
私、実は割と幼い頃から漠然と「海外に住みたい、働きたい」という思いがあったんです。英語は本当に苦手で、英会話スクールにも行ったことがなく、学校での「英語の授業」も嫌だったんです。ただ、好奇心旺盛な性格で新しいことや見たことのない世界にすごく興味があったので、英語を学びたいというよりは、”海外で新しいものを見たり経験する”という部分に魅力を感じていました。
高校生の時に夏休みを使った短期留学のプログラムがあったのですが、予算的な問題や部活の練習などがあり断念したんです。だからこそ、「大学では絶対に留学する!」と心に決めていました。
観光業界・航空業界に興味があった私は、観光学を学べる・かつ留学制度が整っている大学を日本で探していたのですが、当時はなかなか見つかりませんでした。そんな時、たまたま同級生のお兄さんが海外の大学に入学したと聞いて、「そういう道もあるんだ!」と衝撃を受けたんです。
そこからイギリス、カナダ、オーストラリアなど英語圏の国を全部調べました。でも、親を説得するのは大変でした。お金もかかるし安全性も心配されるので、各国ごとに自分の家の予算で行けそうな大学をピックアップし、場所や3〜4年間の合計予算などをまとめた比較資料を自分で作り、1年くらいかけて親にプレゼンテーションをしたんです。高校3年生の秋頃に、やっと「わかった」と言ってもらえました。
いざグリフィス大学に行こうと決めたものの、当時はコロナ禍でオーストラリアの国境が閉まっていました。親から「何かあった時のセーフティネットとして、日本の大学も受けておいて」と言われ、地元の福岡にある西南学院大学の国際文化学部に1年間だけ在籍したんです。
大学の言語教育センターという施設を活用して、IELTSの対策本を見たり、先生にライティングの添削をしてもらったりしながら、独学でIELTSの勉強を頑張りました。
国境が開くのを待っている間にIELTSで6.5を取ったので、グリフィス大学に直接入学できることになりました。ただ、私は今まで英語で長いエッセイを書いたことがなかったので、直接大学の授業を受けるのは自信がなくて、入学前に「DEP(Direct Entry Program)」という大学準備コースを10週間受講したんです。
そこでは、エッセイのイントロダクションの書き方や、リファレンス(参考文献)の細かい使い方などを教えてもらえて、大学の授業に直結したので本当に受けて良かったです。クラスは10人ちょっとで、日本人のほかにもスウェーデン、ニューカレドニア、インドなどいろんな国の子がいて、ここで出会った友達とは今でも仲が良いです。

私はDiplomaを経由せず直接入学をすることになり、「Trimester 3(T3)」から大学をスタートしました。T3は「夏休み期間」として多くの在学生は休みを取るため、クラスの人数はとても少なく、ほぼ留学生のみでした。留学生同士でハイキングやサーフィン、クラブに行ったりと、小さなコミュニティから始められたのが私にはすごく合っていました。
人数が多いTrimester 1(T1)からだと情報も人も多すぎて圧倒されて(オーバーウェルムして)しまっていたと思うので、選択肢が少なくてアットホームな時期から始められて良かったなと、同時期にスタートした友達ともよく話しています。
1年目は必修科目として、ビジネス系の基礎科目、観光・ホスピタリティの概論の授業がメインでした。
大学2年生には自分で主専攻(Major)を決めるので、私はHotel & Hospitality (ホテル&ホスピタリティ)を選びました。ホテル学にフォーカスした授業が多かったです。
「ルームディビジョンマネジメント」はフロント業務のシミュレーションをするクラスです。実際のホテルで使われている「Opera」というシステムを使って、予約の管理やチェックインなどを実践的に学べたのがすごく役に立ちました。
「ワインスタディズ(Wine Studies)」の授業も楽しかったです。実際にワイナリーに行ってワインの作られ方を学んだり、テイスティングをしてどんな組み合わせが合うかをチェックしたりしました。将来客室乗務員になりたいという目標があるので、この知識も絶対に繋がると思っています。

1年生はエッセイが中心でしたが、2年目からはグループワークやプレゼンテーションが増えていきました。私は奨学金をもらっていたこともあり、継続して受給するためにも成績を高くキープする必要がありましたし、やるからには高い成績(ハイディスティンクション)を取りたいという目標がありました。
クラスにも色々な人がいて、学習意欲の高い人もいれば、「ただパスできればいい」と思っている人もいます。後者のような学生とグループを組むと大変なので、授業中に積極的に発言しているような「やる気のある子、積極性のある子」を自分から見つけて、「グループワーク一緒にやらない?」とスカウトしてグループを組むようにしていました。
私は根っこでは勉強があまり好きではないので、自由選択科目(フリーエレクティブ)を選ぶ際、自分が興味を持てる語学を学ぼうと思い、スペイン語を取りました。
ゴールドコーストにはスペインや南米(コロンビア、アルゼンチンなど)スペイン語を話す人も多いので、英語だけでなくスペイン語も少し話せたら、もっと世界が広がるなと思ったんです。
結果として、このスペイン語を選択したことで私の運命が変わりました。南米ウルグアイ出身の先生がすごく陽気で、授業がとにかく楽しくて仕方なかったんです。勉強しているという感覚があまりなく、スペイン語が大好きになりました。

スペイン語が楽しすぎて、「スペインに留学したい!」と思い立ちました。ただ大学の正規の交換留学だと予算や時間が合わなかったので、自分がアルバイトで貯めた費用内で夏休み期間1ヶ月ほどでいけるスペインの語学学校を探したんです。
その学校はグリフィス大学とは提携していなかったのですが、大学の「Go Global」の部署に自分で掛け合って単位交換の交渉をし、なんと自由選択の1コース分(10ポイント)として認めてもらうことができました!
スペインではホームステイをしながら語学学校に通い、現地の言語交換のイベントにも参加しました。そこで日本語や日本の文化に興味があるスペイン人の友達がたくさんできて、本当に素晴らしい経験になりました。

