資格に加えてSAT・ACTなどの大学入学試験を求められる学生のうち、試験を受けていない学生や、必要な成績に届かなかった学生を想定して準備を進めていると説明されました。

Foundationの正式発表日、初回の開講時期、入学条件は、今回の説明会では明らかにされていません。

大学側は、今後数か月の間に追加情報を案内できる見込みとしています。日本の高校卒業資格でどのように出願できるかについても、今後の正式な案内を待つ必要があります。

ANUへの進学を検討する際は、希望する学士課程と現在の学歴・成績・英語力を整理し、Diplomaへの出願が可能か、Foundationの発表を待つ必要があるかを確認していきましょう。

カウンセラーから一言(ブリスベンオフィス 林 真生 / Masuyo Hayashi)

ANUは成績の基準が高く、これまでは「届かなかったら別の大学へ」という話になりがちでした。Selection Rank 70相当から入れるPathway Diplomaは、その間を埋める選択肢になると思います。

ただ、Diplomaに入ってしまえば安心、というわけではありません。全科目合格でGPA 4.0、国際関係や政治学の学士課程に進むには4.6が必要です。1年目から学士課程の学生と同じ授業を受けるつもりで準備したほうが、結果的に近道になる事のほうが多いです。

日本の高校からの出願条件は、大学側がまだ確認中です。当社はANUの正規代理店として、新しい情報が入り次第お伝えしますので、気になる方は早めにご相談ください。

ANUのPathway Diplomaへの出願を検討している方へ
今の成績・英語力でDiplomaに出願できるか、Foundationの発表を待つべきか、個別に確認します。無料留学相談はこちら

※本記事は、2026年11月2日のANU Pathways説明会の内容をもとに作成しています。日本の高校資格の扱いなど、大学側が確認中の項目も含まれます。出願時には最新の正式な条件をご確認ください。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I008)
留学カウンセラー歴22年。ブリスベン現地オフィスで、オーストラリア留学・進学の相談を担当しています。2002年にワーキングホリデーで渡豪し、現在は豪政府認定教育エージェントカウンセラー(QEAC登録番号 I008)として、高校生の大学進学、大学生の休学・認定留学、社会人のキャリアチェンジまで幅広くサポートしています。 これまで1500名以上の学生を見てきて強く感じているのは、留学は「入学できるか」だけで決めるものではないということです。英語力、成績、費用、ビザ、現地生活、そして卒業後の進路まで含めて、その人にとって本当に続けられる選択かどうかを見極めることを大切にしています。希望だけで話を進めるのではなく、必要な場合は厳しいこともお伝えしながら、現実的で納得できる留学プランを一緒に考えています。 ブリスベンで留学している学生、これからブリスベンでの進学を目指す方に向けて、制度の説明だけではなく、現地で日々留学生をサポートしているからこそ伝えられる判断材料をお届けしています。「相談してよかった」と思っていただけるよう、一人ひとりの状況に合わせて丁寧に向き合っています。 このカウンセラーに質問する

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