【体験談】コロナで高校留学が中止でも諦めない!卒業後に TAFE SA で専門留学

渡辺 彩乃さん | アデレード | TAFE SA Adelaide City | Graphic Design | 2年
コロナで高校の交換留学は中止になったけど、留学を諦めることなく、高校卒業後は オーストラリアの州立専門学校TAFEへ進学したAyanoさん。 インテリアデザインとグラフィックデザインを学んだ経験をお話してくれました。

+++Ayanoさんの TAFE SA 留学プラン+++

2023年1月 TAFE SA Diploma of Interior Design(2年)開始

2023年12月 Diploma of Interior Design 1年修了次にコース変更

2024年1月 TAFE SA Diploma of Graphic Design 開始(1年) 

2024年12月 TAFE SA 卒業

留学のきっかけは、コロナで高校留学が中止になったこと

私は中学生のときから高校に入ったら交換留学をして海外を経験する、と心に決めていました。
高校受験の際も、留学制度が整っている国際的な高校を選択して、英語学習も時間のある限り勉強していました。また、留学先で何か特技が披露できたら面白そうと考えて剣道もはじめたくらいです。

しかし、高校に入ってから コロナ で留学自体が全面的に中止になりました。

留学ができなくなったことは本当にショックでした。
高校選びから日々の英語学習、剣道と全てが無駄になってしまったと言う消失感でいっぱいでした。

でも、日を追うごとに留学を諦めきれず、それなら高校卒業後に興味のある分野で専門留学してやる!とリベンジを果たす気持ちに切り替わっていきました。

高校の進路相談で悩む日々

高校は総合高校だったこともあり高校一年生の頃から自身の進路に沿った時間割が決まっていたので、進路について定期的に考える機会があり、悩むことが本当に多かったです。

高校卒業後はオーストラリアへ留学すると決めたものの、周りの友達や大勢は日本国内の大学進学や専門学校への進学がほとんどで、周りと全く違う選択をすることが本当にいいのか、これでいいのかと心配でした。

高校の先生と進学相談でも、日本の大学に進学する気はないと元々伝えていたのですが、「本当にいいのか?推薦でいけるところだってあるんだぞ?」と言われてたことも思い出に残っています。


留学先とコースの決定

アデレードの TAFE SA を選んだ理由は、まず最初にアデレードと言う「街の魅力」に惹かれたことです。

都会でもないけど、田舎でもない、このちょうどよいサイズとキレイな街並み、日本人の少ない環境、絶対にココに行くと決めてました。

その中で州立専門学校のTAFE SAの選択には時間はかかりませんでした。

インテリアデザイン のコースを選んだのは、部屋の模様替えや整頓、デコレーションが昔から大好きで時間があれば母に「IKEAに連れて行って」といつもせがんでいました。好きなものを考えた結果として素直にインテリアデザインを専攻することしました。

日本での進学はしないと決めてからは、オーストラリアでTAFE に進学するまではバイトの掛け持ちをして留学資金を貯めてました。

渡航前の英語の勉強方法

中学生〜高校生の時代に英語の勉強に力を入れていました。

毎日、1日最低でも2時間、多い日で4時間ほど学習時間を確保していました。
家から駅まではポッドキャスト、電車内では単語学習、休憩時間に学校の課題を終え、隙間時間を有効に活用していました。

家でも 動画は常に英語で視聴し、Netflix などを活用して英語に慣れ親しみ、耳から入った英語で不明な点を書き出す学習法を繰り返していました。コロナで高校の交換留学が中止になった時期は、少し英語から離れたこともありましたが、2022年当時の TAFE SA の英語基準 IELTS 5.5 以上は一発で基準点には合格しました。

TAFE SA でインテリアデザインを開始

1年目の Diploma of Interior Design は、 Tonsley Campus でした。TAFE SA の Tonsley Campus は、大きな敷地内の隣に フリンダース大学のエンジニアリングもあって、工学、電気、建築・土木関係の総合キャンパスと言う感じです。

外観の印象は 「工場?!」が正直な印象です(笑)。
ただ内部は 地上階は建築(大工やキッチン制作)、配管工、電気工事士の実習場が全てガラス張りで区分けされていています。

2階は、インテリアデザイン、ビルディングデザインなどの教室で、モダンなオフィスのようなミーティングルームがずらりと並ぶ環境でした。
外観と内部での違和感があったことを良い意味で鮮明に覚えています。



1年目を通して興味深かったのは、Visual design components and drawings to communicate ideasと言う授業です。この授業では 手書きでペンの太さなどを使い分けながら図面を作成することでした。初めて図面を引くのに苦労しましたが、完成した時の達成感は大きかったですし、良い成績も残せました。