アメリカからの留学生が多かったので英語で話す機会もあったのですが、私はスペイン語に染まりたかったので、とにかく現地の友達をたくさん作る努力をしました。スペイン人は1人仲良くなると、そこに別の友達やら兄弟やらイトコから、皆連れて来るんです。(笑)なので1ヶ月でもかなり友達が増えて、最後の方は日本人が一人、スペイン人に埋もれて遊んでいました。
今でもスペインで出会ったお友達とはつながっています。ホストもとても良い人で、絶対にまた訪れたい国のひとつです。

オーストラリアは「経験重視」の社会だと聞いていたので、卒業するまでに経験を積もうと、大学生活の1年半を過ぎた頃からレストランで働き始めました。
サーファーズパラダイスにあるホテルでFood Runner (料理を運ぶ係)からスタートして、そこから職場(ホテル)を移動する度に少しずつ責任のあるポジションに付いて、ステップアップしていくことができました。
最初は両立に慣れなくて、週末の夜が仕事で潰れてしまうことに葛藤もありました。私は家で集中できないタイプなので、学校が休みの日などにパソコンを持って図書館にこもって勉強していました。ギリギリにならないとやる気が出ない性格なので、徹夜で課題を終わらせることもよくあり、両立が上手にできていたとは言えないかもしれませんが、なんとかやり切りました。
ホテルのレストランを長期間経験したので、次のステップとして「ホテルのフロントオフィスで働きたい!」と思って応募したのですが、フロント経験がないと機械的に弾かれてしまうらしく、面接にすら呼ばれず苦戦しました。そんな時、グリフィスで出会ったノルウェー人の友人がホテルで働いていて、彼女の紹介でカジュアルのポジションをもらうことができたんです。大学時代にネットワーキングを頑張っていて本当に良かったと思いました。

フロント経験を積んだ後、もっと「おもてなし」が充実できるラグジュアリーな5つ星ホテルで働きたいと思い就職活動を頑張り、現在はブロードビーチにある5つ星ホテルのフロント業務でフルタイムのポジションをゲットしました!
24時間営業のホテルなので、朝7時からのシフトや午後3時から夜11時までのシフトなど不規則ですし、お客様からのクレーム(コンプレイン)対応などでしんどい時もあります。でも、私は人と関わるのが好きなので、前線に出て色々な国の人とお話しできる今の仕事はすごくやりがいがあります。たまにスペイン語を話すお客様がいらっしゃると、少しスペイン語で話しかけてみたりして、言語の繋がりも楽しんでいます。

最初はホームステイをしていました。到着してすぐにコロナにかかってしまい、1週間部屋にこもる生活だったのですが、ファミリーがすごく優しくしてくれました。
ただ小さな子供がいて食べこぼしがあったせいか、夜に水を飲みにキッチンへ行くとゴキブリがガサガサしていて……あれはすごいカルチャーショックでした(笑)。
その後は自分でシェアハウスを探しましたが、結構大変で何度も引っ越しをしました。今は、トラム沿いの日本人女性だけのシェアハウスに落ち着いています。やっぱり「汚い」と感じる基準が同じだったり、安心して住める環境が一番快適ですね。すごく気に入っています。

ゴールドコーストは、最初はホームステイ先が郊外だったこともあり、バスも1時間に1本しかなかったりして「少し田舎だな」と思っていました。ブリスベンの方が都会で好きかもと思っていた時期もありました。
でも、住んでいるうちにこのゆるい雰囲気と自然が近い環境がすごく好きになって、今ではブリスベンに遊びに行っても「やっぱりゴールドコーストがホームだな」とホッとするくらい大好きになりました。観光学を学ぶ上でも、ゴールドコーストのキャンパスで良かったなと思っています。

日本の高校から直接海外の大学に行くという道は、高校の先生にも心配されましたし、親を説得するのも時間がかかりました。でも、熱意を持って調べて行動すれば道は開けると思います。
日本にいる間にできる準備もたくさんあります。私はスピーキング力を伸ばすためにHelloTalkという言語交換アプリを使って、お金をかけずに外国人の友達を作り、よく電話で英語を話していました。
最初は誰もが、全く知らない国で一人暮らしをすることに不安を感じると思います。私もそうでした。でも、勇気を出して一歩踏み出せば、本当に世界は変わります。私みたいにオーストラリアからさらにスペインに行ったりと、道はどんどん広がっていくんです。だから、不安があっても、諦めずにぜひ挑戦してみてほしいなと思います!

「英語が苦手」「社会人経験なし」「海外経験なし」という状態からゴールドコーストに飛び込まれましたが、持ち前のバイタリティと積極性で、自らの道を切り開かれた姿が本当に素晴らしいです。
親御さんへのプレゼンに始まり、課題の成績を上げるためにグループワークの仲間へ積極的に働きかけたり、スペイン留学を実現させたりと、まさに行動力の塊ですね。
さらに「オーストラリアのホスピタリティ業界は経験重視」という点に早くから着目し、大学在学中からホテルでのアルバイトをスタートされたのも素晴らしい選択でした。まずはエントリーレベルのポジションから着実に経験を積み、ステップアップされたからこそ、ホテルでの就職という成果につながったのだと思います。
今後もさらなる夢の実現に向かって経験と行動を重ね、ホスピタリティ業界をリードする人材になられることを、心から応援しています!
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