最初のワーホリから2年後の2013年、再びオーストラリアへ。フリンダース大学1年生の晴奈さんに、まずは留学のきっかけをお伺いしました。
留学のきっかけ
日本で短大卒業後すぐにワーキングホリデーでパースに一年滞在し、最初の3か月間語学学校で英語を学び、黙々とバイトをしていました。仕事を辞め、色々考えたときに自分は短期大学を出てワーホリに行って貴重な経験をさせてもらってきたのに、何ひとつ学んでないな、と何か得て帰らないといけないと感じ、5週間のTESOLコースを受けました。そこでたくさんの事を学び、もっと勉強したい!と感じたからです。
そして学ぶなら中途半端にはしない!と決めてました。
フリンダース大学の動物行動学を専攻した理由
小さい頃から本当に動物が大好きで、動物園などで餌やりをして、噛まれようが引っかかれようがお構いなく自分から寄って行く程でした。物心が付いた頃からずっと犬を飼っていて、自分の周りにはいつも動物がいました。
私がワーホリから帰国してすぐに小学校の時から飼っていた犬が病気になり、毎日ほとんど寝ずに看病していました。自分の犬の病気がどんどん悪化して、弱っていくのを見るのは本当に辛かったですが、どれだけ睡眠時間が少なかったとしても看病することを苦に思った事はありませんでした。その犬が亡くなった後すぐ動物について学ぼうと思い、インターネットで色々と調べ見つけたのが、動物行動学でした。
動物行動学を学べる大学は多くはなく、その中でフリンダース大学がもっとも学びたいことに近かったです。
語学学校(IELI)
大学進学するには、当然、英語力が必要なので、最初の9ヶ月はフリンダース大学付属英語学校に通学しました。
授業はスピーキング、リーディング&ライティング、リスニングの3つあり、それぞれクラスはレベル分けされていました。授業中にプレゼンテーションやテストがあり、その総合点数によって上のクラスに上がったり、そのまま同じクラスに残ったりします。コースはジェネラル、アカデミック、ビジネス、ヘルスコースがあり、私は大学進学を希望していたのでアカデミックコースで英語を学んでいました。アカデミックコースではエッセイの書き方、ノートの取り方、プレゼンテーションスキルなど大学で必要なことをしっかりと学ぶことができます。
IELIは他の語学学校と違いかなり厳しい印象です。しかし、大学で実際にコースを開始してからは、IELIで英語を学んでよかったな、と思います。
語学学校(IELI)のサポートと設備
IELIの先生はみんなフレンドリーで親しみやすく、質問をするとたくさんの例を挙げながら、しっかりと理解するまで教えてくれました。英語だけではなく、大学内での過ごし方なども教えてもらいました。放課後にはIELTSやリーディング&ライティング、オージースラングを学べるエキストラクラスもあります。
学校は大学の校舎で授業を受け、クラスごとに教室も移動になるので、現地の大学生になった気分で授業を受けることができます。
語学学校(IELI)のクラス雰囲気
私が受けていたアカデミックコースのクラスの人数は比較的に少なく国籍も様々で、日本人一人だけ、とゆう時もありました。クラスメイトのほとんどが大学進学を希望していたので、みんな授業中もわからないことがあればすぐに先生に質問し、必死に勉強していました。コース終盤になると1500文字ぐらいのエッセイ提出があり、その時期になると少しくじけそうになったりしましたが、友達と励ましあって、エッセイで使う文献を一緒に探したり、お互いのエッセイを見直ししたりと、そこで友達との距離も縮まりました。先生もヒントをたくさんくれたり、しっかり訂正してくれたりとモチベーションを下げないようにしてくれました。
語学学校(IELI)での学校生活の思い出
まずIELIに入学して思ったことは、授業中、もちろん友達との会話の中でも、自分の意見は後回しにせず、思った時にすぐ発言をすることの大切さでした。IELI在学中はみんな留学生で、意見交換もし易かったので、人前で何かしたり発言したりすることを少しは克服したかな、と感じました。しかし今大学で専攻しているコースには留学生は本当に少なく、私の英語力がまだ乏しいので、入学当初は、周りの生徒に話しかけることすら怖くてできませんでした。授業ではグループワークがたくさんあり、嫌でも意見交換の場がたくさんあります。最初はグループワーク中、一言も話さない時もありました。しかし意見を言わないと、「意見がない人」と思われ、相手にされない時もあり、悔しい思いをしたこともありました。授業中や友達との会話でも、よくそんなに話すことがあるなあ、と思うほど意見交換や質問が毎回飛び交っていて、今でもまだ毎日圧倒されますが、少しずつ意見を出す努力をしています。しかも質問をするたび感じることは、あまりみんな英語力の乏しさなど気にしていないな、と思いました。
