留学を考えたきっかけは?
大学3年生になり、大学生活や関わる人にも慣れた時に、狭く安定した環境に落ちついてしまっていると感じていました。
誰も知り合いがいなくて自分がマイノリティな環境なら、新鮮な気持ちで何かに打ち込めるかもしれないと思い、留学をぼんやり考え始めました。調べる中で、学部留学は「自分の大学には無い実学的な授業」と「まっさらな環境と生活」の両方ができると知り、本格的に行く手段を考え始めました。
当初は大学の交換留学で行くことを考えていましたが、学内での競争が厳しくて落ちてしまいました。そこで一度諦めたのですが、大学4年になり就活を終えたタイミングで諦めきれず、再度探し始めました。
就職や卒業論文のスケジュール、学部留学をしたいという条件の結果、オーストラリアかニュージーランドの大学に1学期(7~11月)行けることが分かり、オーストラリアに決めました。
オーストラリア留学中の友人からオーストラリア留学センターを教えてもらい、条件に一致するスウィンバーン工科大学を紹介してもらった事で行く決断ができました。
僕はきっかけもふわふわしていますし一度行くことを諦めていますが、そこからでも留学に行って良かったと思っています。
最初から具体的な理由や明確な目標が無くても、望む条件が厳しくても、まず調べてみるのがいいと思います。どんな生活がしたいか何を学んでどうなりたいか具体的なイメージが湧いたり、調べていくうちに「行きたい!」と思えてきたら、本格的に準備すればいいのかもしれません。
スウィンバーン工科大学について

メルボルンでもすごくマイナーな大学だと思います。僕も紹介されるまでは知りませんでした。キャンパスや学生の雰囲気が開放的で通いやすい大学です。
学生
留学生割合が20%以上を占めており、国籍やバックグラウンドも多様です。
授業でもキャンパスでもオージーも、アジア系も欧米系もバランスよくいるように感じました。元気そうに友達や先生と話していたり、イベントには全力で乗っかったりとエネルギッシュで、キャンパスにいるだけで明るい気持ちになってくるのがとても素敵です。
ただ日本人はほとんどおらず、僕のいた学期では10人以下しか見かけませんでした。
キャンパスやイベント
キャンパスは、電車のGlenferrie駅に直結していて、駅を中心にキャンパスが取り囲んでいる感じです。
狭すぎずキャンパス内を歩いて移動できるほどよいサイズに感じました。
ゆったりできる中庭やカフェがあったり、駅沿いにアーケードやお店の並ぶ通りもあったりと、ご飯や生活には困らない環境です。また作業スペースの充実した図書館や24時間空いているLatelabもあり勉強にも集中できます。
学校のイベントはとても充実していました。
キャンパス内にフリーフードトラックやアクティビティを楽しめるテントが出て、友達と誘い合ってランチを食べたり、新しい知り合いをつくるのにとてもいい機会でした。イベントの頻度も高く、学期開始前のオリエンテーションウィークや、クラブデイ、オープンキャンパスなど月に1週間はイベントが開かれていました。
留学生の環境
事務的なサポートと交流のサポートどちらもとても充実しています!
まずオリエンテーションウィークには、オリエンテーションレクチャーやフォトラリー、Welcome partyがあり、ここで留学生仲間と知り合えます。
レクチャーは、キャンパス施設の使い方や、アカデミックカレンダー、留学生イベントの予定を説明してくれて、どんな予定で1学期過ごすかイメージしやすいです。
フォトラリーやwelcome partyは留学生の友達を作る一番良い機会です。僕も留学生の友達はみんな留学生同士の交流イベントで知り合いました。
それ以降も2週に1度ほど、いろんなフリーチケットイベントがあります。AFLや水族館、映画のチケットを早い者勝ちでゲットでき、留学生の友達と遊ぶのにもってこいでした。
受講した科目

