| Yokoさんの道のり |
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■大学卒業
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■一般企業に就職
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【働きながら国家試験の勉強をし、日本の保育士資格を取得】
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■合格後、保育士として就職
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■ワーキングホリデーでメルボルンへ1年渡航
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■保育士として日本で勤務
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■メルボルンへ渡航⇒語学学校(Discover English)にてパスウェイコース受講⇒修了
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■Holmesglen TAFEにてCertificate III in Early Childhood Education and Careを開始⇒修了
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■同校にてDiploma of Early Childhood Education and Careを開始
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■2025年5月コース修了
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■現在:日本で保育士として勤務 |
日本でのキャリアと留学への原動力
ー日本でどのようなお仕事をされていましたか?
日本では合計約6年半、保育士としてキリスト教系の認可保育園で働いていました。基本的には日本人の子どもたちが中心の環境です。ただ、日本で長く働く中で「これから日本でも外国にルーツを持つ子どもたちが増えていくだろう」と感じていました。
ー日本で十分な経験があるなかで、オーストラリア留学を決意したきっかけは何ですか?
一番のきっかけは、「多文化社会の中で、子どもたちをどうリスペクトしていくか」を学びたいと思ったことです。
日本での長いキャリアから日本人の子どもたちに対する関わり方や尊重の仕方は、自分の中である程度理解できていると感じていました。ですが、多様な文化が混ざり合うオーストラリアでは「どのようにそれぞれの背景を尊重しながら保育を行っているのだろう?」と興味を持ち、現地で直接学びたいと考え留学を決意しました。
渡航前の英語学習と、現地語学学校でのスキルアップ
ー日本にいる間はどのような英語学習をしていましたか?
机に向かって座って単語帳を開いて覚えるような勉強が苦手だったため、オンライン英会話の「ネイティブキャンプ」を活用していました。24時間好きな時に25分間だけ受講できるので、仕事の前や帰宅後など、隙間時間にほぼ毎日受講していました。
わざわざ時間を確保するよりも「ボタンを押してレッスンを始めれば、喋るしかない状況になる」という環境を作ることが自分には合っていました。渡航直前には、少し単語帳を開いて勉強した程度で、基本的にはオンライン英会話に絞って継続していました。
ー渡航後の語学学校(ディスカバー・イングリッシュ)ではどのようなスキルが伸びましたか?
20週間は常に英語を聞いている環境だったため、リスニング力は自然と確実に伸びました。また、もともとライティングが得意だったこともあり、進学英語コース(EAP)ではさらに文章作成スキルが向上しました。
EAPコースでは、TAFEでのエッセイ提出に備えて、崩れた表現(ラフな英語)ではなく、論理的でフォーマルなアカデミック英語の書き方や正しい文法をしっかり習得できました。
さらに、環境問題など毎週出される難解なトピックについてクラスメイトとディスカッションを繰り返した経験は、TAFEに入学してからの課題作成や授業での表現方法にとても役立ちました。
ーチャイルドケアの専門用語は、入学前に事前勉強をしておいた方が良いでしょうか?
事前準備は特にしていませんでした。最初はどのような単語が出てくるかも分かりませんでしたが、TAFEに入学してから十分間に合いました。
授業で先生が何度も同じ単語を使うため、「この単語をよく言っているな、チャイルドケアで使う言葉なんだな」と自然に理解できるようになります。分からない単語はその場でメモをして後で調べるようにしていましたが、授業で何度も繰り返し耳にするうちに自然と覚え、自分でも使えるようになりました。入学後に先生が使う言葉を拾って頭に入れていく形で全く問題ないと思います。
サーティフィケート3(Certificate III)とディプロマ(Diploma)の違い
ー2つの資格は、学ぶ内容や修了後の働き方にどのような違いがありますか?
Certificate IIIは、子どもをどのように尊重し接していくかといった「保育の基本的な関わり方」を学ぶのが中心でした。
一方でDiplomaになると、Certificate IIIで学んだ基礎の復習に加え、本格的な「マネジメント系」の内容が入ってきます。チャイルドケアセンターの運営方法やシフトの組み方、現場で問題が発生した際の解決アプローチなど、将来的に役職(ルームリーダーやマネージャーなど)に就くための知識を主に学びました。
実は、私は日本で保育系の大学を出たわけではなく、独学で勉強して国家試験で保育士になったため、園の経営や運営の仕組みを学ぶのは初めてでした。そのため、保育そのものだけでなく「こうやって施設を回していくんだ」というマネジメント視点まで学べたことはとても新鮮で、すごく面白かったです。

オーストラリアでは、Certificate IIIの資格だけだとアシスタント(サポート業務)にとどまります。自分でクラスの担任を持ちたい方や、クラス全体を自分でマネジメントしたいと考えている方は、Diplomaの取得が必須になります。
「遊びを通じた学び」を現場で実践。TAFE実習での確かな手応えと気づき
ー学校の授業(セオリー)と実習(プレースメント)は、どのようなスケジュールで進められましたか?
