Goさんは、日本の大学を卒業後、ホテルマネジメントを学ぶために、ウィリアム・アングリス・インスティチュートへの留学を決意しました。ウィリアム・アングリスはメルボルンにある州立の専門学校(TAFE)で、接客・サービス業、旅行業界、飲食業に特化した教育機関です。
TAFEでは実践を重視したカリキュラムが組まれており、学んだ内容をそのまま仕事に活かすことができるのが大きな魅力です。今回は、Goさんにウィリアム・アングリスでの学びの経験と、それが現在のキャリアにどのように結びついているのかを伺いました。
+++Goさんの留学プラン+++
2022年3月 日本の大学にて学士号習得
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2022年8月 ウィリアム・アングリスにてDiploma of Hospitality Management(ホテルマネージメント)を開始
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2023年7月 Advanced Diploma of Hospitality Management を開始
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2023年12月 コース修了
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2024年3月から ワーキングホリデービザにてニュージランドへ渡航/JW Marriott Aucklandにて勤務開始
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2025年3月日本帰国/Ritz-Carltonにて勤務開始
大学在学中、サービス業に強い興味を持ち、航空会社やホテル業界の説明会に積極的に参加していました。しかし、当時はコロナ禍の真っ只中。業界全体の将来が見通せない中で、「新卒」というタイミングを安易に使ってしまうことに疑問を感じるようになりました。
もともとオーストラリアには叔母が住んでおり、留学先として身近に感じていたこと、さらに大学時代には語学留学でメルボルンを訪れた経験もあったことから、卒業後は改めてこの街で学び直すことを決意しました。
実践的な学びと業界との強いつながりに魅力を感じ、ウィリアム・アングリスでホスピタリティを専門的に学ぶ道を選びました。
英語の勉強は、机に向かって文法を覚えるというよりも、「耳で聞いて感覚的に身につけていく」スタイルでした。小さい頃からディズニーチャンネルを英語で観て育ち、中学生の頃にはホームステイや、ホストファミリーとして留学生を受け入れた経験もあり、英語に対する抵抗感はほとんどありませんでした。
京都の大学在学中は、外国人留学生のコミュニティに積極的に参加し、英語を日常的に使う機会を自ら作っていました。また、メルボルンではホテルのポーターとしてアルバイトも経験し、現場の先輩のやり方を“真似る”ことで、実践的な英語を自然と習得していきました。
Diplomaコースでは、ホテルのチェックイン業務、ハウスキーピング、レストランサービスなど、現場で必要とされるスキルを中心に学びました。
試験も、「初対面の先生にどれだけ接客ができるか」といった実技が重視されており、非常に実践的です。校内には実際にレストランがあり、そこでの接客業務も授業の一環として行うため、その経験はアルバイト探しの際にも大いに役立ちました。
最初はシミュレーション形式で料理の提供や接客の流れを学び、慣れてくると少人数から始めて、最終的には100人規模のファンクション(パーティー)を5~6人で担当することもありました。
実際に外部から本物のお客様を招いてアレルギー対応などを含むリアルな接客を行うため、緊張感もあり、非常に学びの多い環境でした。ミスやクレーム対応などを経験することで大きく成長でき、クラスメートとの絆も深まりました。
Advanced Diplomaでは、マネジメントに特化した授業が中心となりました。たとえば「レストランを一から企画・プロデュースする」という課題では、店舗のコンセプトや立地、設備、家賃、銀行融資の計画、従業員の雇用方法まで、開業に必要なあらゆる要素を具体的に計画しました。
また、ファイナンスや会計を学びながら予算を作成し、それに伴う法的知識も習得します。最終的にはプレゼンテーション形式で発表し、実現性や具体性が評価されます。
Diplomaの時とは異なり、実技よりも座学が中心となり、評価方法も筆記試験やプレゼンが主でした。
先生方は常に「わからないことがあれば、遠慮なく聞いてね」とフレンドリーかつオープンな姿勢で接してくれたため、非常に安心感のある環境で学ぶことができました。業界で現役として働く方や、ビジネス経験を持つ先生も多く、実践的で現実味のあるアドバイスをもらえたのが印象的です。
クラスは少人数制で、少ないときは6人、多くても20人に満たない規模だったため、一人ひとりに対して丁寧なサポートが行き届いていました。授業では発言を求められる場面も多くありましたが、自分の意見をうまく伝えられないときでも、先生が待ってくれたり、必要に応じて手助けしてくれたりと、安心して学べる雰囲気がありました。
私が受講していたコースでは、学生の約80%が留学生で、ベトナム、インドネシア、台湾をはじめ、南アフリカやコロンビアなど、さまざまな国から来ている学生と学ぶ機会がありました。皆ホスピタリティ分野への意識が高く、「将来は母国でレストランを開業したい!」といった目標を持っている人も多く、日々の授業でも活発な議論が交わされていました。年齢層は20代前半が中心で、自分と近い世代の仲間と切磋琢磨できたことも刺激になりました。
ウィリアム・アングリスにはインターンシップ(Placement)制度も整っており、在学中から実際の現場で経験を積むことができます。ホスピタリティ業界で活躍するウィリアム・アングリスの卒業生の実績も多く、インターン先での学校への信頼も厚いと感じました。
実際、面接などでも「ウィリアム・アングリスで学んでいるなら安心だね」と言われることが多く、大きなアドバンテージになりました。
インターン中には「ベルキャプテン」として、マネージャー不在時の時間帯責任者を任され、経験を積むことができました。ベルおよびポーター部署のスタッフの業務割り振りやスケジュール管理、トラブル対応など、現場のリーダー的な役割も担いました。
特に印象に残っているのは、ホテルで行われたランボルギーニのイベントです。お客様は全員ランボルギーニで来場され、その車を駐車場まで移動させる役割を担ったときは、緊張で手に汗握る体験でした。
また、ウィリアム・アングリスは業界とのつながりが非常に強いため、新しいホテルのオープン情報をいち早く得られたり、ホスピタリティ関連企業を訪問する機会も多くありました。こうした経験を通して、学校外でも業界とのネットワークを広げることができたのは、キャリア形成において大きな財産になっています。
卒業時には、在学中の成績や取り組みが評価され、Sheraton Melbourne Hotelがスポンサーを務めるMost Outstanding Student Award(最優秀学生賞)を受賞されました!
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