Marketing and the Consumer Experience, Writing for Interactive Narrative, Concepts and Narrativesの3科目を受講しました。履修には授業ごとに条件があります。留学生の受講がOKかどうかや、特定の授業の履修経験がないと受講できなかったりします。
Marketing and the Consumer Experience
ビジネスの初心者向け科目で、マーケティングの基礎を学びます。
おおまかな内容は日本と変わりませんが、CMやマーケティングの事例やレポート課題がオーストラリアの企業や産業になるのでとても新鮮でした。日本でマーケティングを学んでいても面白いと思います。
例えばマクドナルドのマーケティング戦略を考える課題では、有名チェーンの勢力も違えば消費者のファストフードイメージも違い、オーストラリアという背景を考える必要があるのが面白く感じました。課題は中レポート3つとグループプレゼンテーションで難易度も負担も高くない方だと思います。
Writing for Interactive Narrative
Game and Animationコースの、ゲームにおけるテキストやストーリーを学ぶ授業です。
小説や映画、ゲームを参考にヒーローのストーリー展開やキャラクター設定の作り方、プロットの書き方を学びます。クラスは比較的少人数で、みんなモチベーションが高く自然とディスカッションが始まっていることもありました。
そして、考察や分析にとどまらず、授業内や課題では実際にプロットやストーリーを書き上げます。そのため負担はとても重いですが、日本の大学ではあまり学べないジャンルを専門的に学べる面白さがあります。
Concepts and Narratives
初心者向けのデザインの授業で、履修登録時ポートフォリオの提出が求められます。
スケッチ、立体造形、ストップモーションアニメ、ポスターを制作していきます。
授業ではスケッチやストップモーション撮影の仕方、過去の良作などの解説がメインで、制作作業は全て個人で行います。またレクチャー(講義)とチュートリアル(少人数授業)に分かれておらず、前半に課題やハウツーの説明、後半は制作作業を3時間通しです。
いろいろなデザインを経験してみたいという人におすすめですが、逆にデザイン経験がない人には負担がとても重いので注意です。
日本の大学との違い
授業内容がとても実用的で、日本の講義より面白かったです。
例えばマーケティングを学ぶ場合、日本では理論を学んでから具体例が紹介されますが、身近な例や手を動かしてみて、そこから考えたのち、最後に理論を紹介するという逆の流れのように感じました。
「最低限の知識でとりあえずやってみる」が新しい学び方で、難しいですが楽しかったです。
ただ、課題や勉強量は段違いで多かったです。予習課題や、個人の課題、グループプレゼンテーションがそれぞれ量も数も多く授業外でしっかり時間を確保して作業しないといけません。
特に私は予習なしで授業を受けるとリスニングでついていけなくなることがあったので、予習で内容をひとさらいしてから授業を聞くようにしていました。その分、知識やスキル、〇〇を学んだという自信がつくと思います。
留学を経験しての変化

明るい時の明るさが強まりました(笑)
日本では他人からの見られ方を気にしていましたし、英語力が高くない恥ずかしさもすごくありました。でも、メルボルンで過ごしている中で、開き直るようになりました。
明るく笑顔でいればある程度英語力はカバーできるし、英語力をそんなにみんな気にしてない(気がする)。自分だけが全員初めましてのパーティーにもがんがん行けたり、日本人が自分1人だけのグループに混じって旅行にいったり、開き直ることで友達ができやすくなったなと思います。
また、考えられる選択肢が増えて将来がより楽しみになりました!
これまでは日本企業に就職してそのままキャリアを上がっていくしかない、とどこか強迫的に考えていました。今回の留学で、自分は海外で快適に生活できるし、海外大学でも専門的に楽しく勉強できると自信を持つことができ、「いつか将来海外に住んでもいいな」「キャリアの途中で海外大学院に行ってもいいな」といろんな選択肢が視野に入るようになりました。
スタッフからのコメント
最初に留学相談をいただいた時は、準備期間もあまりなく希望するプランでは難しいかも、とお伝えしていました。それでも、がんばって準備を進める!という若尾さんの熱意もあり、一気にプランを決めて手続きを進めて、留学を実現することができました。社会人になっても、色々な選択肢が広がっていることを忘れず、がんばってください!応援しています。