1年目で困難だったのは、プレゼンテーションでした。日本で中学生の頃からずっとポットキャストなどで、アメリカ英語ばかり聞いていたので、入学当初はオーストラリア英語のちょっとした発音の違いや言い回しに馴染みがなく、言い訳になってしまいますが、苦労した記憶があります。ただ、振り返れば、もっと事前に練習すべきだった(少々の英語の発音くらいで戸惑うなんて)と、今だからこそ、もっとやれたはずだと少し悔いが残ることでした。


1年目を終えた段階でコース変更


Diploma of Interior Design は、2年間のコースでしたが、思い切って2年目から Diploma of Graphic Design コースに変更を希望しました。

好きで始めた Interior Design を頑張り続けるのがいいのかもしれない・・と葛藤がありましたが、実は 1年目の後期で キッチン制作 3Dアプリケーション担当の先生への不満もあり 苦労したこともありましたが、授業を通して 徐々に Graphic Design の方に興味が移っていった、というポジティブな希望が大きかったです。

Interior Design よりも Graphic Design に興味がでてきたのにこのまま続けて良いのか?
Graphic Design にコース変更して(もし変更できるなら)そこで頑張ることも1つの道では?!と言う気持ちでした。

それらも含め、Interior Designで 1年目の成績を残した上で、コース変更の相談をし、2年目に Diploma of Graphic Design にコース変更が許可されました。

結果として、コース変更は私の中では大正解でした。

Graphic Design を学ぶのは、Adelaide City Campus の隣にある Adelaide College of the Arts でした。

このキャンパス内でのコースは、陶芸、ジュエリー、絵画、写真、版画、彫刻. 舞台芸術、そしてグラフィックデザインで、キャンパス内も刺激的でした。


講師陣も素晴らしかったです。Graphic Design の先生は、デザインに関して一つ一つ丁寧な指導でした。頻繁にフィードバックを提供してくれますし、手厚いサポート体制が整っていたと思います。


TAFE SA でグラフィックデザインを開始


TAFE SA の Diploma of Graphic Design は1年間のコースです。

1 学期はデッサンやドローイングなどの基礎科目が中心で、その過程で レポート作成やプレゼンテーションも課されました。1年目の Interior Design で プレゼンテーションに苦手意識を持ってしまい、その克服に不安もありましたが、何とかGraphic Design ではやり切れたと思っています。毎日、課題に追われながらも、楽しく学べました。

2 学期は ソフトウェアを用いた制作がメインです。ポスターなどのデザインを行います。



とても興味深く楽しく取り組めたのはDevelop graphic designs for branding and identity の授業でした。

この科目は、実際にある会社を自分でリサーチし、その会社における 歴史、商品やサービスに込められた思いなどを汲み取った上で、「もし、その会社の全てを新しくデザインするなら、どういうデザインを提供できるか?」というものです。

最初に、題材としてさせて頂く会社の選択をして、それを先生にプレゼンします。

私は、実際にアデレードにあるチョコレート工場を題材にしました。その上で、ロゴ、商品パッケージ、販促用ポスター、会社のウェブサイトを作成する Re-Branding する課題に取り組みました。

最後には、課題の中には含まれてないですが、動画作成もして最終発表に臨んだくらいとても有意義に集中して取り組めたという思いがあります。
(*本課題で制作したものは全てTAFE SAのシステム内に残してきてしまい、残念ですが提供不可でした)

普段、どのくらい勉強しましたか?


TAFE SAのDiploma of Graphic Design は Term毎に若干変わるのですが、どのTermでも週4日か週5日、朝9時〜午後4時までで履修が組まれています。

毎日、授業があるので、なるべく授業時間内で解決するようにしました。

とにかくわからなことはその日に解決するように先生に毎日質問して、授業修了の午後4時以降にキャンパス内で残っても夕方6時頃までと決めて、2時間以内に終えるように取り組んでいました。


クラスメートと友人作りは大切

グラフィックデザインで学ぶ留学生は、「私とアメリカからの留学生の2人だけ」でした。

その他は全員オーストラリア人学生でした。実質「母国語が英語じゃないのは私だけ」という状況だったので、自ら積極的に話しかけていかないと孤立してしまうと言う危機感が、むしろやる気になりました(笑)

そのかいあって、クラスメート内で友人も増え「彩乃、大丈夫?課題すすんでる?」と声をかけてくれることも増え精神面で 支えられたました。


留学生活(住まい)