英語を伸ばす為の努力
IELI在学中はホームステイをしており、家では積極的に手伝いをして会話をしたり、わからない事はすぐに質問していました。リーディングが本当に苦手で、リーディング力が伸びないと相談した時は、ホストマザーが読みやすい本を貸してくれたので、たくさん本を読みました。また、家でテレビや映画を見る時、必ず映画の感想を聞いてきたので、ただぼんやり見るのではなく、内容を理解する為に必死で見ていました。
学校では、違う国の友達と一緒にご飯を食べたり、休みの日にはその友達と旅行などをして、毎日英語を話す機会を作っていました。
フリンダース大学について印象と授業について
大学の第一印象は「広っ!!」でした。メインキャンパス内も自然がたくさんで、小さいですが湖などもあります。
学校の図書館からは綺麗で本当に平和だなあ、と思うぐらいの景色が眺めることができ、勉強に疲れたときにはゆっくり窓からその景色を眺め、リラックスできます。
フリンダース大学の生徒はFLO(Flinders Learing Online) と言うオンラインページでアサイメントを提出したり、先生や他の生徒とコミュニケーションをとることができます。
授業はほぼ全て録画されており、FLOからその授業を見ることができます。英語もまだまだ必死に学んでいる状態で、毎日の授業1回だけでは完璧に理解するのは難しいので、このFLOから授業を何度も何度も見れるシステムは本当に便利で、役立っています。
動物行動学、1年次に学んでいることを教えてください
動物行動学は生物学の一つで、名前の通り動物の行動について学びます。まだ私は一年目なので生物学や化学など理系分野の基礎を学んでいますが、動物行動学入門では動物観察の仕方を学び、実際に自分の好きな動物や虫の行動を観察し、レポートを作成したりしています。
大学から理系に進んだので、日本の大学とフリンダース大学を比較することはできないですが、実験のクラスでは、いくつかその実験内容に沿った課題があり、グループごとに好きなものを選んで、そこからまた自分たちの思うように実験していきます。学びたいところを重視して研究を進めるのは、とても良いなと思います。
高校から化学や生物学を学んでいなかったので、理解するのは本当に時間もかかるし大変なことがいっぱいありますが
「好奇心と情熱」で頑張っています。あと廻りのサポートもかなりあるので、まだ1年生の1学期が終わったばかりですが、フリンダース大学で学べて良かったと思っています。
2年からは1年目の動物行動学入門の授業で学んだことを生かしながら、さらに動物について深く観察、研究を進めていきます。
将来の夢
アニマルセラピーや盲導犬など動物と人とが関わる仕事に興味があります。アニマルセラピーとしての仕事はまだあまり少ないみたいなので、盲導犬育成の仕事に携わりながら、セラピーの方にも関わっていきたいと思っています。
留学生目線から見たアデレードについて一言
アデレードはシドニーやメルボルンのような都会ではなく、本当に自然に囲まれた静かで、綺麗な街です。アデレードは自然がいっぱいだということは留学する前から聞いていましたが、いざ来てみると、本当に「大自然」でした。大都会より、自然いっぱいの方が私はホッとできて好きなので、ここでの生活には満足しています。
しっかり落ち着いて勉強できて、本当にいい環境だと思います。フリンダース大学は丘の上にあり、敷地も広く、一番下にあるキャンパスからメインキャンパスへ行く道は、ちょっとした森です。大学の敷地内にはたくさんのユーカリの木などがあり、よく野生のコアラを見つけたり、動物好きの私には堪らない環境(笑)です。
これから留学しようと思っている皆さんへメッセージ
留学する前は本当に不安でいっぱいだと思います。私も不安はたくさんありました。しかしいざ来てみると、楽しいことは本当にたくさんあるし、新しい環境に馴染むために、自然と視野も広がっていくと思います。大きな壁にぶつかって挫けそうになる時もたまにはありますが、それを乗り越えれば絶対「留学してよかったな」と思える日は来るので、あまり不安にならず自分の選んだ道を信じて、留学前にできること、英語の勉強であったり、自分がしたいことの情報収集などをして、悔いのない留学生活にしてほしいです。私もまだ始まったところで、もちろんみなさんと同じように不安もたくさんあるので、一緒に頑張りましょう!
動画インタビューもあります