Certificate IIIの時は、週に4日間授業があり、セオリーの区切りやスクールホリデーの直前などに1週間ずつまとめて実習を行うスタイル(合計約4週間)でした。セオリーと実習の時期が明確に分かれていたのが特徴です。
※校外学習にて
一方、Diplomaになると形式が変わり、週2日の授業と週2日の実習が同時に並行するスケジュールになりました。トータルで約40日間、期間にすると約7〜8ヶ月間(2月〜8月頃)にわたって毎週実習に通うため、課題の計画や管理はハードでしたが、非常に充実していました。
実習先は学校が手配してくれますが、希望すればCertificate IIIと同じセンターを指定することもできます。私もお世話になった良いセンターだったのでそのまま継続し、慣れ親しんだ環境で長く実習を続けることができました。
ー実習先で特に嬉しかったことや、印象に残っているエピソードはありますか?
子どもたちと触れ合っている時間が一番楽しかったです。計画したアクティビティを子どもたちが楽しそうにしてくれたときが、何より嬉しかったです。
※子どもたちとひまわりの成長過程を学んで実際に育てようというアクティビティ
特に印象的だったのは、大きなコンテナを使った「水の浮き沈み」のアクティビティです。水遊びが好きなクラスだったこともあり大盛り上がりで、終了後も子どもが自主的に「これ浮かんだ!」と実験を続けている姿を見て、遊びを通じた学びを実感できました。
また、実習課題として「コミュニティヘルパー(警察官や看護師など地域で働く人々)」をテーマにしたアクティビティを企画しました。職業紹介をした後、センターにある衣装を着て「ごっこ遊び」を通じた学びの場を作ったのですが、ちょうど本物の警察官がセンターを訪問するタイミングと重なり、子どもたちに深く理解してもらえる貴重な経験となりました。
ー授業の中で印象に残っている講義はありますか?
オーストラリア先住民であるアボリジナルの歴史や文化を理解し、それを子どもたちにどう伝えていくかを学ぶ授業は非常に印象深く、また難しさも感じました。オーストラリアがとても大切にしているテーマですが、文化や背景をどのように伝えるかは未だに難しいと感じます。
実際の実習課題では、子どもたちにアボリジナル文化を描いた絵本を読み聞かせたり、写真を使ったアクティビティを行ったりしました。しかし、子どもたちにアボリジナルの人々の写真を見せても「この人たち誰だろう?」という反応で、すぐには理解できません。現場の先生たちも時間をかけて繰り返し伝えているのを見て、文化や歴史を理解してもらうには根気よく時間をかけていく必要があるんだと気づかされました。
同時に、授業の中で「アボリジナルの文化を手厚く扱う一方で、他の国や多文化ルーツを持つ子どもたちの背景とのバランスはどう捉えるべきなのだろう?」と考えさせられたのも、多文化社会オーストラリアならではの貴重な学びでした。
日豪の保育のギャップと「現場のリアル」
ー日豪の保育現場を経験して、理想と現実のギャップや違いを感じた点はありますか?
授業では「子どもに対して『No(ダメ)』と否定的な言葉を使ってはいけない」と教わります。言い方を工夫して諭すのが理想ですし、私が日本で働いていた園はまさに子どもを否定しない環境でした。
ですが、オーストラリアの実際の現場に行くと「No!」と強く言っている先生も多く、現実との差を感じました。オーストラリアの子どもたちは非常に自由でのびのびしている反面、ルールに縛られない分、現場の先生方も言わざるを得ない状況があるのだと気づきました。
また、個性を尊重する自由な保育だからこそ「自己主張が強すぎて、グループとしてのチームワークがまとまりにくい」と感じることもありました。日本の「協調性を重んじる保育」とオーストラリアの「個性を尊重する保育」、両方の良さを合わせたアプローチが理想的だなと実感しました。
ー日本とオーストラリアで、保育士の働き方の違いを感じた点はありますか?