住まいについては、2年間、アデレードのEast End にある Dwell と言う学生アパートメントに滞在しました。

渡航して直ぐの滞在は AirBnBを事前に予約していて、その間にシェアを探せば良いと思っていたのですが、考えが甘く 全く見つかりませんでした。

時期的なこともあったと思いますが、最初の滞在は、あらかじめ安心できるところを手配しておくことをオススメします(笑)

シェア探しで疲れ切った頃、知り合ったタイ人の友人から、学生アパートに住んでいる学生が早期退去したいから 契約の引き継ぎしてくれる人を探していると 紹介してくれて、そこが Dwell だったんです。

契約内容を読み、問題ないと判断したので契約引き継ぎ(オーナーチェンジ)をして入居したのはその次の日と言うスピードでした(笑)。そして、なぜ、そこから2年間も Dwellに住むことになったかと言うと、、、アルバイトです。

留学生活(アルバイト)

3 つのアルバイトを経験しました。

最初は日本食レストランで 3ヶ月働き、その後、学生アパートDwell のレジデンスアシスタントとして 1 年半アルバイトしました。

Dwell では滞在している学生に向けて、ちょっとしたパーティーなども定期的に催されます。住人同士のコミュニティ作りの一役を買っている感じです。

ある日、私も Dwell の パーティーに参加していたら、Dwellを管理しているマネージャーから「ちょっと良い?」と話す機会があり「Dwell に滞在しながら アルバイトしないか?」と誘われたのがキッカケです。

「入居者や他スタッフの方からスタッフ候補なら彩乃が良いんじゃない?」と推薦があったようで、選ばれたことは光栄でした。

そこから1年半、TAFEでの勉強以外は、Dwellのカウンター業務、イベントの企画や入居者のサポート、部屋の契約書の作成、電話対応など多岐にわたる業務を担当しました。


もちろん家賃は別ですが、給料もちゃんと貰えたので、最初にシェア探しは 苦労しましたが、人との出会いと繋がりでとてもラッキーな滞在先でのアルバイトができたと思っています。皆と別け隔てなくフレンドリーに接してて良かったです。

特に、Dwellのアルバイトで 受付中に 知り合ったマレーシア系オーストラリア人(同じTAFEの学生で Dwellに滞在している)の彼女はパースから進学にきていて、親友と呼べるくらい仲良くなりました。

彼女のおかげで様々なコネクションや知り合いが増えていき、毎日が楽しかったです。


休日は友人と遊びに行ったり、買い物したり、ダンス教室に通ったり、ギターを弾いたり、趣味も楽しみました。



3つ目は短期ですが セントラルマーケット内で ポップアップの クレープ屋でアルバイトをした経験もあります。

留学前と留学後の変化

留学を通して、実践的に使える 英語力は向上したと思います。
そして、度胸がつきました(笑)
あと、以前よりも人生を楽に捉えられるようになったと思います。様々なことに対する対応力、決断力が身についたことで、何があっても自分なら大丈夫、と自信を持つことができるようになりました。


留学を検討している高校生へのアドバイス

留学中は困難に直面しても、ポジティブな姿勢を保ち、自分自身を大切にすることが大事だと思います。
目標を達成するという強い意志を持って日々を過ごすことも大事ですが、私は インテリアデザインからグラフィックデザインに途中で変更しました。それでもコースを終えれたこと、楽しく生活できたことは、ポジティブに自分の気持ちを大切にできたからだと思っています。

まとめると・・
・滞在中は 積極的に人に話しかけ、コミュニケーションを図りましょう。
・困った時は、先生や友人に遠慮なく相談しましょう。
・学生同士のコミュニティに積極的に参加して心を許せる友人を作りましょう。
・日本の文房具(ペン)は最高なので、少し多めに持参しましょう。(大事!)
です!

スタッフからのコメント

この体験談は、日本に帰国された後、オンラインインタビューをさせて頂きました。終始、楽しくお話される Ayanoさんは とてもポジティブで、どんな苦労も笑い話にしてしまう印象です。

中学生の頃から準備を進めていた高校留学が中止になってしまったことで「どんなに準備をしていてもどうしようもないことがある、だからこそ、できる環境があるなら行動しよう、今、チャンレンジしよう」と言うお気持ちが伝わってきました。

途中のコース変更もそういう気持ちを優先にしたからだとは思いますが、結果として満足の行く留学を終えられたと聞いてとても嬉しいです。

ぜひ、これから留学される方も、何事にも一歩を踏み出してチャレンジしてみてください。
豪政府認定留学カウンセラーPIER資格保持
(QEAC登録番号I009)
オーストラリア歴は24年目になりました。QLD州、NSW州、SA州の主要都市で仕事と生活していましたので、都市の違いから皆さまの目的に沿ったベストなアドバイスを心がけています。 このカウンセラーに質問する

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