学生時代にしかできない留学がしたかった
大学3年次の10月に就職活動を終え、学生生活ラスト1年が自由になりました。そこで、時間があるこの学生時代にしかできないことをしたいと思い、英語力向上のため留学を計画し始めました。
というのも、外資系のコンサルティング会社での就職が決まっており、長期の海外生活を経験することで、使える英語力を身につけたかったからです。
大学では体育会のサッカー部に入っていたので、部活から離れる決断をすることは簡単ではありませんでしたが、休学せずに留学ができるという大きな利点があり、今回の留学を決断しました。結果的には良い決断であったと感じています。
英語力の向上と自分へのチャレンジを考えて選んだパース
行き先を選ぶ際に、パースかメルボルンという2つの選択肢がありました。
しかし、中高時代の友人がメルボルンに住んでいるため、
英語力向上と未知の環境での挑戦という観点からパースを選択しました。また、
温暖な気候や、時差が1時間しかないこともパースを選んだ要因の一つでした。
西オーストラリア大学に決めた理由
西オーストラリア大学(UWA)は、オーストラリアの名門大学が集まるGroup of Eightと呼ばれる大学群に所属しているため、授業や学生のレベルが高いということが大きな理由となりました。
また、語学学校からのパスウェイが明確で、西オーストラリア大学に入学するまでの計画が立てやすかったことも西オーストラリア大学を選んだ理由の一つです。
【薮田さんの留学プラン】
進学英語コースで大学入学前に英語の準備!
大学のスタディアブロード前に、
大学付属語学学校CELTで、EAP (English for Academic Purposes)と呼ばれる進学英語クラスに2ターム (計10週間) 在籍しました。
英語学校の授業では、
大学の授業でのメモの取り方やディベートの仕方といった日本では学ぶことのないアカデミックな英語の内容を学ぶことができ、大学の授業に参加する前のよい準備となりました。
クラスメイトはアジア人の比率が高いものの、コロンビアやフランスといった国からの留学生もいました。そこまで難しいレベルではありませんでしたが、ある程度の成績を取るためにはそれなりの勉強が必要でした。
CELTでは、
毎日のように様々なイベントを開催してくれるので、クラス以外の友達も作りやすいと思います。私は毎週木曜日に開催されていたサッカーに参加していました。ここで出会った友達と一緒にCELTのサッカー大会で優勝したのは良い思い出です。
英語のレベルが一気にUPした大学での講義

語学学校を卒業し、次の学期から大学の授業を受け始めましたが、
触れる英語のレベルが一気に上がり、初めのうちはついていくのに精一杯でした。ただ授業内容自体はそこまで難しくないように感じました。
日本の大学と違い、1つのUnit(科目)に対し、Lecture (大講義室で講義を聞く)とTutorial (少人数のクラスでのDiscussionやDebate)という2つのタイプの授業があるため、予習と復習をしっかりやる必要がありました。
この授業形態は、「学んだことを身に付ける」という観点で効果的だと思います。私が取った授業では、Tutorialのクラスで非ネイティブが自分しかいなかったため、グループワークの準備と発表はとても苦労しました。
そのため、グループワークでは分からないことはメンバーに聞き、きちんとコミュニケーションをとることを意識しました。発表では振舞い方や発表の内容を充実させることで、なるべく英語力をカバーすることを意識することにより、ハードルを乗り越えられたと思います。
計画的に学ぶことを重要視!
日々の授業や課題に対しては、週ごとにやることを決め、なるべく計画的に勉強をするようにしていました。ただ、突然の遊びの予定などでズレることもあったので、優先度を付けて取り組むことが効果的だと思います。
7月〜11月の1学期間に4科目の受講をしましたが、主にビジネスの科目を選びました。
Management and Organisations
組織学の基礎を学ぶ授業でした。組織のマネジメント方法を歴史に沿って学ぶとともに、現代のトレンドであるCSRやSDGsといったものを中心とした組織マネジメントについてTutorialでDiscussionなどをしました。
また、Tutorialではチームビルディングのアクティビティもあって楽しかったです。授業の内容自体は簡単でしたが、中間課題のレポートにAcademic Essayを2000語書かなければならなかったのには苦労しました。英語の論文を読んだ上で、英語でその論文をまとめながら自身の主張をしなければならないので、Outlineをしっかり書くことが大切だと感じました。
Introduction to Marketing
マーケティングの基礎を学ぶ授業でした。Lectureでは実際に企業が行ってるマーケティング手法を学んだり、Tutorialでは地元のカフェといったSmall Businessに対するMarketing Planの提案をグループで発表するということを行いました。
グループワークはメンバーの運はあるとは思いますが、積極的にコミュニケーションを取らないと全く馴染めないと思います。ビジネスを専攻していない学生も履修する授業なので理解しやすい内容でした。
グループワークをしたメンバーとのランチや、プレゼン後にみんなでビールをのみに行った経験は、現地の学生の輪に入ることができたと感じられる経験で楽しかったです。
Consumer Behaviour
消費者行動の基礎を学ぶ授業でした。ビジネス的なことだけではなく、心理学的な話についても学ぶことができます。Tutorialではグループごとに消費者行動の観点からMarketing Planを考えて発表するということをしました。またStory Boadと呼ばれるCMのカット割りを考えるという課題は、発想力が問われるものだったので楽しかったです。
Professional and Academic Communication
Academic Englishを学ぶ授業でした。このクラスには留学生しかいません。Essayの効果的な書き方や論文の読み方など、大学の授業で必要なことが学べます。一方的に授業を聞くだけですし、CELTである程度学んでいたので難なく授業を受けることができました。
パースでの留学生活

学生寮に住んでいたので、寮の友達とビーチなどに遊びに行くことが多かったです。また夜はそれぞれの国の料理を作ってパーティーをすることもありました。
旅行ではパースから車で3時間のMargaret Riverでワイナリー巡りや、Dunsboroughでビーチパーティーをしたりと充実したものでした。
パースはとにかく気候が最高でした!私は秋から春にかけての滞在でしたが、とても過ごしやすかったです。ビーチがたくさんある上、すべて綺麗なビーチだったのでどのビーチも大好きでした。一方で東京で生まれて育った私からすると、パースCityは小さいと感じました。遊ぶ場所は圧倒的に少ないです。(笑)
変化があったことと変わらなかったこと
様々な国籍かつ異なったバックグラウンドを持った人々と出会ったことで、新たな価値観をたくさん”知る”ことができました。その一方で、価値観が”変わる”ことはなかったと思います。日本人以外は自分の価値観や信念を相手に伝えることをする人が多く、その考え方や振舞い方には共感しました。
変化があった点は、
新たな環境に飛び込むことを恐れなくなったことだと思います。7カ月しかない留学であったため、恐れている暇はないと思い、実際、友達からのイベントの誘いは全部行くようにしていました。
これからパースに留学する学生さんへメッセージ
新たな環境での生活に不安を抱える人が多いとは思いますが、
実際に生活するとそんなことも忘れるくらいに楽しい環境だと思います。常にOpen Mindで様々なことに挑戦してください!新たな発見と経験が皆さんの人としての成長に繋がると思います。