「働く大人側の健康やエネルギーを守る」という意識の違いに驚きました。
日本では「保育士が積極的に遊びを広げるべき」と考えていましたが、現地の先生から「そんなにずっと子どもと遊んでいると疲れるから、無理しなくて大丈夫」と言われました。オーストラリアでは子どもだけでなく大人も守られており、「自分を守り、無理をせず持続可能な働き方をする」という思想があるのは日本との大きな違いであり、魅力的だと感じました。
ーオーストラリアの現場で、日本の保育士経験や強みはどのように活かされましたか?
忙しい現場では子どもの気持ちに寄り添いきれない場面もありますが、日本で培った「一人ひとりの感情を受け止める丁寧な保育」は大きな強みになりました。

特にオーストラリアは、先生1人が担当する子どもの数が日本より少なめです(先生1人あたり豪州は11〜12人、日本は20人以上)。目が届きやすい環境だからこそ、葛藤や悲しみを抱える子にしっかり「寄り添う保育」を実践でき、日本での経験が現地でも強みになると確信しました。
授業のリアル、時間管理、そして芽生えた「自信」
ー講師や授業環境はどうでしたか?
メインのメンターをしてくれた先生(Belinda)はとても親切で、どんな意見も尊重してくれる素晴らしい方でした。実習先での悩みだけでなく、ベビーシッター先での人間関係といったプライベートな相談にも親身に乗ってくれました。

ただ、学校の運営面には少し苦労させられました。授業開始が30分遅れるのはよくあることで、当日の朝6時に突然「休講」と連絡が来ることもありました。課題に追われながらアルバイトと両立する留学生の立場としては、「事前に分かっていればスケジュールをもっと調節できたのに」と不満を感じることも正直多かったです。
ー学業とアルバイトはどのように両立していましたか?
ベビーシッター(週2回)とカフェのウェイトレス(週1回)のアルバイトを続けていました。両立のコツは「逆算したスケジュール管理」です。

課題の提出日を起点にして、「いつまでに何を終わらせるか」を徹底的に計画し、バイトやプライベートの予定をパズルのように当てはめていきました。また、スクールホリデー期間は親御さんが仕事で不在になるため、ベビーシッターの需要が急増します。この期間は就労時間の制限もなくなるため、集中的にシフトを入れて効率よく働くことができたのも良かったです。
ー現地学生とのディスカッションで苦労した点や、自信に繋がったエピソードはありますか?
現地の学生たちは、幼少期から「講師の問いかけに対して全員で議論する」という発言重視の教育環境で育っています。そのため、彼らの圧倒的な発言力や議論のスピードには最初まったくついていけず、「英語が追いつかない」と落ち込む日々でした。
ですがグループワークを重ねる中で、「先生はこう言っていたよ」と確認すると自分の解釈が合っていたり、ネイティブのクラスメイトから課題の内容を聞かれたりすることも多く、現地の学生は自己主張が得意な反面、講師の指示や他人の話を最後まで聴いていない場面が案外多いのだと気づきました。
「スピーキングの速さでは敵わなくても、指示や内容を正確に汲み取る『聴く力・理解力』は自分にも十分備わっている」と気づけたことで、周りと比べすぎず、自分の英語力に確かな自信を持てるようになりました。
幼児教育を目指す方へのメッセージと今後の展望
ーこれからオーストラリアで幼児教育を学ぼうと考えている方にアドバイスをお願いします。
コース自体は課題も多く本当に大変です。計画的に進めないと乗り越えられないハードさがあります。
ですが、実習は本当に楽しいです!オーストラリアの現場では、先生方が手取り足取り教えてくれることはありません。「こういう時間がほしい」「これについて質問したい」と、自分から主体的に学びに行く姿勢が求められます。「学生なのだから失敗して当たり前」という強い気持ちを持って、恐れずに自分からどんどん行動し、子どもたちと思いっきり遊んでほしいと思います。
未経験の方でも挑戦できますが、渡豪前にオーペアやボランティアなどで子どもと触れ合う経験を作っておくと、実習でのイメージが湧きやすくなり、ハードルが下がるはずです。
ー今後のご予定について教えてください。
現在は日本で一旦保育士として働いていますが、メルボルンに戻り、現地でエデュケーター(保育士)として働きたいと考えています。
また、現地で経験したカフェでの接客も、お客様から直接感謝される喜びがあってとても魅力的な経験でした。将来どちらの道に進むとしても、オーストラリアで得た「多文化への理解」や「相手に寄り添う心」、そして「自ら考えて動く力」をしっかりと活かしていきたいと思っています。